3 代謝性医薬品
39 その他の代謝性医薬品
396 糖尿病用剤
3961 スルフォニル尿素系製剤

改訂年月( 201410 )
商品分類番号( 873961 )
JPNコード( JPNC047952 )
YJコード( 3961007F2022 )
厚労省コード( 3961007F2022 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 14.70 )


■グリミクロンHA錠20mg 20mg1錠 (大日本住友製薬) 【内用】  
(般)グリクラジド錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【警告】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】

  【性状】   【効能効果】   【用法用量】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】

  【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】

  【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】   【適用上の注意】   【その他の注意】

  【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201410

【改訂種別】

「版数」
第12版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【警告】

警告
重篤かつ遷延性の低血糖症を起こすことがある。
用法・用量、使用上の注意に特に留意すること。

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、インスリン依存型糖尿病の患者〔インスリンの適用である。〕
2.重篤な肝又は腎機能障害のある患者〔低血糖を起こすおそれがある。〕
3.重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者〔インスリンの適用である。〕
4.下痢、嘔吐等の胃腸障害のある患者〔低血糖を起こすおそれがある。〕
5.本剤の成分又はスルホンアミド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
6.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦・産婦・授乳婦等への投与」(1)の項参照〕

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
結晶セルロース
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース
添加物
クロスカルメロースナトリウム
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
軽質無水ケイ酸
添加物
黄色五号
識別コード
P210
識別コード
20

【組成】

組成
グリミクロンHA錠20mg:
販売名 グリミクロンHA錠20mg
成分・含量 1錠中グリクラジド20mg
添加物 結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、黄色五号


【性状】

性状
グリミクロンHA錠20mg:
販売名 グリミクロンHA錠20mg グリミクロンHA錠20mg グリミクロンHA錠20mg
剤形 うすいだいだい色の割線入り素錠 うすいだいだい色の割線入り素錠 うすいだいだい色の割線入り素錠
外形 (図略)(図略)(図略) (図略)(図略)(図略) (図略)(図略)(図略)
大きさ 直径 (mm) 厚さ (mm) 重さ (g)
大きさ 6.5 2.1 0.08
識別コード P210 P210 P210

【色】
うすいだいだい色
【剤形】
素錠/錠剤/内用
//割線

【効能効果】

効能・効果
インスリン非依存型糖尿病(成人型糖尿病)
(ただし、食事療法・運動療法のみで十分な効果が得られない場合に限る。)

【用法用量】

用法・用量
グリクラジドとして、通常成人では1日40mgより開始し、1日1〜2回(朝又は朝夕)食前又は食後に経口投与する。維持量は通常1日40〜120mgであるが、160mgを超えないものとする。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.既に肝又は腎機能障害のある患者
2.次に掲げる低血糖を起こすおそれのある患者又は状態
(1).肝又は腎機能障害
(2).脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
(3).栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
(4).激しい筋肉運動
(5).過度のアルコール摂取者
(6).高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
(7).「相互作用」(1)の項に示す血糖降下作用を増強する薬剤との併用

【重要注意】

重要な基本的注意
1.糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、老人性糖代謝異常、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。
2.適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。
3.投与する場合には、少量より開始し、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、効果が不十分な場合には、速やかに他の治療法への切り替えを行うこと。
4.投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合や減量する必要がある場合があり、また患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、体重の推移、血糖値、感染症の有無等に留意のうえ、常に投与継続の可否、投与量、薬剤の選択等に注意すること。
5.重篤かつ遷延性の低血糖症を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。
また、低血糖症に関する注意について、患者及びその家族に十分徹底させること。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
[前文]
1.血糖降下作用を増強する薬剤:
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
インスリン製剤 DPP-4阻害剤 シタグリプチン等 GLP-1アナログ インスリン抵抗性改善剤 ピオグリタゾン α-グルコシダーゼ阻害剤 アカルボース ボグリボース ミグリトール ビグアナイド系薬剤 メトホルミン等 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 これらの薬剤の血糖降下作用による。
ピラゾロン系消炎剤 ケトフェニルブタゾン等 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 ピラゾロン系消炎剤によるスルホニル尿素系薬剤の蛋白結合の阻害、肝代謝の抑制、腎排泄の抑制が考えられている。
サルファ剤 スルファメチゾール スルファメトキサゾール等 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 サルファ剤によるスルホニル尿素系薬剤の蛋白結合の阻害、肝代謝の抑制等が考えられている。
サリチル酸剤 アスピリン サザピリン等 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 サリチル酸剤によるスルホニル尿素系薬剤の蛋白結合の阻害、サリチル酸剤の血糖降下作用が考えられている。
クロフィブラート ベザフィブラート 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 これらの薬剤によるスルホニル尿素系薬剤の蛋白結合の阻害又は腎排泄の抑制、インスリン抵抗性の減弱等が考えられている。
クマリン系薬剤 ワルファリン 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 これらの薬剤によるスルホニル尿素系薬剤の肝代謝の抑制が考えられている。
クロラムフェニコール 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 これらの薬剤によるスルホニル尿素系薬剤の肝代謝の抑制が考えられている。
ミコナゾール フルコナゾール 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 これらの薬剤によるスルホニル尿素系薬剤の肝代謝の抑制が考えられている。
プロベネシド 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 プロベネシドによるスルホニル尿素系薬剤の腎排泄の抑制が考えられている。
ジヒドロエルゴタミン製剤 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 ジヒドロエルゴタミン製剤によるスルホニル尿素系薬剤のインスリン分泌作用の促進が考えられている。
ジソピラミド シベンゾリン ピルメノール 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 これらの薬剤によるインスリン分泌の促進等が考えられている。
グアネチジン 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 グアネチジンによる血糖降下作用が考えられている。
β-遮断剤 プロプラノロール ピンドロール等 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 機序は不明であるが、アドレナリンを介した低血糖からの回復の抑制、低血糖時の交感神経症状(心悸亢進等)の不顕性化等が考えられている。
モノアミン酸化酵素阻害剤 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 機序は不明であるが、モノアミン酸化酵素阻害剤によるインスリン分泌の促進、肝での糖新生抑制が考えられている。
三環系抗うつ剤 イミプラミン ノルトリプチリン等 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 機序は不明であるが、三環系抗うつ剤による低血糖に対する反応の変化、末梢でのインスリン感受性促進が考えられている。
テトラサイクリン系抗生物質 テトラサイクリン ドキシサイクリン等 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 機序は不明である。
クラリスロマイシン 臨床症状 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。 特にβ遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。 機序は不明である。

[前文]
1.血糖降下作用を減弱する薬剤:
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アドレナリン 臨床症状 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 アドレナリンによる末梢でのブドウ糖の取り込み抑制、肝での糖新生促進、インスリン分泌の抑制が考えられている。
副腎皮質ホルモン 臨床症状 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 副腎皮質ホルモンによる肝での糖新生促進、末梢でのインスリン感受性低下等が考えられている。
甲状腺ホルモン 乾燥甲状腺 リオチロニン レボチロキシン 臨床症状 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 甲状腺ホルモンによる腸管でのブドウ糖吸収促進、肝での糖新生促進等が考えられている。
利尿剤 トリクロルメチアジド ヒドロクロロチアジド フロセミド等 臨床症状 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 利尿剤によるインスリン分泌抑制、末梢でのインスリン感受性低下等が考えられている。
フェニトイン 臨床症状 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 フェニトインによるインスリン分泌抑制が考えられている。
リファンピシン 臨床症状 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 リファンピシンによるスルホニル尿素系薬剤の肝代謝の促進が考えられている。
イソニアジド ニコチン酸 臨床症状 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 これらの薬剤による血糖上昇作用が考えられている。
卵胞ホルモン エチニルエストラジオール エストリオール等 臨床症状 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 機序は不明であるが、卵胞ホルモンによるコルチゾール分泌変化、組織での糖利用変化、成長ホルモンの過剰産生、肝機能の変化、末梢でのインスリン感受性低下等が考えられている。
フェノチアジン系薬剤 クロルプロマジン等 臨床症状 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 機序は不明であるが、クロルプロマジンによるインスリン分泌抑制、副腎からのアドレナリン遊離が考えられている。
ピラジナミド 臨床症状 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 措置方法 併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 機序は不明である。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
承認までの臨床試験723例及び使用成績調査6,102例の合計6,825例中、低血糖症状は131例(1.9%)にみられた。低血糖症状以外の副作用は127例(1.9%)にみられた。その主なものは、皮膚そう痒感(0.3%)、発疹(0.3%)等の過敏症状、ALT(GPT)上昇(0.3%)、AST(GOT)上昇(0.2%)等であった。(再審査終了時)

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.低血糖(1.9%):脱力感、高度の空腹感、発汗等(初期症状として)が、また、心悸亢進、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙れん等があらわれることがある。なお、徐々に進行する低血糖では、精神障害、意識障害等が主である場合があるので注意すること。また、本剤の投与により低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。
2.無顆粒球症(0.1%未満):無顆粒球症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3.肝機能障害、黄疸(0.1%未満):AST(GOT)、ALT(GPT)、ALPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明
血液 貧血、白血球減少 血小板減少
肝臓 AST(GOT)、ALT(GPT)、ALPの上昇
腎臓 BUNの上昇 血清クレアチニンの上昇
消化器 悪心、嘔吐、食欲不振 胃膨満感、便秘、下痢、腹痛
過敏症 皮膚そう痒感、発疹 光線過敏症
その他 頭重、めまい 頭痛、熱感 脱毛


【高齢者投与】

高齢者への投与
少量から投与を開始し、定期的に検査を行うなど慎重に投与すること。〔高齢者では、生理機能が低下していることが多く、低血糖があらわれやすい。〕

【妊産婦投与】

妊婦・産婦・授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔スルホニル尿素系薬剤は胎盤を通過することが報告されており、新生児の低血糖、また、巨大児が認められている。〕
2.授乳中の婦人に投与する場合には、授乳を中止させること。〔他のスルホニル尿素系薬剤で母乳中への移行が報告されている。〕

【小児投与】

小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない。

【過量投与】

過量投与
徴候・症状:低血糖が起こる。〔「副作用」(1)-1)の項参照〕
処置:
(1).意識障害がない場合:本剤の投与により低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与する。
(2).意識障害がある場合:ブドウ糖液を静脈内注射する。
(3).その他:血糖上昇ホルモンとしてのグルカゴン投与も有効である。

【適用上の注意】

適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕

【その他の注意】

その他の注意
1.スルホニル尿素系薬剤(トルブタミド1日1.5g)を長期間継続投与した場合、食事療法単独の場合と比較して心臓・血管系障害による死亡率が有意に高かったとの報告がある。
2.インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
気密容器・室温保存

【使用期限】

使用期限
外箱等に記載

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
グリクラジド錠20mg「NP」 20mg1錠 ニプロ 5.60  
グリクラジド錠20mg「サワイ」 20mg1錠 メディサ新薬 7.80  
グリクラジド錠20mg「トーワ」 20mg1錠 東和薬品 5.60  
グリクラジド錠20mg「KN」 20mg1錠 小林化工 7.80  
グリクラジド錠20mg「日新」 20mg1錠 日新製薬 5.60  

※赤色は後発品

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