1 神経系及び感覚器官用医薬品
11 中枢神経系用薬
113 抗てんかん剤
1139 その他の抗てんかん剤

改訂年月( 201411 )
商品分類番号( 871139 871179 )
JPNコード( JPNC065123 )
YJコード( 1139004G2063 )
厚労省コード( 1139004G2063 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 18.40 )


■デパケンR錠200mg 200mg1錠 (協和発酵キリン) 【内用】  
(般)バルプロ酸ナトリウム徐放錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【原則禁忌】   【組成性状】   【組成】

  【性状】   【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【使用上注意】   【慎重投与】

  【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用禁忌】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】

  【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】

  【適用上の注意】   【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201411

【改訂種別】

「版数」
第18版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂(薬事法改正に伴う改訂)

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.重篤な肝障害のある患者[肝障害が強くあらわれ致死的になるおそれがある。]
2.本剤投与中はカルバペネム系抗生物質(パニペネム・ベタミプロン、メロペネム水和物、イミペネム水和物・シラスタチンナトリウム、ビアペネム、ドリペネム水和物、テビペネム ピボキシル)を併用しないこと。[「相互作用」の項参照]
3.尿素サイクル異常症の患者[重篤な高アンモニア血症があらわれることがある。]

【原則禁忌】

原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
カルナウバロウ
添加物
酸化チタン
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
ゼラチン
添加物
沈降炭酸カルシウム
添加物
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
添加物
白色セラック
添加物
白糖
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース
添加物
ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール
添加物
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
識別コード
KH114

【組成】

組成
デパケンR錠200mg:
品名 デパケンR錠200mg
有効成分 1錠中日局バルプロ酸ナトリウム200mg
添加物 日局カルナウバロウ、日局酸化チタン、日局ステアリン酸マグネシウム、日局ゼラチン、日局沈降炭酸カルシウム、日局低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、日局白色セラック、日局白糖、日局ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、その他4成分


【性状】

性状
デパケンR錠200mg:
本剤はマトリックスを核とし、その上を徐放性被膜でコーティングすることにより徐放化した製剤である。
品名 直径(mm) 厚さ(mm) 重量(g) 表面 裏面 側面 色調 剤皮 識別記号
デパケンR錠200mg 10.6 6.6 0.52 (図略) (図略) (図略) 白色 糖衣錠 KH114 (錠剤本体、PTPシートに表示)

安定性:本剤は糖衣錠であり、吸湿による急激な品質劣化の懸念はない。
【色】
白色
【剤形】
糖衣錠/錠剤/内用
//徐放性製剤

【効能効果】

効能・効果
効能・効果 用法・用量
各種てんかん(小発作・焦点発作・精神運動発作ならびに混合発作)およびてんかんに伴う性格行動障害(不機嫌・易怒性等)の治療 通常1日量バルプロ酸ナトリウムとして400〜1,200mgを1日1〜2回に分けて経口投与する。 ただし、年齢・症状に応じ適宜増減する。
躁病および躁うつ病の躁状態の治療 通常1日量バルプロ酸ナトリウムとして400〜1,200mgを1日1〜2回に分けて経口投与する。 ただし、年齢・症状に応じ適宜増減する。
片頭痛発作の発症抑制 通常1日量バルプロ酸ナトリウムとして400〜800mgを1日1〜2回に分けて経口投与する。 なお、年齢・症状に応じ適宜増減するが、1日量として1,000mgを超えないこと。


【効能効果使用上注意】

効能効果に関連する使用上の注意
[片頭痛発作の発症抑制]:
本剤は、片頭痛発作の急性期治療のみでは日常生活に支障をきたしている患者にのみ投与すること。

【用法用量】

用法・用量
効能・効果 用法・用量
各種てんかん(小発作・焦点発作・精神運動発作ならびに混合発作)およびてんかんに伴う性格行動障害(不機嫌・易怒性等)の治療 通常1日量バルプロ酸ナトリウムとして400〜1,200mgを1日1〜2回に分けて経口投与する。 ただし、年齢・症状に応じ適宜増減する。
躁病および躁うつ病の躁状態の治療 通常1日量バルプロ酸ナトリウムとして400〜1,200mgを1日1〜2回に分けて経口投与する。 ただし、年齢・症状に応じ適宜増減する。
片頭痛発作の発症抑制 通常1日量バルプロ酸ナトリウムとして400〜800mgを1日1〜2回に分けて経口投与する。 なお、年齢・症状に応じ適宜増減するが、1日量として1,000mgを超えないこと。


【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.肝機能障害又はその既往歴のある患者[肝機能障害が強くあらわれるおそれがある。]
2.薬物過敏症の既往歴のある患者
3.自殺企図の既往及び自殺念慮のある躁病及び躁うつ病の躁状態の患者[症状が悪化するおそれがある。]
4.以下のような尿素サイクル異常症が疑われる患者[重篤な高アンモニア血症があらわれるおそれがある。]
(1).原因不明の脳症若しくは原因不明の昏睡の既往のある患者
(2).尿素サイクル異常症又は原因不明の乳児死亡の家族歴のある患者

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤で催奇形性が認められているため、妊娠する可能性のある婦人に使用する場合には、本剤による催奇形性について十分に説明し、本剤の使用が適切であるか慎重に判断すること。(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
2.てんかん患者においては、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。なお、高齢者、虚弱者の場合は特に注意すること。
3.片頭痛患者においては、本剤は発現した頭痛発作を緩解する薬剤ではないので、本剤投与中に頭痛発作が発現した場合には必要に応じて頭痛発作治療薬を頓用させること。投与前にこのことを患者に十分に説明しておくこと。
4.片頭痛患者においては、本剤投与中は症状の経過を十分に観察し、頭痛発作発現の消失・軽減により患者の日常生活への支障がなくなったら一旦本剤の投与を中止し、投与継続の必要性について検討すること。なお、症状の改善が認められない場合には、漫然と投与を継続しないこと。
5.重篤な肝障害(投与初期6ヵ月以内に多い。)があらわれることがあるので、投与初期6ヵ月間は定期的に肝機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。
その後も連用中は定期的に肝機能検査を行うことが望ましい。
また、肝障害とともに急激な意識障害があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
6.連用中は定期的に腎機能検査、血液検査を行うことが望ましい。
7.尿素サイクル異常症が疑われる患者においては、本剤投与前にアミノ酸分析等の検査を考慮すること。なお、このような患者では本剤投与中は、アンモニア値の変動に注意し、十分な観察を行うこと。
8.眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
9.本剤は製剤学的にバルプロ酸ナトリウムの溶出を制御して徐放化させたものであり、服用後一定時間消化管内に滞留する必要がある。従って重篤な下痢のある患者では血中濃度が十分に上昇しない可能性があるので注意すること。
10.他のバルプロ酸ナトリウム製剤を使用中の患者において使用薬剤を本剤に切り替える場合、血中濃度が変動することがあるので注意すること。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用禁忌】

併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カルバペネム系抗生物質 パニペネム・ベタミプロン(カルベニン) メロペネム水和物(メロペン) イミペネム水和物・シラスタチンナトリウム(チエナム) ビアペネム(オメガシン) ドリペネム水和物(フィニバックス) テビペネム ピボキシル(オラペネム) てんかんの発作が再発することがある。 バルプロ酸の血中濃度が低下する。


【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
バルビツール酸剤 フェノバルビタール等 バルプロ酸の作用が減弱、バルビツール酸剤の作用が増強することがある。 バルプロ酸の血中濃度が低下する。また、バルビツール酸剤の血中濃度を上昇させる。
フェニトイン カルバマゼピン バルプロ酸の作用が減弱、左記薬剤の作用が増強又は、減弱することがある。 バルプロ酸の血中濃度が低下する。また、左記薬剤の血中濃度を上昇又は、低下させる。
エトスクシミド アミトリプチリン ノルトリプチリン 左記薬剤の作用が増強することがある。 左記薬剤の血中濃度を上昇させる。
クロバザム バルプロ酸の作用が増強されることがある。 機序は不明であるが、バルプロ酸の血中濃度が上昇する。
ラモトリギン 左記薬剤の消失半減期が約2倍延長するとの報告がある。 肝におけるグルクロン酸抱合が競合する。
サリチル酸系薬剤 アスピリン等 バルプロ酸の作用が増強されることがある。 遊離型バルプロ酸濃度が上昇する。また、バルプロ酸の代謝が阻害される。
ベンゾジアゼピン系薬剤 ジアゼパム等 ワルファリンカリウム 左記薬剤の作用が増強することがある。 遊離型の左記薬剤の血中濃度を上昇させる。
エリスロマイシン シメチジン バルプロ酸の作用が増強されることがある。 左記薬剤が肝チトクロームP-450による薬物代謝を抑制し、バルプロ酸の血中濃度が上昇する。
クロナゼパム アブサンス重積(欠神発作重積)があらわれたとの報告がある。 機序は不明である。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
1.各種てんかんおよびてんかんに伴う性格行動障害:承認時及び使用成績調査において、3,919例中、副作用及び臨床検査値異常の発現例は254例(発現率6.5%)で、341件であった。
主な副作用は高アンモニア血症35件(0.9%)、傾眠・眠気34件(0.9%)、悪心・嘔吐29件(0.7%)、Al-P上昇14件(0.4%)、白血球減少・好中球減少17件(0.4%)、血小板減少11件(0.3%)、好酸球増多11件(0.3%)、体重増加・肥満11件(0.3%)、失調10件(0.3%)等であった。(再審査終了時)
2.躁病および躁うつ病の躁状態、片頭痛発作の発症抑制:本剤の躁病および躁うつ病の躁状態、片頭痛発作の発症抑制に対する使用においては、厚生省「適応外使用に係る医療用医薬品の取扱いについて(研第4号・医薬審第104号)」通知に該当する医療用医薬品として承認されたため、副作用発現頻度が明確となる国内での調査を実施していない。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.劇症肝炎等の重篤な肝障害、黄疸、脂肪肝等を起こすことがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.高アンモニア血症を伴う意識障害があらわれることがあるので、定期的にアンモニア値を測定するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.溶血性貧血、赤芽球癆、汎血球減少、重篤な血小板減少、顆粒球減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
4.急性膵炎があらわれることがあるので、激しい腹痛、発熱、嘔気、嘔吐等の症状があらわれたり、膵酵素値の上昇が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5.間質性腎炎、ファンコニー症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
6.中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
7.過敏症症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
8.脳の萎縮、認知症様症状(健忘、見当識障害、言語障害、寡動、知能低下、感情鈍麻等)、パーキンソン様症状(静止時振戦、硬直、姿勢・歩行異常等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、これらの症状が発現した例では中止により、ほとんどが1〜2ヵ月で回復している。
9.横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビンの上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
10.抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム量の増加、高張尿等があらわれた場合には水分摂取の制限等の適切な処置を行うこと。
11.間質性肺炎、好酸球性肺炎があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎、好酸球性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
下記のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量・休薬等の適切な処置を行うこと。
発現部位等 0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明注)
血液 貧血、白血球減少、好酸球増多 低フィブリノーゲン血症 血小板凝集能低下
精神神経系 傾眠、失調、めまい、頭痛 不眠、不穏、感覚変化、振戦 視覚異常、抑うつ
消化器 悪心・嘔吐、食欲不振 胃部不快感、腹痛、下痢、食欲亢進 口内炎、便秘
肝臓 AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇
皮膚 脱毛
過敏症 発疹
その他 倦怠感、高アンモニア血症、体重増加 血尿、夜尿・頻尿、鼻血、口渇、浮腫 月経異常(月経不順、無月経)、多嚢胞性卵巣、歯肉肥厚、尿失禁、発熱、カルニチン減少

[後文]
注)「抑うつ」については国外報告、それ以外は国内自発報告に基づく。

【高齢者投与】

高齢者への投与
1.本剤は、血漿アルブミンとの結合性が強いが、高齢者では血漿アルブミンが減少していることが多いため、遊離の薬物の血中濃度が高くなるおそれがあるので、用量に留意して慎重に投与すること。
2.てんかん患者においては、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれやすいので慎重に投与すること。
3.片頭痛発作の発症抑制に対する、高齢者における安全性及び有効性については、現在までの国内外の臨床試験で明確なエビデンスが得られていない。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[二分脊椎児を出産した母親の中に、本剤の成分を妊娠初期に投与された例が対照群より多いとの疫学的調査報告があり、また、本剤の成分を投与された母親に、心室中隔欠損等の心奇形や多指症、口蓋裂、尿道下裂等の外表奇形、その他の奇形を有する児を出産したとの報告がある。また、特有の顔貌(前頭部突出、両眼離開、鼻根偏平、浅く長い人中溝、薄い口唇等)を有する児を出産したとする報告がみられる。]
2.妊娠中にやむを得ず本剤を投与する場合には、可能な限り単剤投与することが望ましい。[他の抗てんかん剤(特にカルバマゼピン)と併用して投与された患者の中に、奇形を有する児を出産した例が本剤単独投与群と比較して多いとの疫学的調査報告がある。]
3.妊娠中の投与により、新生児に呼吸障害、肝障害、低フィブリノーゲン血症等があらわれることがある。
4.妊娠中の投与により、新生児に低血糖、退薬症候(神経過敏、過緊張、痙攣、嘔吐)があらわれるとの報告がある。
5.海外で実施された観察研究において、妊娠中に抗てんかん薬を投与されたてんかん患者からの出生児224例を対象に6歳時の知能指数(IQ)[平均値(95%信頼区間)]を比較した結果、本剤を投与されたてんかん患者からの出生児のIQ[98(95-102)]は、ラモトリギン[108(105-111)]、フェニトイン[109(105-113)]、カルバマゼピン[106(103-109)]を投与されたてんかん患者からの出生児のIQと比較して低かったとの報告がある。なお、本剤の投与量が1,000mg/日(本研究における中央値)未満の場合は[104(99-109)]、1,000mg/日を超える場合は[94(90-99)]であった。1)
6.海外で実施された観察研究において、妊娠中に本剤を投与された母親からの出生児508例は、本剤を投与されていない母親からの出生児655,107例と比較して、自閉症発症リスクが高かったとの報告がある[調整ハザード比:2.9(95%信頼区間:1.7-4.9)]。2)
7.動物実験(マウス)で、本剤が葉酸代謝を阻害し、新生児の先天性奇形に関与する可能性があるとの報告がある。
8.授乳婦に投与する場合には授乳を避けさせること。[ヒト母乳中へ移行することがある。]

【小児投与】

小児等への投与
1.低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
2.片頭痛発作の発症抑制に対する、小児における安全性及び有効性については、現在までの国内外の臨床試験で明確なエビデンスが得られていない。

【過量投与】

過量投与
症状:誤飲や自殺企図による過量服用により意識障害(傾眠、昏睡)、痙攣、呼吸抑制、高アンモニア血症、脳水腫を起こした例が報告されている。外国では死亡例が報告されている。徐放性製剤の場合、症状が遅れてあらわれることがある。
処置:意識の低下、嚥下反応の消失がなければ早期に胃洗浄を行う。下剤、活性炭投与を行い、尿排泄を促進し、一般的な支持・対症療法を行う。また必要に応じて直接血液灌流、血液透析を行う。ナロキソンの投与が有効であったとする報告がある。

【適用上の注意】

適用上の注意
1.本剤はかみ砕かずに、水とともに服薬させること。
2.本剤の白色の残渣が糞便中に排泄される。
3.薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

【その他の注意】

その他の注意
海外で実施された本剤を含む複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
包装に表示の期限内に使用すること

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
セレニカR錠200mg 200mg1錠 興和 24.10  
バルプロ酸ナトリウムSR錠200mg「アメル」 200mg1錠 共和薬品工業 12.10  
バルプロ酸Na徐放B錠200mg「トーワ」 200mg1錠 東和薬品 12.10  

※赤色は後発品

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