2 個々の器官系用医薬品
22 呼吸器官用薬
229 その他の呼吸器管用薬
2290 その他の呼吸器官用薬

改訂年月( 201504 )
商品分類番号( 87229 )
JPNコード( JPNC045012 )
YJコード( 2290700G6028 )
厚労省コード( 2290700G6028 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 2619.20 )


■フルタイド200ディスカス 200μg60ブリスター1個 (グラクソ・スミスクライン) 【外用】  
(般)フルチカゾンプロピオン酸エステル吸入剤

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【原則禁忌】   【組成性状】   【組成】

  【性状】   【効能効果】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】

  【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】

  【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】   【適用上の注意】

  【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201504

【改訂種別】

「版数」
第14版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者[症状を増悪するおそれがある]
2.本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

【原則禁忌】

原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
結核性疾患の患者[症状を増悪するおそれがある]

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
乳糖水和物

【組成】

組成
フルタイド200ディスカス:
販売名 フルタイド200ディスカス
1ブリスター中のフルチカゾンプロピオン酸エステル含量 200μg
添加物 乳糖水和物注)

[表脚注]


注)夾雑物として乳蛋白を含む。

【性状】

性状
フルタイド200ディスカス:
販売名 フルタイド200ディスカス
性状 定量式吸入粉末剤で、ブリスターの内容物は白色の粉末である。

【色】
白色
【剤形】
定量式吸入用散剤/散剤/外用

【効能効果】

効能効果
気管支喘息

【用法用量】

用法用量
フルタイド200ディスカス:
成人:
成人には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回100μgを1日2回吸入投与する。
なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は800μgを限度とする。

【用法用量使用上注意】

用法用量に関連する使用上の注意
症状の緩解がみられた場合は、治療上必要最小限の用量で投与すること。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.感染症の患者[症状を増悪するおそれがある]
2.糖尿病の患者[症状を増悪するおそれがある]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.急性の発作に対しては、本剤を使用しないよう患者を指導すること。
また、本剤は喘息症状が発現しないように維持する目的で継続的に使用する薬剤なので、症状のないときでも毎日規則正しく使用するよう患者を指導する。[本剤は発現した発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、発作発現時に使用する短時間作動型吸入β2刺激薬(例えば吸入用サルブタモール硫酸塩)等の他の適切な薬剤を処方すること。]
2.本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。
特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。
3.気管支粘液の分泌が著しい患者では、本剤の肺内での作用を確実にするため本剤の吸入に先立って、分泌がある程度減少するまで他剤を使用するとよい。
4.本剤の投与期間中に発現する急性の発作に対しては、発作発現時に短時間作動型吸入β2刺激薬等の他の適切な薬剤を使用するよう患者を指導すること。
また、その薬剤の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきたと感じられたら、喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し治療を求めるように患者を指導すること。
このような状態は喘息の管理が不十分になっていることを示唆し、突然患者の生命が脅かされる可能性があるので、本剤の増量やあるいは気管支拡張剤・全身性ステロイド剤を短期間併用し、症状の軽減に合わせて併用薬剤を徐々に減量すること。
5.感染を伴う喘息症状の増悪がみられた場合には、ステロイド療法の強化と感染症の治療を考慮すること。
6.本剤の投与を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすことがあるので、投与を中止する場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量していくこと。
7.全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤の投与により全身性の作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児の成長遅延、骨密度の低下、白内障、緑内障を含む)が発現する可能性があるので、吸入ステロイド剤の投与量は患者毎に喘息をコントロールできる最少用量に調節すること。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性の作用が認められた場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。
8.全身性ステロイド剤の減量は本剤の吸入開始後症状の安定をみて徐々に行う。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずる。
9.長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者では副腎皮質機能不全が考えられるので、全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。
10.本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患であるChurg-Strauss症候群にみられる好酸球増多症がまれにあらわれることがある。この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って発現しており、本剤との直接的な因果関係は確立されていない。本剤の投与期間中は、好酸球数の推移や、他のChurg-Strauss症候群症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等)に注意すること。
11.全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、鼻炎、湿疹、蕁麻疹、眩暈、動悸、倦怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがある(このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと)。
12.リトナビルとの併用により全身性のステロイド作用(クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等)が発現したとの報告があるので、併用する場合には注意すること(「相互作用」の項参照)。

【相互作用・その他】

相互作用
相互作用序文
本剤は、主として肝チトクロームP-450 3A4(CYP3A4)で代謝される。

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
CYP3A4阻害作用を有する薬剤 リトナビル等 副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。 特に、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤の併用により、クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等が報告されているので、リトナビルとの併用は治療上の有益性がこれらの症状発現の危険性を上回ると判断される場合に限ること。 CYP3A4による代謝が阻害されることにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 リトナビルは強いCYP3A4阻害作用を有し、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤を併用した臨床薬理試験において、血中フルチカゾンプロピオン酸エステル濃度の大幅な上昇、また血中コルチゾール値の著しい低下が認められている。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
成人5736例、小児1637例(総症例7373例)中、成人252例(4.4%)、小児43例(2.6%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。
成人:
承認時までの調査症例457例中、31例(6.8%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは咽喉頭症状(不快感、むせ、疼痛、刺激感、異和感)10例(2.2%)、口腔内カンジダ症3例(0.7%)、嗄声3例(0.7%)、口内乾燥3例(0.7%)であった(承認時)。
市販後における調査症例5279例中、221例(4.2%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは口腔及び咽喉頭症状(不快感、むせ、疼痛、刺激感、異和感)63例(1.2%)、嗄声56例(1.1%)、悪心13例(0.2%)であった(再審査終了時)。
小児:
承認時までの調査症例112例中、29例(25.9%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは胸痛2例(1.8%)、口腔内カンジダ症1例(0.9%)、嗄声1例(0.9%)であった(承認時)。
市販後における調査症例1525例中、14例(0.9%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは血中コルチゾール減少2例(0.1%)、口腔カンジダ症、副鼻腔炎、むせ、嗄声等、各1例(0.1%)であった(再審査終了時)。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
アナフィラキシー:アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある(頻度不明注1))ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
発現部位等 0.5%〜2%未満 0.5%未満 頻度不明注1)
過敏症注2) 発疹、蕁麻疹、顔面浮腫
口腔並びに呼吸器 口腔及び咽喉頭症状(不快感、むせ、疼痛、刺激感、異和感)、嗄声 口腔及び呼吸器カンジダ症、味覚異常、咳、口内乾燥、感染症
消化器 悪心、腹痛、食道カンジダ症
精神神経系 睡眠障害、不安、易刺激性、攻撃性
その他 鼻炎、胸痛、浮腫、気管支攣縮注3)、高血糖 皮膚挫傷(皮下出血等)

[後文]
注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。
注2)このような場合には投与を中止すること。
注3)短時間作用発現型気管支拡張剤を投与するなどの適切な処置を行うこと。

【高齢者投与】

高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること[本薬は皮下投与による動物実験(ラット1)、ウサギ2))で副腎皮質ステロイド剤に共通した奇形発生、胎児の発育抑制がみられ、これらの所見はウサギにおいて低い用量で出現することが報告されている]。
2.授乳中の婦人に対しては、本剤の使用経験が少ないので、患者に対する本剤の重要性を考慮した上で授乳の中止あるいは本剤の投与を中止すること[フルチカゾンプロピオン酸エステル10μg/kgをラットに皮下投与したときに乳汁中への移行が報告されている]。

【小児投与】

小児等への投与
1.全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤を特に長期間、大量に投与する場合に成長遅延をきたすおそれがある。長期間投与する場合には投与量は患者毎に喘息をコントロールできる最少用量に調節することとし、身長等の経過の観察を十分行うこと。また使用にあたっては、使用法を正しく指導すること。
2.低出生体重児、新生児又は乳児に対する安全性は確立していないので、観察を十分に行いながら投与すること(使用経験が少ない)(「臨床成績」の項参照)。

【過量投与】

過量投与
過量投与(通常の用法・用量を超えた量等)により、副腎皮質機能抑制等の全身性の作用がみられることがある。本剤を過量かつ長期間吸入した小児において、低血糖、及びそれに伴う意識低下、痙攣を主な所見とする急性副腎皮質機能不全の発現が報告されている。
副腎皮質機能が抑制されている患者においては、外傷、手術、感染、本剤の急速な減量時等に急性副腎皮質機能不全が発現する可能性がある。過量投与後に本剤を減量する際は、患者の管理を十分に行いながら徐々に行うこと。

【適用上の注意】

適用上の注意
1.本剤は口腔内への吸入投与にのみ使用すること(内服しても効果はみられない)。
2.吸入後:本剤吸入後に、うがいを実施するよう患者を指導すること(口腔内カンジダ症又は嗄声の予防のため)。ただし、うがいが困難な患者には、うがいではなく、口腔内をすすぐよう指導すること。
3.フルタイド200ディスカスは成人用である(小児の用法・用量は承認されていない)。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
包装に表示

【同一成分一覧】

▲TOP