2 個々の器官系用医薬品
25 泌尿生殖器官及び肛門用薬
259 その他の泌尿生殖器官及び肛門用薬
2590 その他の泌尿生殖器官及び肛門用薬

改訂年月( 201504 )
商品分類番号( 87259 )
JPNコード( JPNC050139 )
YJコード( 2590011F2024 )
厚労省コード( 2590011F2024 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 194.80 )


■ベシケア錠5mg 5mg1錠 (アステラス製薬) 【内用】  
(般)コハク酸ソリフェナシン錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】

  【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】

  【重大な副作用(類薬)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】

  【適用上の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201504

【改訂種別】

「版数」
第10版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.尿閉を有する患者[排尿時の膀胱収縮が抑制され、症状が悪化するおそれがある。]
3.閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状が悪化するおそれがある。]
4.幽門部、十二指腸又は腸管が閉塞している患者及び麻痺性イレウスのある患者[胃腸の平滑筋の収縮及び運動が抑制され、症状が悪化するおそれがある。]
5.胃アトニー又は腸アトニーのある患者[抗コリン作用により消化管運動が低下するため症状が悪化するおそれがある。]
6.重症筋無力症の患者[抗コリン作用により筋緊張の低下がみられ症状が悪化するおそれがある。]
7.重篤な心疾患の患者[期外収縮等の心電図異常が報告されており、症状が悪化するおそれがある。(「重要な基本的注意」及び「薬物動態」の項参照)]
8.重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類C)[血中濃度が過度に上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
乳糖水和物
添加物
トウモロコシデンプン
添加物
ヒプロメロース
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
酸化チタン
添加物
タルク
添加物
ポリエチレングリコール
添加物
黄色三二酸化鉄
識別コード
@150

【組成】

組成
ベシケア錠5mg:
有効成分(1錠中) 添加物
ベシケア錠5mg コハク酸ソリフェナシン5mg 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム、酸化チタン、タルク、ポリエチレングリコール、黄色三二酸化鉄


【性状】

性状
ベシケア錠5mg:
剤形 外形・大きさ・重量 外形・大きさ・重量 外形・大きさ・重量 識別コード
ベシケア錠5mg フィルムコーティング錠 ごくうすい黄色 側面 (図略)150
ベシケア錠5mg フィルムコーティング錠 ごくうすい黄色 (図略) (図略) (図略) (図略)150
ベシケア錠5mg フィルムコーティング錠 ごくうすい黄色 直径 厚さ 重量 (図略)150
ベシケア錠5mg フィルムコーティング錠 ごくうすい黄色 7.6mm 3.5mm 0.154g (図略)150

【色】
ごくうすい黄色
【剤形】
フィルムコーティング錠/錠剤/内用

【効能効果】

効能・効果
過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁

【効能効果使用上注意】

効能・効果に関連する使用上の注意
1.本剤を適用する際、十分な問診により臨床症状を確認するとともに、類似の症状を呈する疾患(尿路感染症、尿路結石、膀胱癌や前立腺癌などの下部尿路における新生物等)があることに留意し、尿検査等により除外診断を実施すること。なお、必要に応じて専門的な検査も考慮すること。
2.下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者では、それに対する治療(α1遮断薬等)を優先させること。

【用法用量】

用法・用量
通常、成人にはコハク酸ソリフェナシンとして5mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は10mgまでとする。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
1.中等度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類B)への投与は1日1回2.5mgから開始し、慎重に投与する。投与量の上限は1日1回5mgまでとする。軽度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類A)への投与は1日1回5mgから開始し、増量に際しては副作用発現に留意し、患者の状態を十分に観察しながら慎重に行うこと。[肝機能障害患者では血中濃度が上昇すると予想される。(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)]
2.重度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)への投与は1日1回2.5mgから開始し、慎重に投与する。投与量の上限は1日1回5mgまでとする。軽度及び中等度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス30mL/min以上かつ80mL/min以下)への投与は1日1回5mgから開始し、増量に際しては副作用発現に留意し、患者の状態を十分に観察しながら慎重に行うこと。[腎機能障害患者では血中濃度が上昇すると予想される。(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)]

【使用上注意】

使用上注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者[抗コリン作用により、尿閉を誘発するおそれがある。]
2.潰瘍性大腸炎のある患者[中毒性巨大結腸があらわれるおそれがある。]
3.甲状腺機能亢進症の患者[抗コリン作用により頻脈等の交感神経興奮症状が悪化するおそれがある。]
4.肝機能障害患者(重度を除く)及び腎機能障害患者[血中濃度が上昇するおそれがある。]
5.認知症又は認知機能障害のある患者[抗コリン作用により、症状を悪化させるおそれがある。]
6.パーキンソン症状又は脳血管障害のある患者[症状の悪化あるいは精神神経症状があらわれるおそれがある。]
7.高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

【重要注意】

重要な基本的注意
1.排尿困難のある患者(下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)又は排尿筋収縮障害等)では、本剤投与前に残尿量測定を実施し、必要に応じて専門的な検査を考慮すること。また、投与中も十分に観察を行い、排尿困難の増悪を来していないかを定期的に確認すること。
2.過活動膀胱の症状を明確に認識できない認知症又は認知機能障害患者は本剤の投与対象とはならない。
3.QT延長症候群患者、QT延長を来すことが知られている薬剤を投与中の患者では過量投与に注意すること。(「薬物動態」の項参照)
4.眼調節障害(霧視等)、傾眠が起こることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う作業に従事する場合には注意させること。
5.本剤投与により効果が認められない場合には、漫然と投与せず、適切な治療を考慮すること。

【相互作用・その他】

相互作用
相互作用序文
本剤は、主として肝の薬物代謝酵素CYP3A4により代謝される。(「薬物動態」の項参照)

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
抗コリン剤 三環系抗うつ剤 フェノチアジン系薬剤 モノアミン酸化酵素阻害剤 口内乾燥、便秘、排尿困難等があらわれるおそれがある。 抗コリン作用が増強されるおそれがある。
アゾール系抗真菌剤 イトラコナゾール フルコナゾール ミコナゾール 口内乾燥、便秘、排尿困難等があらわれるおそれがあるので、減量するなど注意すること。 これらの薬剤はCYP3A4を強力に阻害し、併用により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
リファンピシン フェニトイン カルバマゼピン 本剤の作用が減弱する可能性がある。 これらの薬剤はCYP3A4を誘導し、併用により本剤の血中濃度が低下する可能性がある。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
国内で過活動膀胱患者を対象に安全性を評価した総症例数1,267例中、副作用発現症例は577例(45.5%)で、主なものは口内乾燥358例(28.3%)、便秘182例(14.4%)、霧視42例(3.3%)であった。関連が否定できない臨床検査値異常変動発現症例は1,265例中157例(12.4%)で、主なものはBUN上昇27例(2.1%)、尿沈渣陽性24例(1.9%)、ALT(GPT)上昇23例(1.8%)、CK(CPK)上昇21例(1.7%)であった。(承認時:2006年4月)

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、呼吸困難、血圧低下等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.肝機能障害:AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-P、総ビリルビンの上昇(各0.1〜5%未満)等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
3.尿閉:尿閉(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.QT延長、心室頻拍、房室ブロック、洞不全症候群、高度徐脈:QT延長、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、房室ブロック、洞不全症候群、高度徐脈(いずれも頻度不明)等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5.麻痺性イレウス:麻痺性イレウス(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、著しい便秘、腹部膨満等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6.幻覚・せん妄:幻覚・せん妄(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

【重大な副作用(類薬)】

重大な副作用
急性緑内障発作:眼圧亢進があらわれ、急性緑内障発作を惹起し、嘔気、頭痛を伴う眼痛、視力低下等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 5%以上 0.1〜5%未満 頻度不明
血液及びリンパ系障害 白血球数増多、白血球数減少、血小板数増多、血小板数減少
心臓障害 狭心症、上室性期外収縮、心室性期外収縮 徐脈、心房細動、頻脈、動悸
耳及び迷路障害 回転性めまい
眼障害 霧視、調節障害、乾性角結膜炎、視力低下
胃腸障害 口内乾燥、便秘 腹部不快感、腹部膨満、腹痛、下腹部痛、上腹部痛、下痢、消化不良、硬便、胃炎、萎縮性胃炎、舌炎、悪心、胃不快感、口内炎、舌変色 嘔吐、胃食道逆流性疾患、口の感覚鈍麻
全身障害及び投与局所様態 胸部不快感、胸痛、倦怠感、発熱 浮腫
感染症 膀胱炎、尿路感染、気管支炎、鼻咽頭炎、上気道感染、尿沈渣陽性
代謝及び栄養障害 CK(CPK)上昇、尿酸上昇、総コレステロール上昇、K上昇、尿糖陽性 食欲減退
筋骨格系及び結合組織障害 関節痛、背部痛、側腹部痛 筋力低下
神経系障害 浮動性めまい、味覚異常、頭痛、傾眠 認知機能障害
精神障害 不眠症
腎及び尿路障害 排尿困難、膿尿、排尿躊躇、クレアチニン上昇、BUN上昇、尿蛋白陽性
呼吸器、胸郭及び縦隔障害 咳嗽、鼻乾燥、咽頭不快感 発声障害
皮膚及び皮下組織障害 皮膚乾燥、湿疹、そう痒症、発疹、蕁麻疹 血管浮腫、多形紅斑、剥脱性皮膚炎
血管障害 潮紅、高血圧


【高齢者投与】

高齢者への投与
高齢者では1日1回5mgから投与を開始し、増量に際しては副作用発現に留意し、患者の状態を十分に観察しながら慎重に行うこと。[高齢者では肝機能、腎機能が低下していることが多い。(「慎重投与」及び<用法・用量に関連する使用上の注意>の項参照)]

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.授乳婦:授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験で乳汁中移行が報告されている。]

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)

【過量投与】

過量投与
症状:尿閉、散瞳、肝機能障害等
処置:胃洗浄又は活性炭を投与し、次にアトロピン過量投与の場合と同様の処置を行う。また、尿閉に対しては導尿等、散瞳に対してはピロカルピン投与等、各症状に応じて適切な処置を行う。

【適用上の注意】

適用上の注意
1.薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
2.服用時:本剤をかみ砕かないで、そのまま服用するよう患者に指導すること。[有効成分に刺激性があるため。]

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
気密容器、室温保存

【使用期限】

使用期限
ケース等に表示(製造後3年)

【同一成分一覧】

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