2 個々の器官系用医薬品
23 消化器官用薬
232 消化性潰瘍用剤
2325 H2遮断剤

改訂年月( 201505 )
商品分類番号( 872325 )
JPNコード( JPNC048883 )
YJコード( 2325401A2027 )
厚労省コード( 2325401A2027 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 254.00 )


■ガスター注射液20mg 20mg2mL1管 (アステラス製薬) 【注射】  
(般)ファモチジン注射液

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】

  【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【重大な副作用(類薬)】

  【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【適用上の注意】   【その他の注意】

  【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201505

【改訂種別】

「版数」
第8版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
ニコチン酸アミド
添加物
アスコルビン酸
添加物
乳酸
添加物
等張化剤
添加物
pH調節剤

【組成】

組成
ガスター注射液20mg:
有効成分(1管中) 添加物(1管中)
ガスター注射液20mg 日局 ファモチジン20mg(2mL) ニコチン酸アミド100mg、アスコルビン酸2mg、乳酸、等張化剤、pH調節剤


【性状】

性状
ガスター注射液20mg:
剤形 色・形状 pH 浸透圧比※
ガスター注射液20mg 注射剤 (無色アンプル) 無色〜淡黄色澄明の液 5.8〜6.2 約2

[表脚注]


※生理食塩液に対する比
【色】
無色〜淡黄色澄明
【剤形】
/液剤/注射

【効能効果】

効能効果
上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出血性胃炎による)、Zollinger-Ellison症候群、侵襲ストレス(手術後に集中管理を必要とする大手術、集中治療を必要とする脳血管障害・頭部外傷・多臓器不全・広範囲熱傷)による上部消化管出血の抑制、麻酔前投薬

【用法用量】

用法用量
1.上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出血性胃炎による)、Zollinger-Ellison症候群、侵襲ストレス(手術後に集中管理を必要とする大手術、集中治療を必要とする脳血管障害・頭部外傷・多臓器不全・広範囲熱傷)による上部消化管出血の抑制:
通常、成人にはファモチジンとして1回20mgを日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液にて20mLに希釈し、1日2回(12時間毎)緩徐に静脈内投与する。又は輸液に混合して点滴静注する。
又は、ファモチジンとして1回20mgを1日2回(12時間毎)筋肉内投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減する。
上部消化管出血及びZollinger-Ellison症候群では、一般的に1週間以内に効果の発現をみるが、内服可能となった後は経口投与に切りかえる。
侵襲ストレス(手術後に集中管理を必要とする大手術、集中治療を必要とする脳血管障害・頭部外傷・多臓器不全・広範囲熱傷)による上部消化管出血の抑制では、術後集中管理又は集中治療を必要とする期間(手術侵襲ストレスは3日間程度、その他の侵襲ストレスは7日間程度)の投与とする。
2.麻酔前投薬:
通常、成人にはファモチジンとして1回20mgを麻酔導入1時間前に筋肉内投与する。
又は、日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液にて20mLに希釈し、麻酔導入1時間前に緩徐に静脈内投与する。

【用法用量使用上注意】

用法用量に関連する使用上の注意
腎機能低下患者への投与法1):
ファモチジンは主として腎臓から未変化体で排泄される。腎機能低下患者にファモチジンを投与すると、腎機能の低下とともに血中未変化体濃度が上昇し、尿中排泄が減少するので、次のような投与法を目安とする。
[表題]

<1回20mg1日2回投与を基準とする場合>


クレアチニンクリアランス (mL/min) 投与法
Ccr≧60 1回20mg 1日2回
60>Ccr>30 1回20mg 1日1回 1回10mg 1日2回
30≧Ccr 1回10mg 2日に1回 1回5mg 1日1回
透析患者 1回10mg 透析後1回 1回5mg 1日1回


【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.薬物過敏症の既往歴のある患者
2.腎障害のある患者[血中濃度が持続するので、投与量を減ずるか投与間隔をあけて使用すること。]
3.心疾患のある患者[心血管系の副作用を起こすおそれがある。]
4.肝障害のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
5.高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

【重要注意】

重要な基本的注意
1.「侵襲ストレスによる上部消化管出血の抑制」については、手術後に集中管理を必要とする大手術、集中治療を必要とする脳血管障害・頭部外傷・多臓器不全・広範囲熱傷により、ストレス潰瘍が発症する可能性が考えられる場合に限り使用すること。
なお、広範囲熱傷はBurn Index10以上の熱傷を目安とすること。
2.治療にあたっては経過を十分に観察し、病状に応じ治療上必要最小限の使用(手術侵襲ストレスは3日間程度、その他は7日間程度)にとどめ、本剤で効果がみられない場合には他の療法に切りかえること。
なお、血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アゾール系抗真菌薬 イトラコナゾール 左記の薬剤の血中濃度が低下する。 本剤の胃酸分泌抑制作用が左記薬剤の経口吸収を低下させる2)3)。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
承認時及び市販後の使用成績調査(麻酔前投薬、侵襲ストレス及び上部消化管出血筋肉内投与を除く)における調査症例20,137例(経口・注射を含む)中、本剤との関連が疑われる副作用発現症例(臨床検査値異常を含む)は、360例(1.8%)であった。そのうち主なものは便秘及び白血球減少等である。(口腔内崩壊錠承認時:1997年3月)
1.麻酔前投薬における承認時及び市販後使用成績調査、計3,332症例(筋肉内、静脈内投与を含む)中では、疼痛、硬結等の注射部位障害3例(5件、0.2%)のみであった。(ガスター注射用再審査結果通知:1992年6月)
2.侵襲ストレス(筋肉内投与35例、静脈内投与483例)及び上部消化管出血(筋肉内投与33例)における臨床試験では副作用は認められていない。(ガスター注射用効能・効果追加時:1993年6月)

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.ショック、アナフィラキシー(各0.1%未満):ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫<顔面浮腫、咽頭浮腫等>、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血(いずれも頻度不明)、血小板減少(0.1%未満):再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少(初期症状として全身倦怠感、脱力、皮下・粘膜下出血、発熱等)があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)(いずれも頻度不明):皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST(GOT)・ALT(GPT)等の上昇、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5.横紋筋融解症(頻度不明):横紋筋融解症があらわれることがあるので、高カリウム血症、ミオグロビン尿、血清逸脱酵素の著明な上昇、筋肉痛等が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6.QT延長、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、心室細動(いずれも頻度不明):QT延長、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、心室細動があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。特に心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)を有する患者においてあらわれやすいので、投与後の患者の状態に十分注意すること。
7.意識障害、痙攣(いずれも頻度不明):意識障害、全身痙攣(痙直性、間代性、ミオクローヌス性)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。特に腎機能障害を有する患者においてあらわれやすいので、注意すること。
8.間質性腎炎、急性腎不全(いずれも頻度不明):間質性腎炎、急性腎不全があらわれることがあるので、初期症状として発熱、皮疹、腎機能検査値異常(BUN・クレアチニン上昇等)等が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
9.間質性肺炎(頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

【重大な副作用(類薬)】

重大な副作用
不全収縮:他のH2受容体拮抗剤で不全収縮があらわれるとの報告がある。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明注2)
過敏症注1) 発疹・皮疹、蕁麻疹(紅斑)、顔面浮腫
血液注1) 白血球減少 好酸球増多
消化器 便秘 下痢・軟便、口渇、悪心・嘔吐、腹部膨満感、食欲不振、口内炎
循環器 血圧上昇、顔面潮紅、耳鳴 徐脈、頻脈、房室ブロック
肝臓 AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇 総ビリルビン上昇、LDH上昇 肝機能異常、黄疸
精神神経系 全身倦怠感、無気力感、頭痛、眠気、不眠 可逆性の錯乱状態、うつ状態、痙攣、意識障害
内分泌系注1) 月経不順、女性化乳房

[後文]
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
注2)自発報告による。

【高齢者投与】

高齢者への投与
高齢者では、本剤を減量するか投与間隔を延長するなど慎重に投与すること。[本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では、腎機能が低下していることが多いため血中濃度が持続するおそれがある。]

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.授乳婦:授乳婦に投与するときは授乳させないよう注意すること。[母乳中に移行することが報告されている。]

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験が少ない。)

【適用上の注意】

適用上の注意
1.筋肉内注射時:
筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に配慮すること。
[1].筋肉内投与はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。同一部位ヘの反復注射は行わないこと。特に新生児、低出生体重児、幼児、小児には注意すること。
[2].神経走行部位を避けるよう注意すること。
[3].注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
[4].注射部位に疼痛、硬結をみることがある。
2.調製時:
本品は、ワンポイントカットアンプルであるが、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。

【その他の注意】

その他の注意
本剤の投与が胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
ケース等に表示(製造後1.5年)

【同一成分一覧】

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