2 個々の器官系用医薬品
24 ホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)
243 甲状腺 副甲状腺ホルモン剤
2432 抗甲状腺ホルモン製剤

改訂年月( 201412 )
商品分類番号( 872432 )
JPNコード( JPNC051715 )
YJコード( 2432001F1033 )
厚労省コード( 2432001F1017 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 9.60 )


■メルカゾール錠5mg 5mg1錠 (中外製薬) 【内用】  
(般)チアマゾール錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【警告】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】

  【性状】   【効能効果】   【用法用量】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】

  【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】

  【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【過量投与】   【適用上の注意】   【貯法】   【使用期限】

  【同一成分一覧】

【改訂年月】

201412

【改訂種別】

「版数」
第18版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【警告】

警告
1.重篤な無顆粒球症が主に投与開始後2ヶ月以内に発現し、死亡に至った症例も報告されている。少なくとも投与開始後2ヶ月間は、原則として2週に1回、それ以降も定期的に白血球分画を含めた血液検査を実施し、顆粒球の減少傾向等の異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、一度投与を中止して投与を再開する場合にも同様に注意すること(「重大な副作用」の項参照)。
2.本剤投与に先立ち、無顆粒球症等の副作用が発現する場合があること及びこの検査が必要であることを患者に説明するとともに、下記について患者を指導すること。
(1).無顆粒球症の症状(咽頭痛、発熱等)があらわれた場合には、速やかに主治医に連絡すること。
(2).少なくとも投与開始後2ヶ月間は原則として2週に1回、定期的な血液検査を行う必要があるので、通院すること。

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤に対し過敏症の既往歴のある患者

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
乳糖水和物
添加物
トウモロコシデンプン
添加物
タルク
添加物
ヒプロメロース
添加物
精製白糖
添加物
ゼラチン
添加物
酸化チタン
添加物
沈降炭酸カルシウム
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
アラビアゴム末
添加物
カルナウバロウ
添加物
ステアリン酸
添加物
白色セラック
添加物
ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール
識別コード
メルカゾール5

【組成】

組成
販売名 販売名 メルカゾール錠5mg
成分(1錠中) 有効成分・含有量 日局チアマゾール 5mg
成分(1錠中) 添加物 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、タルク、ヒプロメロース、精製白糖、ゼラチン、酸化チタン、沈降炭酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、アラビアゴム末、カルナウバロウ、ステアリン酸、白色セラック、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール


【性状】

性状
販売名 メルカゾール錠5mg
色・剤形 白色糖衣錠
外形 (図略)(図略)(図略)
直径 8.3mm
厚さ 4.6mm
識別コード メルカゾール5
総重量 約250mg

【色】
白色
【剤形】
糖衣錠/錠剤/内用

【効能効果】

効能・効果
1.甲状腺機能亢進症

【用法用量】

用法・用量
チアマゾールとして、通常成人に対しては初期量1日30mgを3〜4回に分割経口投与する。症状が重症のときは、1日40〜60mgを使用する。機能亢進症状がほぼ消失したなら、1〜4週間ごとに漸減し、維持量1日5〜10mgを1〜2回に分割経口投与する。通常小児に対しては初期量5歳以上〜10歳未満では1日10〜20mg、10歳以上〜15歳未満では1日20〜30mgを2〜4回に分割経口投与する。機能亢進症状がほぼ消失したなら、1〜4週間ごとに漸減し、維持量1日5〜10mgを1〜2回に分割経口投与する。通常妊婦に対しては初期量1日15〜30mgを3〜4回に分割経口投与する。機能亢進症状がほぼ消失したなら、1〜4週間ごとに漸減し、維持量1日5〜10mgを1〜2回に分割経口投与する。正常妊娠時の甲状腺機能検査値を低下しないよう、2週間ごとに検査し、必要最低限量を投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.肝障害のある患者[肝障害を悪化させるおそれがある。]
2.中等度以上の白血球減少又は他の血液障害のある患者[白血球減少あるいは血液障害を悪化させるおそれがある。]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤を新たに投与開始する場合には、無顆粒球症等の重大な副作用が主に投与開始後2ヶ月以内にあらわれることがあるので、本剤の有効性と安全性を十分に考慮し、本剤の投与が適切と判断される患者に投与すること。
2.定期的な血液検査において、白血球数が正常域であったとしても、減少傾向にある場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
クマリン系抗凝血剤 ワルファリンカリウム 併用開始時、中止時及び病態の変化に応じて血液凝固能が変化するので、血液凝固能検査値の変動に十分注意し、必要があれば抗凝血剤の用量調節を行う。 甲状腺機能が亢進すると凝固因子の合成・代謝亢進により、相対的にクマリン系抗凝血剤の効果は増強する。本剤投与により甲状腺機能が正常化すると、増強されていたクマリン系抗凝血剤の効果が減弱するとの報告がある。
ジギタリス製剤 ジゴキシン等 併用開始時、中止時及び病態の変化に応じてジギタリス製剤の血中濃度が変動するので、血中濃度の変動に十分注意し、必要があればジギタリス製剤の用量調節を行う。 甲状腺機能亢進時には、代謝・排泄が促進されているため、ジギタリス製剤の血中濃度が正常時に比較して低下する。本剤投与により甲状腺機能が正常化すると、ジギタリス製剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、頻度は不明である。(再審査対象外)

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.汎血球減少、再生不良性貧血、無顆粒球症、白血球減少(頻度不明):汎血球減少、再生不良性貧血、無顆粒球症、白血球減少(初期症状:発熱、全身倦怠、咽頭痛等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。(【警告】の項参照)
2.低プロトロンビン血症、第VII因子欠乏症、血小板減少、血小板減少性紫斑病(頻度不明):低プロトロンビン血症、第VII因子欠乏症、血小板減少、血小板減少性紫斑病があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3.肝機能障害、黄疸(頻度不明):肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、肝機能検査値に注意するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.多発性関節炎(頻度不明):多発性や移動性の関節炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5.SLE様症状(頻度不明):SLE様症状(発熱、紅斑、筋肉痛、関節痛、リンパ節腫脹、脾腫等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
6.インスリン自己免疫症候群(頻度不明):インスリン自己免疫症候群(低血糖等)があらわれることがあるので、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
7.間質性肺炎(頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
8.抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎症候群(頻度不明):本剤投与中に急速進行性腎炎症候群(初発症状:血尿、蛋白尿等)や肺出血(初発症状:咳嗽、喀血、呼吸困難等)、発熱、関節痛、関節腫脹、皮膚潰瘍、紫斑等のANCA関連血管炎症候群による障害があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
9.横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
以下のような副作用が認められた場合には、減量・休薬など適切な処置を行うこと。
発現部位等 頻度不明
肝臓 AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等
皮膚 脱毛、色素沈着、そう痒感、紅斑等
消化器 悪心・嘔吐、下痢、食欲不振等
精神神経系 頭痛、めまい、末梢神経異常等
過敏症注2) 発疹、蕁麻疹、発熱等
筋・骨格 こむらがえり、筋肉痛、関節痛
血液 好酸球増多
その他 CK(CPK)上昇、倦怠感、リンパ節腫脹、唾液腺肥大、浮腫、味覚異常(味覚減退を含む)

[後文]
注2)このような場合には他の薬剤に切り換えること。症状が軽い場合は、抗ヒスタミン剤を併用し、経過を観察しながら慎重に投与すること。

【高齢者投与】

高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので用量に注意すること。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[本剤はヒト胎盤を通過することが報告されている。]
2.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には、定期的に甲状腺機能検査を実施し、甲状腺機能を適切に維持するよう投与量を調節すること。
3.妊娠中の投与により、胎児に甲状腺機能抑制、甲状腺腫を起こすことがある。
4.妊娠中の投与により、新生児に頭皮欠損症・頭蓋骨欠損症、さい帯ヘルニア、さい腸管の完全または部分的な遺残(さい腸管ろう、メッケル憩室等)、気管食道ろうを伴う食道閉鎖症、後鼻孔閉鎖症等があらわれたとの報告がある。
5.新生児に出生後しばらくは、甲状腺機能抑制、甲状腺機能亢進があらわれることがあるので、観察を十分に行うこと。
6.本剤投与中は授乳を避けさせることが望ましい。[ヒト母乳中へ移行(血清とほぼ同等レベル)し、乳児の甲状腺機能に影響を与えることがある。]

【過量投与】

過量投与
甲状腺腫、甲状腺機能低下があらわれることがある。

【適用上の注意】

適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
遮光した密閉容器、室温保存

【使用期限】

使用期限
包装に表示の使用期限内に使用すること

【同一成分一覧】

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