2 個々の器官系用医薬品
21 循環器官用薬
212 不整脈用剤
2123 β−遮断剤

改訂年月( 201505 )
商品分類番号( 872123 )
JPNコード( JPNC063738 )
YJコード( 2123014F2201 )
厚労省コード( 2123014F2201 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 48.20 )


■アロチノロール塩酸塩錠10mg「DSP」 10mg1錠 (大日本住友製薬) 【内用】  
(般)アロチノロール塩酸塩錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】

  【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】

  【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】   【適用上の注意】   【貯法】

  【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201505

【改訂種別】

「版数」
第11版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(II、III度)、洞房ブロック、洞不全症候群のある患者〔これらの症状が悪化するおそれがある。〕
2.糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者〔アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。〕
3.気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者〔気管支を収縮させ喘息症状の誘発、悪化を起こすおそれがある。〕
4.心原性ショックのある患者〔心機能を抑制し症状が悪化するおそれがある。〕
5.肺高血圧による右心不全のある患者〔心機能を抑制し症状が悪化するおそれがある。〕
6.うっ血性心不全のある患者〔心機能を抑制し症状が悪化するおそれがある。〕
7.未治療の褐色細胞腫の患者〔「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照〕
8.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
9.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
乳糖水和物
添加物
トウモロコシデンプン
添加物
カルメロースカルシウム
添加物
ポリビニルアルコール(部分けん化物)
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
精製白糖
添加物
硫酸カルシウム
添加物
タルク
添加物
カオリン
添加物
アラビアゴム末
添加物
酸化チタン
添加物
ベントナイト
添加物
マクロゴール6000
添加物
カルナウバロウ
添加物
黄色5号アルミニウムレーキ
識別コード
@532

【組成】

組成
アロチノロール塩酸塩錠10mg「DSP」:
販売名 アロチノロール塩酸塩錠10mg「DSP」
有効成分 (1錠中) アロチノロール塩酸塩 10mg
添加物 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、カルメロースカルシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、ステアリン酸マグネシウム、精製白糖、硫酸カルシウム、タルク、カオリン、アラビアゴム末、酸化チタン、ベントナイト、マクロゴール6000、カルナウバロウ、黄色五号アルミニウムレーキ


【性状】

性状
アロチノロール塩酸塩錠10mg「DSP」:
販売名 アロチノロール塩酸塩錠10mg「DSP」
色・剤形 うすいだいだい色の糖衣錠
外形 (図略)(図略)(図略)
大きさ 直径約7.6mm
識別コード (図略)532

【色】
うすいだいだい色
【剤形】
糖衣錠/錠剤/内用

【効能効果】

効能効果
1.本態性高血圧症(軽症〜中等症)、狭心症、頻脈性不整脈:
通常、成人にはアロチノロール塩酸塩として、1日20mgを2回に分けて経口投与する。なお、年齢・症状等により適宜増減することとするが、効果不十分な場合は、1日30mgまで増量することができる。
2.本態性振戦:
通常、成人にはアロチノロール塩酸塩として、1日量10mgから開始し、効果不十分な場合は、1日20mgを維持量として2回に分けて経口投与する。なお、年齢・症状等により適宜増減するが1日30mgを超えないこととする。

【用法用量】

用法用量
1.本態性高血圧症(軽症〜中等症)、狭心症、頻脈性不整脈:
通常、成人にはアロチノロール塩酸塩として、1日20mgを2回に分けて経口投与する。なお、年齢・症状等により適宜増減することとするが、効果不十分な場合は、1日30mgまで増量することができる。
2.本態性振戦:
通常、成人にはアロチノロール塩酸塩として、1日量10mgから開始し、効果不十分な場合は、1日20mgを維持量として2回に分けて経口投与する。なお、年齢・症状等により適宜増減するが1日30mgを超えないこととする。

【用法用量使用上注意】

用法用量に関連する使用上の注意
褐色細胞腫の患者では、本剤投与により急激に血圧が上昇するおそれがあるので本剤を単独で投与しないこと。褐色細胞腫の患者に投与する場合には、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.うっ血性心不全のおそれのある患者(観察を十分に行い、ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。)〔心機能を抑制しうっ血性心不全の症状が悪化するおそれがある。〕
2.特発性低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者〔低血糖の前駆症状である頻脈等の交感神経系反応をマスクしやすいので血糖値に注意すること。〕
3.低血圧、徐脈、房室ブロック(I度)のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
4.重篤な肝・腎機能障害のある患者〔薬物の代謝、排泄が影響をうける可能性がある。〕
5.高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
6.末梢循環障害(レイノー症候群、間欠性跛行症等)を有する患者〔末梢血管の拡張を抑制し症状が悪化するおそれがある。〕

【重要注意】

重要な基本的注意
1.投与が長期間にわたる場合は、心機能検査(脈拍、血圧、心電図、X線等)を定期的に行うこと。特に徐脈になったとき及び低血圧を起こした場合には減量又は中止すること。また、必要に応じアトロピンを使用すること。
なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
2.類似化合物(プロプラノロール)使用中の狭心症の患者で急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。
また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。狭心症以外の適用、例えば不整脈で投与する場合でも、特に高齢者においては同様の注意をすること。
3.手術前48時間は投与しないことが望ましい。
4.本態性振戦への使用にあたっては、十分な観察、診断により類似の振戦を生ずる他の疾患との区別を行い、本態性振戦と鑑別された症例のみに投与すること。
5.本態性振戦に投与した場合は徐脈、めまい、低血圧等が高血圧患者に投与した時にくらべ、多くみられることがあるので観察を十分に行い症状が認められた場合は減量又は中止するなどの適切な処置を行うこと。
6.めまい・ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等危険を伴う機械の作業に注意させること。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤 (レセルピン等) 過剰の抑制を来すことがある。 減量するなど慎重に投与すること。 レセルピン等の交感神経抑制作用と本剤のβ遮断作用が相加的に作用する可能性がある。
血糖降下剤 血糖降下作用が増強されることがある。 血糖回復作用が本剤のβ遮断作用により妨げられる可能性がある。 また、低血糖時の頻脈等の症状を本剤のβ遮断作用がマスクすることがある。
カルシウム拮抗剤 ベラパミル、ジルチアゼム等 相互に作用が増強されることがある。 両剤の陰性変力作用及び房室伝導抑制作用を相加的に増強する可能性がある。
クロニジン クロニジンの投与中止後のリバウンド現象を増強し、血圧が上昇する可能性がある。 クロニジンはα2受容体に選択的に作用してノルアドレナリンの遊離を抑制しているため、急激な中止により血中ノルアドレナリンが上昇する。この時、β遮断作用が存在するとノルアドレナリンのα受容体刺激作用のみが働き、急激な血圧上昇が発現する可能性がある。
クラスI抗不整脈剤 ジソピラミド、プロカインアミド、アジマリン等 アミオダロン ソタロール 過度の心機能抑制があらわれることがある。 減量するなど慎重に投与すること。 両剤の心機能抑制作用を相加的に増強する可能性がある。
ジギタリス製剤 心刺激伝導障害(徐脈、房室ブロック等)があらわれることがある。 心機能に注意し、減量するなど慎重に投与すること。 両剤の作用(心刺激伝導抑制作用)を相加的に増強する可能性がある。
フィンゴリモド フィンゴリモドの投与開始時に併用すると徐脈が増強されることがある。 ともに徐脈を引き起こすおそれがある。
非ステロイド性抗炎症剤 本剤の降圧作用が減弱することがある。 非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成・遊離を阻害する。
降圧作用を有する薬剤 降圧作用が増強することがある。 減量するなど慎重に投与すること。 両剤の降圧作用を相加的に増強する可能性がある。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
承認時までの臨床試験における調査症例1577例中211例(13.4%)、承認後の使用成績調査症例12734例中417例(3.3%)、計14311例中628例(4.4%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は徐脈177件(1.2%)、めまい・ふらつき105件(0.7%)、脱力・倦怠感64件(0.4%)であった。また、主な臨床検査値の異常は、AST(GOT)上昇36件(0.3%)、ALT(GPT)上昇39件(0.3%)、中性脂肪値の上昇33件(0.2%)、尿酸値の上昇19件(0.1%)であった。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
心不全、房室ブロック、洞房ブロック、洞不全症候群(0.1%未満);徐脈(0.1〜5%未満):心機能検査を定期的に行い、このような副作用が発現した場合には減量又は中止するなどの適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。
発現部位等 0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明※2)
循環器 胸痛・胸部不快感、めまい・ふらつき、立ちくらみ、低血圧 心房細動、末梢循環障害(レイノー症状、冷感等)、動悸・息切れ
精神神経系 脱力・倦怠感、頭痛・頭重、眠気 抑うつ、不眠
消化器 軟便・下痢、腹部不快感、腹痛、悪心・嘔吐 食欲不振、消化不良、腹部膨満感、便秘
肝臓 AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇 ALP、LDH、γ-GTPの上昇
呼吸器 気管支痙攣、喘鳴、咳嗽
泌尿・生殖器 BUN、クレアチニンの上昇 インポテンス
霧視、眼精疲労 (類薬)涙液分泌減少※1)
過敏症※1) 発疹、蕁麻疹、そう痒、灼熱感
その他 中性脂肪値、尿酸値の上昇 総コレステロール、空腹時血糖値、CK(CPK)の上昇、白血球増多、浮腫、しびれ、心胸郭比の増大、筋肉痛、口渇 脱毛

[後文]
※1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
※2)市販後の自発報告又は類薬での報告のため頻度不明。

【高齢者投与】

高齢者への投与
高齢者には、次の点に注意し、少量(例えば5mg)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
(1).高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。
(2).高齢者では心機能等が低下していることが多く、過度の血圧低下や徐脈等が起こりやすい。
(3).休薬を要する場合は、徐々に減量する(「重要な基本的注意」の項参照)。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔ラット(Wistar系)における器官形成期投与試験において、臨床用量の250倍(100mg/kg)以上で腎盂拡大が、また600倍(250mg/kg)以上で視神経欠損の自然発生頻度の増加が報告されている。〕
2.投与中は授乳を避けさせること。〔動物実験で母乳中へ移行することが報告されている。〕

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

【過量投与】

過量投与
症状:過量投与により、徐脈、完全房室ブロック、心不全、低血圧、気管支痙攣等があらわれる可能性がある。
処置:過量投与の場合は、本剤の投与を中止し、必要に応じて胃洗浄等により薬剤の除去を行うとともに、次のような処置を行うこと。
(1).徐脈、完全房室ブロック:アトロピン、イソプレナリン等の投与や心臓ペーシングを適用すること。
(2).心不全、低血圧:強心剤、昇圧剤、輸液等の投与や補助循環を適用すること。
(3).気管支痙攣:β2刺激剤又はアミノフィリンの静注等の投与や補助呼吸を適用すること。

【適用上の注意】

適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
外箱等に記載

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
アロチノロール塩酸塩錠10mg「日医工」 10mg1錠 日医工 11.40  
アロチノロール塩酸塩錠10mg「JG」 10mg1錠 日本ジェネリック 11.40  
アロチノロール塩酸塩錠10mg「サワイ」 10mg1錠 沢井製薬 11.40  
アロチノロール塩酸塩錠10mg「テバ」 10mg1錠 大正薬品工業 11.40  
アロチノロール塩酸塩錠10mg「トーワ」 10mg1錠 東和薬品 11.40  
セオノマール錠10 10mg1錠 長生堂製薬 11.40 20160331

※赤色は後発品

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