2 個々の器官系用医薬品
21 循環器官用薬
218 高脂血症用剤
2189 その他の高脂血症剤

改訂年月( 201501 )
商品分類番号( 872189 )
JPNコード( JPNC048746 )
YJコード( 2189017F1022 )
厚労省コード( 2189017F1022 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 68.10 )


■クレストール錠2.5mg 2.5mg1錠 (アストラゼネカ) 【内用】  
(般)ロスバスタチンカルシウム錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【原則禁忌】   【組成性状】   【組成】

  【性状】   【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】

  【慎重投与】   【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用禁忌】   【原則併用禁忌】   【併用注意】

  【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】

  【小児投与】   【適用上の注意】   【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201501

【改訂種別】

「版数」
第11版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.肝機能が低下していると考えられる以下のような患者
急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸[これらの患者では、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。また、本剤は主に肝臓に分布して作用するので、肝障害を悪化させるおそれがある。](「薬物動態」の項参照)
3.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
4.シクロスポリンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)

【原則禁忌】

原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。[横紋筋融解症があらわれやすい。](「相互作用」の項参照)

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
乳糖水和物
添加物
セルロース
添加物
第三リン酸カルシウム
添加物
クロスポビドン
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
ヒプロメロース
添加物
トリアセチン
添加物
酸化チタン
添加物
三二酸化鉄
識別コード
ZD4522:2 1/2
識別コード
ZD4522
識別コード
2 1/2

【組成】

組成
クレストール錠2.5mg:
販売名 クレストール錠2.5mg
成分・含量 (1錠中) ロスバスタチン2.5mg (ロスバスタチンカルシウムとして2.6mg)
添加物 乳糖水和物、セルロース、第三リン酸カルシウム、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、トリアセチン、酸化チタン、三二酸化鉄


【性状】

性状
クレストール錠2.5mg:
販売名 クレストール錠2.5mg
剤形 うすい赤みの黄色からくすんだ赤みの黄色のフィルムコーティング錠
外形 表面 (図略)
外形 裏面 (図略)
外形 側面 (図略)
直径 約5.5mm
厚さ 約3.1mm
重量 約0.08g
識別コード ZD4522;2 1/2

【色】
うすい赤みの黄色からくすんだ赤みの黄色
【剤形】
フィルムコーティング錠/錠剤/内用

【効能効果】

効能・効果
高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症

【効能効果使用上注意】

効能・効果に関連する使用上の注意
1.適用の前に十分な検査を実施し、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。
2.家族性高コレステロール血症ホモ接合体については、LDL-アフェレーシス等の非薬物療法の補助として、あるいはそれらの治療法が実施不能な場合に本剤の適用を考慮すること。

【用法用量】

用法・用量
通常、成人にはロスバスタチンとして1日1回2.5mgより投与を開始するが、早期にLDL-コレステロール値を低下させる必要がある場合には5mgより投与を開始してもよい。なお、年齢・症状により適宜増減し、投与開始後あるいは増量後、4週以降にLDL-コレステロール値の低下が不十分な場合には、漸次10mgまで増量できる。10mgを投与してもLDL-コレステロール値の低下が十分でない、家族性高コレステロール血症患者などの重症患者に限り、さらに増量できるが、1日最大20mgまでとする。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
1.クレアチニンクリアランスが30mL/min/1.73m2未満の患者に投与する場合には、2.5mgより投与を開始し、1日最大投与量は5mgとする。(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)
2.特に20mg投与時においては腎機能に影響があらわれるおそれがある。20mg投与開始後12週までの間は原則、月に1回、それ以降は定期的(半年に1回等)に腎機能検査を行うなど、観察を十分に行うこと。

【使用上注意】

使用上注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.腎障害又はその既往歴のある患者[重度の腎障害のある患者では、本剤の血中濃度が高くなるおそれがある。一般に、HMG-CoA還元酵素阻害剤投与時にみられる横紋筋融解症の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能悪化があらわれることがある。](「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照)
2.アルコール中毒患者、肝障害又はその既往歴のある患者[本剤は主に肝臓に分布して作用するので、肝障害を悪化させるおそれがある。また、アルコール中毒患者では、横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。](「禁忌」及び「薬物動態」の項参照)
3.フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等)、ニコチン酸、アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール等)、マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン等)を投与中の患者[一般にHMG-CoA還元酵素阻害剤との併用で横紋筋融解症があらわれやすい。](「相互作用」の項参照)
4.甲状腺機能低下症の患者、遺伝性の筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者、薬剤性の筋障害の既往歴のある患者[横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。]
5.高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

【重要注意】

重要な基本的注意
1.あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や高血圧、喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分考慮すること。
2.投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。
3.投与開始又は増量後12週までの間は原則、月に1回、それ以降は定期的(半年に1回等)に肝機能検査を行うこと。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用禁忌】

併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
シクロスポリン (サンディミュン、ネオーラル等) シクロスポリンを投与されている心臓移植患者に併用したとき、シクロスポリンの血中濃度に影響はなかったが、本剤のAUC0-24hが健康成人に単独で反復投与したときに比べて約7倍上昇したとの報告がある。 シクロスポリンが肝取り込みトランスポーターOATP1B1及び排出トランスポーターBCRP等のトランスポーター機能を阻害する可能性がある。


【原則併用禁忌】

原則併用禁忌(原則として併用しないこと)
[前文]
腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者では原則として併用しないこととするが、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ慎重に併用すること。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フィブラート系薬剤 ベザフィブラート等 (腎機能に関する臨床検査値に異常を認める場合) 急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK(CPK)の上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。 危険因子;腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者


【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フィブラート系薬剤 ベザフィブラート等 (腎機能に関する臨床検査値に異常を認めない場合) フェノフィブラートとの併用においては、いずれの薬剤の血中濃度にも影響はみられていない。しかし一般に、HMG-CoA還元酵素阻害剤との併用で、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。 両剤共に横紋筋融解症の報告がある。
ニコチン酸 一般に、HMG-CoA還元酵素阻害剤との併用で、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。 危険因子;腎機能障害のある患者
アゾール系抗真菌薬 イトラコナゾール等 一般に、HMG-CoA還元酵素阻害剤との併用で、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。 危険因子;腎機能障害のある患者
マクロライド系抗生物質 エリスロマイシン等 一般に、HMG-CoA還元酵素阻害剤との併用で、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。 危険因子;腎機能障害のある患者
クマリン系抗凝血剤 ワルファリン 抗凝血作用が増強することがある。本剤を併用する場合は、本剤の投与開始時及び用量変更時にも頻回にプロトロンビン時間国際標準比(INR)値等を確認し、必要に応じてワルファリンの用量を調節する等、注意深く投与すること。 機序は不明
制酸剤 水酸化マグネシウム・水酸化アルミニウム 本剤の血中濃度が約50%に低下することが報告されている。本剤投与後2時間経過後に制酸剤を投与した場合には、本剤の血中濃度は非併用時の約80%であった。(「薬物動態」の項参照) 機序は不明
ロピナビル・リトナビル配合剤 アタザナビル/リトナビル ダルナビル/リトナビル 本剤とロピナビル・リトナビル配合剤を併用したとき本剤のAUCが約2倍、Cmaxが約5倍、アタザナビル及びリトナビル両剤と本剤を併用したとき本剤のAUCが約3倍、Cmaxが7倍、またダルナビル及びリトナビル両剤と本剤を併用したとき本剤のAUCが約1.5倍、Cmaxが約2.4倍上昇したとの報告がある。 左記薬剤がOATP1B1及びBCRPの機能を阻害する可能性がある。
シメプレビル 本剤とシメプレビルを併用したとき、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。 シメプレビルがOATP1B1の機能を阻害する可能性がある。
エルトロンボパグ 本剤とエルトロンボパグを併用したとき、本剤のAUCが約1.6倍上昇したとの報告がある。 エルトロンボパグがOATP1B1及びBCRPの機能を阻害する可能性がある。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
国内・外の臨床試験において、副作用評価対象例10,380例中1,950例(18.8%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は筋肉痛335例(3.2%)、ALT(GPT)上昇179例(1.7%)、CK(CPK)上昇171例(1.6%)であった。(承認時)
使用成績調査において、安全性評価対象症例8,795例中978例(11.1%)に副作用が認められた。主な副作用は、CK(CPK)上昇201件(2.3%)、筋痛126件(1.4%)、肝機能異常92件(1.0%)であった。(2007年2月報告時)

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.横紋筋融解症(0.1%未満):筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止すること。
2.ミオパチー(0.1%未満):ミオパチーがあらわれることがあるので、広範な筋肉痛、高度な脱力感や著明なCK(CPK)の上昇があらわれた場合には投与を中止すること。
3.肝炎、肝機能障害、黄疸(0.1%未満):肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.血小板減少(0.1%未満):血小板減少があらわれることがあるので、血液検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5.過敏症状(0.1%未満):血管浮腫を含む過敏症状があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6.間質性肺炎(0.1%未満):間質性肺炎があらわれることがあるので、長期投与であっても、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
7.末梢神経障害(0.1%未満):四肢の感覚鈍麻、しびれ感等の感覚障害、疼痛、あるいは筋力低下等の末梢神経障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8.多形紅斑(頻度不明):多形紅斑があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
発現頻度は使用成績調査から算出した。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 2〜5%未満 0.1〜2%未満 0.1%未満 頻度不明
皮膚注1) そう痒症、発疹、蕁麻疹
消化器 腹痛、便秘、嘔気、下痢 膵炎、口内炎
筋・骨格系 CK(CPK)上昇 無力症、筋肉痛、関節痛 筋痙攣
精神神経系 頭痛、浮動性めまい 健忘、睡眠障害(不眠、悪夢等)、抑うつ
内分泌 女性化乳房
代謝異常 HbA1c上昇、血糖値上昇
肝臓 肝機能異常(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇)
腎臓 蛋白尿注2)、腎機能異常(BUN上昇、血清クレアチニン上昇)

[後文]
注1)症状が認められた場合には投与を中止すること。
注2)通常一過性であるが、原因不明の蛋白尿が持続する場合には減量するなど適切な処置を行うこと。
発現頻度は使用成績調査から算出した。

【高齢者投与】

高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いので、患者の状態を観察しながら投与すること。また、横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
なお、臨床試験では高齢者と非高齢者において本剤の血漿中濃度に明らかな差は認められていない。(「薬物動態」の項参照)

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していないが、ラットに他のHMG-CoA還元酵素阻害剤を大量投与した場合に胎児の骨格奇形が報告されている。更にヒトでは、他のHMG-CoA還元酵素阻害剤で、妊娠3ヵ月までの間に服用したとき、胎児に先天性奇形があらわれたとの報告がある。]
2.授乳中の婦人には投与しないこと。[ラットで乳汁中への移行が報告されている。]

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

【適用上の注意】

適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

【その他の注意】

その他の注意
1.HMG-CoA還元酵素阻害剤を中止しても持続する近位筋脱力、CK(CPK)高値、炎症を伴わない筋線維の壊死等を特徴とし、免疫抑制剤投与により回復した免疫性壊死性ミオパチーが報告されている。
2.海外において、本剤を含むHMG-CoA還元酵素阻害剤投与中の患者では、糖尿病発症のリスクが高かったとの報告がある。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存、吸湿注意

【使用期限】

使用期限
外箱に表示の使用期限内に使用すること

【同一成分一覧】

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