2 個々の器官系用医薬品
22 呼吸器官用薬
225 気管支拡張剤
2259 その他の気管支拡張剤

改訂年月( 201411 )
商品分類番号( 872259 )
JPNコード( JPNC048508 )
YJコード( 2259709G1027 )
厚労省コード( 2259709G1027 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 204.90 )


■スピリーバ吸入用カプセル18μg 18μg1カプセル (日本ベーリンガーインゲルハイム) 【外用】  
(般)吸入用チオトロピウム臭化物水和物

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】

  【重要注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】

  【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】   【適用上の注意】   【その他の注意】   【貯法】

  【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201411

【改訂種別】

「版数」
第10版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.閉塞隅角緑内障の患者[眼内圧を高め、症状を悪化させるおそれがある。]
2.前立腺肥大等による排尿障害のある患者[更に尿を出にくくすることがある。]
3.アトロピン及びその類縁物質あるいは本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
乳糖水和物
識別コード
@TI01

【組成】

組成
販売名 スピリーバ吸入用カプセル18μg
成分・含量 1カプセル中 チオトロピウム 18μg(チオトロピウム臭化物水和物として22.5μg)
添加物 乳糖水和物注)

[表脚注]


注)夾雑物として乳蛋白を含む

【性状】

性状
販売名 スピリーバ吸入用カプセル18μg
剤形 明るい緑色の不透明の硬カプセル剤
内容物 白色の粉末
外形 3号(図略)(図略)
長さ 約16mm
直径 約6mm
重さ 約0.054g
識別コード (図略)TI 01

【色】
明るい緑色不透明
白色
【剤形】
硬カプセル剤/カプセル剤/外用
//徐放性製剤

【効能効果】

効能・効果
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解

【効能効果使用上注意】

効能・効果に関連する使用上の注意
本剤は急性増悪の治療を目的として使用する薬剤ではない。

【用法用量】

用法・用量
通常、成人には1回1カプセル(チオトロピウムとして18μg)を1日1回本剤専用の吸入用器具(ハンディヘラー)を用いて吸入する。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
1.本剤は吸入用カプセルであり、必ず専用の吸入用器具(ハンディヘラー)を用いて吸入し、内服しないこと。[「適用上の注意」の項参照]
2.本剤は吸入製剤であり、消化管からの吸収率は低いため、内服しても期待する効果は得られない。したがって、内服しないよう患者に十分注意を与えること。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.心不全、心房細動、期外収縮の患者、又はそれらの既往歴のある患者[心不全、心房細動、期外収縮が発現することがある。「重大な副作用」の項参照]
2.腎機能が高度あるいは中等度低下している患者(クレアチニンクリアランス値が50mL/min以下の患者)[本剤は腎排泄型であり、腎機能低下患者では血中濃度の上昇がみられる。「薬物動態」の項参照]
3.前立腺肥大のある患者[排尿障害が発現するおそれがある。]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤は急性増悪の治療を目的としておらず、慢性閉塞性肺疾患に基づく症状を安定させるためには、本剤を継続して投与する必要がある。ただし、用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。
2.本剤の吸入後、即時型過敏症(血管浮腫を含む)が発現することがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.吸入薬の場合、薬剤の吸入により気管支痙攣が誘発される可能性があるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.本剤の投与時に、本剤が眼に入らないように患者に注意を与えること。また、結膜の充血及び角膜浮腫に伴う赤色眼とともに眼痛、眼の不快感、霧視、視覚暈輪あるいは虹輪が発現した場合、急性閉塞隅角緑内障の徴候の可能性がある。これらの症状が発現した場合には、可及的速やかに医療機関を受診するように患者に注意を与えること。
5.腎機能が低下している高齢者に対して本剤を投与する場合には、治療上の有益性と危険性を勘案して慎重に投与し、有害事象の発現に注意すること。[「慎重投与」、「高齢者への投与」、「薬物動態」の項参照]

【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
国内において、362例の慢性閉塞性肺疾患患者を対象に第III相臨床試験が実施され、このうち、177例に本剤18μgが投与された。177例中、副作用が報告された症例は35例(19.77%)であった。主な副作用は、口渇18例(10.17%)であった。
承認時までにプラセボあるいは実薬を対照として国内及び海外で実施された比較試験において3,696例の慢性閉塞性肺疾患患者に本剤18μgが投与された。主な副作用は、口渇であった。試験の投与期間は異なるが、全体の集計では、口渇の頻度は6.17%(228例)であった。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.心不全、心房細動、期外収縮:心不全(1%未満注))、心房細動(1.13%注))、期外収縮(1%未満注))が発現することがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[「慎重投与」の項参照]
注)国内の臨床試験の頻度に基づく。なお、海外で実施された比較試験では、心不全及び期外収縮の発現率はプラセボ群と同様であった。
2.イレウス:イレウス(頻度不明)が発現することがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.閉塞隅角緑内障(頻度不明):閉塞隅角緑内障を誘発することがあるので、視力低下、眼痛、頭痛、眼の充血等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.アナフィラキシー(頻度不明):アナフィラキシー(蕁麻疹、血管浮腫、呼吸困難等)が発現することがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
以下のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
発現部位等 1%以上 1%未満
霧視注)、眼圧上昇注)
皮膚 発疹(2.26%) 脱毛、そう痒、蕁麻疹注)
中枢神経系 浮動性めまい(1.95%)注) 不眠
感覚器 味覚倒錯、嗅覚錯誤
消化器 口渇(10.17%)、便秘(1.13%)、消化不良(1.13%) 口内炎、舌炎
代謝 高尿酸血症(1.13%)
循環器 頻脈注)、上室性頻脈注)、動悸注)
血液 好酸球増多、白血球減少
呼吸器 咽喉刺激感(4.27%)注)、咳嗽(3.57%)注) 呼吸困難、喘鳴、嗄声、鼻出血注)、咽頭炎
泌尿器 血尿、排尿障害、夜間頻尿、クレアチニン上昇、腎機能異常、尿閉注)
一般的全身障害 過敏症(血管浮腫を含む)注)

[後文]
注)海外臨床試験成績の頻度に基づき記載。(国内では自発報告のため頻度不明)

【高齢者投与】

高齢者への投与
一般に高齢者では腎クリアランス等の生理機能が低下しており、血中濃度が上昇するおそれがあるので、副作用の発現に注意すること。また、臨床試験で口渇は高齢者でより高い発現率が認められている。[「重要な基本的注意」、「薬物動態」の項参照]

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物実験(ラット)で胎児に移行することが認められている。]
2.授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが認められている。]

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。[使用経験がない]

【過量投与】

過量投与
本剤を高用量投与した場合、抗コリン作動性の徴候及び症状が発現する可能性がある。しかし、健康成人(海外)に本剤282μgを単回吸入投与したとき、全身性の抗コリン作用による副作用は認められなかった。健康成人(海外)に本剤1日1回141μgを反復吸入投与したとき、口渇とともに両眼の結膜炎が発現し、投与期間中に消失した。慢性閉塞性肺疾患患者(海外)に1日最大量36μgを4週間吸入投与した反復投与試験において、本剤による副作用として用量依存的に観察されたのは口渇のみであった。
また、海外の市販後において、過量投与例が報告されている。女性患者が2.5日間に30カプセル(540μg)を吸入したもので、精神状態の変化、振戦、腹痛及び重度の便秘が発現した。この患者は入院し、本剤の投与は中止された。便秘には浣腸処置が施された。患者は回復し、その日のうちに退院した。
本剤の経口投与後の生物学的利用率は低いので、経口摂取による急性中毒の発現の可能性は低いと考えられる。

【適用上の注意】

適用上の注意
投与法:本剤は必ず専用の吸入用器具(ハンディヘラー)を用いて吸入させること。内服しても効果はみられない。
本剤を処方する医師は以下の内容について正しく理解した上で、本剤を患者に交付する際には、正しい使用方法を必ず交付前に説明すること。
[使用方法]:
本剤は吸入用カプセルであり、必ず専用の吸入用器具(ハンディヘラー)を用いて吸入させること。内服しないよう患者に十分注意を与えること。
(図略)
次の順序で使用する。
ハンディヘラーの各部の名称:
(図略)
i.キャップ
ii.マウスピース(吸入口)
iii.基部(本体)
iiii.ボタン
iiiii.カプセル充填部(穴)
1).キャップを完全に開け、内部にあるマウスピースを開ける。(キャップが開きにくい場合はボタンを押す)
(図略)
(図略)
2).吸入の直前に1カプセルだけブリスターから取り出し、図のようにカプセル充填部に挿入する。カプセルの方向(頭部、胴部の上下)はどちらでもよい。
(図略)
3).マウスピースをカチッと音がするまでしっかり閉める。キャップは開けたままにする。
(図略)
4).マウスピースを上向きにして、側面のボタンを確実に一度だけ押してからはなす。これでカプセルに穴があき、薬を吸入することができるようになる。
(図略)
5).息をはき出す。
注意:マウスピースをくわえたまま息をはき出さないこと。
(図略)
6).ハンディヘラーを口元に持ち、マウスピースを唇でしっかりとくわえる。頭をあげたまま、ゆっくり、深く、カプセルがふるえる音が聞こえる、あるいはふるえを感じる程度の速さで息を吸い込む。肺いっぱいに深く息を吸い込み、苦しくならない程度の間息を止め、ハンディヘラーを口からはなす。ゆっくりと息をはき出す。カプセル内の薬を完全に吸入するため、5)と6)の手順をもう一度繰り返す。
(図略)
7).再びマウスピースを開ける。カプセル充填部の穴を下にして、使い終わったカプセルを捨てる。マウスピース及びキャップを閉めて、ハンディヘラーを保管する。
(図略)
8).ハンディヘラーは月に一度洗浄する。
キャップ及びマウスピースを開ける。ボタンを上へ押し上げて基部を開ける。ハンディヘラー内部に付着している粉末を水またはぬるま湯ですすぐ。キャップ、マウスピース及び基部が開いた状態のまま、ガーゼ等の上で水をよく拭い、十分に乾燥する。24時間置いておくと十分に乾燥するので、次の吸入に使用できる。マウスピースに付着した汚れは軽く湿らせたガーゼ等でふきとる。
(図略)
カプセルの取り出し方:
ブリスターを中央のミシン目にそってふたつに切り離す。
(図略)
底面のアルミシートをゆっくりと1カプセルが取り出せるようになるまではがす(一度に全てはがさず、必ず使用直前に1カプセルずつ取り出す)。
誤ってアルミシートを次のカプセルまではがしたときは、そのカプセルは廃棄する(吸湿により吸入量の低下が起こる可能性がある)。
(図略)
カプセルを取り出す。
(図略)

【その他の注意】

その他の注意
本剤と短時間作用型抗コリン性気管支拡張剤(イプラトロピウム臭化物水和物、オキシトロピウム臭化物等)との併用に関しては、臨床試験成績はなく、併用による有効性及び安全性は確立していないことから、併用は推奨できない。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
温度25度を超えるところに保存しないこと。
冷凍しないこと。
(【取扱い上の注意】の項参照)

【使用期限】

使用期限
外箱、容器に使用期限を表示

【同一成分一覧】

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