1 神経系及び感覚器官用医薬品
12 末梢神経系用薬
121 局所麻酔剤
1214 キシリジン系製剤

改訂年月( 201501 )
商品分類番号( 871214 )
JPNコード( JPNC050382 )
YJコード( 1214402A8042 )
厚労省コード( 1214402A8018 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 103.00 )


■カルボカインアンプル注1% 1%2mL1管 (日新製薬−山形||アストラゼネカ) 【注射】  
(般)メピバカイン塩酸塩注射液

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【用法用量】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】   【相互作用・その他】

  【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】

  【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】   【適用上の注意】   【その他の注意】   【貯法】

  【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201501

【改訂種別】

「版数」
第13版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
[共通(硬膜外麻酔・伝達麻酔・浸潤麻酔)]:
本剤の成分又はアミド型局所麻酔薬に対し過敏症の既往歴のある患者
[硬膜外麻酔]:
(1).大量出血やショック状態の患者[過度の血圧低下が起こることがある。]
(2).注射部位又はその周辺に炎症のある患者[化膿性髄膜炎症状を起こすことがある。]
(3).敗血症の患者[敗血症性の髄膜炎を生じるおそれがある。]

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
塩化ナトリウム
添加物
pH調整剤

【組成】

組成
カルボカインアンプル注1%2mL:
[表題]

1mLあたりの成分含量


販売名 カルボカインアンプル注1%
成分・含量 (1mL中) メピバカイン塩酸塩 10mg
添加物 (1mL中) 塩化ナトリウム 8mg pH調整剤 適量

[表題]

1管あたりの有効成分含量


販売名 カルボカインアンプル注1%
1管2mL中 メピバカイン塩酸塩 20mg


【性状】

性状
カルボカインアンプル注1%2mL:
販売名 カルボカインアンプル注1%
剤形 注射剤
色・形状 無色澄明の液
容器 ガラスアンプル (ワンポイントカット)
pH 4.5〜6.8
浸透圧比(生理食塩液に対する比) 1.1〜1.3

【色】
無色澄明
【剤形】
/液剤/注射

【効能効果】

効能・効果
硬膜外麻酔、伝達麻酔、浸潤麻酔

【用法用量】

用法・用量
カルボカインアンプル注1%2mL:
メピバカイン塩酸塩として、通常成人には次の用量を投与する。なお、メピバカイン塩酸塩の基準最高用量は、それぞれ1回500mgである。
ただし、年齢、麻酔領域、部位、組織、症状、体質により適宜増減する。
麻酔方法別の用量:メピバカイン塩酸塩として、通常成人には次記量を使用する。( )内は注射液としての用量である。
麻酔方法 1%
硬膜外麻酔 100〜300mg (10〜30mL)
伝達麻酔 50〜200mg (5〜20mL)
伝達麻酔 [指趾神経遮断] 40〜80mg (4〜8mL)
伝達麻酔 [肋間神経遮断]
伝達麻酔 [交感神経遮断]
浸潤麻酔 20〜400mg (2〜40mL)


【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
[共通(硬膜外麻酔・伝達麻酔・浸潤麻酔)]:
(1).高齢者(「高齢者への投与」及び「重要な基本的注意」の項参照)
(2).全身状態が不良な患者[生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下していることがある。](「重要な基本的注意」の項参照)
(3).心刺激伝導障害のある患者[症状を悪化させることがある。]
(4).重篤な肝機能障害又は腎機能障害のある患者[中毒症状が発現しやすくなる。]
[硬膜外麻酔]:
(1).中枢神経系疾患:髄膜炎、灰白脊髄炎、脊髄ろう等の患者及び脊髄・脊椎に腫瘍又は結核等のある患者[硬膜外麻酔により病状が悪化するおそれがある。]
(2).血液凝固障害や抗凝血薬投与中の患者[出血しやすく、血腫形成や脊髄への障害を起こすことがあるので、やむを得ず投与する場合は観察を十分に行うこと。]
(3).脊柱に著明な変形のある患者[脊髄や神経根の損傷のおそれがあり、また麻酔範囲の予測も困難であるので、やむを得ず投与する場合は患者の全身状態の観察を十分に行うこと。]
(4).妊産婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
(5).腹部腫瘤のある患者[仰臥位性低血圧を起こしやすく、麻酔範囲が広がりやすい。麻酔中はさらに増悪することがあるので、投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行うこと。]
(6).重篤な高血圧症、心弁膜症等の心血管系に著しい障害のある患者[血圧低下や病状の悪化が起こりやすいので、患者の全身状態の観察を十分に行うこと。]

【重要注意】

重要な基本的注意
[共通(硬膜外麻酔・伝達麻酔・浸潤麻酔)]:
(1).まれにショックあるいは中毒症状を起こすことがあるので、本剤の投与に際しては、十分な問診により患者の全身状態を把握するとともに、異常が認められた場合に直ちに救急処置のとれるよう、常時準備をしておくこと。なお、事前の静脈路確保が望ましい。
(2).本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために、次の諸点に留意すること。
[1].患者の全身状態の観察を十分に行うこと。
[2].できるだけ薄い濃度のものを用いること。
[3].できるだけ必要最少量にとどめること。
[4].必要に応じて血管収縮剤の併用を考慮すること。
[5].注射の速度はできるだけ遅くすること。
[6].注射針が、血管又はくも膜下腔に入っていないことを確かめること。
[7].前投薬や術中に投与した鎮静薬、鎮痛薬等による呼吸抑制が発現することがあるので、これらの薬剤を使用する際は少量より投与し、必要に応じて追加投与することが望ましい。なお、高齢者、小児、全身状態が不良な患者、肥満者、呼吸器疾患を有する患者では特に注意し、異常が認められた際には、適切な処置を行うこと。
(3).注射針又はカテーテルが適切に位置していない等により、神経障害が生じることがあるので、穿刺に際し異常を認めた場合には本剤の注入を行わないこと。
(4).本剤に血管収縮剤(アドレナリン等)を添加して投与する場合には、血管収縮剤の添付文書に記載されている禁忌、慎重投与、重大な副作用等の使用上の注意を必ず確認すること。
[硬膜外麻酔]:
本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために、次の諸点に留意すること。
[1].試験的に注入(test dose)し、注射針又はカテーテルが適切に留置されていることを確認すること。
[2].麻酔範囲が予期した以上に広がることにより、過度の血圧低下、徐脈、呼吸抑制を来すことがあるので、麻酔範囲に注意すること。
[伝達麻酔・浸潤麻酔]:
(1).本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために、次の諸点に留意すること。
血管の多い部位(頭部、顔面、扁桃等)に注射する場合には、吸収が速いので、できるだけ少量を投与すること。
(2).球後麻酔、眼球周囲麻酔施行時は次の諸点に留意すること。
[1].持続性の眼筋運動障害が発現するおそれがあるので、できるだけ薄い濃度で、必要最少量を用いることとし、外眼筋内への注入は避けること。また、血管収縮剤は障害を悪化させることがあるので、必要な場合にのみ使用すること。
[2].視神経鞘内への誤注入により、一過性の失明、心肺停止を起こすことがあるので、注射針は出来るだけ短く、先の鈍いものを使用することが望ましい。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
クラスIII抗不整脈剤 アミオダロン等 心機能抑制作用が増強するおそれがあるので、心電図検査等によるモニタリングを行うこと。 作用が増強することが考えられる。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
使用成績調査等の頻度が明確となる調査を実施していないため、副作用発現頻度については不明である。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.ショック:徐脈、不整脈、血圧低下、呼吸抑制、チアノーゼ、意識障害等を生じ、まれに心停止を来すことがある。また、まれにアナフィラキシーショックを起こしたとの報告があるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、適切な処置を行うこと。
2.意識障害、振戦、痙攣:意識障害、振戦、痙攣等の中毒症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「過量投与」の項参照)
3.異常感覚、知覚・運動障害:注射針又はカテーテルの留置時に神経(神経幹、神経根)に触れることにより一過性の異常感覚が発現することがある。また、神経が注射針や薬剤あるいは虚血によって障害を受けると、まれに持続的な異常感覚、疼痛、知覚障害、運動障害、硬膜外麻酔では膀胱直腸障害等の神経学的疾患があらわれることがある。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 頻度不明
中枢神経注1) 眠気、不安、興奮、霧視、眩暈等
消化器注1) 悪心・嘔吐等
過敏症 蕁麻疹等の皮膚症状、浮腫等

[後文]
注1)このような症状があらわれた場合は、ショックあるいは中毒へ移行することがあるので、患者の全身状態の観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行うこと。

【高齢者投与】

高齢者への投与
[硬膜外麻酔]:
一般に高齢者では、麻酔範囲が広がりやすく、生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下しているので、投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行う等、慎重に投与すること。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
[共通(硬膜外麻酔・伝達麻酔・浸潤麻酔)]:
妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
[硬膜外麻酔]:
妊産婦:妊娠後期の患者には、投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行う等、慎重に投与すること。[妊娠末期は、仰臥位性低血圧を起こしやすく、麻酔範囲が広がりやすい。麻酔中はさらに増悪することがある。](「慎重投与」の項参照)
[伝達麻酔]:
妊産婦:旁頸管ブロックにより胎児の徐脈を起こすおそれがある。

【小児投与】

小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない。

【過量投与】

過量投与
局所麻酔剤の血中濃度の上昇に伴い、中毒が発現する。特に誤って血管内に投与した場合には、数分以内に発現することがある。その症状は、主に中枢神経系及び心血管系の症状としてあらわれる。
徴候、症状:
中枢神経系の症状:初期症状として不安、興奮、多弁、口周囲の知覚麻痺、舌のしびれ、ふらつき、聴覚過敏、耳鳴、視覚障害、振戦等があらわれる。症状が進行すると意識消失、全身痙攣があらわれ、これらの症状に伴い低酸素血症、高炭酸ガス血症が生じるおそれがある。より重篤な場合には呼吸停止を来すこともある。
心血管系の症状:血圧低下、徐脈、心筋収縮力低下、心拍出量低下、刺激伝導系の抑制、心室性頻脈及び心室細動等の心室性不整脈、循環虚脱、心停止等があらわれる。
処置:呼吸を維持し、酸素を十分投与することが重要である。必要に応じて人工呼吸を行う。振戦や痙攣が著明であれば、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)を投与する。心機能抑制に対しては、カテコールアミン等の昇圧剤を投与する。心停止を来した場合には直ちに心マッサージを開始する。

【適用上の注意】

適用上の注意
アンプルカット時:ガラス微小片の混入を避けるため、エタノール綿等で清拭することが望ましい。

【その他の注意】

その他の注意
1.ポルフィリン症の患者に投与した場合、急性腹症、四肢麻痺、意識障害等の急性症状を誘発するおそれがある。
2.因果関係は明らかでないが、外国において術後に本剤を関節内(特に肩関節)に持続投与された患者で軟骨融解を発現したとの報告がある。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
ケース等に表示(製造後3年)

【同一成分一覧】

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