2 個々の器官系用医薬品
21 循環器官用薬
212 不整脈用剤
2129 その他の不整脈用剤

改訂年月( 201404 )
商品分類番号( 872129 )
JPNコード( JPNC003696 )
YJコード( 2129008M2020 )
厚労省コード( 2129008M2020 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 82.10 )


■サンリズムカプセル50mg 50mg1カプセル (第一三共) 【内用】  
(般)ピルシカイニド塩酸塩水和物カプセル

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】

  【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】

  【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】   【適用上の注意】   【その他の注意】

  【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201404

【改訂種別】

「版数」
第15版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.うっ血性心不全のある患者[不整脈(心室頻拍、心室細動等)の誘発又は増悪、陰性変力作用による心不全の悪化を来すおそれが高い。]
2.高度の房室ブロック、高度の洞房ブロックのある患者[刺激伝導抑制作用により、これらの障害を更に悪化させるおそれがある。]

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
乳糖水和物
添加物
トウモロコシデンプン
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
軽質無水ケイ酸
添加物
ゼラチン
添加物
ラウリル硫酸ナトリウム
添加物
青色1号
識別コード
SR50サンリズム50

【組成】

組成
サンリズムカプセル50mg:
1カプセル中に次の成分を含有:
販売名 有効成分 添加物
サンリズムカプセル50mg ピルシカイニド塩酸塩水和物(日局) 50mg 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸
サンリズムカプセル50mg ピルシカイニド塩酸塩水和物(日局) 50mg カプセル;ゼラチン、ラウリル硫酸ナトリウム、青色1号


【性状】

性状
サンリズムカプセル50mg:
販売名 剤形 外形 外形
販売名 剤形 キャップ ボディー 全長 (mm) 重さ (mg)
サンリズムカプセル50mg カプセル (4号) 青色不透明 白色不透明 (図略) (図略)
サンリズムカプセル50mg カプセル (4号) 青色不透明 白色不透明 14.3 220

【色】
青色不透明
白色不透明
【剤形】
/カプセル剤/内用

【効能効果】

効能効果
下記の状態で他の抗不整脈薬が使用できないか、又は無効の場合:
頻脈性不整脈

【用法用量】

用法用量
通常、成人にはピルシカイニド塩酸塩水和物として、1日150mgを3回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症又は効果不十分な場合には、1日225mgまで増量できる。

【用法用量使用上注意】

用法用量に関連する使用上の注意
腎機能障害のある患者に対しては、投与量を減量するか、投与間隔をあけて使用すること(「重要な基本的注意」、「薬物動態」の項参照)。
特に、透析を必要とする腎不全患者では、1日25mgから投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
2.心不全の既往のある患者[心不全を来すおそれがある。]
3.刺激伝導障害(房室ブロック、洞房ブロック、脚ブロック等)のある患者[刺激伝導抑制作用により、これらの障害を更に悪化させるおそれがある。]
4.著明な洞性徐脈のある患者[高度の徐脈、洞停止を来すおそれがある。]
5.腎機能障害のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
6.高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
7.重篤な肝機能障害のある患者[AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH等の上昇が報告されている。]
8.血清カリウム低下のある患者[一般的に、血清カリウムの低下している状態では、催不整脈作用が発現するおそれがある。]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤の投与に際しては、頻回に患者の状態を観察し、心電図、脈拍、血圧、心胸比を定期的に調べること。PQの延長、QRS幅の増大、QTの延長、徐脈、血圧低下等の異常所見が認められた場合には、直ちに減量又は投与を中止すること。
特に、次の患者又は場合には、少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施すること。
(1).基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)があり、心不全を来すおそれのある患者(心室頻拍、心室細動等が発現するおそれが高いので、開始後1〜2週間は入院させること。)
(2).高齢者(入院させて開始することが望ましい(「高齢者への投与」の項参照)。)
(3).他の抗不整脈薬との併用[有効性、安全性が確立していない。]
(4).腎機能障害のある患者(本剤は腎臓からの排泄により体内から消失する薬剤であり、血中濃度が高くなりやすく、持続しやすいので、投与量を減量するか、投与間隔をあけて使用すること(「薬物動態」の項参照)。特に、透析を必要とする腎不全患者では、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、1日25mgから投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。)
2.本剤は心臓ペーシング閾値を上昇させる可能性があるので、恒久的ペースメーカー使用中、あるいは一時的ペーシング中の患者に対しては十分注意して投与すること。また、ペースメーカー使用中の患者に投与する場合は適当な間隔でペーシング閾値を測定すること。異常が認められた場合には直ちに減量又は投与を中止すること。
3.1日用量150mgを超えて投与する場合は副作用発現の可能性が増大するので注意すること。
4.本剤でBrugada症候群に特徴的な心電図変化(右脚ブロック及び右側胸部誘導(V1〜V3)のST上昇)の顕在化、又はそれに伴う心室細動、心室頻拍、心室性期外収縮を発現させたとの報告があるので注意すること。
5.めまい等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リファンピシン 本剤の作用を減弱させることがある。 リファンピシンによりチトクロームP450の産生が誘導され、本剤の代謝速度が促進し、血中濃度が低下する可能性が考えられている。
カルシウム拮抗薬 ベラパミル β-受容体遮断薬 プロプラノロール ジギタリス製剤 ジゴキシン 硝酸・亜硝酸エステル系薬剤 ニトログリセリン 動物実験(イヌ)において、本剤の作用が増強される可能性が報告されている。 機序は明らかではないが、本剤とこれらの薬剤との併用による作用増強の可能性が考えられている。
セチリジン 併用により両剤の血中濃度が上昇し、本剤の副作用が発現したとの報告がある。 腎でのトランスポーターを介した排泄が競合するためと考えられている。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
承認時:承認時までの臨床試験で総症例810例中報告された副作用は55例(6.8%)で、主な副作用は、房室ブロック0.9%(7件)、QRS幅の増大0.7%(6件)、胸部不快感0.6%(5件)、胃痛0.5%(4件)、口渇0.5%(4件)、QT延長0.4%(3件)、頭痛0.4%(3件)、発疹0.4%(3件)等であった。
再審査終了時:承認後における使用成績調査(5年間)で3,768例中報告された副作用は182例(4.8%)で、主な副作用は、房室ブロック0.7%(27件)、QRS幅の増大0.4%(16件)、めまい0.3%(13件)、嘔気0.3%(13件)、発疹0.3%(11件)等であった。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.心室細動(0.09%)、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)(0.22%)、洞停止(0.11%)、完全房室ブロック(頻度不明注1))、失神(0.04%)、心不全(頻度不明注1)):このような副作用があらわれ、ショック、心停止に至る場合もあるので、頻回な心電図検査、胸部X線検査等を実施し、異常所見が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.急性腎不全(頻度不明注1)):ショック等による急性腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.肝機能障害(0.04%):AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、このような症状が認められた場合は、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
発現頻度は承認時までの臨床試験及び使用成績調査の結果を合わせて算出した。
注1)自発報告において認められている副作用のため頻度不明。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
下記の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
発現部位等 0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明注1)
循環器注2) QRS幅の増大、QT延長、房室ブロック、洞房ブロック、徐脈、胸部不快感、動悸、心室性期外収縮 上室性期外収縮、心房細動、心房粗動、上室性頻拍、血圧低下 胸痛
消化器 胃痛、食欲不振、悪心、嘔吐、口渇 下痢、便秘、腹部不快感
精神神経系 めまい、頭痛、眠気 不眠、しびれ 振戦
血液 好酸球増加 血小板数減少、リンパ球減少 白血球数減少
肝臓 AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、LDH上昇
過敏症 発疹、そう痒感 蕁麻疹
腎臓 BUN上昇、クレアチニン上昇、尿蛋白陽性
泌尿器 排尿困難
その他 全身倦怠感 CK(CPK)上昇、脱力感、熱感

[後文]
発現頻度は承認時までの臨床試験及び使用成績調査の結果を合わせて算出した。
注1)自発報告において認められている副作用のため頻度不明。
注2)定期的にかつ必要に応じて心電図検査を実施し、異常所見が認められた場合には、減量又は投与中止など、適切な処置を行うこと。

【高齢者投与】

高齢者への投与
高齢者では、1回25mgから投与を開始するなど、慎重に投与すること。[高齢者では肝・腎機能が低下していることが多く、また体重が少ない傾向があるなど副作用が発現しやすい。]

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、動物実験(ラット)に静脈内投与した場合、胎児に移行することが報告されている。]
2.本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

【過量投与】

過量投与
1.徴候・症状:本剤の過量投与、高度の腎機能障害により、本剤の血中濃度が上昇した場合、刺激伝導障害(著明なQRS幅の増大等)、心停止、心不全、心室細動、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、洞停止、徐脈、ショック、失神、血圧低下等の循環器障害、構語障害等の精神・神経障害を引き起こすことがある。
2.処置等:本剤の過量投与による徴候・症状がみられた場合には直ちに本剤の投与を中止し、次の処置を考慮する等適切な対症療法を行うこと。
(1).消化器からの未吸収薬の除去(胃洗浄等)
(2).体外ペーシングや直流除細動
なお、本剤の血液透析による除去率は最大約30%と報告されている。

【適用上の注意】

適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

【その他の注意】

その他の注意
外国で心筋梗塞発症後の無症候性あるいは軽度の症状を伴う心室性期外収縮の患者を対象とした比較試験において、本剤と類似のNaチャンネル阻害作用を有する薬剤を投与した群で、プラセボ投与群に比べ、死亡率が有意に増加したとの報告があるので、心筋梗塞発症後の無症候性あるいは軽度の症状を伴う患者に対しては原則として投与しないこと1)。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
包装に表示の使用期限内に使用すること。

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
塩酸ピルジカイニドカプセル50mg「タイヨー」 50mg1カプセル テバ製薬 46.80  
ピルシカイニド塩酸塩カプセル50mg「タナベ」 50mg1カプセル 田辺三菱製薬 35.70  
ピルシカイニド塩酸塩カプセル50mg「サワイ」 50mg1カプセル 沢井製薬 46.80  
ピルシカイニド塩酸塩カプセル50mg「日医工」 50mg1カプセル 日医工 46.80  
ピルシカイニド塩酸塩カプセル50mg「トーワ」 50mg1カプセル 東和薬品 46.80  
ピルシカイニド塩酸塩カプセル50mg「TCK」 50mg1カプセル 辰巳化学 35.70  
ピルシカイニド塩酸塩カプセル50mg「CH」 50mg1カプセル 長生堂製薬 35.70  
リズムサットカプセル50mg 50mg1カプセル 長生堂製薬 35.70 20160331

※赤色は後発品

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