3 代謝性医薬品
33 血液・体液用薬
332 止血剤
3329 その他の止血剤

改訂年月( 201304 )
商品分類番号( 873329 )
JPNコード( JPNC051496 )
YJコード( 3329405A3025 )
厚労省コード( 3329405A3025 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 795.00 )


■ポリドカスクレロール1%注2mL 1%2mL1管 (カイゲンファーマ|ゼリア新薬工業) 【注射】  
(般)ポリドカノール注射液

  【改訂年月】   【改訂種別】   【警告】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】

  【性状】   【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】

  【慎重投与】   【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】

  【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【適用上の注意】

  【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201304

【改訂種別】

「版数」
第5版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂(製造販売元社名変更)

【警告】

警告
1.動脈内へ使用しないこと。〔切断の必要があるかもしれない重篤な壊死が起こることが外国の使用例で報告されている。〕
2.本剤投与により、肺塞栓、深部静脈血栓等の重篤な副作用が発現するおそれがあるので、症状等を注意深く観察し、発症が疑われた場合は適切な処置を行うこと。
3.本剤は下肢静脈瘤硬化療法に十分な知識及び経験のある医師が使用すること。

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.深部静脈血栓症を有する、あるいは血栓症の既往のある患者。〔既存の深部静脈血栓症の悪化、あるいは血栓形成のおそれがある。〕
2.動脈性血行障害を有する患者(動脈硬化又は糖尿病性細小血管症の患者を含む)。〔末梢血管病変が悪化するおそれがある。〕
3.歩行の困難な患者。〔下肢の運動によって避け得る深部静脈障害を生ずるおそれがある。〕
4.多臓器障害あるいはDIC(播種性血管内血液凝固症候群)状態の患者。〔全身状態が悪いので障害が起こり易い。〕
5.経口避妊薬を服用している患者。〔血栓形成のおそれがある。〕
6.抗凝固剤、抗血小板剤を服用している患者。〔血栓形成が抑制・阻害されるおそれがある。〕
7.重篤な心疾患のある患者。〔障害が悪化するおそれがある。〕
8.ショックあるいは前ショック状態にある患者。〔ショックによる障害を起こし易い。〕
9.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
10.気管支喘息の患者。〔硬化剤によるアレルギー反応を起こし易い。〕
11.妊婦又は妊娠の疑われる患者。〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
12.投与部位並びにその周辺に炎症又は潰瘍のある患者。〔催炎作用により既存炎症の悪化、また潰瘍部よりの出血のおそれがある。〕

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
エタノール
添加物
リン酸水素ナトリウム二水和物
添加物
リン酸二水素カリウム

【組成】

組成
ポリドカスクレロール1%注2mL:
販売名 ポリドカスクレロール1%注2mL
成分・分量 1アンプル2mL中 ポリドカノール 20mg
添加物 エタノール(96%)84mg、リン酸水素ナトリウム二水和物、リン酸二水素カリウム


【性状】

性状
ポリドカスクレロール1%注2mL:
販売名 ポリドカスクレロール1%注2mL
性状 無色澄明の液
pH 6.8〜7.8
浸透圧比 (生理食塩液に対する比) 約3

【色】
無色澄明
【剤形】
/液剤/注射

【効能効果】

効能・効果
一次性下肢静脈瘤(伏在静脈瘤の本幹を除く)の硬化退縮

【効能効果使用上注意】

効能・効果に関連する使用上の注意
直径8mmを超える一次性下肢静脈瘤に対する本剤の有効性及び安全性は確認されていない。

【用法用量】

用法・用量
ポリドカスクレロール1%注2mL:直径1mm以上3mm未満の一次性下肢静脈瘤を対象に、1穿刺あたり0.5〜1mLを基準として静脈瘤内に1箇所又は2箇所以上投与する。なお、1回の総投与量は2mg/kg以下とする。
1回の処置で治療が終了しない場合、次回の投与は原則として1週間後とする。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
1.投与方法:静脈針又は翼状針を静脈瘤内に穿刺して血液の逆流等で瘤内に穿刺されていることを確認し、ポリドカスクレロール1%注2mL、ポリドカスクレロール3%注2mLを投与する場合はまず生理食塩液等を注入し瘤内の血液をなるべく除外したのち、本剤を注入後、直ちに枕子等で圧迫後弾力包帯又は弾力ストッキングを装着し、投与部位の血管内皮を接着させ、積極的に歩行させるか、屈伸運動を行い、深部静脈血栓形成の防止に努める。
ゆっくり注入し、注入量は必要最小限にとどめること。
2.投与後処置:弾力包帯又は弾力ストッキングを用い、圧迫は最低1週間行う。圧迫1週間後に下肢検査を行う。血栓切除術はこの時点で行う。その後弾力ストッキングで約1カ月間圧迫する。
3.3%製剤では、有害事象の発現頻度が比較的高く、患者の選択も含め、慎重に投与すること。〔「重大な副作用」の項参照〕
(参考):
静脈瘤径 使用薬剤 患者体重(kg) 1日上限投与量(mL)
直径1mm未満 ポリドカスクレロール0.5%注2mL 50kg 20.0mL
直径1mm未満 ポリドカスクレロール0.5%注2mL 60kg 24.0mL
直径1mm未満 ポリドカスクレロール0.5%注2mL 70kg 28.0mL
直径1mm以上3mm未満 ポリドカスクレロール1%注2mL 50kg 10.0mL
直径1mm以上3mm未満 ポリドカスクレロール1%注2mL 60kg 12.0mL
直径1mm以上3mm未満 ポリドカスクレロール1%注2mL 70kg 14.0mL
直径3mm以上8mm以下 ポリドカスクレロール3%注2mL 50kg 3.3mL
直径3mm以上8mm以下 ポリドカスクレロール3%注2mL 60kg 4.0mL
直径3mm以上8mm以下 ポリドカスクレロール3%注2mL 70kg 4.6mL


【使用上注意】

使用上注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.心疾患のある患者。〔用量依存性の血圧降下作用(心拍数減少、心伝導系抑制作用)によると考えられるショックのおそれがある。〕
2.重篤な肝障害、腎障害のある患者。〔障害が悪化するおそれがある。〕
3.発熱のある患者。〔原疾患があるため、障害を起こし易い。〕

【重要注意】

重要な基本的注意
1.患者の選択にあたっては、下肢静脈瘤硬化療法の適応患者(一次性下肢静脈瘤患者)であることを確認し、医療上の必要性を十分に勘案した上で本剤投与の是非を判断すること。
2.ときに、ショック、深部静脈血栓、肺塞栓等の重篤な症状を起こすことがあるので、下肢静脈瘤硬化療法施行に際しては、十分に問診を行うとともに、患者の全身状態を観察し、異常が生じた場合直ちに中止し、適切な処置を行う。使用に際しては、救急処置がとれるようにすること。また肺塞栓が疑われる場合は、早急に精査の上、血栓溶解剤投与などの処置を行うこと。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
麻酔剤 麻酔剤の心臓に対する作用(抗不整脈作用)を増強することがある。 本剤は当初、麻酔剤として開発されたものであり、本剤の心拍数減少、心伝導系抑制作用により、相互に心機能抑制作用を増強させることが考えられる。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
第II相及び第III相試験の総評価症例301例中副作用が報告されたのは146例(48.5%)、212件であった。その主なものは瘤内血栓95件(31.6%)、色素沈着79件(26.2%)であり、その他水疱7件(2.3%)、皮下出血6件(2.0%)、異常感覚6件(2.0%)、掻痒3件(1.0%)、浮腫3件(1.0%)、発赤3件(1.0%)等であった(承認申請時)。
臨床検査値異常として本剤との因果関係が否定できないものは、CK上昇4/195(2.1%)、中性脂肪上昇4/229(1.7%)、CRP上昇3/198(1.5%)、尿蛋白異常2/219(0.9%)、白血球減少2/244(0.8%)、LDH上昇2/249(0.8%)、γ-GTP上昇2/243(0.8%)低下1/243(0.4%)、ヘモグロビン低下1/244(0.4%)、AL-P低下1/247(0.4%)、総コレステロール上昇1/249(0.4%)低下1/249(0.4%)、プロトロンビン時間短縮1/223(0.4%)であった(承認申請時)。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
(頻度不明)
1.アナフィラキシー様症状:外国においてアナフィラキシーショックにより致死的な転帰をたどることが報告されているので、投与時から観察を十分に行い、喘息発作、血圧低下、意識消失、全身性蕁麻疹、血管浮腫〈眼瞼浮腫等〉、呼吸困難等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.血栓塞栓症:肺塞栓症、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎等の血栓塞栓症があらわれることがあるので、投与後の観察を十分に行い、呼吸困難、息切れ、胸部不快感、下肢の疼痛・浮腫等の異常が認められた場合には早急に精査の上、血栓溶解剤投与などの適切な処置を行い、次回の投与を中止すること。
3.心停止、循環虚脱:外国において心停止により致死的な転帰をたどること及び循環虚脱が報告されているので、投与時から観察を十分に行い、息切れ、動悸、心電図異常等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.肺水腫:肺水腫があらわれることがあるので、投与後の観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行い、次回の投与を中止すること。
5.錯乱:錯乱があらわれることがあるので、投与後の観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行い、次回の投与を中止すること。
6.局所組織障害(壊死、瘤内血栓、色素沈着):外国で周囲の組織に注射した場合、局所組織障害(壊死)を起こしたとの報告があるので、投与後の局所の観察を十分に行い、異常が認められた場合には次回の投与を中止し、適切な処置を行うこと。本剤の臨床試験では、瘤内血栓の発現率は高濃度ほど高く0.5%製剤で10.2%、1%製剤で37.5%、3%製剤で56.1%、色素沈着は0.5%製剤で16.9%、1%製剤で34.7%、3%製剤で36.6%であった。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
1.観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
発現部位等 5%以上又は頻度不明 1〜5%未満 1%未満
皮膚 瘤内血栓、色素沈着、アレルギー性皮膚反応※、血腫※ 水疱、皮下出血、異常感覚、掻痒、浮腫、発赤 静脈炎、皮膚炎、びらん、疼痛、圧痛、痂皮、湿疹
血液 白血球減少、ヘモグロビン低下、プロトロンビン時間短縮
肝臓 中性脂肪上昇 LDH上昇、γ-GTP上昇・低下、AL-P低下、総コレステロール上昇・低下
腎臓 尿蛋白
その他 頭痛※、片頭痛※、錯感覚※、めまい※、胸痛※、悪心※、嘔気※、視覚障害※、味覚異常※、多毛症※、発熱※、ほてり※、血圧低下※ CRP上昇、CK上昇

[後文]
※:頻度不明
1.ポリドカノールによる内視鏡的食道静脈瘤硬化療法でショック及びDIC(播種性血管内血液凝固症候群)の発現が報告されている。

【高齢者投与】

高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので用量に注意すること。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔動物実験(ウサギ)において、器官形成期の投与により胚胎児死亡率の増加及び胎児体重の低下が報告されている。〕
2.授乳中の婦人に投与する場合には授乳を中止させること。〔動物実験(ラット)において、乳汁中への移行が報告されている。〕

【小児投与】

小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない。〔使用経験がない。〕

【適用上の注意】

適用上の注意
アンプルカット時:アンプルカット時に異物混入を避けるためアンプル頭部をエタノール綿等で清拭しカットすること。

【その他の注意】

その他の注意
1.フォーム硬化療法施行例において、一過性脳虚血発作等の脳血管障害が報告されている。
2.動物実験(ラット、イヌ)で溶血に起因すると考えられる血液学的検査異常が報告されている。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
外箱及び容器に表示の期限内に使用すること。

【同一成分一覧】

▲TOP