2 個々の器官系用医薬品
22 呼吸器官用薬
229 その他の呼吸器管用薬
2290 その他の呼吸器官用薬

改訂年月( 201504 )
商品分類番号( 87229 )
JPNコード( JPNC059187 )
YJコード( 2290800G5038 )
厚労省コード( 2290800G5038 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 7269.80 )


■アドエア250ディスカス60吸入用 60ブリスター1キット (グラクソ・スミスクライン) 【外用】  
(般)サルメテロールキシナホ酸塩・フルチカゾンプロピオン酸エステル吸入剤

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【原則禁忌】   【組成性状】   【組成】

  【性状】   【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】

  【慎重投与】   【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】

  【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】

  【適用上の注意】   【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201504

【改訂種別】

「版数」
第10版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある]
2.本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

【原則禁忌】

原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
結核性疾患の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある]

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
乳糖水和物

【組成】

組成
アドエア250ディスカス60吸入用:
(1).アドエアディスカス:
250
60吸入用
1ブリスター中のサルメテロールキシナホ酸塩/フルチカゾンプロピオン酸エステル含量 72.5μg(サルメテロールとして50μg)/250μg
添加物 乳糖水和物注)

[表脚注]


注)夾雑物として乳蛋白を含む

【性状】

性状
アドエア250ディスカス60吸入用:
(1).アドエアディスカス:
250
60吸入用
性状 定量式吸入粉末剤で、ブリスターの内容物は白色の粉末である。

【色】
白色
【剤形】
定量式吸入用散剤/散剤/外用

【効能効果】

効能効果
アドエア250ディスカス60吸入用:
気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
(参考):
ディスカス 100 250 500
エアゾール 50 125 250
気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)

[表脚注]


○:効能あり、−:効能なし

【効能効果使用上注意】

効能効果に関連する使用上の注意
アドエア250ディスカス60吸入用:
(1).気管支喘息:
[1].本剤は、吸入ステロイド剤と他の薬剤との併用による治療が必要であり、併用薬として長時間作動型吸入β2刺激剤の投与が適切と判断された患者に対して使用すること。
[2].患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に対し、次の注意を与えること。
本剤は発現した発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、急性の発作に対しては使用しないこと。急性の発作に対しては、短時間作動型吸入β2刺激剤(例えば吸入用サルブタモール硫酸塩)等の他の適切な薬剤を使用すること。
(2).慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫):
本剤は増悪時の急性期治療を目的として使用する薬剤ではない。

【用法用量】

用法用量
アドエア250ディスカス60吸入用:
気管支喘息:
成人:通常、成人には1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして100μgを1日2回吸入投与する。
1).アドエア100ディスカス:1回1吸入
2).アドエア50エアゾール:1回2吸入
なお、症状に応じて以下の用法・用量に従い投与する。
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして250μgを1日2回吸入投与
[1].アドエア250ディスカス:1回1吸入
[2].アドエア125エアゾール:1回2吸入
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして500μgを1日2回吸入投与
[1].アドエア500ディスカス:1回1吸入
[2].アドエア250エアゾール:1回2吸入
(参考):
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして100μgを1日2回 アドエア100ディスカス 1回1吸入1日2回
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして100μgを1日2回 アドエア50エアゾール 1回2吸入1日2回
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして250μgを1日2回 アドエア250ディスカス 1回1吸入1日2回
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして250μgを1日2回 アドエア125エアゾール 1回2吸入1日2回
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして500μgを1日2回 アドエア500ディスカス 1回1吸入1日2回
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして500μgを1日2回 アドエア250エアゾール 1回2吸入1日2回

慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解:
成人には、1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして250μgを1日2回吸入投与する。
1).アドエア250ディスカス:1回1吸入
2).アドエア125エアゾール:1回2吸入
(参考):
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして250μgを1日2回 アドエア250ディスカス 1回1吸入1日2回
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして250μgを1日2回 アドエア125エアゾール 1回2吸入1日2回


【用法用量使用上注意】

用法用量に関連する使用上の注意
1.患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に対し、本剤の過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性があることを理解させ、1日2回を超えて投与しないよう注意を与えること(サルメテロールキシナホ酸塩の気管支拡張作用は通常12時間持続するので、その間は次の投与を行わないこと)。
2.喘息患者において、症状の緩解がみられた場合は、治療上必要最小限の用量で本剤を投与し、必要に応じ吸入ステロイド剤への切り替えも考慮すること。
3.小児の用法・用量が承認されている製剤は、ディスカス製剤ではアドエア100ディスカスのみ、エアゾール製剤ではアドエア50エアゾールのみである。
4.慢性閉塞性肺疾患に対して国内で承認されている製剤は、ディスカス製剤ではアドエア250ディスカスのみ、エアゾール製剤ではアドエア125エアゾールのみである。

【使用上注意】

使用上注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.感染症の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある]
2.甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺ホルモンの分泌促進により症状を増悪するおそれがある]
3.高血圧の患者[α及びβ1作用により血圧上昇を起こすおそれがある]
4.心疾患の患者[β1作用により症状を増悪するおそれがある]
5.糖尿病の患者[グリコーゲン分解作用及びステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤は既に起きている気管支喘息の発作又は慢性閉塞性肺疾患の増悪を速やかに軽減する薬剤ではないので、毎日規則正しく使用すること。
2.本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は投与しないこと。
3.気管支粘液の分泌が著しい患者では、本剤の肺内での作用を確実にするため、本剤の投与開始に先立って、分泌がある程度減少するまで他剤を使用すること。
4.過度に使用を続けた場合、サルメテロールのβ1作用により不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、使用が過度にならないよう注意すること。
5.喘息患者において、本剤の投与期間中に発現する急性の発作に対しては、短時間作動型吸入β2刺激剤等の他の適切な薬剤を使用するよう患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えること。
また、その薬剤の使用量が増加したり、あるいは効果が十分でなくなってきた場合には、喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し医師の治療を求めるよう患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えること。
そのような状態では患者の生命が脅かされる可能性があるので、患者の症状に応じてステロイド療法の強化(本剤のより高用量製剤への変更等)を考慮すること。
6.喘息患者及び慢性閉塞性肺疾患患者において、感染を伴う症状の増悪がみられた場合には、ステロイド療法の強化と感染症の治療を考慮すること。
7.本剤の投与を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすことがあるので、投与を中止する場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量していくこと。
なお、慢性閉塞性肺疾患患者においても、投与中止により症状が悪化するおそれがあるので、観察を十分に行うこと。
8.全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤の投与により全身性の作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児の成長遅延、骨密度の低下、白内障、緑内障を含む)が発現する可能性があるので、吸入ステロイド剤の投与量は患者毎に喘息をコントロールできる最少用量に調節すること。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性の作用が認められた場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。
9.全身性ステロイド剤の減量は本剤の投与開始後症状の安定をみて徐々に行うこと。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずる。
10.長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者では副腎皮質機能不全が考えられるので、全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。
11.喘息患者において本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患であるChurg-Strauss症候群にみられる好酸球増多症がまれにあらわれることがある。この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って発現しており、本剤との直接的な因果関係は確立されていない。本剤の投与期間中は、好酸球数の推移や、他のChurg-Strauss症候群症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等)に注意すること。
12.全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、鼻炎、湿疹、蕁麻疹、眩暈、動悸、倦怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがある(このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと)。
13.リトナビルとの併用により全身性のステロイド作用(クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等)が発現したとの報告があるので、併用する場合には注意すること(「相互作用」の項参照)。
14.本剤は患者の喘息症状に応じて最適な用量を選択する必要があるため、本剤の投与期間中は患者を定期的に診察すること。
15.慢性閉塞性肺疾患患者を対象とした国内臨床試験及び海外臨床試験において肺炎が報告された。一般に肺炎の発現リスクが高いと考えられる患者へ本剤を投与する場合には注意すること。また、肺炎と慢性閉塞性肺疾患の増悪は共通の臨床症状を呈することがあるので、慢性閉塞性肺疾患の増悪が疑われる場合には肺炎の可能性についても十分に考慮し、適切な処置を行うこと。(「重大な副作用3)」、「その他の注意(2)」の項参照)

【相互作用・その他】

相互作用
相互作用序文
フルチカゾンプロピオン酸エステル及びサルメテロールは、主として肝チトクロームP-450 3A4(CYP3A4)で代謝される。

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
CYP3A4阻害作用を有する薬剤 リトナビル等 副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。 特に、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤の併用により、クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等が報告されているので、リトナビルとの併用は治療上の有益性がこれらの症状発現の危険性を上回ると判断される場合に限ること。 CYP3A4による代謝が阻害されることにより、フルチカゾンプロピオン酸エステルの血中濃度が上昇する可能性がある。 リトナビルは強いCYP3A4阻害作用を有し、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤を併用した臨床薬理試験において、血中フルチカゾンプロピオン酸エステル濃度の大幅な上昇、また血中コルチゾール値の著しい低下が認められている。
CYP3A4阻害作用を有する薬剤 リトナビル等 サルメテロールの全身曝露量が増加し、QT延長を起こす可能性がある。 ケトコナゾール(経口剤;国内未発売)、リトナビル等の強いCYP3A4阻害作用を有する薬剤と併用する場合には、注意すること。 経口剤のケトコナゾールとサルメテロールを併用した臨床薬理試験において、サルメテロールのCmaxが1.4倍、AUCが15倍に上昇したとの報告がある。
カテコールアミン アドレナリン イソプレナリン等 不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。よって、発作時に頓用で用いる場合以外は過度に併用しないよう注意すること。 アドレナリン、イソプレナリン塩酸塩等のカテコールアミン併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。そのため、不整脈を起こすことがある。
キサンチン誘導体 ステロイド剤 利尿剤 低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行う。 キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある。 ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
気管支喘息:
成人:
国内臨床試験において、調査症例432例中、75例(17.4%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、嗄声30例(6.9%)、口腔カンジダ症16例(3.7%)であった(承認時)。
海外臨床試験において、調査症例1111例中、153例(13.8%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、嗄声25例(2.3%)、頭痛24例(2.2%)、口腔咽頭カンジダ症19例(1.7%)、咽喉刺激感18例(1.6%)であった(承認時)。
小児:
国内臨床試験において、調査症例91例中、2例(2.2%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その内訳は、振戦、肝機能検査異常各1例(1.1%)であった(承認時)。
海外臨床試験において、調査症例428例中、10例(2.3%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、鼻炎2例(0.5%)であった(承認時)。
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)(アドエア500ディスカス*)を使用した試験を含む):
国内臨床試験において、調査症例352例中、116例(33.0%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、嗄声51例(14.5%)、口腔カンジダ症32例(9.1%)、口腔及び咽喉刺激感18例(5.1%)であった(承認時)。
海外臨床試験において、調査症例4344例中、653例(15.0%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、口腔咽頭カンジダ症195例(4.5%)、口腔及び咽喉刺激感112例(2.6%)、嗄声101例(2.3%)であった(承認時)。
*)慢性閉塞性肺疾患に対して国内で承認されている製剤は、ディスカス製剤ではアドエア250ディスカスのみ、エアゾール製剤ではアドエア125エアゾールのみである。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、気管支攣縮、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある(頻度不明注1))ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.血清カリウム値低下:サルメテロールを含むβ2刺激剤により「重篤な血清カリウム値の低下」が報告されている(頻度不明注1))。また、β2刺激剤による血清カリウム値の低下作用は、キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。さらに、低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。このような場合には血清カリウム値をモニターすることが望ましい。
3.肺炎:慢性閉塞性肺疾患患者において本剤との関連性が否定できない肺炎が報告されている(3.3%、アドエア500ディスカス*)を使用した52週間の国内臨床試験における頻度)ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。(「その他の注意(2)」の項参照)
*)慢性閉塞性肺疾患に対して国内で承認されている製剤は、ディスカス製剤ではアドエア250ディスカスのみ、エアゾール製剤ではアドエア125エアゾールのみである。
注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
発現部位等 1%〜10%未満 1%未満 頻度不明注1)
過敏症注2) 発疹、蕁麻疹、顔面浮腫、口腔咽頭浮腫
口腔並びに呼吸器 口腔及び呼吸器カンジダ症、嗄声、口腔及び咽喉刺激感(異和感、疼痛、不快感等)、感染症 味覚異常 むせ、咳、口内乾燥、気管支攣縮注3)
循環器 心悸亢進、血圧上昇、不整脈注4) 脈拍増加
精神・神経系 頭痛、振戦、睡眠障害 不安、易刺激性、攻撃性
消化器 悪心、腹痛、食道カンジダ症
その他 筋痙攣 関節痛、浮腫、高血糖 鼻炎、胸痛、皮膚挫傷(皮下出血等)

[後文]
注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。
注2)このような場合には投与を中止すること。
注3)短時間作動型気管支拡張剤を投与する等の適切な処置を行うこと。また、過敏症が疑われる場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注4)心房細動、上室性頻脈及び期外収縮を含む。

【高齢者投与】

高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること[β2刺激剤及び副腎皮質ステロイド剤は実験動物で催奇形作用が知られており、大量のサルメテロールキシナホ酸塩(経口:10mg/kg/日)及びフルチカゾンプロピオン酸エステル(皮下:100μg/kg/日)をラットに併用投与したときに催奇形作用(臍ヘルニア)及び胎児の発育抑制が報告されている]。
2.授乳中の婦人に対しては、本剤の使用経験が少ないので、患者に対する本剤の重要性を考慮した上で授乳の中止あるいは本剤の投与を中止すること[サルメテロールキシナホ酸塩をラットに大量(1mg/kg)に静脈内投与、あるいはフルチカゾンプロピオン酸エステル10μg/kgをラットに皮下投与したときに乳汁中への移行が報告されている]。

【小児投与】

小児等への投与
1.全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤を特に長期間、大量に投与する場合に成長遅延をきたすおそれがある。長期間投与する場合には吸入ステロイド剤の投与量は患者毎に喘息をコントロールできる最少用量に調節することとし、身長等の経過の観察を十分行うこと。また使用にあたっては、使用法を正しく指導すること。なお、小児等に対しては国内での24週間を超える使用経験はない。
2.低出生体重児、新生児、乳児又は4歳以下の幼児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

【過量投与】

過量投与
1.サルメテロールの過量投与(用法・用量を超える量)により頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等、β刺激剤の薬理学的作用による症状が増悪する可能性がある。また、重篤な症状として、低カリウム血症、高血糖、心室性不整脈あるいは心停止等が発現する可能性がある。このような場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。本剤の解毒剤は心臓選択性β遮断剤であるが、このような薬剤の使用により気管支攣縮が発現する可能性があるため、使用にあたっては十分に注意すること。
2.フルチカゾンプロピオン酸エステルの過量投与(通常の用法・用量を超える量等)により副腎皮質機能抑制等の全身性の作用がみられることがある。本剤を過量かつ長期間吸入した小児において、低血糖、及びそれに伴う意識低下、痙攣を主な所見とする急性副腎皮質機能不全の発現が報告されている。
副腎皮質機能が抑制されている患者においては、外傷、手術、感染、本剤の急速な減量時等に急性副腎皮質機能不全が発現する可能性がある。過量投与後に本剤を減量する際は、患者の管理を十分に行いながら徐々に行うこと。

【適用上の注意】

適用上の注意
1.本剤は口腔内への吸入投与にのみ使用すること(内服しても効果はみられない)。
2.吸入後:本剤吸入後に、うがいを実施するよう患者を指導すること(口腔内カンジダ症又は嗄声の予防のため)。ただし、うがいが困難な患者には、うがいではなく、口腔内をすすぐよう指導すること。

【その他の注意】

その他の注意
1.本剤の有効成分の1つであるサルメテロールについて米国で実施された喘息患者を対象とした28週間のプラセボ対照多施設共同試験1)において、主要評価項目である呼吸器に関連する死亡と生命を脅かす事象の総数は、患者集団全体ではサルメテロール(エアゾール剤)群とプラセボ群の間に有意差は認められなかったものの、アフリカ系米国人の患者集団では、サルメテロール群に有意に多かった。また、副次評価項目の1つである喘息に関連する死亡数は、サルメテロール群に有意に多かった。なお、吸入ステロイド剤を併用していた患者集団では、主要及び副次評価項目のいずれにおいてもサルメテロール群とプラセボ群の間に有意差は認められなかった。
2.慢性閉塞性肺疾患患者におけるアドエア250ディスカス投与時の本剤との関連性が否定された症例も含めた肺炎の発現率は4〜12週間投与の国内臨床試験で2.6%、8〜52週間投与の海外臨床試験で3.2%であり、そのうち本剤との関連性が否定できない症例はそれぞれ0%及び0.1%未満であった。アドエア500ディスカス*)投与時の本剤との関連性が否定された症例も含めた肺炎の発現率は52週間投与の国内臨床試験で15.6%、13〜156週間投与の海外臨床試験で9.4%であり、そのうち本剤との関連性が否定できない症例はそれぞれ3.3%及び0.1%未満であった。156週間投与の海外臨床試験2)では、プラセボ投与群(7%)及びサルメテロール50μg投与群(9%)に比べてアドエア500ディスカス*)投与群(13%)で、肺炎(本剤との関連性が否定された症例も含む)の発現率が高かった。
なお、国内外臨床試験において、慢性閉塞性肺疾患の重症度が最重症の患者、男性、高齢者、Body Mass Indexの低い患者で肺炎の発現頻度が高い傾向が示されている。
*)慢性閉塞性肺疾患に対して国内で承認されている製剤は、ディスカス製剤ではアドエア250ディスカスのみ、エアゾール製剤ではアドエア125エアゾールのみである。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
包装に表示

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
アドエア100ディスカス60吸入用 60ブリスター1キット グラクソ・スミスクライン 6313.50  
アドエア500ディスカス60吸入用 60ブリスター1キット グラクソ・スミスクライン 8300.50  

※赤色は後発品

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