2 個々の器官系用医薬品
24 ホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)
249 その他のホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)
2499 その他のホルモン剤

改訂年月( 201412 )
商品分類番号( 87249 )
JPNコード( JPNC058893 )
YJコード( 2499011M1027 )
厚労省コード( 2499011M1027 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 210.90 )


■アボルブカプセル0.5mg 0.5mg1カプセル (グラクソ・スミスクライン) 【内用】  
(般)デュタステリドカプセル

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】

  【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【他副作用(国内)】

  【妊産婦投与】   【小児投与】   【適用上の注意】   【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】

  【同一成分一覧】

【改訂年月】

201412

【改訂種別】

「版数」
第6版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分及び他の5α還元酵素阻害薬に対し過敏症の既往歴のある患者
2.女性[「重要な基本的注意」及び「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
3.小児等[「重要な基本的注意」及び「小児等への投与」の項参照]
4.重度の肝機能障害のある患者[本剤は主に肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇するおそれがある(「慎重投与」の項参照)。]

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
ジブチルヒドロキシトルエン
添加物
中鎖モノ・ジグリセリド
添加物
ゼラチン
添加物
グリセリン
添加物
濃グリセリン
添加物
酸化チタン
添加物
黄色三二酸化鉄
識別コード
GXCE2

【組成】

組成
成分・含量 1カプセル中にデュタステリド0.5mgを含有
添加物 ジブチルヒドロキシトルエン、中鎖モノ・ジグリセリド、ゼラチン、グリセリン、濃グリセリン、酸化チタン、黄色三二酸化鉄


【性状】

性状
本剤は淡黄色不透明の長楕円形の軟カプセル剤であり、識別コード及び形状は下記のとおりである。
販売名 識別コード 外形 質量
アボルブカプセル0.5mg GX CE2 (図略) 599mg
アボルブカプセル0.5mg GX CE2 全長;約19.3mm 599mg
アボルブカプセル0.5mg GX CE2 厚さ;約6.6mm 599mg

【色】
淡黄色不透明
【剤形】
軟カプセル剤/カプセル剤/内用

【効能効果】

効能・効果
前立腺肥大症

【効能効果使用上注意】

効能・効果に関連する使用上の注意
前立腺が肥大していない患者における有効性及び安全性は確認されていない。[国内臨床試験では前立腺容積30cc以上の患者を対象とした(「臨床成績」の項参照)。]

【用法用量】

用法・用量
通常、成人にはデュタステリドとして1回0.5mgを1日1回経口投与する。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
1.カプセルの内容物が口腔咽頭粘膜を刺激する場合があるので、カプセルは噛んだり開けたりせずに服用させること。
2.投与開始初期に改善が認められる場合もあるが、治療効果を評価するためには、通常6ヵ月間の治療が必要である。

【使用上注意】

使用上注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
肝機能障害のある患者[本剤は主に肝臓で代謝され、半減期は約3〜5週間である。肝機能障害のある患者に投与した場合の薬物動態は検討されていない(「薬物動態」の項参照)。]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤は経皮吸収されることから、女性や小児はカプセルから漏れた薬剤に触れないこと。漏れた薬剤に触れた場合には、直ちに石鹸と水で洗うこと(「禁忌」、「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」及び「小児等への投与」の項参照)。
2.本剤投与前に直腸診や他の前立腺癌の検査を実施すること。また、本剤投与中においても定期的にこれらの検査を実施すること。
3.本剤は、血清前立腺特異抗原(PSA)に影響を与えるので、以下の点に注意すること。
(1).PSA値は、前立腺癌のスクリーニングにおける重要な指標である。一般に、PSA値が基準値(通常、4.0ng/mL)以上の場合には、更なる評価が必要となり、前立腺生検の実施を考慮に入れる必要がある。なお、本剤投与中の患者で、本剤投与前のPSA値が基準値未満であっても、前立腺癌の診断を除外しないように注意すること。
(2).本剤は、前立腺癌の存在下であっても、投与6ヵ月後にPSA値を約50%減少させる。したがって、本剤を6ヵ月以上投与している患者のPSA値を評価する際には、測定値を2倍した値を目安として基準値と比較すること。なお、PSA値は、本剤投与中止後6ヵ月以内に本剤投与開始前の値に戻る。
(3).本剤投与中におけるPSA値の持続的増加に対しては、前立腺癌の発現や本剤の服薬不遵守を考慮に含め、注意して評価すること。
(4).本剤投与中において、free/total PSA比は一定に維持されるので、前立腺癌のスクリーニングの目的で%free PSAを使用する場合には、測定値の調整は不要である。

【相互作用・その他】

相互作用
相互作用序文
本剤は、主としてCYP3A4で代謝される(「薬物動態」の項参照)。

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
CYP3A4阻害作用を有する薬剤 リトナビル等 これらの薬剤との併用により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 CYP3A4による本剤の代謝が阻害される。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
国内臨床試験において、調査症例403例中44例(10.9%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、勃起不全13例(3.2%)、リビドー減退7例(1.7%)、乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)6例(1.5%)であった(承認時)。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
発現部位等 1%以上 1%未満 頻度不明注1)
過敏症 蕁麻疹 アレルギー反応注2)、発疹注2)、そう痒症注2)、限局性浮腫注2)、血管浮腫注2)
精神神経系 リビドー減退 浮動性めまい 抑うつ気分注2)、味覚異常
生殖系及び乳房障害 勃起不全、乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感) 射精障害 精巣痛注2)、精巣腫脹注2)
皮膚 脱毛症(主に体毛脱落)注3)、多毛症注3)
消化器 腹部不快感 下痢
その他 肝機能異常 倦怠感 血中クレアチンホスホキナーゼ増加

[後文]
注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。
注2)海外での頻度:0.01%未満
注3)海外での頻度:0.1%未満

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.女性には投与しないこと。[ラット及びウサギにデュタステリドを経口投与した結果、雄胎児の外生殖器の雌性化がみられ、本剤の曝露により血中ジヒドロテストステロンが低下し、男子胎児の外生殖器の発達を阻害する可能性が示唆された。]
2.本剤が乳汁中に移行するかは不明である。

【小児投与】

小児等への投与
小児等には投与しないこと。[小児等に対する適応はなく、安全性及び有効性は確立されていない。]

【適用上の注意】

適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

【その他の注意】

その他の注意
1.海外臨床試験において、18〜52歳の健康成人(本剤群:27例、プラセボ群:23例)を対象に、52週間の投与期間及び24週間の投与後追跡期間を通して、本剤0.5mg/日の精液特性に対する影響を評価した。投与52週目における総精子数、精液量及び精子運動率の投与前値からの平均減少率(プラセボ群の投与前値からの変化で調整)は、それぞれ23%、26%、18%であり、精子濃度及び精子形態への影響は認められなかった。本剤群における総精子数の投与前値からの平均減少率は、24週間の追跡期間後においても23%のままであった。しかしながら、いずれの評価時期においても、全ての精液パラメータの平均値は正常範囲内であり、事前に規定した臨床的に重要な変動(30%)には至らなかった。また、本剤群の2例において、投与52週目に投与前値から90%を超える精子数の減少が認められたが、追跡24週目には軽快した。本剤の精液特性に及ぼす影響が、個々の患者の受胎能に対しどのような臨床的意義をもつかは不明である。
2.アカゲザルの器官形成期にデュタステリドを2010ng/匹/日まで静脈内投与した結果、2010ng/匹/日群(本剤を服用した男性の精液5mLを介して100%吸収されると仮定した場合に、体重50kgの女性が曝露される推定最大曝露量の186倍に相当する)の雌胎児1例に、本薬投与との関連性は不明であるが、卵巣・卵管の不均衡発達が認められた。
3.ラットのがん原性試験において、高用量(臨床用量における曝露量の約141倍)投与時に精巣間細胞腫の増加がみられた。しかしながら、精巣間細胞腫及び過形成の発現に起因するラットの内分泌機構のヒトへの外挿性が低いことから、ヒトに精巣間細胞腫を発現させる危険性は低いと考えられている。なお、マウスのがん原性試験においては、デュタステリドに関連すると考えられる腫瘍の発生は認められなかった。
4.市販後において、本剤を投与された患者で男性乳癌が報告されている。デュタステリドと男性乳癌の発現との関連性は不明である。なお、2〜4年間の海外臨床試験(4325例)において3例の乳癌が報告された。このうち、デュタステリドが投与された症例では2例(曝露期間10週間、11ヵ月)、プラセボのみが投与された症例では1例報告されている。国内臨床試験での報告はない。
5.白人を主体とした50〜75歳の男性8231例(生検により前立腺癌が陰性かつPSA値2.5〜10.0ng/mL)を対象とした4年間の国際共同試験(日本人57例を含む)において、Modified Gleason Score*8〜10の前立腺癌の発現率がプラセボ群(0.5%)に対し本剤群(1.0%)において高かった(相対リスク2.06[95%信頼区間:1.13-3.75])との報告がある1)2)3)。
*組織学的悪性度の指標

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存(光及び湿気を避けるため、PTP包装のまま保存すること)

【使用期限】

使用期限
包装に表示

【同一成分一覧】

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