1 神経系及び感覚器官用医薬品
12 末梢神経系用薬
122 骨格筋弛緩剤
1229 その他の骨格筋弛緩剤

改訂年月( 201404 )
商品分類番号( 871229 )
JPNコード( JPNC050831 )
YJコード( 1229002M1036 )
厚労省コード( 1229002M1036 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 25.00 )


■ダントリウムカプセル25mg 25mg1カプセル (アステラス製薬) 【内用】  
(般)ダントロレンナトリウム水和物カプセル

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【用法用量】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】   【相互作用・その他】

  【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】

  【妊産婦投与】   【小児投与】   【適用上の注意】   【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】

  【同一成分一覧】

【改訂年月】

201404

【改訂種別】

「版数」
第19版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.閉塞性肺疾患あるいは心疾患により、著しい心肺機能低下のみられる患者[本剤の筋弛緩作用により、症状が悪化するおそれがある。]
2.筋無力症状のある患者[本剤の筋弛緩作用により、症状が悪化するおそれがある。]
3.肝疾患のある患者[本剤による肝障害が疑われる症例が報告されている。]
4.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
乳糖水和物
添加物
トウモロコシデンプン
添加物
タルク
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
ラウリル硫酸ナトリウム
添加物
赤色3号
添加物
黄色5号
添加物
ゼラチン
識別コード
ダントリウム25mg@

【組成】

組成
有効成分 (1カプセル中) 添加物
日局 ダントロレンナトリウム水和物 25mg 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、赤色3号、黄色5号、ゼラチン


【性状】

性状
剤形 外形・号数・重量 外形・号数・重量
硬カプセル剤 だいだい色/うすいかっ色 (図略) (図略)
硬カプセル剤 だいだい色/うすいかっ色 号数 重量
硬カプセル剤 だいだい色/うすいかっ色 3号 0.29g

【色】
だいだい色
うすいかっ色
【剤形】
硬カプセル剤/カプセル剤/内用

【効能効果】

効能・効果
1.下記疾患に伴う痙性麻痺:
脳血管障害後遺症、脳性麻痺、外傷後遺症(頭部外傷、脊髄損傷)、頸部脊椎症、後縦靭帯骨化症、脊髄小脳変性症、痙性脊髄麻痺、脊髄炎、脊髄症、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、スモン(SMON)、潜水病
2.全身こむら返り病
3.悪性症候群

【用法用量】

用法・用量
1.痙性麻痺及び全身こむら返り病:
通常、成人にはダントロレンナトリウム水和物として1日1回25mgより投与を始め、1週毎に25mgずつ増量し(1日2〜3回に分割投与)維持量を決定する。ただし、1日最高投与量は150mgとし3回に分割投与する。
2.悪性症候群:
ダントロレンナトリウム水和物注射剤の静脈内投与後、継続投与が必要で経口投与が可能な場合、通常、成人にはダントロレンナトリウム水和物として1回25mg又は50mgを1日3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.肝障害もしくは肝機能異常が以前にみられた患者[本剤による肝障害が疑われる症例が報告されている。]
2.腎障害のある患者[排泄が遅延するおそれがある。]
3.高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
4.慢性下痢症状のみられる患者[症状が悪化するおそれがある。]
5.他の薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
6.イレウスのある患者[本剤の筋弛緩作用により、症状が悪化するおそれがある。]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.投与は少量より開始し、投与開始後は肝機能検査(AST(GOT)、ALT(GPT)、アルカリフォスファターゼ、総ビリルビン等)を定期的に行うこと。
なお、異常がみられた場合には、直ちに投与を中止すること。
2.眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
3.悪性症候群患者において呼吸不全があらわれたとの報告があるので、呼吸管理を実施しながら本剤を投与すること。(「重大な副作用」の項参照)

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
エストロジェン 重篤な肝障害が多いとの報告がある。 機序不明
筋弛緩作用のある薬物 ジアゼパム等のベンゾジアゼピン系化合物 トルペリゾン塩酸塩 クロルメザノン 等 作用が増強されることがある。 薬理学的(筋弛緩作用)な相加作用による。
カルシウム拮抗剤 ベラパミル 等 高カリウム血症に伴う心室細動、循環虚脱等があらわれることがある。 高カリウム血症を来すと考えられる。
向精神薬 呼吸中枢抑制作用を増強する可能性がある。 薬理学的(呼吸中枢抑制作用)な相加作用による。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
1.痙性麻痺及び全身こむら返り病:承認時及び市販後の使用成績調査、計5,877例中、副作用発現症例(臨床検査値異常を含む)は、879例(15.0%)、1,415件であった。そのうち主なものは、脱力感、全身倦怠感、ふらふら感等であった。(再審査結果通知:1988年1月)
2.悪性症候群:承認時及び市販後の使用成績調査、計527例(注射剤併用例を含む)中、副作用発現症例(臨床検査値異常を含む)は、107例(20.3%)、190件であった。(再審査結果通知:2008年2月)
以下の副作用は、上記の試験・調査あるいは自発報告等で認められたものである。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.黄疸(0.1%未満)、肝障害(頻度不明):黄疸、肝障害があらわれることがあるので、肝機能検査を定期的に実施し、異常がみられた場合には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ慎重に投与すること。
2.PIE症候群(頻度不明):PIE症候群(発熱、咳嗽、呼吸困難、胸痛、胸水貯留、好酸球増多等を伴う症状)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.胸膜炎(頻度不明):胸膜炎があらわれることがあるので、胸痛、胸水貯留等が認められた場合には観察を十分に行い、適切な処置を行うこと。
4.イレウス(0.1%未満):イレウスがあらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5.呼吸不全(0.1〜5%未満):悪性症候群患者への投与において、呼吸不全があらわれることがあるので、呼吸不全が疑われた場合には臨床症状及び血液ガス等のデータを参考に、呼吸管理を実施しながら本剤を投与すること。
6.ショック、アナフィラキシー(0.1%未満):ショック、アナフィラキシー(顔面蒼白、血圧低下、呼吸困難等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 5%以上 0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明
精神神経系 眠気、めまい、頭痛、頭がボーッとする、言語障害、痙攣 疲労感、不眠、精神錯乱、酩酊感、多幸感 抑うつ、神経過敏、てんかん発作
消化器 食欲不振、便秘、悪心・嘔吐、下痢、腹部膨満感、腹痛、胃痛、嚥下困難 流涎、消化管出血 腹部痙攣
肝臓 肝機能異常(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等)
泌尿器 頻尿、尿失禁 排尿困難 夜尿症、勃起困難、結晶尿
循環器 静脈炎 心悸亢進 頻脈、血圧変動
外皮系 発汗、毛髪異常成長
感覚器 しびれ感、視力障害 複視、味覚異常 流涙
呼吸器 咳嗽、呼吸困難、胸痛、胸水貯留
血液 血小板減少 赤血球減少 好酸球増多
過敏症注) 発疹、そう痒感 光線過敏症
その他 脱力感 倦怠感、ふらふら感、熱感 窒息感、浮腫、悪寒、発熱 背痛

[後文]
注)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

【高齢者投与】

高齢者への投与
高齢者では、低用量(例えば1回25mg)から投与を開始し、増量にあたっては患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。[本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では、肝機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがある。]

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.授乳婦:授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。[母乳中へ移行することが報告されている。]

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

【適用上の注意】

適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

【その他の注意】

その他の注意
1.1日用量200mgを超えて投与したとき、肝障害発生頻度が高くなるとの報告がある。
2.ラットを用いた30カ月間長期がん原性試験及び18カ月間慢性毒性試験において、本剤のがん原性を示唆する所見が認められたとの報告がある。一方、マウスを用いた24カ月間長期がん原性試験では、本剤のがん原性を示唆する所見は認められなかった。
3.細菌を用いた復帰突然変異試験(Ames試験)及びほ乳類培養細胞を用いた染色体異常試験の結果は陽性であった。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
ケース等に表示(製造後3年)

【同一成分一覧】

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