2 個々の器官系用医薬品
21 循環器官用薬
217 血管拡張剤
2171 冠血管拡張剤

改訂年月( 201407 )
商品分類番号( 872171 )
JPNコード( JPNC004839 )
YJコード( 2171404A1026 )
厚労省コード( 2171404A1026 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 247.00 )


■ニトロール注5mg 0.05%10mL1管 (エーザイ) 【注射】  
(般)硝酸イソソルビド注射液

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】

  【相互作用・その他】   【併用禁忌】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】

  【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【適用上の注意】   【貯法】

  【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201407

【改訂種別】

「版数」
第8版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者〔血管拡張作用によりさらに血圧を低下させ、症状を悪化させるおそれがある。〕
2.Eisenmenger症候群又は原発性肺高血圧症の患者〔血圧低下によりショックを起こすことがある。〕
3.右室梗塞の患者〔血圧低下によりショックを起こすことがある。〕
4.脱水症状のある患者〔血圧低下によりショックを起こすことがある。〕
5.神経循環無力症の患者〔本剤の効果がなく、本剤投与により血圧低下等があらわれることがある。〕
6.閉塞隅角緑内障の患者〔眼圧を上昇させるおそれがある。〕
7.硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
8.頭部外傷又は脳出血のある患者〔頭蓋内圧を上昇させるおそれがある。〕
9.ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中の患者〔併用により降圧作用が増強され、過度に血圧を低下させることがある。「相互作用」の項参照〕

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
クエン酸水和物
添加物
水酸化ナトリウム
添加物
D-ソルビトール

【組成】

組成
本剤は、下記の成分を含有する。
1管(10mL)中の分量
有効成分 硝酸イソソルビド 5mg
有効成分 硝酸イソソルビド 濃度;0.05%
添加物 クエン酸水和物 適量
添加物 水酸化ナトリウム 適量
添加物 D-ソルビトール 500mg


【性状】

性状
本剤は、無色澄明な注射剤で、ワンポイントカットの無色アンプルに充てんされている。
性状 本剤は、無色澄明な液体である。
pH 4.0〜6.0
浸透圧比 約1(生理食塩液に対する比)

【色】
無色澄明
無色
【剤形】
/液剤/注射

【効能効果】

効能・効果
1.急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)
2.不安定狭心症
3.冠動脈造影時の冠攣縮寛解

【用法用量】

用法・用量
1.急性心不全:
通常、成人には、本剤を注射液そのまま、又は生理食塩液、5%ブドウ糖注射液等で希釈して0.05〜0.001%溶液とし、硝酸イソソルビドとして1時間あたり1.5〜8mgを点滴静注する。投与量は患者の病態に応じて適宜増減するが、増量は1時間あたり10mgまでとする。
2.不安定狭心症:
通常、成人には、本剤を注射液そのまま、又は生理食塩液、5%ブドウ糖注射液等で希釈して0.05〜0.001%溶液とし、硝酸イソソルビドとして1時間あたり2〜5mgを点滴静注する。投与量は患者の病態に応じて適宜増減する。
3.冠動脈造影時の冠攣縮寛解:
通常、成人には、冠動脈造影時に本剤を注射液そのまま、硝酸イソソルビドとして5mgをカテーテルを通し、バルサルバ洞内に1分以内に注入する。なお、投与量は、患者の症状に応じて適宜増減するが、投与量の上限は10mgまでとする。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
冠動脈造影時に冠攣縮を誘発した場合は、迅速に攣縮寛解のための処置を行うこと。また、まれに完全閉塞寛解時にreperfusion injuryによると考えられる心室細動などの危険な不整脈や血圧低下を起こすことがあるので電気的除細動などの適切な処置を行うこと。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.低血圧の患者〔さらに血圧を低下させるおそれがある。〕
2.左室充満圧の低い患者〔血圧低下及び心拍出量低下のおそれがある。〕

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤投与中は、頻回の血圧測定と血行動態のモニターを行うこと。また、投与量の調節は患者の血行動態、症状をみて徐々に行うこと。
2.投与中に血圧低下などの異常が観察された場合には、減量又は投与を中止すること。また、必要に応じて昇圧剤投与等の適切な処置を行うこと。
3.血圧低下の可能性のある患者や心拍出量が低下している患者に投与する場合には、カテコールアミン系薬剤などと併用することが望ましい。
4.投与中に左心不全状態が改善した場合は、患者の様子をみて投与を中止すること。
5.本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を低下させることがあるので、本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用禁忌】

併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤 シルデナフィルクエン酸塩 (バイアグラ、レバチオ) バルデナフィル塩酸塩水和物 (レビトラ) タダラフィル (シアリス、アドシルカ、ザルティア) 併用により、降圧作用を増強することがある。 本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤 リオシグアト (アデムパス) 併用により、降圧作用を増強することがある。 本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。


【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
利尿剤 血圧低下等が増強されるおそれがある。 過度の血圧低下が起こった場合には、減量又は投与を中止し、必要に応じて昇圧剤投与等の適切な処置を行うこと。 血圧低下作用を増強させる。
血管拡張剤 硝酸・亜硝酸エステル系薬剤 血圧低下等が増強されるおそれがある。 過度の血圧低下が起こった場合には、減量又は投与を中止し、必要に応じて昇圧剤投与等の適切な処置を行うこと。 血管拡張作用が増強される。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
本剤を静脈内投与した場合、総症例1,806例中、71例(3.93%)の副作用が報告されている。(再審査終了時)
本剤をバルサルバ洞内に投与した場合、総症例2,983例中、25例(0.84%)の副作用が報告されている。(再審査終了時)

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.ショック:ショック(0.1〜5%未満)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、昇圧剤投与等の適切な処置を行うこと。
2.心室細動、心室頻拍:冠動脈造影時の冠攣縮寛解に際し、reperfusion injuryによると考えられる心室細動などの危険な不整脈(0.1%未満)があらわれることがある。このような場合には、電気的除細動などの適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明
循環器 血圧低下、めまい、動悸、四肢浮腫、心拍出量低下 徐脈、期外収縮、心房細動
精神神経系 頭痛 全身倦怠感、興奮、陽気
消化器 嘔気、嘔吐 食欲低下
血液 動脈血酸素分圧の低下 メトヘモグロビン血症
肝臓 AST(GOT)、ALT(GPT)等の上昇
過敏症 発疹


【高齢者投与】

高齢者への投与
本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では一般に肝機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、注意すること。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。〕
2.授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。〔動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。〕

【小児投与】

小児等への投与
小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

【適用上の注意】

適用上の注意
1.輸液セットへの吸着:硝酸イソソルビドは、一般に使用されているポリ塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セットに吸着するが、ガラス製、ポリエチレン製の容器、器具には吸着しない。硝酸イソソルビドのポリ塩化ビニル製輸液セットに対する吸着率は、図に示す通りで点滴速度に影響され、ポリ塩化ビニル管100cmでは点滴速度60mL/時間(1mL/分)以上であれば、投与量の80%以上が静脈内に注入される。また、硝酸イソソルビドの吸着率は配合濃度に影響されないが、輸液セットが長い程高くなるので注意すること。
点滴速度による影響:
(図略)
2.アンプルカット時:本品はワンポイントカットアンプルであるが、アンプルのカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存
外箱開封後は光を遮り保存すること。

【使用期限】

使用期限
外箱又はラベルに表示の使用期限内に使用すること。

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
硝酸イソソルビド注5mg/10mL「タカタ」 0.05%10mL1管 高田製薬 185.00  

※赤色は後発品

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