2 個々の器官系用医薬品
25 泌尿生殖器官及び肛門用薬
259 その他の泌尿生殖器官及び肛門用薬
2590 その他の泌尿生殖器官及び肛門用薬

改訂年月( 201212 )
商品分類番号( 87259 )
JPNコード( JPNC064932 )
YJコード( 2590015G1021 )
厚労省コード( 2590015G1021 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 196.20 )


■トビエース錠4mg 4mg1錠 (ファイザー) 【内用】  
(般)フェソテロジンフマル酸塩徐放錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】

  【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】

  【重大な副作用(国外)】   【重大な副作用(類薬)】   【他副作用(国内)】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】

  【適用上の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201212

【改訂種別】

「版数」
第1版
「種別」
改訂
「改訂理由」
作成

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.尿閉を有する患者[抗コリン作用により排尿時の膀胱収縮が抑制され、症状が悪化するおそれがある。]
2.眼圧が調節できない閉塞隅角緑内障の患者[眼圧の上昇を招き、症状が悪化するおそれがある。]
3.幽門、十二指腸又は腸管が閉塞している患者及び麻痺性イレウスのある患者[抗コリン作用により胃腸の平滑筋の収縮及び運動が抑制され、症状が悪化するおそれがある。]
4.胃アトニー又は腸アトニーのある患者[抗コリン作用により消化管運動が低下するため症状が悪化するおそれがある。]
5.重症筋無力症の患者[抗コリン作用により筋緊張の低下がみられ症状が悪化するおそれがある。]
6.重度の肝障害のある患者(Child-Pugh分類C)[血中濃度が過度に上昇するおそれがある。]
7.重篤な心疾患の患者[抗コリン作用により、症状を悪化させるおそれがある。]
8.本剤の成分あるいは酒石酸トルテロジンに対して過敏症の既往歴のある患者

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
キシリトール
添加物
乳糖水和物
添加物
結晶セルロース
添加物
ヒプロメロース
添加物
グリセリン脂肪酸エステル
添加物
タルク
添加物
ポリビニルアルコール
添加物
酸化チタン
添加物
マクロゴール4000
添加物
大豆レシチン
添加物
青色2号アルミニウムレーキ
識別コード
FS

【組成】

組成
トビエース錠4mg:
[表題]

1錠中


成分\販売名 トビエース錠4mg
有効成分 フェソテロジンフマル酸塩 4.0mg
添加物 キシリトール、乳糖水和物、結晶セルロース、ヒプロメロース、グリセリン脂肪酸エステル、タルク、ポリビニルアルコール、酸化チタン、マクロゴール4000、大豆レシチン、青色2号アルミニウムレーキ


【性状】

性状
トビエース錠4mg:
販売名 外形(mm) 外形(mm) 識別コード 色調等
販売名 上面 側面 識別コード 色調等
トビエース錠4mg (図略) (図略) FS 淡青色 フィルムコーティング錠

【色】
淡青色
【剤形】
フィルムコーティング錠/錠剤/内用
//徐放性製剤

【効能効果】

効能効果
過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁

【効能効果使用上注意】

効能効果に関連する使用上の注意
1.本剤を適用する際、十分な問診により臨床症状を確認するとともに、類似の症状を呈する疾患(尿路感染症、尿路結石、膀胱癌や前立腺癌などの下部尿路における新生物等)があることに留意し、尿検査等により除外診断を実施すること。なお、必要に応じて専門的な検査も考慮すること。
2.下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者では、それに対する治療を優先させること。[「重要な基本的注意」の項参照]

【用法用量】

用法用量
通常、成人にはフェソテロジンフマル酸塩として4mgを1日1回経口投与する。なお、症状に応じて1日1回8mgまで増量できる。

【用法用量使用上注意】

用法用量に関連する使用上の注意
重度の腎障害(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)のある患者、中等度の肝障害のある患者(Child-Pugh分類B)、又は強力なチトクロムP450(CYP)3A4阻害薬を投与中の患者では、本剤の活性代謝物トルテロジン5-ヒドロキシメチル体(5-HMT)の血漿中濃度が上昇する可能性があるので、1日投与量はフェソテロジンフマル酸塩として4mgとし、8mgへの増量は行わないものとする。[「相互作用」及び「薬物動態」の項参照]

【使用上注意】

使用上注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者[抗コリン作用により、尿閉を誘発するおそれがある。]
2.消化管運動が低下する危険性のある患者[腸管の閉塞を招くおそれがある。]
3.潰瘍性大腸炎の患者[中毒性巨大結腸があらわれるおそれがある。]
4.眼圧が調整可能な閉塞隅角緑内障の患者[眼圧の上昇を招き、症状が悪化するおそれがある。]
5.狭心症等の虚血性心疾患のある患者[抗コリン作用により頻脈が生じ、症状を増悪させるおそれがある。]
6.腎障害のある患者[「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照]
7.肝障害(重度は除く)のある患者[「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照]
8.CYP3A4阻害薬を投与中の患者[「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照]
9.甲状腺機能亢進症の患者[抗コリン作用により、頻脈等の交感神経興奮症状が悪化するおそれがある。]
10.パーキンソン症状又は脳血管障害のある患者[症状の悪化あるいは精神神経症状があらわれるおそれがある。]
11.認知症、認知機能障害のある患者[抗コリン作用により、症状を悪化させるおそれがある。]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.前立腺肥大症等の下部尿路閉塞疾患を有する患者に対しては、本剤投与前に残尿量測定を実施し、必要に応じて、専門的な検査をすること。投与後は残尿量の増加に注意し、十分な経過観察を行うこと。
2.眼調節障害(霧視等)、めまい、眠気等を起こすことがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
3.認知症、認知機能障害患者で過活動膀胱の自覚症状の把握が困難な場合は、本剤の投与対象とならない。
4.本剤投与で効果が認められない場合、漫然と使用すべきではない。

【相互作用・その他】

相互作用
相互作用序文
本剤の代謝にはCYP2D6及びCYP3A4が関与している。[「薬物動態」の項参照]

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
抗コリン作用を有する薬剤 三環系抗うつ剤 フェノチアジン系薬剤 モノアミン酸化酵素阻害剤 口内乾燥、便秘、排尿困難等の副作用が強くあらわれるおそれがある。 抗コリン作用が増強されるおそれがある。
CYP3A4阻害薬 アタザナビル、クラリスロマイシン、インジナビル、イトラコナゾール、ネルフィナビル、リトナビル(ブースト療法における全てのリトナビル投与を含む)、サキナビル、テリスロマイシン等 活性代謝物5-HMTの血漿中濃度の上昇に伴い効果や副作用の増強が予想されるため、1日投与量は4mgにすること。 併用薬剤の強力なCYP3A4阻害作用による。
CYP3A4誘導薬 フェニトイン、カルバマゼピン、リファンピシン、フェノバルビタール等 セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort;セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 活性代謝物5-HMTの血漿中濃度の低下に伴い効果が減弱する可能性がある。 これらの薬剤及びセイヨウオトギリソウのCYP3A4誘導作用による。
CYP2D6阻害薬 キニジン、パロキセチン等 活性代謝物5-HMTの血漿中濃度が上昇する可能性があることから、4mgから8mgへの増量に際しては患者の状況を十分に観察しながら慎重に行うこと。 併用薬剤の強力なCYP2D6阻害作用による。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
日本を含むアジアで実施した臨床試験及び国内長期投与試験における調査症例数785例中(うち日本人症例数651例)、副作用(臨床検査値異常を含む)発現症例は444例(56.6%)であった。その主なものは、口内乾燥321例(40.9%)、便秘65例(8.3%)等であった。
外国で実施した臨床試験における調査症例数2288例中、副作用(臨床検査値異常を含む)発現症例は1207例(52.8%)であった。その主なものは、口内乾燥848例(37.1%)、便秘142例(6.2%)、頭痛117例(5.1%)等であった。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
尿閉(1.1%):尿閉があらわれることがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血管浮腫(頻度不明注1)):顔面浮腫、口唇腫脹、舌腫脹、喉頭浮腫があらわれることがあるので、観察を十分に行い、これらの症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な措置を行うこと。
注1:外国での市販後報告のため頻度不明

【重大な副作用(国外)】

重大な副作用
血管浮腫(頻度不明注1)):顔面浮腫、口唇腫脹、舌腫脹、喉頭浮腫があらわれることがあるので、観察を十分に行い、これらの症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な措置を行うこと。
注1:外国での市販後報告のため頻度不明

【重大な副作用(類薬)】

重大な副作用
類薬(他の過活動膀胱治療剤)においてQT延長、心室性頻拍、房室ブロック、徐脈等があらわれるとの報告があるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 10%以上 1〜10%未満 0.3〜1%未満 頻度不明注1)
眼障害 眼乾燥 霧視
神経系障害 頭痛、めまい 傾眠、味覚異常
心臓障害 心電図QT延長、頻脈、動悸注2)
血管障害 高血圧
呼吸器、胸郭および縦隔障害 咽喉乾燥 鼻乾燥、咳嗽、口腔咽頭痛
肝胆道系障害 AST(GOT)増加注2)、ALT(GPT)増加、γ-GTP増加
胃腸障害 口内乾燥 便秘、消化不良、腹痛、悪心、下痢 胃食道逆流性疾患、腹部不快感、腹部膨満、嘔吐、胃炎、鼓腸注2)
腎および尿路障害 排尿困難、尿路感染、残尿 膀胱炎、排尿躊躇、尿流量減少
皮膚および皮下組織障害 皮膚乾燥、発疹、そう痒症 蕁麻疹、血管浮腫
全身障害および投与局所様態 CK(CPK)増加、疲労、浮腫

[後文]
注1:外国での市販後報告のため頻度不明
注2:発現頻度は0.3%未満であった

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物実験において、臨床曝露量注)を超える高い血漿中濃度{AUCで6〜27倍(マウス)及び3〜11倍(ウサギ)、Cmaxで77倍(マウス)及び19倍(ウサギ)}において軽度の胚・胎児毒性{吸収胚数の増大及びそれに関連した生存胎児数の減少並びに胎児の骨化遅延(ウサギのみ)}が認められた。]
注:臨床最大推奨用量でのCYP2D6の代謝酵素活性が欠損しているヒトにおける摂食下での曝露量(最も曝露量が高くなる条件)
2.本剤投与中の婦人は授乳を避けること。[フェソテロジンがヒトの乳汁中に移行するかは不明である。活性代謝物が同一である類薬トルテロジンでは、動物実験(マウス)で乳汁中への移行がわずかに認められている。]

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

【過量投与】

過量投与
フェソテロジンの過量投与は、重度の抗コリン作用を起こす可能性がある。対症療法及び支持療法により対処する。
1.症状:重度の中枢性抗コリン作用(例、幻覚、重度の興奮)、痙攣、著しい興奮、呼吸不全、頻脈、尿閉、散瞳
2.処置:胃洗浄及び活性炭の投与を行い、必要に応じて以下のような適切な処置を行うこと。
(1).重度の中枢性抗コリン作用(例、幻覚、重度の興奮)に対してはネオスチグミンを投与する。
(2).痙攣及び著しい興奮に対してはベンゾジアゼピン系薬剤を投与する。
(3).呼吸不全に対しては人工呼吸を実施する。
(4).頻脈に対してはβ遮断薬を投与する。
(5).尿閉に対しては導尿を実施する。
(6).散瞳に対してはピロカルピン点眼薬による治療を行うか、暗い部屋に移す。あるいは両方の処置を行う。

【適用上の注意】

適用上の注意
薬剤交付時:
(1).PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
(2).湿気、高温を避けて保存し、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること。
服用時:本剤は徐放性製剤であるため、割ったり、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用するよう指導すること。[割ったり、砕いたり、すりつぶしたりして服用すると、本剤の徐放性が失われ、血中濃度が上昇するおそれがある。]

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
最終年月を外箱等に記載

【同一成分一覧】

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