2 個々の器官系用医薬品
21 循環器官用薬
218 高脂血症用剤
2183 クロフィブラ−ト系製剤

改訂年月( 201501 )
商品分類番号( 872183 )
JPNコード( JPNC062648 )
YJコード( 2183006F3031 )
厚労省コード( 2183006F3031 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 30.30 )


■トライコア錠53.3mg 53.3mg1錠 (アボットジャパン||帝人ファーマ) 【内用】  
(般)フェノフィブラート錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【原則禁忌】   【組成性状】   【組成】

  【性状】   【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】

  【慎重投与】   【重要注意】   【相互作用・その他】   【原則併用禁忌】   【併用注意】   【副作用】

  【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】

  【過量投与】   【適用上の注意】   【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201501

【改訂種別】

「版数」
第4版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂(処方箋医薬品表示変更に伴う改訂)

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
2.肝障害のある患者[肝障害を悪化させることがある。]
3.中等度以上の腎機能障害のある患者(目安として血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上)[横紋筋融解症があらわれることがある。]
4.胆のう疾患のある患者[胆石形成が報告されている。]
5.妊婦又は妊娠している可能性のある女性、授乳婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

【原則禁忌】

原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。[横紋筋融解症があらわれやすい(「相互作用」の項参照)。]

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
含水二酸化ケイ素
添加物
クロスカルメロースナトリウム
添加物
クロスポビドン
添加物
軽質無水ケイ酸
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース
添加物
ヒプロメロース
添加物
ラウリル硫酸ナトリウム
識別コード
TJN312
識別コード
TCT

【組成】

組成
トライコア錠53.3mg:
販売名 トライコア錠53.3mg
成分・含量 (1錠中) フェノフィブラート53.3mg
添加物 含水二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、軽質無水ケイ酸、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ラウリル硫酸ナトリウム


【性状】

性状
トライコア錠53.3mg:
販売名 トライコア錠53.3mg トライコア錠53.3mg トライコア錠53.3mg
剤形 錠剤 錠剤 錠剤
色調・性状 白色〜微黄白色の素錠 白色〜微黄白色の素錠 白色〜微黄白色の素錠
外形 側面
外形 (図略) (図略) (図略)
外形 直径約7.5mm、厚さ約3.4mm 直径約7.5mm、厚さ約3.4mm 直径約7.5mm、厚さ約3.4mm
質量 約173mg 約173mg 約173mg
識別コード TJN 312 TJN 312 TJN 312

【色】
白色〜微黄白色
【剤形】
素錠/錠剤/内用

【効能効果】

効能・効果
高脂血症(家族性を含む)

【効能効果使用上注意】

効能・効果に関連する使用上の注意
1.総コレステロールのみが高い高脂血症(IIa型)に対し、第一選択薬とはしないこと。
2.カイロミクロンが高い高脂血症(I型)に対する効果は検討されていない。

【用法用量】

用法・用量
通常、成人にはフェノフィブラートとして1日1回106.6mg〜160mgを食後経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜減量する。1日160mgを超える用量は投与しないこと。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
1.総コレステロール及びトリグリセライドの両方が高い高脂血症(IIb及びIII型)には、1日投与量を106.6mgより開始すること。なお、これらの高脂血症患者において、高血圧、喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターを有し、より高い治療目標値を設定する必要のある場合には1日投与量を159.9mg〜160mg注)とすること。
注)159.9mgは53.3mg錠を3錠、160mgは80mg錠を2錠用いる。
2.トリグリセライドのみが高い高脂血症(IV及びV型)には、1日投与量53.3mgにおいても低下効果が認められているので、1日投与量を53.3mgより開始すること。
3.肝機能検査に異常のある患者又は肝障害の既往歴のある患者には、1日投与量を53.3mgより開始すること(「慎重投与」の項参照)。
4.急激な腎機能の悪化を伴う横紋筋融解症(「副作用(1)重大な副作用」の項参照)があらわれることがあるので、投与にあたっては患者の腎機能を検査し、血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上の場合には投与を中止し、血清クレアチニン値が1.5mg/dL以上2.5mg/dL未満の場合は53.3mgから投与を開始するか、投与間隔を延長して使用すること。
5.本剤はフェノフィブラートの吸収を高めるため、固体分散体化した製剤であり、本剤106.6mg(53.3mg製剤2錠)は微粉化フェノフィブラートカプセル製剤134mgと、また本剤160mg(80mg製剤2錠)は微粉化フェノフィブラートカプセル製剤200mgと生物学的に同等である。(【薬物動態】の項参照)

【使用上注意】

使用上注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.肝機能検査に異常のある患者又は肝障害の既往歴のある患者[肝機能検査値の異常変動があらわれるおそれがある。]
2.軽度な腎機能障害のある患者(目安として血清クレアチニン値が1.5mg/dL以上2.5mg/dL未満)[横紋筋融解症があらわれることがあるので投与量を減ずるか、投与間隔を延長し使用すること。]
3.胆石の既往歴のある患者[胆石形成が報告されている。]
4.抗凝血剤を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
5.HMG-CoA還元酵素阻害薬(プラバスタチンナトリウム、シンバスタチン、フルバスタチンナトリウム等)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
6.高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤の適用にあたっては、次の点に十分留意すること。
(1).適用の前に十分な検査を実施し、高脂血症の診断が確立した患者に対してのみ本剤の適用を考慮すること。
(2).あらかじめ高脂血症の基本である食事療法を行い、更に運動療法や、高血圧、喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分に考慮すること。
(3).投与中は血清脂質値を定期的に検査し、本剤の効果が認められない場合には漫然と投与せず、中止すること。
2.本剤は肝機能及び肝機能検査値に影響を及ぼすので、使用にあたっては次の点に十分留意すること。
(1).肝障害を悪化させることがあるので、肝障害のある患者には投与しないこと(「禁忌」の項参照)。
(2).肝機能検査値の異常変動があらわれるおそれがあるので、肝機能検査に異常のある患者又は肝障害の既往歴のある患者には慎重に投与すること(「慎重投与」の項参照)。
(3).AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、LDH、ALPの上昇、黄疸、並びに肝炎があらわれることがあるので、肝機能検査は投与開始3カ月後までは毎月、その後は3カ月ごとに行うこと。
異常が認められた場合には、減量又は中止等の適切な処置を講ずるとともに、少なくとも1カ月以内に肝機能検査を実施すること。
なお、AST(GOT)又はALT(GPT)が継続して正常上限の2.5倍あるいは100単位を超えた場合には投与を中止すること。

【相互作用・その他】

相互作用

【原則併用禁忌】

原則併用禁忌(原則として併用しないこと)
[前文]
腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者では原則として併用しないこととするが、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ慎重に併用すること。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
HMG-CoA還元酵素阻害薬 プラバスタチンナトリウム シンバスタチン フルバスタチンナトリウム 等 急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、本剤を少量から投与開始するとともに、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK(CPK)の上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。 危険因子;腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者 機序は不明であるが、フィブラート系薬剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬の併用で、それぞれの薬剤単独投与時に比べて併用時に横紋筋融解症発現の危険性が高まるという報告がある。


【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
抗凝血剤 ワルファリン プロトロンビン時間を測定して抗凝血剤の用量を調節し、慎重に投与すること。 抗凝血剤の作用を増強する。
HMG-CoA還元酵素阻害薬 プラバスタチンナトリウム シンバスタチン フルバスタチンナトリウム 等 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)アイソザイム、尿中・血中ミオグロビンの上昇がみられた場合は直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。 横紋筋融解症に伴い急激に腎機能が悪化することがある。
スルホニル尿素系血糖降下薬 グリベンクラミド グリメピリド 等 低血糖症(冷汗、強い空腹感、動悸等)があらわれるとの報告があるので、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 血糖降下作用が増強される。
陰イオン交換樹脂剤 コレスチラミン 陰イオン交換樹脂剤投与前1時間あるいは投与後4〜6時間以上間隔をあけて投与すること。 吸収が遅延あるいは減少する可能性がある。
シクロスポリン 外国において重症な腎機能障害が報告されているので、腎機能検査等に注意し、慎重に投与すること。 併用により腎機能への影響を増大させる。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
フェノフィブラートカプセル製剤の承認時の臨床試験及び市販後の使用成績調査4,687例中623例(13.29%)に副作用が認められた。主な副作用はAST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等の肝機能検査値異常、胃部不快感、嘔気等の胃腸障害、発疹、そう痒感等の皮膚及び皮下組織障害、CK(CPK)上昇等であった。
フェノフィブラートカプセル製剤の承認時:臨床試験1,256例中70例(5.57%)に副作用が認められた。主な副作用は、胃部不快感、嘔気等の消化器症状が36例(2.87%)、発疹等の皮膚症状が24例(1.91%)、黄疸1例(0.08%)、筋症状1例(0.08%)であった。臨床検査値異常は442例(35.19%)に認められた。主なものは、AST(GOT)上昇239件、ALT(GPT)上昇251件、γ-GTP上昇218件等の肝機能検査値異常318例(25.32%)、CK(CPK)上昇95例(8.48%)、BUN上昇44件、クレアチニン上昇38件等の腎機能検査値異常63例(5.02%)、好酸球の増加20例(2.04%)、赤血球数等の減少17例(1.48%)であった。
フェノフィブラートカプセル製剤の再審査終了時:使用成績調査3,431例中553例(16.12%)に副作用が認められた。主な副作用は、AST(GOT)上昇119件(3.47%)、γ-GTP上昇118件(3.44%)、ALT(GPT)上昇115件(3.35%)等の肝機能検査値異常364例(10.61%)、肝機能異常21件(0.61%)、肝障害16件(0.47%)等の肝胆道系障害40例(1.17%)、血中クレアチニン増加34件(0.99%)、BUN上昇32件(0.93%)等の腎機能検査値異常52例(1.52%)、CK(CPK)上昇49例(1.43%)、胃部不快感15件(0.44%)、嘔気11件(0.32%)等の胃腸障害39例(1.14%)等であった。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.横紋筋融解症(0.1%未満):筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.肝障害(0.1〜5%未満):肝炎や黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)等の著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.膵炎(頻度不明*):重度の腹痛、嘔気、嘔吐、アミラーゼ上昇、リパーゼ上昇等を特徴とする膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
*:自発報告等を含むため頻度不明
発現頻度はフェノフィブラートカプセル製剤の承認時の臨床試験及び市販後の使用成績調査の結果を合わせて算出した。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
次のような副作用が認められた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
発現部位等 5%以上又は頻度不明 0.1〜5%未満 0.1%未満
肝臓 肝機能検査値異常〔AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、ALP上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇等〕 肝腫大
皮膚注1) 発疹、そう痒感 蕁麻疹、多形紅斑、脱毛、光線過敏症
消化器 口内炎*、鼓腸* 嘔気、便秘、下痢、食欲不振、心窩部痛、胃部不快感、胸やけ 嘔吐、腹痛、口渇、腹部膨満感
腎臓 腎機能検査値異常(BUN上昇、クレアチニン上昇等)
筋肉注2) CK(CPK)上昇 脱力感、筋肉痛、筋痙攣、こわばり感
血液 貧血(赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少)、白血球増多 白血球減少、好酸球増多、血小板減少、血小板増加
精神神経系 頭痛、めまい、ふらつき
胆管系注1) 胆石症*、胆のう炎*
その他 浮腫*、発熱*、勃起障害*、頻尿* 全身倦怠感、抗核抗体陽性 腫脹、動悸、下肢痛、しびれ感、味覚異常、ほてり

[後文]
*:自発報告等を含むため頻度不明
注1):投与を中止すること。
注2):減量又は休薬すること。
発現頻度はフェノフィブラートカプセル製剤の承認時の臨床試験及び市販後の使用成績調査の結果を合わせて算出した。

【高齢者投与】

高齢者への投与
1.一般に高齢者では、肝・腎機能が低下していることが多く、また、体重が少ない傾向があるなど副作用が発現しやすいので、投与に際しては、53.3mgから開始するなど投与量に十分注意すること。特に腎機能については投与中も血清クレアチニン値を定期的に確認するなど注意すること。
2.高齢者において、スルホニル尿素系血糖降下薬(グリベンクラミド等)との併用により低血糖症(冷汗、強い空腹感、動悸等)があらわれるとの報告があるので注意すること。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.授乳婦には投与しないこと。[動物(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]

【小児投与】

小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

【過量投与】

過量投与
過量投与に関する情報は報告されていないため、本剤の過量投与時の症状等は不明である。なお、本剤は蛋白結合率が高いため、血液透析によって除去できない(【薬物動態】の項参照)。

【適用上の注意】

適用上の注意
1.服用時:本剤は空腹時に投与すると吸収が悪くなるため食後に投与すること。
2.薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

【その他の注意】

その他の注意
1.外国における「軽度の脂質代謝異常を有する2型糖尿病患者」を対象とした無作為化試験の結果、本剤投与群において膵炎及び静脈血栓塞栓症(肺塞栓症、深部静脈血栓症)の危険性がプラセボ投与群より高くなるとの報告がある1)。
2.マウスの長期投与試験で雄の中間投与量群(60mg/kg)以上において肝細胞癌が、ラットの長期投与試験では、雄の中間投与量群(45mg/kg)以上において肝細胞癌と膵腺房細胞腫瘍及び精巣間細胞腫瘍が認められた。雌のラットとマウスでは、高投与量群(ともに200mg/kg)で肝細胞癌が認められた。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存
(【取扱い上の注意】の項参照)

【使用期限】

使用期限
外箱に表示

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
リピディル錠53.3mg 53.3mg1錠 あすか製薬 30.30  

※赤色は後発品

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