3 代謝性医薬品
33 血液・体液用薬
333 血液凝固阻止剤
3339 その他の血液凝固阻止剤

改訂年月( 201407 )
商品分類番号( 873339 )
JPNコード( JPNC062092 )
YJコード( 3339001M2020 )
厚労省コード( 3339001M2020 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 239.30 )


■プラザキサカプセル110mg 110mg1カプセル (日本ベーリンガーインゲルハイム) 【内用】  
(般)ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩カプセル

  【改訂年月】   【改訂種別】   【警告】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】

  【性状】   【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】

  【慎重投与】   【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用禁忌】   【併用注意】   【副作用】

  【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】

  【過量投与】   【適用上の注意】   【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201407

【改訂種別】

「版数」
第8版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【警告】

警告
本剤の投与により消化管出血等の出血による死亡例が認められている。本剤の使用にあたっては、出血の危険性を考慮し、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。
本剤による出血リスクを正確に評価できる指標は確立されておらず、本剤の抗凝固作用を中和する薬剤はないため、本剤投与中は、血液凝固に関する検査値のみならず、出血や貧血等の徴候を十分に観察すること。これらの徴候が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
[「禁忌」、「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「過量投与」の項参照]

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.透析患者を含む高度の腎障害(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)のある患者[本剤は主に腎臓を介して排泄されるため、血中濃度が上昇し出血の危険性が増大するおそれがある。「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「薬物動態」の項参照]
3.出血症状のある患者、出血性素因のある患者及び止血障害のある患者[出血を助長するおそれがある。「慎重投与」、「重要な基本的注意」の項参照]
4.臨床的に問題となる出血リスクのある器質的病変(6ヶ月以内の出血性脳卒中を含む)の患者
5.脊椎・硬膜外カテーテルを留置している患者及び抜去後1時間以内の患者[外傷性や頻回の穿刺や術後の硬膜外カテーテルの留置によって脊髄血腫や硬膜外血腫の危険性が増大する。]
6.イトラコナゾール(経口剤)を投与中の患者[「相互作用」の項参照]

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
酒石酸
添加物
アラビアゴム末
添加物
ヒプロメロース
添加物
ジメチルポリシロキサン
添加物
タルク
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース
添加物
カラギーナン
添加物
塩化カリウム
添加物
酸化チタン
添加物
食用青色2号
添加物
ヒプロメロース
識別コード
@R110

【組成】

組成
プラザキサカプセル110mg:
販売名 プラザキサカプセル110mg
成分・含量 1カプセル中 ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩 126.83mg (ダビガトランエテキシラートとして110mg)
添加物 酒石酸、アラビアゴム末、ヒプロメロース、ジメチルポリシロキサン、タルク、ヒドロキシプロピルセルロース カプセル本体にカラギーナン、塩化カリウム、酸化チタン、食用青色2号、ヒプロメロースを含有する。


【性状】

性状
プラザキサカプセル110mg:
販売名 プラザキサカプセル110mg
剤形 頭部不透明な淡青色、胴部不透明な淡青色の硬カプセル剤
内容物 淡黄色の顆粒
外形 1号(図略)(図略)
長さ 約19mm
直径 約7mm
重さ 約0.39g
識別コード (図略)R110

【色】
淡青色不透明
淡黄色
【剤形】
硬カプセル剤/カプセル剤/内用

【効能効果】

効能・効果
非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制

【効能効果使用上注意】

効能・効果に関連する使用上の注意
本剤を人工心臓弁置換術後の抗凝固療法には使用しないこと。[「その他の注意」の項参照]

【用法用量】

用法・用量
通常、成人にはダビガトランエテキシラートとして1回150mg(75mgカプセルを2カプセル)を1日2回経口投与する。なお、必要に応じて、ダビガトランエテキシラートとして1回110mg(110mgカプセルを1カプセル)を1日2回投与へ減量すること。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
1.以下の患者では、ダビガトランの血中濃度が上昇するおそれがあるため、本剤1回110mg1日2回投与を考慮し、慎重に投与すること。
(1).中等度の腎障害(クレアチニンクリアランス30-50mL/min)のある患者
(2).P-糖蛋白阻害剤(経口剤)を併用している患者
[「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「相互作用」の項参照]
2.以下のような出血の危険性が高いと判断される患者では、本剤1回110mg1日2回投与を考慮し、慎重に投与すること。
(1).70歳以上の患者
(2).消化管出血の既往を有する患者
[「慎重投与」、「重要な基本的注意」の項参照]

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.中等度の腎障害(クレアチニンクリアランス30-50mL/min)のある患者[ダビガトランの血中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]
2.P-糖蛋白阻害剤(経口剤)を併用している患者[ダビガトランの血中濃度が上昇するおそれがある。(「相互作用」の項参照)]
3.高齢者[出血の危険性が高い。(「高齢者への投与」の項参照)]
4.消化管出血の既往を有する患者及び上部消化管の潰瘍の既往のある患者[出血の危険性が増大するおそれがある。]
5.出血の危険性が高い患者[「禁忌」、「重要な基本的注意」の項参照]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤の使用にあたっては、患者の状態(腎機能、高齢者、消化管出血の既往等)による出血の危険性を考慮し、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。
2.本剤は主に腎臓を介して排泄されるため、腎障害のある患者では、本剤の血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大するおそれがある。本剤を投与する前に、必ず腎機能を確認すること。また、本剤投与中は適宜、腎機能検査を行い、腎機能の悪化が認められた場合には、投与の中止や減量を考慮すること。[「禁忌」、「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎重投与」、「高齢者への投与」、「薬物動態」の項参照]
3.本剤による出血リスクを正確に評価できる指標は確立されていないため、本剤投与中は、血液凝固に関する検査値のみならず、出血や貧血等の徴候を十分に観察すること。これらの徴候が認められた場合には、直ちに投与の中止や止血など適切な処置を行うこと。特に「慎重投与」の項に掲げられた患者には注意すること。
本剤投与中の出血はどの部位にも発現する可能性があることに留意し、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血圧の低下あるいは血尿などの出血の徴候に注意すること。特に消化管出血には注意が必要であり、吐血、血便などの症状が認められた場合は投与を中止すること。[「過量投与」の項参照]
4.患者には出血しやすくなることを説明し、鼻出血、歯肉出血、皮下出血、血尿、血便等の異常な出血が認められた場合には、直ちに医師に連絡するよう指導すること。
5.本剤と併用することにより、本剤の抗凝固作用が増強あるいは減弱する薬剤があるので、併用する薬剤に十分注意すること。[「相互作用」の項参照]
6.アスピリン、クロピドグレル硫酸塩等の血小板凝集抑制作用を有する薬剤との併用により、ヘモグロビン2g/dL以上の減少を示すような大出血の危険性が増大することがあるので、注意すること。これらの薬剤と本剤の併用については、治療上の有益性と危険性を考慮して慎重に判断すること。[「相互作用」の項参照]
7.出血の危険性が増大する可能性があるので、抗凝固剤や血栓溶解剤との併用は注意すること。[「相互作用」の項参照]
8.本剤から他の抗凝固剤(注射剤)へ切り替える際には、本剤投与後12時間の間隔を空けること。
9.他の抗凝固剤(注射剤)から本剤へ切り替える際には、他の抗凝固剤(注射剤)の次回投与予定時間の2時間前から、あるいは持続静注(例えば、未分画ヘパリン)中止時に本剤を投与すること。
10.ビタミンK拮抗薬(ワルファリン)から本剤へ切り替える際には、ビタミンK拮抗薬を投与中止し、PT-INRが2.0未満になれば投与可能である。
11.ベラパミル塩酸塩(経口剤)との併用によりダビガトランの血中濃度が上昇することがあるため、本剤1回110mg1日2回投与を考慮すること。また、本剤服用中に新たにベラパミル塩酸塩(経口剤)の併用を開始する患者では、併用開始から3日間はベラパミル塩酸塩服用の2時間以上前に本剤を服用させること。[「相互作用」の項参照]
12.aPTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)は、出血している患者では過度の抗凝固作用を判断する目安となる可能性がある。日本人を含む第III相国際共同試験においては、トラフ時aPTTが80秒を超える場合は大出血が多かった。
13.生体組織検査、大きな外傷、細菌性心内膜炎など出血の危険性が増大する場合、出血や貧血の徴候に十分注意すること。
14.手術や侵襲的手技を実施する患者では、出血の危険性が増大するため危険性に応じて本剤の投与を一時中止すること。可能であれば、手術や侵襲的手技の24時間前までに投与中止すること。完全な止血機能を要する大手術を実施する場合や出血の危険性が高い患者を対象とする場合には、手術の2日以上前までの投与中止を考慮し、従来の抗凝固療法と同様に代替療法(ヘパリン等)の使用を考慮すること。また、手術後は止血を確認した後に、本剤の投与を再開すること。
15.患者の判断で本剤の服用を中止することのないよう十分な服薬指導をすること。本剤を服用し忘れた場合、同日中にできるだけ早く1回量を服用するとともに次の服用まで6時間以上空けさせること。服用し忘れた場合でも決して2回量を服用しないよう指導すること。

【相互作用・その他】

相互作用
相互作用序文
本剤はP-糖蛋白の基質である。本剤は肝薬物代謝酵素P-450による代謝を受けない。[「薬物動態」の項参照]

【併用禁忌】

併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
P-糖蛋白阻害剤(経口剤) イトラコナゾール(経口剤) 併用によりダビガトランの血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大することがあるので、併用しないこと。 本剤による抗凝固作用が増強することがある。


【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
血小板凝集抑制作用を有する薬剤 アスピリン、ジピリダモール、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩等 これらの薬剤との併用により、ヘモグロビン2g/dL以上の減少を示すような大出血の危険性が増大することがあるので注意すること。やむを得ず併用する場合には治療上の有益性と危険性を十分に考慮し、本剤の投与が適切と判断される患者にのみ併用投与すること。また、投与中は観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 本剤は抗凝固作用を有するため、これら薬剤と併用すると出血を助長するおそれがある。
抗凝固剤 ワルファリンカリウム、未分画ヘパリン、ヘパリン誘導体、低分子ヘパリン、フォンダパリヌクスナトリウム等 血栓溶解剤 ウロキナーゼ、t-PA製剤等 非ステロイド性消炎鎮痛剤 ジクロフェナクナトリウム等 これらの薬剤との併用により、出血の危険性が増大する可能性がある。このような場合には、患者の状態を十分に観察するなど注意すること。 本剤は抗凝固作用を有するため、これら薬剤と併用すると出血を助長するおそれがある。
P-糖蛋白阻害剤(経口剤) ベラパミル塩酸塩 併用によりダビガトランの血中濃度が上昇することがあるため、本剤1回110mg1日2回投与を考慮すること。また、本剤と同時にベラパミル塩酸塩の併用を開始、もしくは本剤服用中に新たにベラパミル塩酸塩の併用を開始する場合は、併用開始から3日間はベラパミル塩酸塩服用の2時間以上前に本剤を服用させること。[「薬物動態」の項参照] 本剤による抗凝固作用が増強することがある。
P-糖蛋白阻害剤(経口剤) アミオダロン塩酸塩、キニジン硫酸塩水和物、タクロリムス、シクロスポリン、リトナビル、ネルフィナビル、サキナビル等 これらの薬剤との併用により、ダビガトランの血中濃度が上昇することがあるため、本剤1回110mg1日2回投与を考慮すること。 本剤による抗凝固作用が増強することがある。
P-糖蛋白阻害剤(経口剤) クラリスロマイシン 上記のP-糖蛋白阻害剤のような顕著な影響は受けないが、併用によりダビガトランの血中濃度が上昇することがあるため、併用時には患者の状態を十分に観察するなど注意すること。 本剤による抗凝固作用が増強することがある。
P-糖蛋白誘導剤 リファンピシン、カルバマゼピン、セイヨウオトギリソウ(St.John’s Wort,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等 これらの薬剤との併用により、ダビガトランの血中濃度が低下することがある。このような場合には、患者の状態を十分に観察するなど注意すること。 本剤による抗凝固作用が減弱することがある。
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI) セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI) これらの薬剤との併用により、出血の危険性が増大したとの報告がある。このような場合には、患者の状態を十分に観察するなど注意すること。 機序不明


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
非弁膜症性心房細動患者を対象とした第III相国際共同試験(日本人326例を含む総症例18,113例)において、12,043例に本剤が投与された。12,043例中、副作用が報告された症例は2,575例(21.4%)であった。主な副作用は、消化不良365例(3.0%)、下痢136例(1.1%)、上腹部痛134例(1.1%)、鼻出血133例(1.1%)、悪心131例(1.1%)であった。日本人324例中216例に本剤が投与され、副作用が報告された症例は86例(39.8%)であった。主な副作用は、消化不良12例(5.6%)、悪心8例(3.7%)、胸痛7例(3.2%)、上腹部痛6例(2.8%)であった。
非弁膜症性心房細動患者を対象とした国内第II相試験(総症例174例)では、104例に本剤が投与された。104例中、副作用が報告された症例は30例(28.8%)であった。主な副作用は、皮下出血7例(6.7%)、血尿3例(2.9%)、消化不良3例(2.9%)であった。(承認時)

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.出血(消化管出血、頭蓋内出血等):消化管出血(1.6%)、頭蓋内出血(頻度不明注))等の出血があらわれることがあるので、観察を十分行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
2.間質性肺炎(頻度不明):間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
3.アナフィラキシー(頻度不明):アナフィラキシー(蕁麻疹、顔面腫脹、呼吸困難等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注)海外において認められている副作用あるいは国内自発報告であるため頻度不明

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
発現部位等 1%以上 1%未満 頻度不明注)
血液及びリンパ系障害 貧血、凝血異常、好酸球増加症 血小板減少症
免疫系障害 薬物過敏症、そう痒、気管支痙攣、血管浮腫
神経系障害 浮動性めまい、傾眠
眼障害 結膜出血、結膜ポリープ
心臓障害 うっ血性心不全、動悸
血管障害 高血圧、創傷出血 血腫、出血
呼吸器障害 鼻出血(1.3%) 口腔咽頭不快感、口腔咽頭痛、しゃっくり、胸水、咽喉絞扼感 喀血
胃腸障害 消化不良(4.7%)、胃食道炎(3.1%)、悪心(2.8%)、腹部不快感(2.2%)、上腹部痛(1.9%)、心窩部不快感(1.6%)、嘔吐(1.3%)、消化管潰瘍(1.3%) 便秘、歯肉出血、腹部膨満、歯肉炎、痔出血、口腔内出血、嚥下障害、下痢、胃腸障害、胃食道逆流性疾患、吐血、血便排泄、痔核、胃酸過多、口の錯感覚 腹痛
肝胆道系障害 胆嚢ポリープ、肝障害
皮膚及び皮下組織障害 皮下出血(3.1%) 発疹、湿疹、蕁麻疹、皮膚乾燥、皮膚出血
筋骨格系及び結合組織障害 背部痛、関節腫脹、筋痙縮 出血性関節症
腎及び尿路障害 血尿(1.3%) 腎機能障害、腎不全、排尿困難 尿生殖器出血
生殖系及び乳房障害 良性前立腺肥大症、女性化乳房
全身障害及び投与局所様態 胸痛(2.2%)、浮腫(1.6%) 異常感、熱感、胸部不快感、疲労、歩行障害 注射部位出血、カテーテル留置部位出血
臨床検査 血中ビリルビン増加、便潜血陽性、γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加、ヘモグロビン減少、肝酵素上昇、血小板数減少 白血球数減少、血中クレアチンホスホキナーゼ増加
傷害、中毒及び処置合併症 硬膜下血腫、創傷 外傷性出血、切開部位出血

[後文]
注)海外において認められている副作用あるいは国内自発報告であるため頻度不明

【高齢者投与】

高齢者への投与
一般に高齢者では腎機能が低下しダビガトランの血中濃度が上昇する可能性があるので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[「慎重投与」、「薬物動態」の項参照]

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物実験(ラット)で胎児に移行することが認められている。]
2.授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている。]

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。[使用経験がない。]

【過量投与】

過量投与
1.症状:
本剤の過量投与により、出血の危険性が増大する。
2.処置:
出血性の合併症が発現した場合は本剤を投与中止し、出血の原因を確認すること。本剤の抗凝固作用を中和する薬剤はないが、本剤は大部分が腎臓から排泄されるため、適切な利尿処置を施すこと。また、外科的止血や新鮮凍結血漿輸液など適切な処置の開始を検討すること。

【適用上の注意】

適用上の注意
薬剤交付時:
(1).PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
(2).本剤は吸湿性があるので、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること。また、アルミピロー包装注)のまま調剤を行うことが望ましい。
注)1アルミピロー包装中に28カプセル(14カプセル入りPTPシート×2)を含む。
服用時:
(1).カプセルを開けて服用しないこと。
(2).速やかに胃に到達させるため、十分量(コップ1杯程度)の水とともに服用すること。

【その他の注意】

その他の注意
適応外であるが、海外で実施された機械式心臓弁置換術後患者(術後3〜7日以内又は術後3ヶ月以上経過した患者)を対象とした本剤とワルファリンの第II相比較・用量設定試験(計252例)において、血栓塞栓事象及び出血事象がワルファリン投与群と比較して本剤投与群で多くみられた。特に、術後3〜7日以内に本剤の投与を開始した患者において、出血性心嚢液貯留が認められた。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
外箱に使用期限を表示

【同一成分一覧】

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