2 個々の器官系用医薬品
21 循環器官用薬
214 血圧降下剤
2144 アンジオテンシン変換酵素阻害剤

改訂年月( 201504 )
商品分類番号( 872144 )
JPNコード( JPNC004181 )
YJコード( 2144004F2020 )
厚労省コード( 2144004F2020 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 35.50 )


■アデカット15mg錠 15mg1錠 (武田薬品工業) 【内用】  
(般)デラプリル塩酸塩錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】

  【相互作用・その他】   【併用禁忌】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】

  【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【適用上の注意】   【貯法】

  【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201504

【改訂種別】

「版数」
第15版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)[高度の呼吸困難を伴う血管浮腫があらわれることがある。](「重大な副作用」の項参照)
3.デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者[ショックを起こすことがある。](「相互作用」の項参照)
4.アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者[アナフィラキシーを起こすことがある。](「相互作用」の項参照)
5.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
6.アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。](「重要な基本的注意」の項参照)

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース
添加物
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
乳糖水和物
添加物
黄色5号
識別コード
@222
識別コード
15

【組成】

組成
アデカット15mg錠:
アデカット15mg錠
1錠中の有効成分 デラプリル塩酸塩 15mg

添加物:ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、乳糖水和物、黄色5号

【性状】

性状
アデカット15mg錠:
アデカット15mg錠
剤形 剤形 割線入りの素錠
錠剤の色 錠剤の色 ごくうすいだいだい色
識別コード 識別コード (図略)222
形状 上面 (図略)
形状 下面 (図略)
形状 側面 (図略)
直径(mm) 直径(mm) 6.4
厚さ(mm) 厚さ(mm) 2.3

【色】
ごくうすいだいだい色
【剤形】
素錠/錠剤/内用
//割線

【効能効果】

効能効果
本態性高血圧症、腎性高血圧症、腎血管性高血圧症

【用法用量】

用法用量
アデカット15mg錠:
成人には、デラプリル塩酸塩として通常1日30〜60mgを朝夕の2回に分割経口投与する。ただし、1日15mg(分2)から投与を開始し、最大投与量は1日120mg(分2)とする。
なお、安定した降圧効果が得られた場合には、1日量またはその半量の朝1回のみの投与とすることができる。
製剤別の通常成人1日用法・用量は次のとおりである。
[1].アデカット15mg錠:1回1〜2錠、朝夕2回経口投与

【用法用量使用上注意】

用法用量に関連する使用上の注意
重篤な腎機能障害のある患者では、腎機能の悪化、血中半減期の延長及び尿中排泄率の低下が起こるおそれがあるので、血清クレアチニン値が3mg/dL以上の患者に投与する場合には、投与量を減らすか又は投与間隔をのばすなど慎重に投与すること。(「慎重投与」の項参照)

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
2.高カリウム血症の患者(「重要な基本的注意」の項参照)
3.重篤な腎機能障害のある患者(<用法・用量に関連する使用上の注意>の項参照)
4.薬剤過敏症の既往歴のある患者
5.脳血管障害のある患者[過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させることがある。]
6.高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

【重要注意】

重要な基本的注意
1.両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
2.高カリウム血症の患者においては、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。
3.アリスキレンフマル酸塩を併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
4.本剤の投与により、まれに急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、特に次の患者に投与する場合は、少量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。
(1).重症の高血圧症患者
(2).血液透析中の患者
(3).厳重な減塩療法中の患者
(4).利尿降圧剤投与中の患者(特に最近利尿降圧剤投与を開始した患者)
5.降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
6.手術前24時間は投与しないことが望ましい。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用禁忌】

併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスの施行 リポソーバー イムソーバTR セルソーバ アンジオテンシン変換酵素阻害剤服用中の患者は、左記のアフェレーシス中にショックを起こすことがある。 陰性に荷電したデキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートにより血中キニン系の代謝が亢進し、本剤によりブラジキニンの代謝が妨げられ蓄積することが考えられている。
アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた透析 アンジオテンシン変換酵素阻害剤服用中の患者は、左記の透析中にアナフィラキシーを起こすことがある。 多価イオン体であるAN69により血中キニン系の代謝が亢進し、本剤によりブラジキニンの代謝が妨げられ蓄積することが考えられている。


【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カリウム保持性利尿剤 スピロノラクトン、トリアムテレン 等 エプレレノン カリウム補給剤 血清カリウム値が上昇することがあるので注意すること。 本剤のアルドステロン分泌抑制作用によりカリウム貯留作用が増強することによる。 危険因子;特に腎機能障害のある患者
利尿降圧剤 フロセミド、トリクロルメチアジド 等 利尿降圧剤で治療を受けている患者に本剤を初めて投与する場合、降圧作用が増強するおそれがあるので、少量から開始するなど慎重に投与すること。 利尿降圧剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。
アリスキレンフマル酸塩 腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。 併用によりレニン−アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
アンジオテンシンII受容体拮抗剤 腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。 併用によりレニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
リチウム 外国において、リチウムと他のアンジオテンシン変換酵素阻害剤(カプトプリル、エナラプリルマレイン酸塩、リシノプリル水和物)との併用により、リチウム中毒が報告されているので、リチウムと併用する場合には、血中のリチウム濃度に注意すること。 腎尿細管におけるリチウムの再吸収が促進される。
非ステロイド性消炎鎮痛剤 (NSAIDs)・COX-2選択的阻害剤 インドメタシン 等 降圧作用が減弱することがある。 非ステロイド性消炎鎮痛剤・COX-2選択的阻害剤がプロスタグランジンの合成を阻害し、本剤のプロスタグランジンを介した降圧作用を減弱させる。
非ステロイド性消炎鎮痛剤 (NSAIDs)・COX-2選択的阻害剤 インドメタシン 等 腎障害のある患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。 非ステロイド性消炎鎮痛剤・COX-2選択的阻害剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられている。
カリジノゲナーゼ製剤 本剤との併用により過度の血圧低下が引き起こされる可能性がある。 本剤のキニン分解抑制作用とカリジノゲナーゼ製剤のキニン産生作用により、血管平滑筋の弛緩が増強される可能性がある。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
承認時までの調査では1,008例中142例(14.1%)に、製造販売後の使用成績調査(再審査終了時点)では12,003例中681例(5.7%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。
以下の副作用は上記の調査あるいは自発報告等で認められたものである。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
(いずれも0.1%未満)
1.血管浮腫:呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがあるので、このような場合には、直ちに投与を中止し、アドレナリン注射、気道確保などの適切な処置を行うこと。
2.急性腎不全:急性腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3.高カリウム血症:重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 0.1〜5%未満 0.1%未満
1)過敏症注3) 発疹、そう痒
2)精神神経系 めまい・ふらつき、立ちくらみ、頭痛、頭重、不眠、眠気、肩こり しびれ感、耳鳴
3)消化器 悪心、嘔吐、食欲不振、胃部不快感、胸やけ、腹痛、下痢、便秘 口渇、口内炎、味覚異常、腹部膨満感
4)循環器 ほてり、のぼせ感、動悸 胸部痛
5)血液注4) 白血球減少、貧血 血小板減少、好酸球増多
6)肝臓注4) AST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P、LDH、γ-GTPの上昇 黄疸
7)腎臓 BUN、クレアチニンの上昇、蛋白尿
8)その他 咳、咽頭痛、倦怠感、脱力感、発汗、血清カリウム、総コレステロール、尿酸の上昇、尿糖、抗核抗体の陽性 息切れ、嗄声、浮腫、四肢の疼痛、筋痙攣、低血糖注5)

[後文]
注3)このような場合には投与を中止すること。
注4)観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注5)インスリン又は経口血糖降下剤の投与中に起こりやすいとの報告がある。

【高齢者投与】

高齢者への投与
高齢者では低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。]

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。[妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。]
2.授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物試験(ラット)で乳汁中への活性代謝物の移行が認められている。]

【小児投与】

小児等への投与
小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

【適用上の注意】

適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
外箱に表示の使用期限内に使用すること。(使用期限内であっても開封後はなるべく速やかに使用すること。)

【同一成分一覧】

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