2 個々の器官系用医薬品
25 泌尿生殖器官及び肛門用薬
259 その他の泌尿生殖器官及び肛門用薬
2590 その他の泌尿生殖器官及び肛門用薬

改訂年月( 201406 )
商品分類番号( 87259 )
JPNコード( JPNC042886 )
YJコード( 2590007F1021 )
厚労省コード( 2590007F1021 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 71.50 )


■バップフォー錠10 10mg1錠 (大鵬薬品工業) 【内用】  
(般)プロピベリン塩酸塩錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】

  【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】

  【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】   【適用上の注意】

  【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201406

【改訂種別】

「版数」
第13版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.幽門、十二指腸又は腸管が閉塞している患者[胃腸の平滑筋の収縮及び運動が抑制され、症状が悪化するおそれがある。]
2.胃アトニー又は腸アトニーのある患者[抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある。]
3.尿閉を有する患者[抗コリン作用により排尿時の膀胱収縮が抑制され、症状が悪化するおそれがある。]
4.閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状が悪化するおそれがある。]
5.重症筋無力症の患者[抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある。]
6.重篤な心疾患の患者[期外収縮等が報告されており、症状が悪化するおそれがある。]

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
乳糖水和物
添加物
結晶セルロース
添加物
ヒドロキシプロピルスターチ
添加物
カルメロースカルシウム
添加物
ヒプロメロース
添加物
タルク
添加物
マクロゴール6000
添加物
酸化チタン
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
カルナウバロウ
識別コード
TC271
識別コード
10

【組成】

組成
バップフォー錠10:
販売名 バップフォー錠10
成分・含量 1錠中 プロピベリン塩酸塩 10mg
添加物 乳糖水和物、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、カルメロースカルシウム、ヒプロメロース、タルク、マクロゴール6000、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、カルナウバロウ


【性状】

性状
バップフォー錠10:
販売名 バップフォー錠10 バップフォー錠10 バップフォー錠10
性状 白色の扁平球状のフィルムコーティング錠である。 白色の扁平球状のフィルムコーティング錠である。 白色の扁平球状のフィルムコーティング錠である。
外形 表面 裏面 側面
外形 (図略) (図略) (図略)
大きさ・重量 直径 (mm) 厚み (mm) 重量 (mg)
大きさ・重量 7.1 3.2 125
識別コード TC271 TC271 TC271

【色】
白色
【剤形】
フィルムコーティング錠/錠剤/内用

【効能効果】

効能・効果
1.下記疾患又は状態における頻尿、尿失禁:
神経因性膀胱、神経性頻尿、不安定膀胱、膀胱刺激状態(慢性膀胱炎、慢性前立腺炎)
2.過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁

【効能効果使用上注意】

効能・効果に関連する使用上の注意
1.本剤を適用する際、十分な問診により臨床症状を確認するとともに、類似の症状を呈する疾患(尿路感染症、尿路結石、膀胱癌や前立腺癌等の下部尿路における新生物等)があることに留意し、尿検査等により除外診断を実施すること。なお、必要に応じて専門的な検査も考慮すること。
2.下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者では、それに対する治療を優先させること。

【用法用量】

用法・用量
通常、成人にはプロピベリン塩酸塩として20mgを1日1回食後経口投与する。
年齢、症状により適宜増減するが、効果不十分の場合は、20mgを1日2回まで増量できる。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
20mgを1日1回投与で効果不十分であり、かつ安全性に問題がない場合に増量を検討すること。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.排尿困難のある患者[前立腺肥大症等では排尿困難が更に悪化又は残尿が増加するおそれがある。]
2.緑内障の患者[閉塞隅角緑内障の患者は禁忌である。閉塞隅角緑内障以外でも抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状が悪化するおそれがある。]
3.不整脈又はその既往歴のある患者[期外収縮等が報告されており、症状が悪化又は再発するおそれがある。]
4.肝障害又はその既往歴のある患者[主として肝で代謝されるため、副作用が発現しやすいおそれがある。]
5.腎障害又はその既往歴のある患者[腎排泄が減少し、副作用が発現しやすいおそれがある。]
6.パーキンソン症状又は脳血管障害のある患者[症状の悪化あるいは精神神経症状があらわれるおそれがある。]
7.潰瘍性大腸炎のある患者[中毒性巨大結腸があらわれるおそれがある。]
8.甲状腺機能亢進症の患者[抗コリン作用により頻脈等の交感神経興奮症状が悪化するおそれがある。]
9.高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

【重要注意】

重要な基本的注意
眼調節障害、眠気、めまいがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう十分に注意すること。

【相互作用・その他】

相互作用
相互作用序文
本剤は主として薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される(「薬物動態」の項参照)。

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
抗コリン剤、 三環系抗うつ剤、 フェノチアジン系薬剤、 モノアミン酸化酵素阻害剤 口渇、便秘、排尿困難等の副作用が強くあらわれることがある。 抗コリン作用が増強される。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
承認時における副作用評価可能症例は932例であり、副作用発現率は20.9%(195例)であった。主な副作用は口渇9.0%、便秘2.5%、腹痛2.1%等の消化器症状、排尿困難3.6%、尿閉1.0%等の泌尿器系症状、眼調節障害1.2%等、主な臨床検査値の異常変動はALT(GPT)上昇1.0%(4/421例)、AST(GOT)上昇0.5%(2/421例)等であった。1)2)3)4)5)6)7)8)9)10)11)12)13)
市販後調査(使用成績調査及び特別調査)における副作用評価可能症例は11087例であり、副作用発現率は9.9%(1094例)であった。主な副作用は口渇4.8%、便秘0.9%、腹痛0.4%等の消化器症状、排尿困難1.7%、残尿感0.6%等の泌尿器系症状であった。14)15)16)17)18)19)(再審査終了時)
過活動膀胱に対する比較試験及び高用量(20mgを1日2回)試験における副作用評価可能症例はそれぞれ291例、45例であり、副作用発現率は27.5%(80例)、42.2%(19例)であった。両試験(336例)での主な副作用は口渇20.2%、便秘7.4%、悪心1.2%等の消化器症状、主な臨床検査値の異常変動は白血球減少1.2%等であった。20)21)(効能追加時)

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
[( )内に発現頻度を記載。未記載は頻度不明。]
1.急性緑内障発作:眼圧亢進があらわれ、急性緑内障発作(0.1%未満)を惹起し、嘔気、頭痛を伴う眼痛、視力低下等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。
2.尿閉:尿閉(0.4%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.麻痺性イレウス:麻痺性イレウスがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、著しい便秘、腹部膨満等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.幻覚・せん妄:幻覚・せん妄(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
5.腎機能障害:腎機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、BUN、血中クレアチニンの上昇があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6.横紋筋融解症:筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
7.血小板減少:血小板減少があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8.皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群):皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
9.QT延長、心室性頻拍:QT延長、心室性頻拍、房室ブロック、徐脈等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
10.肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害(0.1%未満)、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
次の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。特に意識障害、パーキンソン症状、ジスキネジア、徐脈、期外収縮、過敏症があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
発現部位等 5%以上 0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明
消化器 口渇 便秘、腹痛、嘔気・嘔吐、消化不良、下痢 食欲不振、口内炎、舌炎
泌尿器 排尿困難、残尿 尿意消失
精神神経系 めまい、頭痛 しびれ、眠気 意識障害(見当識障害、一過性健忘)、パーキンソン症状(すくみ足、小刻み歩行等の歩行障害、振戦等)、ジスキネジア
循環器 動悸、血圧上昇 徐脈、期外収縮、胸部不快感
過敏症 そう痒、発疹 蕁麻疹
調節障害 眼球乾燥
肝臓 AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇
腎臓 BUN上昇、クレアチニン上昇
血液 白血球減少
その他 倦怠感、浮腫、脱力感、味覚異常、腰痛、嗄声、痰のからみ 咽頭部痛

[後文]
発現頻度は承認時及び市販後調査並びに効能追加試験の合計から算出した。

【高齢者投与】

高齢者への投与
高齢者では肝機能、腎機能が低下していることが多いため、安全性を考慮して10mg/日より投与を開始するなど慎重に投与すること。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。22)]

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。[低出生体重児、新生児又は乳児に対しては使用経験がない。幼児又は小児に対しては使用経験が少ない。14)16)]

【過量投与】

過量投与
症状:せん妄、興奮、全身痙攣、歩行障害、言語障害、散瞳、麻痺性イレウス、尿閉、頻脈、血圧上昇、全身紅潮、肝機能障害等。
処置:胃洗浄し、次にアトロピン過量投与の場合と同様の処置を行う。例えば、ネオスチグミン(抗コリン症状に対して)、抗不安剤、補液等の対症療法を行う。

【適用上の注意】

適用上の注意
1.調剤時:細粒剤では、主薬が包材に吸着する場合があるので、再分包は避けること。
2.服用時:細粒剤を服用する際は、苦味が残ることがあるので、水等で速やかに服用すること。
3.薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

【その他の注意】

その他の注意
雌雄ラット及びマウスに2年間経口投与したところ、雄ラットにおいて臨床用量の122倍(49mg/kg/日)投与群に腎腫瘍、雄マウスにおいて臨床用量の447倍(179mg/kg/日)投与群に肝腫瘍の発生率が対照群に比べ高いとの報告がある。23)

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存、気密容器

【使用期限】

使用期限
外箱に表示

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
塩酸プロピベリン錠10「KN」 10mg1錠 小林化工 41.10  
塩酸プロピベリン錠10mg「SKK」 10mg1錠 三和化学研究所 41.10  
塩酸プロピベリン錠10mg「アメル」 10mg1錠 共和薬品工業 28.20  
塩酸プロピベリン錠10「タツミ」 10mg1錠 辰巳化学 28.20  
塩酸プロピベリン錠10mg「SW」 10mg1錠 沢井製薬 28.20  
ノーラガード錠10mg 10mg1錠 東和薬品 41.10  
バップベリン錠10mg 10mg1錠 大正薬品工業 28.20  
プロピベリン塩酸塩錠10mg「タナベ」 10mg1錠 田辺三菱製薬 18.30  
プロピベリン塩酸塩錠10mg「F」 10mg1錠 富士製薬工業 28.20  
プロピベリン塩酸塩錠10mg「タカタ」 10mg1錠 高田製薬 28.20  
プロピベリン塩酸塩錠10mg「日医工」 10mg1錠 日医工 41.10  
プロピベリン塩酸塩錠10mg「YD」 10mg1錠 陽進堂 28.20  
プロピベリン塩酸塩錠10mg「JG」 10mg1錠 長生堂製薬 18.30  
プロピベリン塩酸塩錠10mg「NS」 10mg1錠 日新製薬 28.20  
ペニフォー錠10 10mg1錠 キョーリンリメディオ 18.30  
ベンズフォー錠10mg 10mg1錠 メディサ新薬 41.10  
ミクトノーム錠10mg 10mg1錠 あすか製薬 41.10  
ユリロシン錠10 10mg1錠 ダイト 28.20  

※赤色は後発品

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