2 個々の器官系用医薬品
24 ホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)
249 その他のホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)
2499 その他のホルモン剤

改訂年月( 201408 )
商品分類番号( 872499 )
JPNコード( JPNC061321 )
YJコード( 2499410G1021 )
厚労省コード( 2499410G1021 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 10245.00 )


■ビクトーザ皮下注18mg 18mg3mL1キット (ノボノルディスクファーマ) 【注射】  
(般)リラグルチド(遺伝子組換え)注射液

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】

  【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】

  【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】   【適用上の注意】

  【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201408

【改訂種別】

「版数」
第8版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡、1型糖尿病患者[インスリン製剤による速やかな治療が必須となるので、本剤を投与すべきでない。]
3.重症感染症、手術等の緊急の場合[インスリン製剤による血糖管理が望まれるので、本剤の投与は適さない。]

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
リン酸水素二ナトリウム二水和物
添加物
フェノール
添加物
プロピレングリコール
添加物
塩酸
添加物
水酸化ナトリウム

【組成】

組成
[表題]

1筒(3mL)


容量 容量 3mL
有効成分 リラグルチド(遺伝子組換え) 18.0mg
添加物 リン酸水素二ナトリウム二水和物 4.26mg
添加物 フェノール 16.5mg
添加物 プロピレングリコール 42.0mg
添加物 塩酸 適量
添加物 水酸化ナトリウム 適量


【性状】

性状
[表題]

1筒(3mL)


剤形・性状 注射剤 本剤は無色澄明の液であり、濁りを認めない。
pH 7.90〜8.40
浸透圧比 (生理食塩液に対する比) 0.9〜1.1

【色】
無色澄明
【剤形】
/液剤/注射

【効能効果】

効能効果
2型糖尿病

【効能効果使用上注意】

効能効果に関連する使用上の注意
2型糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常や尿糖陽性を呈する糖尿病類似の病態(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)があることに留意すること。

【用法用量】

用法用量
通常、成人には、リラグルチド(遺伝子組換え)として、0.9mgを1日1回朝又は夕に皮下注射する。ただし、1日1回0.3mgから開始し、1週間以上の間隔で0.3mgずつ増量する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1日0.9mgを超えないこと。

【用法用量使用上注意】

用法用量に関連する使用上の注意
1.本剤は、1日1回朝又は夕に投与するが、投与は可能な限り同じ時刻に行うこと。
2.胃腸障害の発現を軽減するため、低用量より投与を開始し、用量の漸増を行うこと。
本剤0.9mgで良好な忍容性が得られない患者には、0.6mgへの減量を考慮すること。さらに症状が持続する場合は、休薬を考慮すること。
1〜2日間の減量又は休薬で症状が消失すれば、0.9mgの投与を再開できる。

【使用上注意】

使用上注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.スルホニルウレア剤又はインスリン製剤を投与中の患者[低血糖のリスクが増加するおそれがある(「2.重要な基本的注意」、「3.相互作用」、「4.副作用」の項参照)。]
2.腹部手術の既往又は腸閉塞の既往のある患者[腸閉塞を起こすおそれがある(「4.副作用」の項参照)。]
3.肝機能障害又は腎機能障害のある患者[十分な使用経験がない(【薬物動態】の項参照)。]
4.高齢者(「5.高齢者への投与」、【薬物動態】の項参照)
5.膵炎の既往歴のある患者(「4.副作用」の項参照)
6.糖尿病胃不全麻痺、炎症性腸疾患等の胃腸障害のある患者[十分な使用経験がなく、症状が悪化するおそれがある。]
7.脳下垂体機能不全又は副腎機能不全[低血糖を起こすおそれがある。]
8.栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態[低血糖を起こすおそれがある。]
9.激しい筋肉運動[低血糖を起こすおそれがある。]
10.過度のアルコール摂取者[低血糖を起こすおそれがある。]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。
2.本剤はインスリンの代替薬ではない。本剤の投与に際しては、患者のインスリン依存状態を確認し、投与の可否を判断すること。インスリン依存状態の患者で、インスリンから本剤に切り替え、急激な高血糖及び糖尿病性ケトアシドーシスが発現した症例が報告されている。
3.投与する場合には、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3〜4ヵ月間投与して効果が不十分な場合には、速やかに他の治療薬への切り替えを行うこと。
4.投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合や、減量する必要がある場合があり、また、患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、血糖値、感染症の有無等に留意のうえ、常に投与継続の可否、投与量、薬剤の選択等に注意すること。
5.本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。糖尿病用薬と併用した場合、低血糖の発現頻度が単独の場合より高くなるおそれがあるので、定期的な血糖測定を行うこと。特に、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。スルホニルウレア剤又はインスリン製剤による低血糖のリスクを軽減するため、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤と併用する場合には、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。(「3.相互作用」、「4.副作用」、【臨床成績】の項参照)
6.急性膵炎が発現した場合は、本剤の投与を中止し、再投与しないこと。急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、使用を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること。(「4.副作用」の項参照)
7.胃腸障害が発現した場合、急性膵炎の可能性を考慮し、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮する等、慎重に対応すること。(「4.副作用」の項参照)
8.本剤投与中は、甲状腺関連の症候の有無を確認し、異常が認められた場合には、専門医を受診するよう指導すること。(「10.その他の注意」の項参照)
9.低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。
10.本剤の自己注射にあたっては、患者に投与法及び安全な廃棄方法の指導を行うこと。
(1).投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。
(2).すべての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。
(3).添付されている使用説明書を必ず読むよう指導すること。
11.本剤とDPP-4阻害剤はいずれもGLP-1受容体を介した血糖降下作用を有している。両剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
糖尿病用薬 ビグアナイド系薬剤 スルホニルウレア剤 速効型インスリン分泌促進剤 α-グルコシダーゼ阻害剤 チアゾリジン系薬剤 DPP-4阻害剤 SGLT2阻害剤 インスリン製剤等 糖尿病用薬との併用時には、低血糖症の発現に注意すること。特に、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。スルホニルウレア剤又はインスリン製剤による低血糖のリスクを軽減するため、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。 スルホニルウレア剤と本剤の併用時に両剤の投与タイミングを朝とした場合は、低血糖が発現する可能性が高くなることがある。 低血糖症状が認められた場合には、適切に処置を行うこと。(「4.副作用」の項参照) 血糖降下作用が増強される。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
国内において実施された臨床試験において、総症例1,002例中、本剤との関連性が疑われる副作用(臨床検査値異常を含む)が379例699件(発現症例率37.8%)認められた。
このうち主なものは便秘85例95件(発現症例率8.5%)及び悪心63例74件(発現症例率6.3%)であった。(効能又は効果の一変承認時)

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.低血糖(頻度不明):低血糖及び低血糖症状(脱力感、倦怠感、高度の空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、知覚異常等)があらわれることがある。特にスルホニルウレア剤又はインスリン製剤と併用した場合には、多く発現することが報告されている(「2.重要な基本的注意」、「3.相互作用」、【臨床成績】の項参照)。
また、重篤な低血糖症状があらわれ意識消失を来す例も報告されている。
低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。また、患者の状態に応じて、本剤あるいは併用している糖尿病用薬を減量するなど適切な処置を行うこと。
2.膵炎(頻度不明):急性膵炎があらわれることがあるので、嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、急性膵炎と診断された場合は、本剤の投与を中止し、再投与は行わないこと。なお海外にて、非常にまれであるが壊死性膵炎の報告がある。(「2.重要な基本的注意」の項参照)
3.腸閉塞(頻度不明):腸閉塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「1.慎重投与」の項参照)

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
次のような症状又は異常があらわれた場合には、投与を中止する等適切な処置を行うこと。
発現部位等 5%以上 1〜5%未満 0.3〜1%未満 頻度不明
過敏症 蕁麻疹、そう痒症 発疹
消化器 便秘、悪心 下痢、胃不快感、食欲減退、消化不良、腹部膨満、嘔吐 上腹部痛、逆流性食道炎、胃炎、食欲不振、胃腸炎
神経系 頭痛 浮動性めまい、感覚鈍麻、味覚異常
内分泌 甲状腺結節
糖尿病性網膜症
注射部位 注射部位反応(紅斑、発疹等)
呼吸器 咳嗽
循環器 心室性期外収縮、高血圧 心拍数増加注1)
臨床検査注2) ALT(GPT)増加 AST(GOT)増加、リパーゼ増加、アミラーゼ増加
その他 胸痛、倦怠感、肝機能異常、高脂血症、貧血 体重減少、脱水

[後文]
注1)心拍数の増加が持続的にみられた場合には患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
注2)これらの臨床検査値の変動に関連した症状は認められなかった。

【高齢者投与】

高齢者への投与
高齢者では生理機能が低下していることが多く、胃腸障害及び低血糖が発現しやすいため、経過を十分に観察し、慎重に投与すること。特に糖尿病用薬との併用時には低血糖発現リスクが高くなるおそれがあるため、注意すること。(「1.慎重投与」、【薬物動態】の項参照)

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には本剤を投与せず、インスリンを使用すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。ラットにおいて最大推奨臨床用量の約21倍の曝露量に相当する1.0mg/kg/日で早期胚死亡の増加、ウサギにおいて最大推奨臨床用量の約1.7倍の曝露量に相当する0.05mg/kg/日で母動物の摂餌量減少に起因するものと推測される胎児の軽度の骨格異常が認められている。]
2.授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児、又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

【過量投与】

過量投与
1.徴候・症状:重度の悪心、嘔吐が起こることがある。
2.処置:経過を観察し、適切な処置を行うこと。

【適用上の注意】

適用上の注意
1.投与時:
(1).本剤はJIS T 3226-2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。[本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルで行っている。]
(2).本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。
(3).本剤は他の製剤との混合により、成分が分解するおそれがあるため、本剤と他の製剤を混合しないこと。
2.保存時:使用開始後は室温に保管し、30日以内に使用すること。
3.投与経路:静脈内及び筋肉内に投与しないこと。
4.投与部位:皮下注射は、腹部、大腿、上腕に行う。
注射場所は毎回変更し、前回の注射場所より2〜3cm離すこと。
5.その他:
(1).カートリッジに薬液を補充してはならない。
(2).注射後は必ず注射針を外すこと。注射針は毎回新しいものを、必ず注射直前に取り付けること。[針を付けたままにすると、液漏れや針詰まりにより正常に注射できないおそれがある。また、薬剤の濃度変化や感染症の原因となることがある。]
(3).カートリッジの内壁に付着物がみられたり、液中に塊や薄片がみられることがある。また、使用中に液が変色することがある。これらのような場合は使用しないこと。
(4).カートリッジにひびが入っている場合は使用しないこと。
(5).1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。

【その他の注意】

その他の注意
1.ラット及びマウスにおける2年間がん原性試験において、非致死性の甲状腺C細胞腫瘍が認められた。
血中カルシトニン値上昇、甲状腺腫、甲状腺新生物等の甲状腺関連の有害事象が臨床試験において報告されている。なお、国内外で実施された臨床試験プログラムにおいて、甲状腺に関連する有害事象の発現頻度は、本剤投与群(3.3件/100人・年)及びプラセボ群(3.0件/100人・年)で同程度であった。(「2.重要な基本的注意」の項参照)
2.甲状腺髄様癌の既往のある患者及び甲状腺髄様癌又は多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴のある患者に対する、本剤の安全性は確立していない。
3.本剤とワルファリンとの薬物相互作用は検討していない。併用する際にはPT-INR等のモニタリングの実施等を考慮すること。[類薬でワルファリンとの併用時にPT-INR増加の報告がある。]

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
凍結を避け、2〜8℃に遮光して保存する。

【使用期限】

使用期限
外箱及び本体に表示の使用期限内に使用すること

【同一成分一覧】

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