3 代謝性医薬品
32 滋養強壮薬
325 たん白アミノ酸製剤
3259 その他のたん白アミノ酸製剤

改訂年月( 201206 )
商品分類番号( 873259 )
JPNコード( JPNC012527 )
YJコード( 3259109S1025 )
厚労省コード( 3259109S1025 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 0.61 )


■エンシュア・リキッド 10mL (明治|アボットジャパン) 【内用】  
(般)経腸成分栄養剤(2−1)液

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【用法用量】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】   【副作用】

  【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】

  【適用上の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201206

【改訂種別】

「版数」
第13版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.牛乳たん白アレルギーを有する患者〔本剤は牛乳由来のカゼインが含まれているため,ショック,アナフィラキシー様症状を引き起こすことがある.〕
3.妊娠3カ月以内又は妊娠を希望する婦人へのビタミンA5,000IU/日以上の投与〔「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照.〕

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
フラクトオリゴ糖(矯味剤)
添加物
カラギーナン(懸濁化剤)
添加物
水酸化カリウム(pH調節剤)
添加物
クエン酸水和物(pH調節剤)
添加物
香料(バニリン、エチルバニリン、プロピレングリコール)

【組成】

組成
配合組成:
エンシュア・リキッドは1缶(250mL,250kcal)及び1バッグ(500mL,500kcal)中にそれぞれ下記の成分・分量を含有する.
包装が缶の場合,香料の違いにより3種類の製品(バニラ味,コーヒー味及びストロベリー味)があり,バッグの場合は1種類の製品(バニラ味)がある.なお,添加物として,フラクトオリゴ糖(矯味剤),カラギーナン(懸濁化剤),水酸化カリウム(pH調節剤),クエン酸水和物(pH調節剤)及び香料(「バニラ味」はバニリン,エチルバニリン,「コーヒー味」はバニリン,プロピレングリコール,「ストロベリー味」はプロピレングリコールを含む)を含有する.
1缶250mL(250kcal)中 1バッグ500mL(500kcal)中
カゼインナトリウム 5.9g 11.8g
カゼインナトリウムカルシウム 2.7g 5.4g
分離大豆たん白質 1.3g 2.6g
トウモロコシ油 8.3g 16.6g
大豆レシチン 0.4g 0.8g
デキストリン 24.5g 49.0g
精製白糖 9.8g 19.6g
レチノールパルミチン酸エステル 344μg(625IU) 688μg(1250IU)
コレカルシフェロール 1.25μg(50IU) 2.5μg(100IU)
トコフェロール酢酸エステル 8.23mg 16.46mg
フィトナジオン 17.5μg 35μg
アスコルビン酸 38mg 76mg
チアミン塩化物塩酸塩 0.43mg 0.86mg
リボフラビン 0.43mg 0.86mg
ピリドキシン塩酸塩 0.61mg 1.22mg
シアノコバラミン 1.5μg 3μg
塩化コリン 0.15g 0.3g
葉酸 50μg 100μg
ニコチン酸アミド 5.0mg 10mg
パントテン酸カルシウム 1.36mg 2.72mg
ビオチン 38μg 76μg
炭酸水素ナトリウム 76.5μg 153μg
塩化マグネシウム 0.41g 0.82g
クエン酸カリウム 0.46g 0.92g
第三リン酸カルシウム 0.30g 0.60g
塩化カリウム 0.30g 0.60g
クエン酸ナトリウム水和物 0.39g 0.78g
硫酸亜鉛水和物 16.49mg 32.98mg
硫酸鉄水和物 11.20mg 22.40mg
塩化マンガン 1.80mg 3.60mg
硫酸銅 0.98mg 1.96mg

栄養成分組成:
エンシュア・リキッドは1缶(250mL)及び1バッグ(500mL)中にそれぞれ下記の栄養成分・分量を含有する.
1缶250mL(250kcal)中 1バッグ500mL(500kcal)中
たん白質 8.8g 17.6g
脂肪 8.8g 17.6g
炭水化物 34.3g 68.6g
ビタミンA 625IU 1250IU
ビタミンD 50IU 100IU
ビタミンE 7.5mg 15mg
ビタミンK 17.5μg 35μg
ビタミンC 38mg 76mg
ビタミンB1 0.38mg 0.76mg
ビタミンB2 0.43mg 0.86mg
ビタミンB6 0.50mg 1.0mg
ビタミンB12 1.5μg 3μg
コリン 0.13g 0.26g
葉酸 50μg 100μg
ナイアシン 5.0mg 10mg
パントテン酸 1.25mg 2.50mg
ビオチン 38μg 76μg
ナトリウム 0.20g 0.40g
カリウム 0.37g 0.74g
塩素 0.34g 0.68g
カルシウム 0.13g 0.26g
リン 0.13g 0.26g
マグネシウム 50mg 100mg
マンガン 0.50mg 1.0mg
0.25mg 0.50mg
亜鉛 3.75mg 7.5mg
2.25mg 4.5mg

注)本剤1缶(250mL)及び1バッグ(500mL)中の食塩相当量はそれぞれ0.51g,1.02gである.

【性状】

性状
エンシュア・リキッドは淡褐色の懸濁液で,特有の芳香を有し,味は甘い.pH,浸透圧,密度及び粘度は次のとおりである.
pH:約6.6
浸透圧:約330mOsm
密度:約1.1g/mL
粘度:約9mPa・s
【色】
淡かっ色
【剤形】
懸濁液剤/懸濁剤/内用

【効能効果】

効能・効果
一般に,手術後患者の栄養保持に用いることができるが,特に長期にわたり,経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用する.

【用法用量】

用法・用量
標準量として成人には1日1,500〜2,250mL(1,500〜2,250kcal)を経管又は経口投与する.1mL当たり1kcalである.
なお,年齢,症状により適宜増減する.
経管投与では本剤を1時間に100〜150mLの速度で持続的又は1日数回に分けて投与する.経口投与では1日1回又は数回に分けて投与する.
ただし,初期量は標準量の1/3〜1/2量とし,水で約倍量に希釈(0.5kcal/mL)して投与する.以後は患者の状態により徐々に濃度及び量を増し標準量とする.

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.短腸症候群などの高度の腸管機能障害を有する患者〔下痢を起こすおそれがある.〕
2.糖代謝異常の患者〔高血糖になるおそれがある.〕
3.水分の補給に注意を要する下記患者〔脱水状態になる,又は脱水状態が悪化するおそれがある.〕
(1).昏睡状態の患者
(2).意識不明の患者
(3).口渇を訴えることのできない患者
(4).高熱を伴う患者
(5).重篤な下痢など著しい脱水状態の患者
(6).腎障害のある患者

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤を術後に投与する場合,胃,腸管の運動機能が回復し,水分の摂取が可能になったことを確認すること.
2.ビタミン,電解質及び微量元素の不足を生じる可能性があるので,必要に応じて補給すること.長期投与中にセレン欠乏症(心機能の低下,爪白色変化,筋力低下等)があらわれたとの報告がある.

【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
承認時:250例中53例(21.2%)に副作用がみられたが,副作用のために投与を中止した症例は3例(1.2%)であった.主な副作用は下痢43例(17.2%),腹部膨満感9例(3.6%),腹痛3例(1.2%)等の消化器症状であった.BUN,血中カリウムの上昇が各1例ずつみられた.

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
ショック,アナフィラキシー様症状(頻度不明):ショック,アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので,観察を十分に行い,血圧低下,意識障害,呼吸困難,チアノーゼ,悪心,胸内苦悶,顔面潮紅,そう痒感,発汗等があらわれた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
次のような症状があらわれた場合には,症状に応じて適切な処置を行うこと.
発現部位等 5%以上 0.1〜5%未満 頻度不明
消化器 下痢 腹部膨満感,腹痛,悪心,嘔吐,胸やけ
肝臓 肝機能異常(AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,γ-GTP上昇,ALP上昇等)
代謝・栄養 BUN上昇,血中カリウム上昇
過敏症注1) 発疹,発赤,蕁麻疹

[後文]
注1)直ちに投与を中止すること.

【高齢者投与】

高齢者への投与
高齢者では生理機能が低下していることが多いので,用法・用量に留意すること.

【妊産婦投与】

妊婦,産婦,授乳婦等への投与
外国において,妊娠前3カ月から妊娠初期3カ月までにビタミンAを10,000IU/日以上摂取した女性から出生した児に,頭蓋神経堤などを中心とする奇形発現の増加が推定されたとする疫学調査結果があるので,妊娠3カ月以内又は妊娠を希望する婦人に投与する場合は,用法・用量に留意し,本剤によるビタミンAの投与は5,000IU/日未満に留めるなど必要な注意を行うこと.

【小児投与】

小児等への投与
小児の栄養所要量は成人と異なるため小児に対する本剤の有効性・安全性は確立していない(使用経験が少ない).

【適用上の注意】

適用上の注意
1.投与経路:静脈内等へは投与しないこと.
2.投与速度:経管投与において標準濃度は1kcal/mL,標準速度は1時間に100〜150mLであるが,通常は,低濃度又は低速度から投与を開始し,徐々に標準濃度又は標準速度に達するようにすること.下痢等の副作用が発現した場合には,濃度を0.5kcal/mL程度に下げ,症状の改善を待つ.その後,標準速度に達するようにし,次いで標準濃度にすること.
3.投与時:
(1).分割投与の開始時,又は持続的投与の数時間ごとに,胃内容物の残存を確認すること.
(2).経管投与においては,分割投与の終了ごと,あるいは持続的投与の数時間ごとに少量の水でチューブをフラッシングすること.
(3).本剤は開封直前によく振ってから使用すること.〔使用時に白色の浮遊物又は沈殿物(脂肪あるいはカルシウム)がみられることがあるが,品質の異常ではない.〕
(4).本剤を経管投与する場合,投与容器は清潔なものを用いること.(缶入り)
(5).本剤を経管投与する場合,内径2mm以上のチューブを使用することが望ましい.
(6).本剤を加温する場合は,未開缶又は未開封のまま微温湯(30〜40℃)で行い,直火での加温は避けること.
(7).本剤を経管投与する場合,経腸栄養セットを使用し,全量を一度に使用すること.(バッグ入り)
(8).本剤の経管投与においてポリ塩化ビニル製の医療用具を使用した場合,可塑剤であるDEHP〔di-(2-ethylhexyl)phthalate:フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)〕が溶出するおそれがある.これら医療用具を使用する場合はDEHPを含まない製品を使用することが望ましい.
4.保存時:
(1).開封後は密閉し,冷蔵庫内に保存すること.開封後48時間以内に使用すること.
(2).本剤を冷凍するのは避けること.

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
製造後12カ月(使用期限:バッグ及び缶底に記載)

【同一成分一覧】

▲TOP