2 個々の器官系用医薬品
23 消化器官用薬
232 消化性潰瘍用剤
2329 その他の消化性潰瘍用剤

改訂年月( 201503 )
商品分類番号( 872329 )
JPNコード( JPNC051508 )
YJコード( 2329404F1020 )
厚労省コード( 2329404F1020 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 514.00 )


■タケプロン静注用30mg 30mg1瓶 (武田薬品工業) 【注射】  
(般)静注用ランソプラゾール

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】

  【相互作用・その他】   【併用禁忌】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】

  【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【適用上の注意】   【その他の注意】

  【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201503

【改訂種別】

「版数」
第8版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者
2.アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
D-マンニトール
添加物
メグルミン
添加物
pH調整剤

【組成】

組成
1バイアル中の有効成分 ランソプラゾール 30mg

添加物:D-マンニトール 60mg、メグルミン 10mg、pH調整剤

【性状】

性状
性状 白色〜帯黄白色の塊又は粉末
pH 10.6〜11.3 (日局生理食塩液5mLにて溶解時)
浸透圧比※ 約1 (日局生理食塩液5mLにて溶解時)

[表脚注]


※浸透圧比:生理食塩液に対する比
【色】
白色〜帯黄白色
【剤形】
塊/散剤/注射
粉末/散剤/注射

【効能効果】

効能効果
経口投与不可能な下記の疾患:
出血を伴う胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍及び急性胃粘膜病変

【用法用量】

用法用量
通常、成人には、ランソプラゾールとして1回30mgを、日局生理食塩液又は日局5%ブドウ糖注射液に混合して1日2回点滴静注する、或いは日局生理食塩液又は日局5%ブドウ糖注射液20mLに溶解して1日2回緩徐に静脈注射する。

【用法用量使用上注意】

用法用量に関連する使用上の注意
1.本剤は投与開始から3日間までの成績で高い止血効果が認められているので、内服可能となった後は経口投与に切りかえ、漫然と投与しないこと。(【臨床成績】の項参照)
2.国内臨床試験において、本剤の7日間を超える使用経験はない。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.薬物過敏症の既往歴のある患者
2.肝障害のある患者[本剤の代謝、排泄が遅延することがある。]
3.高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

【重要注意】

重要な基本的注意
1.治療にあたっては経過を十分に観察し、病状に応じ治療上必要最小限の使用にとどめ、本剤で効果がみられない場合には、他の療法に切りかえること。
2.噴出性又は湧出性出血や露出血管を認めるなど急激な出血の危険性のある場合は、ヒータープローブやクリッピング等の内視鏡的止血術を行うこと。

【相互作用・その他】

相互作用
相互作用序文
本剤は主として肝薬物代謝酵素CYP2C19又はCYP3A4で代謝される。
また、本剤の胃酸分泌抑制作用により、併用薬剤の吸収を促進又は抑制することがある。

【併用禁忌】

併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アタザナビル硫酸塩 (レイアタッツ) アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。 本剤の胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下することがある。
リルピビリン塩酸塩 (エジュラント) リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。 本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下することがある。


【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
テオフィリン テオフィリンの血中濃度が低下することがある。 本剤が肝薬物代謝酵素を誘導し、テオフィリンの代謝を促進することが考えられている。
タクロリムス水和物 タクロリムスの血中濃度が上昇することがある。 本剤が肝薬物代謝酵素におけるタクロリムスの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
ジゴキシン、 メチルジゴキシン 左記薬剤の作用を増強する可能性がある。 本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。
イトラコナゾール、 ゲフィチニブ 左記薬剤の作用を減弱する可能性がある。 本剤の胃酸分泌抑制作用により左記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
メトトレキサート メトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。高用量のメトトレキサートを投与する場合は、一時的に本剤の投与を中止することを考慮すること。 機序は不明である。
フェニトイン、 ジアゼパム 左記薬剤の代謝、排泄が遅延することが類薬(オメプラゾール)で報告されている。 左記薬剤の代謝、排泄が遅延することが類薬(オメプラゾール)で報告されている。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
承認時までの試験では、ランソプラゾールとして1回30mgを1日2回投与された221例中31例(14.0%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。
主な副作用はALT(GPT)上昇(6.2%)、AST(GOT)上昇(5.7%)、LDH上昇(2.0%)、γ-GTP上昇(1.5%)等の臨床検査値異常変動であった。
以下の副作用は経口製剤で認められたものであるが、静注製剤においても注意が必要である。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.アナフィラキシー(全身発疹、顔面浮腫、呼吸困難等)(0.1%未満)があらわれることがあり、ショック(0.1%未満)を起こした例もあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血(0.1%未満)、また、顆粒球減少、血小板減少、貧血(0.1〜5%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3.黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う重篤な肝機能障害(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5.間質性肺炎(0.1%未満)があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
6.間質性腎炎(頻度不明)があらわれ、急性腎不全に至ることもあるので、腎機能検査値(BUN、クレアチニン上昇等)に注意し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
以下の副作用が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
発現部位等 0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明
過敏症 発疹、そう痒 多形紅斑
肝臓 AST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P、LDH、γ-GTPの上昇
血液 好酸球増多
消化器 便秘、下痢、口渇、腹部膨満感 悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、カンジダ症、味覚異常 口内炎、舌炎、大腸炎(collagenous colitis等注2)を含む)
精神神経系 頭痛、眠気 うつ状態、不眠、めまい、振戦
その他 発熱、総コレステロール、尿酸の上昇 女性化乳房、浮腫、倦怠感、舌・口唇のしびれ感、四肢のしびれ感、筋肉痛、脱毛 かすみ目、脱力感、関節痛、低ナトリウム血症、低マグネシウム血症

[後文]
注2)下痢が継続する場合、collagenous colitis等が発現している可能性があるため、速やかに本剤の投与を中止すること。腸管粘膜に縦走潰瘍、びらん、易出血等の異常を認めることがあるので、下血、血便が認められる場合には、適切な処置を行うこと。

【高齢者投与】

高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので慎重に投与すること。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。[動物試験(ラット、経口)において胎児血漿中濃度は母動物の血漿中濃度より高いことが認められている。また、ウサギ(経口30mg/kg/日)で胎児死亡率の増加が認められている。]
2.授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。[動物試験(ラット、経口)で母乳中へ移行することが報告されている。]

【小児投与】

小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

【適用上の注意】

適用上の注意
1.投与経路:本剤は静脈内注射にのみ使用すること。
2.溶解後:経時変化を生じることがあるため、溶解後は速やかに使用することとし保存しないこと。
3.配合変化:配合変化による変色、沈殿物を生じることがあるため、日局生理食塩液又は日局5%ブドウ糖注射液以外の溶解液、輸液、補液及び他剤との混合はしないこと。
4.投与方法:本剤を投与する場合は、専用の経路を用いることとし他剤と共用しないこと。やむを得ず、他剤の輸液経路を用いて側管から投与する場合は、他剤の注入を休止し、本剤を投与する前後に日局生理食塩液又は日局5%ブドウ糖注射液でフラッシュすること。

【その他の注意】

その他の注意
1.類薬(オメプラゾール)で、外国において視力障害が発現したとの報告がある。
2.ラットに52週間強制経口投与した試験で、50mg/kg/日群(臨床用量の約100倍)において1例に良性の精巣間細胞腫が認められている。さらに、24ヵ月間強制経口投与した試験で、15mg/kg/日以上の群において良性の精巣間細胞腫の発生増加が、また、5mg/kg/日以上の群において胃のカルチノイド腫瘍が認められており、加えて、雌ラットの15mg/kg/日以上及び雄ラットの50mg/kg/日以上の群で網膜萎縮の発生頻度の増加が認められている。精巣間細胞腫及び網膜萎縮については、マウスのがん原性試験、イヌ、サルの毒性試験では認められず、ラットに特有な変化と考えられる。
3.本剤の投与が胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。
4.海外における複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターによる治療において骨粗鬆症に伴う股関節骨折、手関節骨折、脊椎骨折のリスク増加が報告されている。特に、高用量及び長期間(1年以上)の治療を受けた患者で、骨折のリスクが増加した。
5.海外における主に入院患者を対象とした複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターを投与した患者においてクロストリジウム・ディフィシルによる胃腸感染のリスク増加が報告されている。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
外箱に表示の使用期限内に使用すること。(使用期限内であっても開封後はなるべく速やかに使用すること。)

【同一成分一覧】

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