1 神経系及び感覚器官用医薬品
11 中枢神経系用薬
119 その他の中枢神経系用薬
1190 その他の中枢神経系用薬

改訂年月( 201506 )
商品分類番号( 87119 )
JPNコード( JPNC060988 )
YJコード( 1190401G1026 )
厚労省コード( 1190401G1026 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 5893.00 )


■ラジカット点滴静注バッグ30mg 30mg100mL1キット (田辺三菱製薬) 【注射】  
(般)エダラボン注射液

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】

  【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】

  【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【適用上の注意】   【その他の注意】

  【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201506

【改訂種別】

「版数」
第9版 D10
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.重篤な腎機能障害のある患者〔腎機能障害が悪化するおそれがある.筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者に使用する場合,「重要な基本的注意」の項(3)-3),4)参照〕
2.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
亜硫酸水素ナトリウム
添加物
L-システイン塩酸塩水和物
添加物
塩化ナトリウム
添加物
水酸化ナトリウム
添加物
リン酸

【組成】

組成
有効成分 〔1袋(100mL)中〕 日局 エダラボン 30mg
添加物 〔1袋(100mL)中〕 亜硫酸水素ナトリウム 20mg
添加物 〔1袋(100mL)中〕 L-システイン塩酸塩水和物 10mg
添加物 〔1袋(100mL)中〕 塩化ナトリウム 855mg
添加物 〔1袋(100mL)中〕 水酸化ナトリウム 適量
添加物 〔1袋(100mL)中〕 リン酸 適量


【性状】

性状
性状・剤形 無色澄明の水溶液
pH 3.5〜5.0
浸透圧比 約1(生理食塩液に対する比)

【色】
無色澄明
【剤形】
水性注射剤/液剤/注射

【効能効果】

効能効果
1.脳梗塞急性期に伴う神経症候,日常生活動作障害,機能障害の改善
2.筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制

【効能効果使用上注意】

効能効果に関連する使用上の注意
筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者に使用する場合:
(1).臨床試験に組み入れられた患者のALS重症度分類,呼吸機能等の背景及び試験ごとの結果を熟知し,本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で,適応患者の選択を行うこと.(【臨床成績】の項参照)
(2).ALS重症度分類4度以上の患者及び努力性肺活量が理論正常値の70%未満に低下している患者における本剤の投与経験は少なく,有効性及び安全性は確立していない.これらの患者に本剤を投与することについては,リスクとベネフィットを考慮して慎重に判断すること.

【用法用量】

用法用量
1.脳梗塞急性期に伴う神経症候,日常生活動作障害,機能障害の改善:
通常,成人に1回1袋(エダラボンとして30mg)を,30分かけて1日朝夕2回の点滴静注を行う.
発症後24時間以内に投与を開始し,投与期間は14日以内とする.
2.筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制:
通常,成人に1回2袋(エダラボンとして60mg)を,60分かけて1日1回点滴静注を行う.
通常,本剤投与期と休薬期を組み合わせた28日間を1クールとし,これを繰り返す.第1クールは14日間連日投与する投与期の後14日間休薬し,第2クール以降は14日間のうち10日間投与する投与期の後14日間休薬する.

【用法用量使用上注意】

用法用量に関連する使用上の注意
脳梗塞急性期の患者に使用する場合:
症状に応じてより短期間で投与を終了することも考慮すること.

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.腎機能障害,脱水のある患者〔急性腎不全や腎機能障害の悪化を来すことがある.特に投与前のBUN/クレアチニン比が高い患者では致命的な経過をたどる例が多く報告されている.(「重要な基本的注意」の項参照)〕
2.感染症のある患者〔全身状態の悪化により急性腎不全や腎機能障害の悪化を来すことがある.(「重要な基本的注意」の項参照)〕
3.肝機能障害のある患者〔肝機能障害が悪化するおそれがある.(「重要な基本的注意」の項参照)〕
4.心疾患のある患者〔心疾患が悪化するおそれがある.また,腎機能障害があらわれるおそれがある.〕
5.高度な意識障害(Japan Coma Scale 100以上:刺激しても覚醒しない)のある患者〔致命的な経過をたどる例が多く報告されている.(「重要な基本的注意」の項参照)〕
6.高齢者〔致命的な経過をたどる例が多く報告されている.(「重要な基本的注意」の項参照)〕

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤の投与は,本剤に関する十分な知識及び適応疾患の治療経験を持つ医師との連携のもとで行うこと.
2.投与に際しては,患者又はそれに代わり得る適切な者に対して,本剤の副作用等について十分な説明を行うこと.
3.急性腎不全又は腎機能障害の増悪,重篤な肝障害,播種性血管内凝固症候群(DIC)があらわれ,致命的な経過をたどることがある.これらの症例では,腎機能障害,肝機能障害,血液障害等を同時に発現する重篤な症例が報告されている.
(1).検査値の急激な悪化は,投与開始初期に発現することが多いので,投与前又は投与開始後速やかにBUN,クレアチニン,AST(GOT),ALT(GPT),LDH,CK(CPK),赤血球,血小板等の腎機能検査,肝機能検査及び血液検査を実施すること.本剤投与中も,腎機能検査,肝機能検査及び血液検査を頻回に実施し,検査値の異常や乏尿等の症状が認められた場合には,直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.また,投与後も継続して十分な観察を行うこと.
(2).投与前にBUN/クレアチニン比が高いなど脱水状態が認められた患者では,致命的な経過をたどる例が多く報告されているので,投与に際し全身管理を徹底すること.
(3).筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者では,病勢進展に伴う筋萎縮により血清クレアチニン値の低下を認める可能性があるため,一時点の血清クレアチニン値を基準値と比較するのではなく,血清クレアチニン値の推移を確認し,悪化傾向の有無を確認すること.また,BUN値は体内水分量等により変動するため,一時点のBUN値を基準値と比較するのではなく,BUN値の推移を確認し,悪化傾向の有無を確認すること.
(4).筋萎縮のある患者では,投与開始前及び投与中定期的に,血清クレアチニン値・BUN値の測定に加えて,血清シスタチンCによる推定糸球体濾過量の算出や,蓄尿によるクレアチニンクリアランスの算出等,筋肉量による影響を受けにくい腎機能評価を実施すること.
(5).投与中に腎機能障害が発現した場合は,直ちに投与を中止し,腎機能不全の治療に十分な知識と経験を有する医師との連携のもとで適切な処置を行うこと.
(6).投与中に感染症等の合併症を発症し,抗生物質を併用した場合には,投与継続の可否を慎重に検討し,投与を継続する場合は特に頻回に検査を実施すること.また,投与終了後も頻回の検査を実施して観察を十分に行うこと.(「相互作用」の項参照)
(7).感染症を合併した患者,高度な意識障害(Japan Coma Scale 100以上)のある患者においては,致命的な経過をたどる例が多く報告されているので,投与に際してはリスクとベネフィットを十分考慮すること.
(8).特に高齢者においては,致命的な経過をたどる例が多く報告されているので注意すること.

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
抗生物質 (セファゾリンナトリウム,セフォチアム塩酸塩,ピペラシリンナトリウム等) 腎機能障害が増悪するおそれがあるので,併用する場合には頻回に腎機能検査を実施するなど観察を十分に行うこと.(「重要な基本的注意」の項参照) 機序は不明であるが,本剤は主として腎臓から排泄されるため,腎排泄型の抗生物質との併用により,腎臓への負担が増強する可能性が考えられる.


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
脳梗塞急性期:
承認時までの国内臨床試験(アンプル製剤承認時):
総症例数569例中26例(4.57%)30件の副作用が報告されている.主な副作用は肝機能障害16件(2.81%),発疹4件(0.70%)等であった.また,臨床検査値の異常変動は569例中122例(21.4%)に認められ,主なものはAST(GOT)上昇7.71%(43/558),ALT(GPT)上昇8.23%(46/559)等の肝機能検査値異常であった.
承認後における調査(アンプル製剤再審査終了時):
使用成績調査:3,882例中報告された副作用は431例(11.10%)709件であった.主な副作用は肝障害・肝機能異常160件(4.12%),AST(GOT)上昇79件(2.04%),ALT(GPT)上昇59件(1.52%),LDH上昇34件(0.88%),γ-GTP上昇33件(0.85%),ALP上昇24件(0.62%),腎機能障害22件(0.57%)等であった.
製造販売後臨床試験:194例中報告された副作用は20例(10.31%)30件であった.主な副作用は肝障害・肝機能障害5件(2.58%),不眠症2件(1.03%),発熱2件(1.03%)等であった.また,臨床検査値の異常変動は194例中52例(26.80%)に認められ,主なものはAST(GOT)上昇17件(8.76%),ALT(GPT)上昇12件(6.19%),血清尿酸上昇10件(5.15%),クレアチニン上昇9件(4.64%)等であった.
小児の脳梗塞を対象とした特定使用成績調査:118例中報告された副作用は5例(4.24%)6件であり,主な副作用は肝障害・肝機能異常4件(3.39%)であった.
筋萎縮性側索硬化症(ALS):
承認時までの国内臨床試験(効能追加承認時):
総症例数317例中37例(11.7%)46件の副作用が報告されている.主な副作用は発疹4件(1.3%),肝障害4件(1.3%),高血圧3件(0.9%),γ-GTP上昇3件(0.9%),尿中ブドウ糖陽性3件(0.9%)等であった.

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.急性腎不全(0.26%),ネフローゼ症候群(0.02%):急性腎不全,ネフローゼ症候群があらわれることがあるので,頻回に腎機能検査を実施し観察を十分に行うこと.腎機能低下所見や乏尿等の症状が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.(「重要な基本的注意」の項参照)
2.劇症肝炎(頻度不明),肝機能障害(0.24%),黄疸(頻度不明):劇症肝炎等の重篤な肝炎,AST(GOT),ALT(GPT),Al-P,γ-GTP,LDH,ビリルビン等の著しい上昇を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,頻回に肝機能検査を実施し観察を十分に行うこと.異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.(「重要な基本的注意」の項参照)
3.血小板減少(0.08%),顆粒球減少(頻度不明):血小板減少,顆粒球減少があらわれることがあるので,頻回に血液検査を実施し観察を十分に行うこと.異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.(「重要な基本的注意」の項参照)
4.播種性血管内凝固症候群(DIC)(0.08%):播種性血管内凝固症候群があらわれることがあるので,定期的に血液検査を行うこと.播種性血管内凝固症候群を疑う血液所見や症状があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
5.急性肺障害(頻度不明):発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常を伴う急性肺障害があらわれることがあるので,患者の状態を十分に観察し,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤投与等の適切な処置を行うこと.
6.横紋筋融解症(頻度不明):横紋筋融解症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
7.ショック,アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック,アナフィラキシー(蕁麻疹,血圧低下,呼吸困難等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
発現頻度は脳梗塞急性期患者を対象とした国内臨床試験,承認後の調査結果及び筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者を対象とした国内臨床試験(効能追加承認時)に基づき算出した.

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明
過敏症注) 発疹 発赤,腫脹,膨疹,そう痒感 紅斑(多形滲出性紅斑等)
血液 赤血球減少,白血球増多,白血球減少,ヘマトクリット値減少,ヘモグロビン減少,血小板増加,血小板減少
注射部位 注射部発疹,注射部発赤腫脹
肝臓 総ビリルビン値上昇,ウロビリノーゲン陽性,AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,LDH上昇,Al-P上昇,γ-GTP上昇 ビリルビン尿
腎臓 BUN上昇,血清尿酸上昇,蛋白尿,血尿,クレアチニン上昇 血清尿酸低下 多尿
消化器 嘔気,嘔吐
その他 発熱,血清コレステロール上昇,トリグリセライド上昇,血清総蛋白減少,CK(CPK)上昇,CK(CPK)低下,血清カリウム低下,血清カリウム上昇,尿中ブドウ糖陽性 熱感,血圧上昇,血清コレステロール低下,血清カルシウム低下,頭痛

[後文]
発現頻度は脳梗塞急性期患者を対象とした国内臨床試験,承認後の調査結果及び筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者を対象とした国内臨床試験(効能追加承認時)に基づき算出した.
注)このような場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと.

【高齢者投与】

高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので,副作用があらわれた場合は投与を中止し,適切な処置を行うこと.特に高齢者においては,致命的な経過をたどる例が多く報告されているので注意すること.(「重要な基本的注意」の項参照)

【妊産婦投与】

妊婦,産婦,授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい.〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.〕
2.授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること.〔動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている.〕

【小児投与】

小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない.(脳梗塞急性期:使用経験が少ない,ALS:使用経験がない.)

【適用上の注意】

適用上の注意
投与時:
(1).高カロリー輸液,アミノ酸製剤との混合又は同一経路からの点滴はしないこと.〔混合すると,その後エダラボンの濃度低下を来すことがある.〕
(2).抗痙攣薬の注射液(ジアゼパム,フェニトインナトリウム等)と混合しないこと.〔白濁することがある.〕
(3).カンレノ酸カリウムと混合しないこと.〔白濁することがある.〕

【その他の注意】

その他の注意
1.本剤投与中あるいは投与後に,脳塞栓の再発又は脳内出血が認められたとの報告がある.
2.24時間持続静注によるイヌ28日間投与毒性試験において,60mg/kg/日以上の用量で,四肢動作の限定,歩行異常等の症状及び病理組織検査における末梢神経及び脊髄(背索)の神経線維変性が観察されたとの報告がある.

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
外箱及び容器に表示の使用期限内に使用すること

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
エダラボン点滴静注30mgバッグ「DSEP」 30mg100mL1キット 第一三共エスファ 3542.00  
エダラボン点滴静注30mgバッグ「アイロム」 30mg100mL1キット 共和クリティケア 2589.00  
エダラボン点滴静注30mgバッグ「タカタ」 30mg100mL1キット 高田製薬 2589.00  
エダラボン点滴静注液30mgバッグ「NP」 30mg100mL1キット ニプロ 2589.00  
エダラボン点滴静注液30mgバッグ「ケミファ」 30mg100mL1キット 日本ケミファ 3542.00  
エダラボン点滴静注液30mgバッグ「サワイ」 30mg100mL1キット 沢井製薬 3542.00  
エダラボン点滴静注液30mgバッグ「明治」 30mg100mL1キット Meiji Seika ファルマ 2589.00  
エダラボン点滴静注液バッグ30mg「日医工」 30mg100mL1キット 日医工 2589.00  
エダラボン点滴静注バッグ30mg「AA」 30mg100mL1キット あすかActavis製薬 3542.00  
エダラボン点滴静注バッグ30mg「NS」 30mg100mL1キット 日新製薬 3542.00  
エダラボン点滴静注バッグ30mg「YD」 30mg100mL1キット 陽進堂 2589.00  
エダラボン点滴静注バッグ30mg「アメル」 30mg100mL1キット 共和薬品工業 3542.00  
エダラボン点滴静注バッグ30mg「杏林」 30mg100mL1キット キョーリンリメディオ 2589.00  
エダラボン点滴静注30mgバッグ「トーワ」 30mg100mL1キット 東和薬品 3542.00  
エダラボン点滴静注液バッグ30mg「TYK」 30mg100mL1キット 大正薬品工業 2589.00  
エダラボン点滴静注バッグ30mg「ファイザー」 30mg100mL1キット ファイザー 3542.00  
エダラボン点滴静注液30mgバッグ「F」 30mg100mL1キット 富士製薬工業 3542.00  
エダラボン点滴静注液30mgバッグ「サンド」 30mg100mL1キット サンド 2589.00  
エダラボン点滴静注30mgバッグ「HK」 30mg100mL1キット 光製薬 3542.00  

※赤色は後発品

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