1 神経系及び感覚器官用医薬品
11 中枢神経系用薬
118 総合感冒剤
1180 総合感冒剤

改訂年月( 201404 )
商品分類番号( 87118 )
JPNコード( JPNC059000 )
YJコード( 1180107D1131 )
厚労省コード( 1180107D1131 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 6.40 )


■PL配合顆粒 1g (塩野義製薬) 【内用】  
(般)非ピリン系感冒剤(4)顆粒

  【改訂年月】   【改訂種別】   【警告】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】

  【性状】   【効能効果】   【用法用量】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】

  【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】

  【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】   【その他の注意】   【貯法】

  【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201404

【改訂種別】

「版数」
第18版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂(再評価結果通知に基づく改訂)

【警告】

警告
1.本剤中のアセトアミノフェンにより重篤な肝障害が発現するおそれがあるので注意すること。
2.本剤とアセトアミノフェンを含む他の薬剤(一般用医薬品を含む)との併用により,アセトアミノフェンの過量投与による重篤な肝障害が発現するおそれがあることから,これらの薬剤との併用を避けること。[「過量投与」の項参照]

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分,サリチル酸製剤(アスピリン等),フェノチアジン系化合物又はその類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
2.消化性潰瘍のある患者[本剤中のサリチルアミドは消化性潰瘍を悪化させるおそれがある。]
3.アスピリン喘息又はその既往歴のある患者[本剤中のサリチルアミドはアスピリン喘息を誘発するおそれがある。]
4.昏睡状態の患者又はバルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩は,昏睡状態の増強・持続,中枢神経抑制作用の増強や麻酔剤の作用時間の延長を来すおそれがある。]
5.緑内障の患者[本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩は抗コリン作用を有し,緑内障を悪化させるおそれがある。]
6.前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩は抗コリン作用を有し,排尿困難を悪化させるおそれがある。]
7.2歳未満の乳幼児[「小児等への投与」の項参照]
8.重篤な肝障害のある患者[本剤中のアセトアミノフェンにより肝障害が悪化するおそれがある。]

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
乳糖水和物
添加物
トウモロコシデンプン
添加物
塩化ナトリウム
添加物
白糖
添加物
含水二酸化ケイ素

【組成】

組成
販売名 PL配合顆粒
成分・含量 (1g中) サリチルアミド 270mg
成分・含量 (1g中) アセトアミノフェン 150mg
成分・含量 (1g中) 無水カフェイン 60mg
成分・含量 (1g中) プロメタジンメチレンジサリチル酸塩 13.5mg
添加物 乳糖水和物,トウモロコシデンプン,塩化ナトリウム,白糖,含水二酸化ケイ素


【性状】

性状
販売名 PL配合顆粒
性状・剤形 白色の顆粒で,味はやや甘く,わずかに苦味がある。

【色】
白色
【剤形】
/顆粒剤/内用

【効能効果】

効能・効果
感冒若しくは上気道炎に伴う下記症状の改善及び緩和:
鼻汁,鼻閉,咽・喉頭痛,頭痛,関節痛,筋肉痛,発熱

【用法用量】

用法・用量
通常,成人には1回1gを1日4回経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.肝障害,腎障害のある患者[本剤中のアセトアミノフェンの代謝が遅延し,肝障害,腎障害を悪化させるおそれがある。]
2.出血傾向のある患者[本剤中のサリチルアミドにより血小板機能異常を起こすおそれがある。]
3.気管支喘息のある患者[本剤中のサリチルアミドにより喘息を悪化させるおそれがある。]
4.アルコール多量常飲者[肝障害があらわれやすくなる。(「相互作用」の項参照)]
5.絶食・低栄養状態・摂食障害等によるグルタチオン欠乏,脱水症状のある患者[肝障害があらわれやすくなる。]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.サリチル酸系製剤の使用実態は我が国と異なるものの,米国においてサリチル酸系製剤とライ症候群との関連性を示す疫学調査報告があるので,本剤を15歳未満の水痘,インフルエンザの患者に投与しないことを原則とするが,やむを得ず投与する場合には,慎重に投与し,投与後の患者の状態を十分に観察すること。[ライ症候群:小児において極めてまれに水痘,インフルエンザ等のウイルス性疾患の先行後,激しい嘔吐,意識障害,痙攣(急性脳浮腫)と肝臓ほか諸臓器の脂肪沈着,ミトコンドリア変形,AST(GOT)・ALT(GPT)・LDH・CK(CPK)の急激な上昇,高アンモニア血症,低プロトロンビン血症,低血糖等の症状が短期間に発現する高死亡率の病態である。]
2.眠気を催すことがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように十分注意すること。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
クマリン系抗凝血剤 ワルファリン クマリン系抗凝血剤の作用を増強することがあるので,減量するなど慎重に投与すること。 サリチル酸製剤(アスピリン等)は血小板凝集抑制作用,消化管刺激による出血作用を有する。また,血漿蛋白に結合したクマリン系抗凝血剤と置換し,これらの薬剤を遊離させる。
糖尿病用剤 インスリン製剤,トルブタミド等 糖尿病用剤の作用を増強することがあるので,減量するなど慎重に投与すること。 サリチル酸製剤(アスピリン等)は血漿蛋白に結合した糖尿病用剤と置換し,これらの薬剤を遊離させる。
中枢神経抑制剤 相互に中枢神経抑制作用を増強することがあるので,減量するなど慎重に投与すること。 プロメタジンメチレンジサリチル酸塩は中枢神経抑制作用を有する。
アルコール 相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。 プロメタジンメチレンジサリチル酸塩は中枢神経抑制作用を有する。
アルコール アルコール多量常飲者がアセトアミノフェンを服用したところ肝不全を起こしたとの報告がある。 アルコールによりアセトアミノフェンから肝毒性を持つN-アセチル-p-ベンゾキノンイミンへの代謝が促進される。
降圧剤 相互に降圧作用を増強することがあるので,減量するなど慎重に投与すること。 プロメタジンメチレンジサリチル酸塩は降圧作用を有する。
抗コリン作用を有する薬剤 フェノチアジン系化合物,三環系抗うつ剤等 臨床症状;相互に抗コリン作用を増強することがある。 更には,腸管麻痺(食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し,麻痺性イレウスに移行することがある。なお,この悪心・嘔吐は,本剤及び他のフェノチアジン系化合物等の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること。 措置方法;減量するなど慎重に投与すること。また,腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること。 プロメタジンメチレンジサリチル酸塩は抗コリン作用を有する。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
再評価結果における安全性評価対象例976例中,副作用は89例(9.1%)に認められた。主なものは,眠気,口渇,胃腸障害等であった。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.ショック,アナフィラキシー(0.1%未満):ショック,アナフィラキシー(呼吸困難,全身潮紅,血管浮腫,蕁麻疹等)を起こすことがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
2.中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満),急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明),剥脱性皮膚炎(0.1%未満):このような副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
3.再生不良性貧血(0.1%未満),汎血球減少,無顆粒球症,溶血性貧血,血小板減少(頻度不明):再生不良性貧血,汎血球減少,無顆粒球症,溶血性貧血,血小板減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
4.喘息発作の誘発(頻度不明):喘息発作を誘発することがある。
5.間質性肺炎(0.1%未満),好酸球性肺炎(頻度不明):間質性肺炎,好酸球性肺炎があらわれることがあるので,観察を十分に行い,咳嗽,呼吸困難,発熱,肺音の異常等が認められた場合には,速やかに胸部X線,胸部CT,血清マーカー等の検査を実施すること。異常が認められた場合には投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
6.劇症肝炎,肝機能障害,黄疸(頻度不明):劇症肝炎,肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
7.乳児突然死症候群(SIDS),乳児睡眠時無呼吸発作(頻度不明):プロメタジン製剤を小児(特に2歳未満)に投与した場合,乳児突然死症候群(SIDS)及び乳児睡眠時無呼吸発作があらわれたとの報告がある1)。
8.間質性腎炎,急性腎不全(頻度不明):間質性腎炎,急性腎不全があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
9.横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので,このような場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
10.緑内障(頻度不明):緑内障発作があらわれることがあるので,視力低下,眼痛等があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 5%以上又は頻度不明 0.1〜5%未満 0.1%未満
過敏症注1 発疹,浮腫,鼻炎様症状,結膜炎
血液 チアノーゼ 顆粒球減少注1,血小板減少注1,貧血注1
消化器 食欲不振,胸やけ,胃痛,悪心・嘔吐,口渇,消化管出血
精神神経系 眠気,めまい,倦怠感,頭痛,耳鳴,難聴,視覚障害,不安感,興奮,神経過敏,不眠,痙攣,せん妄
肝臓 肝機能障害
腎臓 腎障害
循環器 血圧上昇,低血圧,頻脈
その他 過呼吸注2,代謝性アシドーシス注2,尿閉 発汗,咳嗽,振戦

[後文]
注1:症状(異常)が認められた場合には投与を中止すること。
注2:減量又は投与を中止すること。(血中濃度が著しく上昇していることが考えられる。)

【高齢者投与】

高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

【妊産婦投与】

妊婦,産婦,授乳婦等への投与
1.妊婦(12週以内あるいは妊娠後期)又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[サリチル酸製剤(アスピリン等)では動物試験(ラット)で催奇形作用2)が,また,ヒトで,妊娠後期にアスピリンを投与された患者及びその新生児に出血異常3)があらわれたとの報告がある。]
2.妊娠後期の婦人へのアセトアミノフェンの投与により胎児に動脈管収縮を起こすことがある。
3.妊娠後期のラットにアセトアミノフェンを投与した試験で,弱い胎児の動脈管収縮が報告されている4)。
4.授乳婦には長期連用を避けること。[本剤中のカフェインは母乳中に容易に移行する。]

【小児投与】

小児等への投与
1.2歳未満の乳幼児には投与しないこと。[外国で,2歳未満の乳幼児へのプロメタジン製剤の投与により致死的な呼吸抑制が起こったとの報告がある。]
2.2歳以上の幼児,小児に対しては,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[小児等に対する安全性は確立していない。]

【過量投与】

過量投与
1.アセトアミノフェンの過量投与により,肝臓・腎臓・心筋の壊死(初期症状:悪心,嘔吐,発汗,全身倦怠感等)が起こったとの報告がある。
2.総合感冒剤や解熱鎮痛剤等の配合剤には,アセトアミノフェンを含むものがあり,本剤とアセトアミノフェン又はその配合剤との偶発的な併用により,アセトアミノフェンの過量投与による重篤な肝障害が発現するおそれがある。
3.アセトアミノフェン過量投与時の解毒(肝障害の軽減等)には,アセチルシステインの投与を考慮すること。

【その他の注意】

その他の注意
1.本剤中のアセトアミノフェンの類似化合物(フェナセチン)の長期投与により,血色素異常を起こすことがあるので,長期投与を避けること。
2.腎盂及び膀胱腫瘍の患者を調査したところ,本剤中のアセトアミノフェンの類似化合物(フェナセチン)製剤を長期・大量に使用(例:総服用量1.5〜27kg,服用期間4〜30年)していた人が多いとの報告がある。
また,本剤中のアセトアミノフェンの類似化合物(フェナセチン)を長期・大量投与した動物試験(マウス,ラット)で,腫瘍発生が認められたとの報告がある。
3.抗パーキンソン剤(本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩)はフェノチアジン系化合物,ブチロフェノン系化合物等による口周部等の不随意運動(遅発性ジスキネジア)を通常軽減しない。場合によっては,このような症状を増悪,顕性化させることがある。
4.本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩は制吐作用を有するため,他の薬剤に基づく中毒,腸閉塞,脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。
5.非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において,一時的な不妊が認められたとの報告がある。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
遮光・室温保存(光により着色することがあるので注意すること。)

【使用期限】

使用期限
外箱等に表示

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
サラザック配合顆粒 1g テバ製薬 6.20  
セラピナ配合顆粒 1g シオノケミカル 6.20  
トーワチーム配合顆粒 1g 東和薬品 6.20  
マリキナ配合顆粒 1g 鶴原製薬 6.20  

※赤色は後発品

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