1 神経系及び感覚器官用医薬品
11 中枢神経系用薬
112 催眠鎮静剤 抗不安剤
1124 ベンゾジアゼピン系製剤

改訂年月( 201210 )
商品分類番号( 871124 )
JPNコード( JPNC000331 )
YJコード( 1124402A2045 )
厚労省コード( 1124402A2045 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 98.00 )


■ホリゾン注射液10mg 10mg1管 (丸石製薬) 【注射】  
(般)ジアゼパム注射液

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】

  【相互作用・その他】   【併用禁忌】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】

  【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【過量投与】   【適用上の注意】   【その他の注意】

  【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201210

【改訂種別】

「版数」
第1版
「種別」
改訂
「改訂理由」
作成

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.急性狭隅角緑内障のある患者[本剤の弱い抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状が悪化するおそれがある。]
2.重症筋無力症のある患者[本剤の筋弛緩作用により症状が悪化するおそれがある。]
3.ショック、昏睡、バイタルサインの悪い急性アルコール中毒の患者[ときに頻脈、徐脈、血圧低下、循環性ショックがあらわれることがある。]
4.リトナビル(HIVプロテアーゼ阻害剤)を投与中の患者(「3.相互作用」の項参照)

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
プロピレングリコール
添加物
エタノール
添加物
ベンジルアルコール
添加物
安息香酸ナトリウム
添加物
安息香酸

【組成】

組成
有効成分(1管2mL中) 添加物(1管2mL中)
ジアゼパム 10mg プロピレングリコール 0.80mL、エタノール 0.20mL、ベンジルアルコール 0.03mL、安息香酸ナトリウム 97.60mg、安息香酸 4.80mg


【性状】

製剤の性状
剤形 色・形状 pH 浸透圧比※
注射剤 (褐色アンプル) 淡黄色〜黄色澄明の液 6.0〜7.0 約27

[表脚注]


※(生理食塩液に対する比)
【色】
淡黄色〜黄色澄明
かっ色
【剤形】
/液剤/注射

【効能効果】

効能・効果
1.神経症における不安・緊張・抑うつ
2.下記疾患及び状態における不安・興奮・抑うつの軽減:
麻酔前、麻酔導入時、麻酔中、術後、アルコール依存症の禁断(離脱)症状、分娩時
3.下記状態における痙攣の抑制:
てんかん様重積状態、有機リン中毒、カーバメート中毒

【用法用量】

用法・用量
本剤は、疾患の種類、症状の程度、年齢及び体重等を考慮して用いる。一般に成人には、初回2mL(ジアゼパムとして10mg)を筋肉内又は静脈内にできるだけ緩徐に注射する。以後、必要に応じて3〜4時間ごとに注射する。なお、静脈内に注射する場合には、なるべく太い静脈を選んで、できるだけ緩徐に(2分間以上をかけて)注射する。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
1.次の患者には筋肉内注射しないこと。
低出生体重児、新生児、乳・幼児、小児
2.痙攣の抑制のために本剤を投与する時、特に追加投与を繰り返す際には、呼吸器・循環器系の抑制に注意すること。
3.有機リン中毒、カーバメート中毒患者に本剤を投与する際は、特に下記事項に注意すること。
(1).有機リン中毒、カーバメート中毒における痙攣に対して投与する場合は、必ず呼吸状態の把握及び気道確保を行うこと。
(2).本剤は直接的な解毒作用を有さないため、アトロピン及びプラリドキシムを投与した上で本剤を投与すること。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.心障害、肝障害、腎障害のある患者[心障害では症状が悪化、肝・腎障害では排泄が遅延するおそれがある。]
2.脳に器質的障害のある患者[作用が強くあらわれる。]
3.乳・幼児[作用が強くあらわれる。]
4.高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)
5.衰弱患者[作用が強くあらわれる。]
6.高度重症患者、呼吸予備力の制限されている患者[静脈内投与時、無呼吸、心停止が起こりやすい。]

【重要注意】

重要な基本的注意
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用禁忌】

併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
HIVプロテアーゼ阻害剤 リトナビル (ノービア) 過度の鎮静や呼吸抑制を起こすおそれがある。 チトクロームP450に対する競合的阻害作用による。


【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
中枢神経抑制剤 フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等 モノアミン酸化酵素阻害剤 アルコール(飲酒) 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が増強することがある。 相互に中枢神経抑制作用が増強することが考えられている。
シメチジン、オメプラゾール 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が増強することがある。 本剤のクリアランスがシメチジンとの併用により27〜51%、オメプラゾールとの併用により27〜55%減少することが報告されている。
シプロフロキサシン 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が増強することがある。 本剤のクリアランスがシプロフロキサシンとの併用により低下することが報告されている。
フルボキサミンマレイン酸塩 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が増強することがある。 本剤の代謝が阻害されることにより本剤のクリアランスが低下することが報告されている。
マプロチリン塩酸塩 (1)眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が増強することがある。 (2)併用中の本剤を急速に減量又は中止すると痙攣発作が起こる可能性がある。 (1)相互に中枢神経抑制作用が増強することが考えられている。 (2)本剤の抗痙攣作用により抑制されたマプロチリン塩酸塩の痙攣作用が本剤の減量・中止によりあらわれることがある。
ダントロレンナトリウム水和物 筋弛緩作用が増強する可能性がある。 相互に筋弛緩作用が増強することが考えられている。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
承認時までの調査では896例中385例(43.0%)に、市販後の頻度調査(1973年11月時点)では5,231例中783例(15.0%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
以下の副作用は上記の調査あるいは自発報告等で認められたものである。
1.依存性(頻度不明注1)):大量連用により、薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量を超えないよう慎重に投与すること。また、大量投与又は連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
2.舌根沈下による気道閉塞(0.1〜5%未満)、呼吸抑制(頻度不明注2)):舌根沈下による気道閉塞が、また、慢性気管支炎等の呼吸器疾患に用いた場合、呼吸抑制があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3.刺激興奮、錯乱(いずれも頻度不明注2)):統合失調症等の精神障害者に投与すると逆に刺激興奮、錯乱等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
4.循環性ショック(頻度不明注2)):循環性ショックがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注1)ベンゾジアゼピン系薬剤共通の注意のため。
注2)自発報告による。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
以下の副作用は上記の調査あるいは自発報告等で認められたものである。
発現部位等 5%以上又は頻度不明注1) 0.1〜5%未満 0.1%未満
精神神経系 眠気 ふらつき、眩暈、頭痛、失禁、言語障害、歩行失調 振戦、複視、霧視、眼振、失神、多幸症
肝臓注2) 黄疸
血液注2) 顆粒球減少、白血球減少
循環器 血圧低下、頻脈、徐脈
消化器 悪心、嘔吐、便秘、口渇、食欲不振
過敏症注3) 発疹
その他 倦怠感、脱力感、浮腫

[後文]
注1)自発報告による。
注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注3)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

【高齢者投与】

高齢者への投与
高齢者へ投与する場合は、少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。[運動失調等の副作用が発現しやすい。]

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦等:
(1).妊婦(3カ月以内)又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中に本剤の投与を受けた患者の中に奇形を有する児等の障害児を出産した例が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。]
(2).妊娠後期の婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されている。なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある。ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸の増強を起こすことが報告されている。また、分娩時に静脈内注射した例にsleeping babyが報告されている。]
(3).分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されている。
2.授乳婦:授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。[ヒト母乳中へ移行し、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことがあり、また、黄疸を増強する可能性がある。]

【過量投与】

過量投与
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意(禁忌、慎重投与、相互作用等)を必ず読むこと。

【適用上の注意】

適用上の注意
1.調製時:
(1).他の注射液と混合又は希釈して使用しないこと。
(2).本品は、ワンポイントカットアンプルであるが、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。
2.投与時:
(1).経口投与が困難な場合や、緊急の場合、また、経口投与で効果が不十分と考えられる場合にのみ使用すること。なお、経口投与が可能で効果が十分と判断された場合には、速やかに経口投与にきりかえること。
(2).投与経路は静脈内注射を原則とすること。
(3).筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため下記の点に注意すること。
[1].筋肉内注射は、やむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。なお、特に同一部位への反復注射は行わないこと。
[2].神経走行部位を避けるよう注意すること。
[3].注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
(4).急速に静脈内に注射した場合、あるいは細い静脈内に注射した場合には、血栓性静脈炎を起こすおそれがある。
(5).動脈内に注射した場合には、末梢の壊死を起こすおそれがあるので、動脈内には絶対に注射しないこと。
(6).静脈内注射時に血管痛が、また、筋肉内注射時に注射部痛、硬結がみられることがある。

【その他の注意】

その他の注意
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
3年6カ月(ラベル等に表示の使用期限を参照すること)

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
ジアゼパム注射液10mg「タイヨー」 10mg1管 テバ製薬 58.00  
セルシン注射液10mg 10mg1管 武田薬品工業 98.00  

※赤色は後発品

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