2 個々の器官系用医薬品
25 泌尿生殖器官及び肛門用薬
259 その他の泌尿生殖器官及び肛門用薬
2590 その他の泌尿生殖器官及び肛門用薬

改訂年月( 201508 )
商品分類番号( 87259 )
JPNコード( JPNC062636 )
YJコード( 2590014F2028 )
厚労省コード( 2590014F2028 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 195.20 )


■ベタニス錠50mg 50mg1錠 (アステラス製薬) 【内用】  
(般)ミラベグロン錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【警告】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】

  【性状】   【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】

  【慎重投与】   【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用禁忌】   【併用注意】   【副作用】

  【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】

  【適用上の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201508

【改訂種別】

「版数」
第8版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【警告】

警告
生殖可能な年齢の患者への本剤の投与はできる限り避けること。[動物実験(ラット)で、精嚢、前立腺及び子宮の重量低値あるいは萎縮等の生殖器系への影響が認められ、高用量では発情休止期の延長、黄体数の減少に伴う着床数及び生存胎児数の減少が認められている。]

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.重篤な心疾患を有する患者[心拍数増加等が報告されており、症状が悪化するおそれがある。]
3.妊婦及び妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
4.授乳婦[動物実験(ラット)で乳汁移行が認められている。また、授乳期に本薬を母動物に投与した場合、出生児で生存率の低値及び体重増加抑制が認められている。(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)]
5.重度の肝機能障害患者(Child-Pughスコア10以上)[血中濃度が過度に上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]
6.フレカイニド酢酸塩あるいはプロパフェノン塩酸塩投与中の患者(「相互作用」の項参照)

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
ポリエチレンオキシド
添加物
マクロゴール
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース
添加物
ジブチルヒドロキシトルエン
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
ヒプロメロース
添加物
黄色三二酸化鉄
識別コード
ベタニス50

【組成】

組成
ベタニス錠50mg:
有効成分(1錠中) 添加物
ベタニス錠50mg ミラベグロン50mg ポリエチレンオキシド、マクロゴール、ヒドロキシプロピルセルロース、ジブチルヒドロキシトルエン、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、黄色三二酸化鉄


【性状】

性状
ベタニス錠50mg:
剤形 外形・大きさ・重量 外形・大きさ・重量 外形・大きさ・重量
ベタニス錠50mg フィルムコーティング錠 黄色 側面
ベタニス錠50mg フィルムコーティング錠 黄色 (図略) (図略) (図略)
ベタニス錠50mg フィルムコーティング錠 黄色 直径 厚さ 重量
ベタニス錠50mg フィルムコーティング錠 黄色 長径;約12.1mm 短径;約6.1mm 約5.2mm 約0.258g

【色】
黄色
【剤形】
フィルムコーティング錠/錠剤/内用
//徐放性製剤

【効能効果】

効能効果
過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁

【効能効果使用上注意】

効能効果に関連する使用上の注意
本剤を適用する際、十分な問診により臨床症状を確認するとともに、類似の症状を呈する疾患(尿路感染症、尿路結石、膀胱癌や前立腺癌などの下部尿路における新生物等)があることに留意し、尿検査等により除外診断を実施すること。なお、必要に応じて専門的な検査も考慮すること。

【用法用量】

用法用量
通常、成人にはミラベグロンとして50mgを1日1回食後に経口投与する。

【用法用量使用上注意】

用法用量に関連する使用上の注意
1.中等度の肝機能障害患者(Child‐Pughスコア7〜9)への投与は1日1回25mgから開始する。[肝機能障害患者では血中濃度が上昇すると予想される。(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)]
2.重度の腎機能障害患者(eGFR15〜29mL/min/1.73m2)への投与は1日1回25mgから開始する。[腎機能障害患者では血中濃度が上昇すると予想される。(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)]

【使用上注意】

使用上注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.クラスIA(キニジン、プロカインアミド等)又はクラスIII(アミオダロン、ソタロール等)の抗不整脈薬を投与中の患者を含むQT延長症候群患者(「重要な基本的注意」の項参照)
2.重度の徐脈等の不整脈、急性心筋虚血等の不整脈を起こしやすい患者[心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、QT延長を起こすことがある。]
3.低カリウム血症のある患者[心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、QT延長を起こすことがある。]
4.肝機能障害患者(重度を除く)及び腎機能障害患者[血中濃度が上昇するおそれがある。]
5.高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
6.緑内障の患者[眼圧の上昇を招き、症状を悪化させるおそれがある。]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤投与によりQT延長を生じるおそれのあることから、心血管系障害を有する患者に対しては、本剤の投与を開始する前に心電図検査を実施するなどし、心血管系の状態に注意をはらうこと。
2.QT延長又は不整脈の既往歴を有する患者、及びクラスIA(キニジン、プロカインアミド等)又はクラスIII(アミオダロン、ソタロール等)の抗不整脈薬等QT延長を来すことが知られている薬剤を本剤と併用投与する患者等、QT延長を来すリスクが高いと考えられる患者に対しては、定期的に心電図検査を行うこと。
3.現時点では、過活動膀胱の適応を有する抗コリン剤と併用した際の安全性及び臨床効果が確認されていないため併用は避けることが望ましい。
4.下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者では、それに対する治療(α1遮断薬等)を優先させること。
5.緑内障患者に本剤を投与する場合には、定期的な眼科的診察を行うこと。
6.現時点では、ステロイド合成・代謝系への作用を有する5α還元酵素阻害薬と併用した際の安全性及び臨床効果が確認されていないため併用は避けることが望ましい。

【相互作用・その他】

相互作用
相互作用序文
本剤は、一部が薬物代謝酵素CYP3A4により代謝され、CYP2D6を阻害する。また、P-糖蛋白阻害作用を有する。(「薬物動態」の項参照)

【併用禁忌】

併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フレカイニド酢酸塩 (タンボコール) プロパフェノン塩酸塩 (プロノン) QT延長、心室性不整脈(Torsades de Pointesを含む)等を起こすおそれがある。 ともに催不整脈作用があり、また本剤のCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。


【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カテコールアミン アドレナリン イソプレナリン 等 頻脈、心室細動発現の危険性が増大する。 カテコールアミンの併用によりアドレナリン作動性神経刺激の増大が起こる。
イトラコナゾール リトナビル アタザナビル インジナビル ネルフィナビル サキナビル クラリスロマイシン テリスロマイシン 心拍数増加等があらわれるおそれがある。 これらの薬剤はCYP3A4を強く阻害し、また一部の薬剤はP-糖蛋白の阻害作用も有することから、併用により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
リファンピシン フェニトイン カルバマゼピン 本剤の作用が減弱する可能性がある。 これらの薬剤はCYP3A4及びP‐糖蛋白を誘導し、併用により本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
CYP2D6の基質 デキストロメトルファン フェノチアジン系抗精神病剤 ペルフェナジン ドネペジル 等 これらの薬剤又はその活性代謝物の血中濃度が上昇するおそれがあり、これらの薬剤の作用を増強するおそれがある。 本剤のCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤又はその活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性がある。
三環系抗うつ剤 アミトリプチリン塩酸塩 ノルトリプチリン塩酸塩 イミプラミン塩酸塩 等 類薬であるデシプラミンとの併用によりデシプラミンのAUCが3.41倍に上昇したとの報告があり、これらの薬剤の作用を増強するおそれがある。 本剤のCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤又はその活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性がある。
メトプロロール 本剤とメトプロロールとの併用によりメトプロロールのAUCが3.29倍上昇したとの報告があり、メトプロロールの作用を増強するおそれがある。 本剤のCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤又はその活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性がある。
ピモジド QT延長、心室性不整脈(Torsades de Pointesを含む)等を起こすおそれがある。 本剤のCYP2D6阻害作用により、ピモジドの血中濃度が上昇する可能性があり、かつ本剤及びピモジドがともに催不整脈作用を有する。
ジゴキシン ジゴキシンの血中濃度が上昇するおそれがあるので、併用する場合には、ジゴキシンの血中濃度をモニタリングすることが望ましい。 本剤のP-糖蛋白阻害作用により、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
国内で過活動膀胱患者を対象に安全性を評価した総症例数1,207例中、臨床検査値異常を含む副作用発現症例は313例(25.9%)で、主なものはγ-GTP上昇45例(3.7%)、便秘35例(2.9%)、CK(CPK)上昇31例(2.6%)、Al-P上昇30例(2.5%)、口内乾燥21例(1.7%)、ALT(GPT)上昇21例(1.7%)、AST(GOT)上昇19例(1.6%)、尿中蛋白陽性17例(1.4%)、白血球数減少15例(1.2%)であった。(承認時:2011年7月)

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
尿閉(頻度不明):尿閉があらわれることがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 1〜5%未満 1%未満 頻度不明
血液及びリンパ系障害 白血球数減少 血小板数増加、白血球数増加、血小板数減少
心臓障害 右脚ブロック、動悸、上室性期外収縮、頻脈、心室性期外収縮、血圧上昇、心拍数増加
耳及び迷路障害 回転性めまい
眼障害 霧視
胃腸障害 便秘、口内乾燥 腹部不快感、腹部膨満、下痢、十二指腸潰瘍、胃炎、口内炎 悪心、嘔吐、腹痛、上腹部痛、下腹部痛
全身障害及び投与局所様態 倦怠感、浮腫、口渇 胸部不快感、胸痛
肝胆道系障害 AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ‐GTP上昇、Al‐P上昇 ビリルビン上昇
感染症 膀胱炎、尿沈渣異常
代謝及び栄養障害 CK(CPK)上昇 CK(CPK)減少、血中ブドウ糖増加、血中ブドウ糖減少、コレステロール上昇、尿酸上昇 食欲減退
神経系障害 浮動性めまい、頭痛 振戦、感覚鈍麻、傾眠
腎及び尿路障害 尿中蛋白陽性 尿中ブドウ糖陽性、クレアチニン上昇、BUN上昇、BUN減少、残尿
皮膚及び皮下組織障害 発疹、蕁麻疹 そう痒症
血管障害 高血圧


【高齢者投与】

高齢者への投与
副作用発現に留意し、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。[高齢者では肝機能、腎機能が低下していることが多い。(「慎重投与」及び<用法・用量に関連する使用上の注意>の項参照)]

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験(ラット、ウサギ)で、胎児において着床後死亡率の増加、体重低値、肩甲骨等の屈曲及び波状肋骨の増加、骨化遅延(胸骨分節、中手骨、中節骨等の骨化数低値)、大動脈の拡張及び巨心の増加、肺副葉欠損が認められている。]
2.授乳婦:授乳中の婦人には投与しないこと。[動物実験(ラット)で乳汁移行が認められている。また、授乳期に本薬を母動物に投与した場合、出生児で生存率の低値及び体重増加抑制が認められている。]

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)

【適用上の注意】

適用上の注意
1.薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
2.服用時:本剤は徐放性製剤であるため、割ったり、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用するよう指導すること。[割ったり、砕いたり、すりつぶしたりして服用すると、本剤の徐放性が失われ、薬物動態が変わるおそれがある。]

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存〔開封後は湿気を避けて保存すること。〕

【使用期限】

使用期限
ケース等に表示(製造後3年)〔使用期限内であっても開封後はなるべく速やかに使用すること。〕

【同一成分一覧】

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