2 個々の器官系用医薬品
26 外皮用薬
269 その他の外皮用薬
2699 その他の外皮用剤

改訂年月( 201404 )
商品分類番号( 872699 )
JPNコード( JPNC041614 )
YJコード( 2699709M1028 )
厚労省コード( 2699709M1028 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 125.40 )


■プロトピック軟膏0.1% 0.1%1g (アステラス製薬||マルホ) 【外用】  
(般)タクロリムス水和物軟膏

  【改訂年月】   【改訂種別】   【警告】   【禁忌】   【原則禁忌】   【組成性状】

  【組成】   【性状】   【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】

  【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用禁忌】   【副作用】

  【発現状況】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【適用上の注意】

  【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201404

【改訂種別】

「版数」
第16版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【警告】

警告
1.本剤の使用は、アトピー性皮膚炎の治療法に精通している医師のもとで行うこと。
2.マウス塗布がん原性試験において、高い血中濃度の持続に基づくリンパ腫の増加が認められている。また、本剤使用例において関連性は明らかではないが、リンパ腫、皮膚がんの発現が報告されている。本剤の使用にあたっては、これらの情報を患者に対して説明し、理解したことを確認した上で使用すること。
3.潰瘍、明らかに局面を形成している糜爛に使用する場合には、血中濃度が高くなり、腎障害等の副作用が発現する可能性があるので、あらかじめ処置を行い、潰瘍、明らかに局面を形成している糜爛の改善を確認した後、本剤の使用を開始すること。

【禁忌】

禁忌(次の場合には使用しないこと)
1.潰瘍、明らかに局面を形成している糜爛への使用(「警告」の項参照)
2.高度の腎障害、高度の高カリウム血症のある患者〔腎障害、高カリウム血症が増悪する可能性がある。〕
3.魚鱗癬様紅皮症を呈する疾患(Netherton症候群等)の患者〔経皮吸収が高く、本剤の血中濃度が高くなり、腎障害等の副作用が発現する可能性がある。〕
4.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への使用」の項参照)
5.小児等(「小児等への使用」の項参照)
6.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
7.PUVA療法等の紫外線療法を実施中の患者(「その他の注意」の項の(1)参照)

【原則禁忌】

原則禁忌(次の場合には使用しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に使用すること)
皮膚感染症を伴う患者〔皮膚感染症が増悪するおそれがある。〕(「重要な基本的注意」の項参照)

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
炭酸プロピレン
添加物
サラシミツロウ
添加物
流動パラフィン
添加物
パラフィン
添加物
白色ワセリン

【組成】

組成
成分・含量 (1g中) 日局タクロリムス水和物 1.02mg (タクロリムスとして1mg)
添加物 炭酸プロピレン、サラシミツロウ、流動パラフィン、パラフィン、白色ワセリン


【性状】

製剤の性状
性状 白色〜微黄色の軟膏剤

【色】
白色〜微黄色
【剤形】
/軟膏剤/外用

【効能効果】

効能・効果
アトピー性皮膚炎

【効能効果使用上注意】

効能・効果に関連する使用上の注意
ステロイド外用剤等の既存療法では効果が不十分又は副作用によりこれらの投与ができないなど、本剤による治療がより適切と考えられる場合に使用する。

【用法用量】

用法・用量
通常、成人には1日1〜2回、適量を患部に塗布する。なお、1回あたりの塗布量は5gまでとする。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
1.皮疹の増悪期には角質層のバリア機能が低下し、血中濃度が高くなる可能性があるので、本剤の使用にもかかわらず2週間以内に皮疹の改善が認められない場合には使用を中止すること。また、皮疹の悪化をみる場合にも使用を中止すること。
2.症状改善により本剤塗布の必要がなくなった場合は、速やかに塗布を中止し、漫然と長期にわたって使用しないこと。
3.密封法及び重層法での臨床使用経験はないので、密封法及び重層法は行わないこと。
4.1日2回塗布する場合はおよそ12時間間隔で塗布すること。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に使用すること)
1.腎障害、高カリウム血症のある患者〔腎障害、高カリウム血症が増悪する可能性がある。〕
2.高度の肝障害のある患者〔薬物代謝能が低下し、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。〕
3.全身に皮疹を認める紅皮症のある患者〔経皮吸収が高く、広範囲の使用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。〕

【重要注意】

重要な基本的注意
1.重度の皮疹もしくは塗布面積が広範囲にわたる場合は、血中濃度が高くなる可能性があるので、本剤使用開始の2〜4週間後に1回、その後は必要に応じて適宜腎機能検査を行い、異常が認められた場合には、直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。
2.本剤使用時は日光への曝露を最小限にとどめること。また、日焼けランプ/紫外線ランプの使用を避けること。(「その他の注意」の項の(1)参照)
3.2年以上の長期使用時の局所免疫抑制作用(結果として、感染症を増加させたり、皮膚がんの誘因となる可能性がある)については、臨床試験成績がなく不明である。
4.皮膚感染症を伴うアトピー性皮膚炎患者には使用しないことを原則とするが、やむを得ず使用する場合には、感染部位を避けて使用するか、又はあらかじめ適切な抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤による治療を行う、もしくはこれらとの併用を考慮すること。
5.使用後、一過性に皮膚刺激感(灼熱感、ほてり感、疼痛、そう痒感等)が高頻度に認められるが、通常、皮疹の改善とともに発現しなくなるので、皮膚刺激感があることについて患者に十分説明すること。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用禁忌】

併用禁忌(併用しないこと)
本剤使用中にPUVA療法等の紫外線療法を行わないこと。(「その他の注意」の項の(1)参照)

【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
承認時までの臨床試験では、成人1,230例中819例(66.6%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は熱感545例(44.3%)、疼痛290例(23.6%)、そう痒感117例(9.5%)、毛嚢炎77例(6.3%)、ざ瘡48例(3.9%)、カポジ水痘様発疹症26例(2.1%)、単純疱疹19例(1.5%)であった。
市販後の調査では、5,383例中1,637例(30.4%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は疼痛750例(13.9%)、熱感637例(11.8%)、そう痒感182例(3.4%)、ざ瘡118例(2.2%)、毛嚢炎71例(1.3%)、カポジ水痘様発疹症65例(1.2%)、単純疱疹62例(1.2%)であった。(再審査結果通知:2010年10月)

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 5%以上 0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明
適用部位の皮膚刺激感注1) 熱感(灼熱感、ほてり感等)(17.8%)、疼痛(ヒリヒリ感、しみる等)(16.8%) そう痒感
皮膚感染症注2) 細菌性感染症(毛嚢炎、伝染性膿痂疹等)、ウイルス性感染症(単純疱疹、カポジ水痘様発疹症等)、真菌性感染症(白癬等)
その他の皮膚症状注3) ざ瘡、ざ瘡様皮疹、丘疹、皮膚乾燥、接触性皮膚炎、紅斑 酒さ様皮膚炎、適用部位浮腫
皮膚以外の症状 皮膚以外の感染症(上気道炎、リンパ節炎等)注4)、頭痛、頭重感

[後文]
副作用の頻度は、承認時までの臨床試験(成人1,230例、小児356例)及び市販後の調査(5,383例)の成績を合算して算出している。
注1)刺激感は入浴時に増強することがある。通常、塗布後一過性に発現し、皮疹の改善とともに発現しなくなるが、ときに使用期間中持続することがある。高度の刺激感が持続する場合は、休薬もしくは中止すること。
注2)このような症状があらわれた場合には、適切な抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には、本剤の使用を中止すること。
注3)このような症状があらわれた場合には、その部位への使用を中止すること。
注4)皮膚以外の感染症が発現し、遷延する場合には本剤の使用を中止すること。

【高齢者投与】

高齢者への使用
一般に高齢者では生理機能が低下しているので注意すること。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への使用
1.妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には使用しないこと。〔動物実験(ウサギ、経口投与)で催奇形作用、胎児毒性が認められたとの報告がある。〕
2.授乳婦:母乳中へ移行する可能性があるので使用中の授乳は避けさせること。

【小児投与】

小児等への使用
低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児では使用経験がなく安全性は確立しておらず、2歳以上の小児等ではより低濃度の小児用製剤でも有効性が認められているので、血中濃度上昇により副作用が発現する可能性を考慮し、小児等では本剤を使用しないこと。

【適用上の注意】

適用上の注意
適用部位:皮膚以外の部位(粘膜等)及び外陰部には使用しないこと。また、眼の周囲に使用する場合には眼に入らないように注意すること。万一、眼に入った場合には刺激感を認めることがあるので直ちに水で洗い流すこと。また、洗い流した後にも刺激感が持続する場合は、医療機関を受診し治療を受けるよう指導すること。

【その他の注意】

その他の注意
1.アルビノ無毛マウスに40週間にわたりUVA及びUVBを照射し、その後12週間無処置期間を設けて観察すると試験動物のすべてに皮膚腫瘍が発生するが、この試験系において紫外線照射と並行して本剤を塗布すると皮膚腫瘍の発生時期が早まることが示されている。
2.マウス塗布がん原性試験で高い血中濃度の持続に基づいたリンパ腫の増加が認められた。
3.ラット(1.0〜3.0mg/kg、皮下投与)で、精子数の減少及び精子運動能の低下が、また高用量群では繁殖能の軽度低下が認められた。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
ケース等に表示(製造後2年)

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
タクロリムス軟膏0.1%「NP」 0.1%1g ニプロ 79.10  
タクロリムス軟膏0.1%「PP」 0.1%1g ポーラファルマ 79.10  
タクロリムス軟膏0.1%「イワキ」 0.1%1g 岩城製薬 79.10  
タクロリムス軟膏0.1%「タカタ」 0.1%1g 高田製薬 79.10  

※赤色は後発品

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