1 神経系及び感覚器官用医薬品
11 中枢神経系用薬
117 精神神経用剤
1179 その他の精神神経剤

改訂年月( 201502 )
商品分類番号( 871179 )
JPNコード( JPNC058992 )
YJコード( 1179101F1037 )
厚労省コード( 1179101F1037 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 6.30 )


■ベゲタミン−B配合錠 1錠 (塩野義製薬) 【内用】  
(般)クロルプロマジン塩酸塩・プロメタジン塩酸塩配合剤錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【原則禁忌】   【組成性状】   【組成】

  【性状】   【効能効果】   【用法用量】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】

  【相互作用・その他】   【併用禁忌】   【併用注意】   【接触注意】   【副作用】   【発現状況】

  【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】

  【適用上の注意】   【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201502

【改訂種別】

「版数」
第22版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂(禁忌・使用上の注意の項の自主改訂)

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.昏睡状態,循環虚脱状態にある患者[これらの状態が悪化するおそれがある。]
2.バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制剤の作用を延長し増強させる。]
3.アドレナリンを投与中の患者[「相互作用」の項参照]
4.ボリコナゾール,タダラフィル(アドシルカ),リルピビリン,ダクラタスビル,アスナプレビル,バニプレビルを投与中の患者[「相互作用」の項参照]
5.フェノチアジン系化合物及びその類似化合物,バルビツール酸系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
6.2歳未満の乳幼児[「小児等への投与」の項参照]

【原則禁忌】

原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが,特に必要とする場合には慎重に投与すること)
皮質下部の脳障害(脳炎,脳腫瘍,頭部外傷後遺症等)の疑いのある患者[高熱反応があらわれるおそれがあるので,このような場合には全身を氷で冷やすか,又は解熱剤を投与するなど適切な処置を行うこと。]

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
乳糖水和物
添加物
トウモロコシデンプン
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース
添加物
メチルセルロース
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
ゼラチン
添加物
アラビアゴム末
添加物
白糖
添加物
タルク
添加物
沈降炭酸カルシウム
添加物
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
添加物
安息香酸ナトリウム
添加物
カルナウバロウ
識別コード
@097

【組成】

組成
ベゲタミン-B配合錠:
販売名 ベゲタミン-B配合錠
成分・含量 (1錠中) クロルプロマジン塩酸塩 12.5mg
成分・含量 (1錠中) プロメタジン塩酸塩 12.5mg
成分・含量 (1錠中) フェノバルビタール 30mg
添加物 乳糖水和物,トウモロコシデンプン,ヒドロキシプロピルセルロース,メチルセルロース,ステアリン酸マグネシウム,ゼラチン,アラビアゴム末,白糖,タルク,沈降炭酸カルシウム,低置換度ヒドロキシプロピルセルロース,安息香酸ナトリウム,カルナウバロウ


【性状】

性状
ベゲタミン-B配合錠:
販売名 ベゲタミン-B配合錠
性状・剤形 白色の円形の糖衣錠で,においはなく,味は甘い。
外形 表面 (図略) 裏面 (図略) 側面 (図略)
大きさ 直径 約9.2mm 厚さ 約5.2mm
重量 約0.34g
識別コード (図略)097

【色】
白色
【剤形】
糖衣錠/錠剤/内用

【効能効果】

効能・効果
下記疾患における鎮静催眠:
統合失調症,老年精神病,躁病,うつ病又はうつ状態,神経症

【用法用量】

用法・用量
鎮静には,通常,成人1日3〜4錠を分割経口投与する。
催眠には,通常,成人1日1〜2錠を就寝前に経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.血液障害,腎障害,肝障害のある患者[血液障害,腎障害,肝障害が悪化するおそれがある。]
2.褐色細胞腫,動脈硬化症あるいは心障害又はその疑いのある患者[血圧の急速な変動がみられることがある。]
3.重症喘息,肺気腫,呼吸器感染症等の患者又は呼吸機能の低下している患者[呼吸抑制があらわれることがある。]
4.てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣閾値を低下させることがある。]
5.高齢者[「高齢者への投与」及び「適用上の注意」の項参照]
6.幼児,小児[「小児等への投与」の項参照]
7.虚弱者[呼吸抑制があらわれることがある。(「適用上の注意」の項参照)]
8.高温環境にある患者[体温調節中枢を抑制するため,環境温度に影響されるおそれがある。]
9.脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者[Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい。]
10.急性間歇性ポルフィリン症の患者[急性発作を誘発することがある。]
11.緑内障の患者[眼圧を亢進させることがある。]
12.前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[排尿困難を悪化させることがある。]
13.薬物過敏症の患者
14.甲状腺機能低下症の患者[血中甲状腺ホルモン(T4)濃度が低下することがある。]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.眠気,注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
2.連用により薬物依存を生じることがあるので,観察を十分に行い,慎重に投与すること。
3.制吐作用を有するため,他の薬剤に基づく中毒,腸閉塞,脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。
4.抗精神病薬において,肺塞栓症,静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので,不動状態,長期臥床,肥満,脱水状態等の危険因子を有する患者に投与する場合には注意すること。
5.連用中は,定期的に肝・腎機能,血液検査を行うことが望ましい。

【相互作用・その他】

相互作用
相互作用序文
本剤の成分であるフェノバルビタールは薬物代謝酵素CYP3A等の誘導作用を有する。

【併用禁忌】

併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アドレナリン ボスミン 臨床症状;アドレナリンの作用を逆転させ,血圧降下を起こすことがある。 クロルプロマジンによりアドレナリンのα作用が遮断され,β作用が優位になることがある1)。
ボリコナゾール ブイフェンド タダラフィル アドシルカ リルピビリン エジュラント ダクラタスビル ダクルインザ アスナプレビル スンベプラ バニプレビル バニヘップ これらの薬剤の代謝が促進され,血中濃度が低下するおそれがある。 フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A4)誘導作用による。


【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
中枢神経抑制剤 バルビツール酸誘導体,トランキライザー,麻酔剤,トピラマート等 三環系抗うつ剤 四環系抗うつ剤 MAO阻害剤 抗ヒスタミン剤 ジスルフィラム アルコール 相互に中枢神経抑制作用を増強することがあるので,減量するなど慎重に投与すること。 共に中枢神経抑制作用を有する。
三環系抗うつ剤 イミプラミン等 四環系抗うつ剤 マプロチリン等 三環系抗うつ剤の血中濃度が低下し,作用が減弱することがある注1。 フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素誘導作用により,これらの薬剤の代謝が促進されると考えられる。
バルプロ酸ナトリウム スチリペントール (1)フェノバルビタールの血中濃度が上昇し,作用が増強されることがある。 (2)これらの薬剤の血中濃度が低下し,作用が減弱することがある注1。 (1)これらの薬剤は,フェノバルビタールの肝代謝を抑制する。 (2)フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素誘導作用による。
クロバザム (1)フェノバルビタールの血中濃度が上昇することがある。 (2)クロバザムの血中濃度が低下することがある注1。 (1)機序は不明 (2)フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素誘導作用による。
メチルフェニデート フェノバルビタールの血中濃度を上昇させ,作用を増強することがあるので,減量するなど注意すること。 メチルフェニデートがフェノバルビタールの肝代謝を抑制すると考えられている。
利尿剤 チアジド系降圧利尿剤等 フェノバルビタールとの併用により,起立性低血圧が増強されることがあるので,減量するなど注意すること。 降圧作用を増強することがある。
アセタゾラミド フェノバルビタールとの併用により,クル病,骨軟化症があらわれやすいので,慎重に投与すること。 機序は不明
クマリン系抗凝血剤 ワルファリン 通常より頻回に血液凝固時間の測定を行い,クマリン系抗凝血剤の量を調節すること。 フェノバルビタールは,クマリン系抗凝血剤の作用を減弱することがある。
イリノテカン イリノテカンの活性代謝物の血中濃度が低下し,作用が減弱することがあるので,併用を避けることが望ましい。 フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素誘導作用により,これらの薬剤の代謝を促進する。
主にCYP3A4で代謝される薬剤 アゼルニジピン イグラチモド イマチニブ インジナビル カルバマゼピン サキナビル シクロスポリン ゾニサミド タクロリムス フェロジピン ベラパミル モンテルカスト等 副腎皮質ホルモン デキサメタゾン等 卵胞ホルモン・黄体ホルモン ノルゲストレル・エチニルエストラジオール等 PDE5阻害剤 タダラフィル(シアリス),シルデナフィル,バルデナフィル これらの薬剤の血中濃度を低下させ,作用を減弱させることがあるので,用量に注意すること注1。 フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素誘導作用により,これらの薬剤の代謝を促進する。
アミノフィリン クロラムフェニコール テオフィリン トロピセトロン パロキセチン フレカイニド これらの薬剤の血中濃度を低下させ,作用を減弱させることがあるので,用量に注意すること注1。 フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素誘導作用により,これらの薬剤の代謝を促進する。
ラモトリギン デフェラシロクス これらの薬剤の血中濃度が低下することがある注1。 フェノバルビタールはこれらの薬剤のグルクロン酸抱合を促進する。
ルフィナミド これらの薬剤の血中濃度が低下することがある注1。 機序は不明
ドキシサイクリン ドキシサイクリンの作用を減弱させることがある。 フェノバルビタールとの併用により,ドキシサイクリンの血中濃度半減期が短縮することがある。
アセトアミノフェン フェノバルビタールの長期連用者は,アセトアミノフェンの代謝物による肝障害を生じやすくなる。 フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素誘導作用により,アセトアミノフェンから肝毒性を持つN-アセチル-p-ベンゾキノンイミンへの代謝が促進されると考えられている。
アトロピン様作用を有する薬剤 相互に抗コリン作用を増強することがあるので,減量するなど慎重に投与すること。 共に抗コリン作用を有する。
アルベンダゾール アルベンダゾールの活性代謝物の血中濃度が低下し,効果が減弱することがある。 機序は不明
リチウム 臨床症状;心電図変化,重症の錐体外路症状,持続性のジスキネジア,突発性のSyndrome malin(悪性症候群),非可逆性の脳障害を起こすとの報告がある。 措置方法;観察を十分に行い,慎重に投与すること。なお,このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。 機序は不明
ドンペリドン メトクロプラミド 臨床症状;内分泌機能調節異常又は錐体外路症状が発現しやすくなることがある。 措置方法;観察を十分に行い,慎重に投与すること。 これらの薬剤及びクロルプロマジンは,共にドパミン受容体遮断作用を有する。
ドパミン作動薬 レボドパ製剤,ブロモクリプチンメシル酸塩 相互に作用を減弱することがあるので,投与量を調節するなど慎重に投与すること。 クロルプロマジンはドパミン受容体遮断作用を有する。

[後文]
注1:本剤を減量又は投与を中止する場合には,これらの薬剤の血中濃度の上昇に注意すること。

【接触注意】

接触注意(接触しないように注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
有機燐殺虫剤 相互に作用し,有機燐殺虫剤の毒性を増強させることがある。 これらの薬剤及びクロルプロマジンは,共にコリンエステラーゼ阻害作用を有する。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため,発現頻度については文献,自発報告等を参考に集計した。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.Syndrome malin(悪性症候群)(頻度不明):無動緘黙,強度の筋強剛,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等が発現し,それに引き続き発熱がみられる場合は,投与を中止し,体冷却,水分補給等の全身管理と共に適切な処置を行うこと。
本症発症時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
なお,高熱が持続し,意識障害,呼吸困難,循環虚脱,脱水症状,急性腎不全へと移行し,死亡した例が報告されている。
2.突然死,心室頻拍(頻度不明):血圧降下,心電図異常(QT間隔の延長,T波の平低化や逆転,二峰性T波ないしU波の出現等)に続く突然死,心室頻拍(Torsades de pointesを含む)が報告されているので,特にQT部分に変化があれば投与を中止すること。
また,フェノチアジン系化合物投与中の心電図異常は,大量投与されていた例に多いとの報告がある。
3.再生不良性貧血,溶血性貧血,血小板減少,無顆粒球症,白血球減少(頻度不明):再生不良性貧血,溶血性貧血,血小板減少,無顆粒球症,白血球減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,減量又は投与を中止すること。
4.麻痺性イレウス(頻度不明):腸管麻痺(食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等)を来し,麻痺性イレウスに移行することがあるので,腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること。
5.遅発性ジスキネジア(0.1〜5%未満),遅発性ジストニア(頻度不明):長期投与により,遅発性ジスキネジア,遅発性ジストニア等の不随意運動があらわれ,投与中止後も持続することがある。
6.抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(0.1%未満):低ナトリウム血症,低浸透圧血症,尿中ナトリウム排泄量の増加,高張尿,痙攣,意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので,このような場合には投与を中止し,水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
7.中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(0.1%未満),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満),紅皮症(剥脱性皮膚炎)(頻度不明):中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群,また,紅皮症(剥脱性皮膚炎)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,発熱,眼充血,口内炎,咽頭痛,紅斑,水疱・びらん,そう痒感等の異常が認められた場合には,投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
8.眼障害(頻度不明):長期又は大量投与により,角膜・水晶体の混濁,網膜・角膜の色素沈着があらわれることがある。
9.SLE様症状(頻度不明):SLE様症状があらわれることがある。
10.呼吸抑制(頻度不明):呼吸抑制があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.肝機能障害,黄疸(頻度不明):AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
12.過敏症症候群(頻度不明):初期症状として発疹,発熱がみられ,更にリンパ節腫脹,肝機能障害等の臓器障害,白血球増加,好酸球増多,異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。なお,ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く,発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
13.横紋筋融解症(頻度不明):横紋筋融解症があらわれることがあるので,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇等に注意すること。
14.肺塞栓症,深部静脈血栓症(頻度不明):抗精神病薬において,肺塞栓症,静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので,観察を十分に行い,息切れ,胸痛,四肢の疼痛,浮腫等が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 頻度不明
過敏症注1 猩紅熱様・麻疹様・中毒疹様発疹,光線過敏症
血液注2 巨赤芽球性貧血,白血球減少症,顆粒球減少症,血小板減少性紫斑病,低カルシウム血症
循環器注3 血圧降下,頻脈,不整脈,心疾患悪化
骨・歯注4 クル病・骨軟化症・歯牙の形成不全(連用による)
消化器 食欲亢進,食欲不振,舌苔,悪心・嘔吐,下痢,便秘
腎臓 蛋白尿等の腎障害(連用による)
錐体外路症状 パーキンソン症候群(手指振戦,筋強剛,流涎等),ジスキネジア(口周部,四肢等の不随意運動等),ジストニア(眼球上転,眼瞼痙攣,舌突出,痙性斜頸,頸後屈,体幹側屈,後弓反張等),アカシジア(静坐不能)
縮瞳,眼圧亢進,視覚障害
内分泌系 体重増加,女性化乳房,乳汁分泌,射精不能,月経異常,糖尿 甲状腺機能検査値(血清T4値等)の異常
精神神経系 錯乱,譫妄,昏迷,興奮,易刺激,不眠,眠気,眩暈,頭痛,不安,遅鈍,倦怠感,知覚異常,構音障害,精神機能低下,運動失調,アステリクシス(asterixis)
その他 口渇,鼻閉,発熱,浮腫,尿閉,無尿,頻尿,尿失禁,皮膚の色素沈着,ヘマトポルフィリン尿,血清葉酸値の低下

[後文]
注1:症状があらわれた場合には投与を中止すること。
注2:異常が認められた場合には,減量又は投与を中止すること。
注3:観察を十分に行い慎重に投与すること。
注4:異常(血清Al-P値の上昇,血清カルシウム・無機リンの低下等)があらわれた場合には,減量又はビタミンDの投与等適切な処置を行うこと。

【高齢者投与】

高齢者への投与
高齢者では起立性低血圧,錐体外路症状,脱力感,運動失調,排泄障害等が起こりやすく,また,呼吸抑制があらわれることがあるので,患者の状態を観察しながら,慎重に投与すること。[「適用上の注意」の項参照]

【妊産婦投与】

妊婦,産婦,授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。
1.フェノバルビタールを妊娠中に投与された患者の中に,奇形を有する児(口唇裂,口蓋裂,心奇形,大動脈縮窄症等)を出産した例が多いとの疫学的調査報告がある。
2.フェノバルビタールを妊娠中に投与すると,新生児に出血傾向,呼吸抑制等を起こすことがある。
3.フェノバルビタールを分娩前に連用した場合,出産後新生児に離脱症状(多動,振戦,反射亢進,過緊張等)があらわれることがある。
4.フェノバルビタールでは,妊娠中の投与により,葉酸低下が生じるとの報告がある。
5.クロルプロマジンでは,動物試験(げっ歯類)において,大量投与で胎児死亡,流産等の胎児毒性が報告されている。また,妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合,新生児に哺乳障害,傾眠,呼吸障害,振戦,筋緊張低下,易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。
6.授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合には,授乳を避けさせること。[フェノバルビタールは母乳中へ移行し,新生児,乳児に傾眠,哺乳量低下を起こすことがある。また,クロルプロマジンは母乳中へ移行することが報告されている。]

【小児投与】

小児等への投与
1.2歳未満の乳幼児には投与しないこと。[外国で,2歳未満の乳幼児へのプロメタジン製剤の投与により致死的な呼吸抑制が起こったとの報告がある。]
2.2歳以上の幼児,小児に対しては,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤中のクロルプロマジンにより錐体外路症状,特に,ジスキネジアが起こりやすいので,慎重に投与すること。[小児等に対する安全性は確立していない。]

【過量投与】

過量投与
徴候,症状:傾眠から昏睡までの中枢神経系の抑制症状である。
呼吸は早期より抑制され,脈拍は弱く速い。血圧が低下し,重症では循環ショック状態となる。
その他,不穏,興奮,低体温,心電図異常及び不整脈等があらわれることがある。
処置:本質的には対症療法かつ補助療法である。
呼吸・循環管理や早期の胃洗浄,重症の場合は血液透析,血液灌流等を行う。

【適用上の注意】

適用上の注意
1.投与時:
(1).治療初期に起立性低血圧があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には,減量等適切な処置を行うこと。
(2).連用における投与量の急激な減少ないし投与の中止により,不安,不眠,痙攣,悪心,幻覚,妄想,興奮,錯乱又は抑うつ状態等があらわれることがあるので,投与を中止する場合には徐々に減量するなど慎重に行うこと。なお,高齢者,虚弱者の場合は特に注意すること。
(3).連用により薬物依存傾向を生じることがあるので,観察を十分に行い,慎重に投与すること。特にアルコール中毒,薬物依存の傾向又は既往歴のある患者,重篤な神経症患者等に対しては注意すること。
2.薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

【その他の注意】

その他の注意
1.クロルプロマジンによる治療中,原因不明の突然死が報告されている。
2.フェノバルビタールと他の抗てんかん薬(フェニトイン,カルバマゼピン)との間に交差過敏症(過敏症症候群を含む皮膚過敏症)を起こしたとの報告がある。
3.血清免疫グロブリン(IgA,IgG等)の異常があらわれることがある。
4.動物試験でフェノバルビタールを長期間大量投与(ラット25mg/kg,マウス75mg/kg)したところ,対照群に比較して肝腫瘍の発生が有意に増加したとの報告がある。
5.外国で,プロメタジン製剤を小児(特に2歳未満)に投与した場合,乳児突然死症候群(SIDS)及び乳児睡眠時無呼吸発作があらわれたとの報告がある。
6.外国で実施された認知症に関連した精神病症状(承認外効能・効果)を有する高齢患者を対象とした17の臨床試験において,非定型抗精神病薬投与群はプラセボ投与群と比較して死亡率が1.6〜1.7倍高かったとの報告がある。また,外国での疫学調査において,定型抗精神病薬も非定型抗精神病薬と同様に死亡率の上昇に関与するとの報告がある。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
気密容器・室温保存

【使用期限】

使用期限
外箱等に表示

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
ベゲタミン−A配合錠 1錠 塩野義製薬 7.90  

※赤色は後発品

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