2 個々の器官系用医薬品
24 ホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)
249 その他のホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)
2499 その他のホルモン剤

改訂年月( 201103 )
商品分類番号( 872499 )
JPNコード( JPNC046058 )
YJコード( 2499407G3022 )
厚労省コード( 2499407G3022 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 72978.00 )


■リュープリンSR注射用キット11.25 11.25mg1筒 (武田薬品工業) 【注射】  
(般)注射用リュープロレリン酢酸塩

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】

  【重要注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【妊産婦投与】

  【適用上の注意】   【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201103

【改訂種別】

「版数」
第8版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
前立腺癌 の場合 本剤の成分又は合成LH-RH、LH-RH誘導体に対して、過敏症の既往歴のある患者
閉経前乳癌 の場合 本剤の成分又は合成LH-RH、LH-RH誘導体に対して、過敏症の既往歴のある患者 妊婦又は妊娠している可能性のある患者、授乳中の患者(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)


【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
乳酸重合体
添加物
D-マンニトール
添加物
カルメロースナトリウム
添加物
ポリソルベート80

【組成】

組成
有効成分 リュープロレリン酢酸塩 11.25mg
添加物 乳酸重合体 99.3mg
添加物 D-マンニトール 19.45mg

なお、本製品はキット品であり、粉末部本体と液体部(懸濁用液1mL)が一体となっている。懸濁用液1mLには、注射用水及び添加物としてD-マンニトール 50mg、カルメロースナトリウム 5mg、ポリソルベート80 1mgを含有する。

【性状】

性状
本剤は白色の粉末の凍結乾燥製剤である。
本剤が添付の懸濁用液1mLで懸濁された場合、pHは6.0〜7.1、浸透圧比(生理食塩液に対する比)は約1である。
【色】
白色
【剤形】
凍結乾燥剤/散剤/注射
懸濁液剤/懸濁剤/注射
//徐放性製剤

【効能効果】

効能・効果
1.前立腺癌
2.閉経前乳癌

【効能効果使用上注意】

効能・効果に関連する使用上の注意
閉経前乳癌の場合:本剤の使用開始にあたっては、原則としてホルモン受容体の発現の有無を確認し、ホルモン受容体が陰性と判断された場合には本剤を使用しないこと。

【用法用量】

用法・用量
通常、成人には12週に1回リュープロレリン酢酸塩として11.25mgを皮下に投与する。
投与に際しては、注射針を上にしてプランジャーロッドを押して、懸濁用液全量を粉末部に移動させて、泡立てないように注意しながら、十分に懸濁して用いる。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
全効能疾患共通:本剤は12週間持続の徐放性製剤であり、12週を超える間隔で投与すると下垂体−性腺系刺激作用により性腺ホルモン濃度が再度上昇し、臨床所見が一過性に悪化するおそれがあるので、12週に1回の用法を遵守すること。
閉経前乳癌 の場合 治療に際しては妊娠していないことを確認し、また、治療期間中は非ホルモン性の避妊をさせること。 エストロゲン低下作用に基づく骨塩量の低下がみられることがあるので、長期にわたり投与する場合には、可能な限り骨塩量の検査を行い慎重に投与すること。


【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
前立腺癌 の場合 脊髄圧迫又は尿路閉塞による腎障害を既に呈している患者又は新たに発生するおそれのある患者[初回投与初期の血清テストステロン濃度の上昇に伴い、原疾患の症状が悪化する可能性がある。]
閉経前乳癌 の場合 粘膜下筋腫のある患者[出血症状が増悪することがある。]


【重要注意】

重要な基本的注意
全効能疾患共通:
(1).本剤は内分泌療法剤であり、前立腺癌及び閉経前乳癌に対し使用する場合には、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用すること。
(2).本剤は12週間持続性の製剤であり、徐放性の薬剤が注射部位に長くとどまり、硬結に至ることがあると考えられるので、注射部位を毎回変更し、注射部位をもまないように患者に説明するなど十分注意して投与すること。(「副作用」、「適用上の注意」の項参照)
前立腺癌 の場合 初回投与初期に、高活性LH-RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による血清テストステロン濃度の上昇に伴って骨疼痛の一過性増悪がみられることがあるが、このような症状があらわれた場合には対症療法を行うこと。また、尿路閉塞あるいは脊髄圧迫のみられるおそれがあるので慎重に投与し、投与開始1ヵ月間は十分観察を行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
閉経前乳癌 の場合 初回投与初期に、高活性LH-RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による血清エストロゲン濃度の上昇に伴って骨疼痛の一過性増悪等がみられることがあるが、このような症状があらわれた場合には対症療法を行うこと。 本剤で抗腫瘍効果が得られず進行を認めた場合は、投与を中止すること。 更年期障害様のうつ状態があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察すること。(「重大な副作用」の項参照)


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
前立腺癌の場合:
国内臨床試験において安全性が評価された61症例中17例(27.9%)に臨床検査値の異常を含む副作用が報告された。主たる副作用は、発汗・多汗3例、ほてり2例、皮膚障害(発疹1例、湿疹1例、皮疹1例、皮膚炎1例)、注射部位障害(注射部位硬結1例、注射部疼痛性硬結1例)、赤血球・ヘモグロビン・ヘマトクリット値減少2例、AL-P上昇3例、LDH上昇2例等であった。
海外臨床試験において安全性が評価された218症例中144例(66.1%)に臨床検査値の異常を含む副作用が報告された。主たる副作用は、ほてり85例、多汗61例、性欲減退36例、勃起障害33例、体重増加33例等であった。
製造販売後調査(再審査終了時点)では、11,003例中の1,877例(17.1%)に臨床検査値の異常を含む副作用が報告された。主たる副作用は、注射部位障害(注射部位硬結852例、注射部位紅斑259例、注射部位腫脹202例、注射部位疼痛172例)、ほてり237例、AST(GOT)上昇142例、ALT(GPT)上昇126例等であった。
閉経前乳癌の場合:
国内臨床試験において安全性が評価された93症例中90例(96.8%)に臨床検査値の異常を含む副作用が報告された。自他覚的副作用については低エストロゲン症状、注射部位障害等が重点的に調査され、主たる副作用は、熱感・ほてり・のぼせ72例、頭痛・頭重45例、発汗・寝汗18例、注射部位障害42例(主として軽度の硬結)、悪心・嘔吐21例であり、1例は熱感・頭重感・悪心により、1例は注射部位硬結・痛みにより中止された。また、主たる臨床検査値異常は、γ-GTP上昇16例、ALT(GPT)上昇14例、AST(GOT)上昇11例等であった。
海外臨床試験において安全性が評価された294症例中280例(95.2%)に臨床検査値の異常を含む副作用が報告された。主たる副作用は、ほてり245例、体重増加234例、多汗228例等であった。
製造販売後調査(再審査終了時点)では、635例中の121例(19.1%)に臨床検査値の異常を含む副作用が報告された。主たる副作用は、注射部位障害(注射部位硬結40例、注射部位疼痛17例、注射部位紅斑15例、注射部位腫脹10例)、ほてり35例等であった。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
以下の副作用は上記の臨床試験・調査又は自発報告等、あるいは4週間持続の徐放性製剤での臨床試験・調査又は自発報告等で認められたものである。
本剤は徐放性製剤であるので、最終投与後も薬効持続期間中は患者の状態を観察すること。
全効能疾患共通:
[1].発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎(0.1%未満)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
[2].アナフィラキシー様症状(0.1%未満)があらわれることがあるので、問診を十分に行い、投与後は十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
[3].AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
[4].糖尿病の発症又は増悪(頻度不明)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
[5].下垂体卒中(頻度不明)が下垂体腺腫患者で報告されているので、初回投与直後に頭痛、視力・視野障害等があらわれた場合には、検査のうえ外科的治療等の適切な処置を行うこと。
[6].心筋梗塞、脳梗塞、静脈血栓症、肺塞栓症等の血栓塞栓症(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
前立腺癌 の場合 うつ状態(0.1%未満)があらわれることがあるので患者の状態を十分に観察すること。 下垂体−性腺系刺激作用による血清テストステロン濃度の上昇に伴って骨疼痛の一過性増悪、尿路閉塞あるいは脊髄圧迫(5%以上)がみられることがあるので、このような場合には対症療法等適切な処置を行うこと。 心不全(0.1〜5%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
閉経前乳癌 の場合 エストロゲン低下作用に基づく更年期障害様のうつ状態(0.1〜5%未満)があらわれることがあるので患者の状態を十分に観察すること。


【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
以下の副作用は上記の臨床試験や自発報告等、あるいは4週間持続の徐放性製剤での臨床試験・調査または自発報告等で認められたものである。
本剤は徐放性製剤であるので、最終投与後も薬効持続期間中は患者の状態を観察すること。
前立腺癌の場合:
発現部位等 5%以上 0.1〜5%未満 0.1%未満
肝臓注3) LDH上昇 黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、AL-Pの上昇
内分泌系 ほてり、熱感 頭痛、不眠、顔面潮紅、めまい、発汗、性欲減退、勃起障害、女性化乳房、睾丸萎縮、会陰部不快感
筋・骨格系 関節痛、骨疼痛、肩・腰・四肢等の疼痛、歩行困難、手指等のこわばり 筋肉痛、骨塩量の低下
皮膚 皮膚炎、頭部発毛
泌尿器系 頻尿、血尿、BUNの上昇
循環器 心電図異常、心胸比増大
血液 貧血、血小板減少
消化器 悪心、嘔吐、食欲不振、便秘 下痢
過敏症 発疹、そう痒
投与部位注3) 硬結 疼痛、発赤等の注射部位反応 膿瘍
その他 浮腫、胸部圧迫感、悪寒、けん怠感、口唇・四肢のしびれ、体重増加、知覚異常、難聴、耳鳴、発熱、総コレステロール上昇、トリグリセライド上昇、尿酸上昇、高カリウム血症、血糖値上昇 脱力感

[後文]
注3)観察を十分に行うこと。
[前文]
以下の副作用は上記の臨床試験や自発報告等、あるいは4週間持続の徐放性製剤での臨床試験・調査または自発報告等で認められたものである。
本剤は徐放性製剤であるので、最終投与後も薬効持続期間中は患者の状態を観察すること。
閉経前乳癌の場合:
発現部位等 5%以上 0.1〜5%未満 0.1%未満
低エストロゲン症状 ほてり、熱感、のぼせ、肩こり、頭痛、不眠、めまい、発汗 性欲減退、冷感、視覚障害、情緒不安定
女性生殖器 不正出血、腟乾燥、性交痛、腟炎、帯下増加、卵巣過剰刺激症状、乳房の疼痛・緊満感・萎縮
筋・骨格系 関節痛、骨疼痛等の疼痛 手指等のこわばり、腰痛、筋肉痛、筋痙攣、骨塩量の低下、血清リン上昇、高カルシウム血症
皮膚 ざ瘡、皮膚乾燥、脱毛、多毛、爪の異常
精神神経系 眠気、いらいら感、記憶力低下、注意力低下、知覚異常
過敏症 発疹、そう痒
肝臓注3) AST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P、LDH、γ-GTP、ビリルビンの上昇 黄疸
消化器 悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘、口内炎、口渇
循環器 心悸亢進、血圧上昇
血液 赤血球増多、貧血、白血球減少、血小板減少、部分トロンボプラスチン時間延長
泌尿器系 頻尿、排尿困難、BUNの上昇
投与部位注3) 硬結 疼痛、発赤等の注射部位反応 膿瘍
その他 疲労、けん怠感、脱力感、口唇・四肢のしびれ、手根管症候群、耳鳴、難聴、胸部不快感、浮腫、体重増加、下肢痛、息苦しさ、発熱、総コレステロール上昇、LDLコレステロール上昇、トリグリセライド上昇、高カリウム血症 体重減少、味覚異常、甲状腺機能異常

[後文]
注3)観察を十分に行うこと。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
閉経前乳癌 の場合 妊婦又は妊娠している可能性のある患者、授乳中の患者には投与しないこと。[LH-RH誘導体による流産の報告があり、本剤の動物試験で胎児死亡の増加及び胎児体重の低値(ラット、ウサギ)1)並びに骨格異常の増加傾向(ウサギ)1)がみられている。また、ラットで乳汁への移行がみられている。]


【適用上の注意】

適用上の注意
全効能疾患共通:
(1).投与経路:皮下注射のみに使用すること。[静脈注射により血栓症を誘発するおそれがある。]
(2).投与法:皮下注射にあたっては下記の点に注意すること。
[1].注射部位は上腕部、腹部、臀部の皮下とすること。
[2].注射部位は毎回変更し、同一部位への反復注射は行わないこと。
[3].注射針が血管内に入っていないことを確認すること。
[4].注射部位をもまないように患者に指示すること。
(3).調製法:用時調製し、懸濁後は直ちに使用すること。

【その他の注意】

その他の注意
全効能疾患共通:ラットにリュープロレリン酢酸塩として4週間持続の徐放性製剤0.8、3.6及び16mg/kg/4週を1年間、並びにリュープロレリン酢酸塩水溶液注射剤0.6、1.5及び4mg/kg/日を2年間それぞれ皮下投与した試験で、良性下垂体腺腫が認められたとの報告がある。2)

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
外箱に表示の使用期限内に使用すること。(使用期限内であっても開封後はなるべく速やかに使用すること。)

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
リュープリンSR注射用キット11.25mg 11.25mg1筒 武田薬品工業 72978.00  

※赤色は後発品

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