3 代謝性医薬品
39 その他の代謝性医薬品
396 糖尿病用剤
3969 その他の糖尿病用剤

改訂年月( 201501 )
商品分類番号( 873969 )
JPNコード( JPNC066964 )
YJコード( 3969018F2029 )
厚労省コード( 3969018F2029 )

薬価改訂日( 2014/04/17 ) 単位薬価( 205.50 )


■スーグラ錠50mg 50mg1錠 (アステラス製薬) 【内用】  
(般)イプラグリフロジン L−プロリン錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】

  【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】

  【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【検査影響】   【適用上の注意】

  【その他の注意】   【長期投与】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201501

【改訂種別】

「版数」
第5版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡[輸液、インスリン製剤による速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
3.重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン製剤による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
結晶セルロース
添加物
デンプングリコール酸ナトリウム
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
ヒプロメロース
添加物
マクロゴール
添加物
酸化チタン
添加物
タルク
添加物
三二酸化鉄
添加物
黒酸化鉄
識別コード
スーグラ50

【組成】

組成
スーグラ錠50mg:
有効成分(1錠中) 添加物
スーグラ錠50mg イプラグリフロジン L-プロリン 64.3mg(イプラグリフロジンとして50mg) 結晶セルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール、酸化チタン、タルク、三二酸化鉄、黒酸化鉄


【性状】

性状
スーグラ錠50mg:
剤形 外形・大きさ・重量 外形・大きさ・重量 外形・大きさ・重量
スーグラ錠50mg フィルムコーティング錠 淡紫色 側面
スーグラ錠50mg フィルムコーティング錠 淡紫色 (図略) (図略) (図略)
スーグラ錠50mg フィルムコーティング錠 淡紫色 直径 厚さ 重量
スーグラ錠50mg フィルムコーティング錠 淡紫色 約8.6mm 約3.9mm 約227mg

【色】
淡紫色
【剤形】
フィルムコーティング錠/錠剤/内用

【効能効果】

効能効果
2型糖尿病

【効能効果使用上注意】

効能効果に関連する使用上の注意
1.本剤は2型糖尿病と診断された患者に対してのみ使用し、1型糖尿病の患者には投与をしないこと。
2.重度の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎不全患者では本剤の効果が期待できないため、投与しないこと。(「重要な基本的注意(6)」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)
3.中等度の腎機能障害のある患者では本剤の効果が十分に得られない可能性があるので投与の必要性を慎重に判断すること。(「重要な基本的注意(6)」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)

【用法用量】

用法用量
通常、成人にはイプラグリフロジンとして50mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら100mg1日1回まで増量することができる。

【用法用量使用上注意】

用法用量に関連する使用上の注意
重度の肝機能障害のある患者に対しては低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。(「慎重投与」の項参照)

【使用上注意】

使用上注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.次に掲げる患者又は状態[低血糖を起こすおそれがある。]
(1).脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
(2).栄養不良状態、るいそう、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
(3).激しい筋肉運動
(4).過度のアルコール摂取者
2.重度の肝機能障害のある患者[使用経験がなく安全性が確立していない。(「薬物動態」の項参照)]
3.他の糖尿病用薬(特に、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤)を投与中の患者[併用により低血糖を起こすおそれがある。(「重要な基本的注意(1)」、「相互作用」、「副作用」及び「臨床成績」の項参照)]
4.尿路感染、性器感染のある患者[症状を悪化させるおそれがあるので、本剤投与開始前に適切な処置を行うこと。]
5.脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の患者、高齢者、利尿剤併用患者等)[本剤の利尿作用により脱水を起こすおそれがある。(「重要な基本的注意(8)」、「相互作用」、「副作用」及び「高齢者への投与」の項参照)]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。特に、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤と併用する場合には、これらの薬剤による低血糖のリスクを軽減するため、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。(「相互作用」、「副作用」及び「臨床成績」の項参照)
2.糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。
3.本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮すること。
4.本剤投与中は、血糖値等を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3カ月投与しても効果が不十分な場合には、より適切な治療法への変更を考慮すること。
5.投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合や、減量する必要がある場合があり、また患者の不養生、感染症の合併症等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、体重の推移、血糖値に留意の上、常に投与継続の可否、投与量、薬剤の選択等に注意すること。
6.本剤投与により、血清クレアチニンの上昇又はeGFRの低下がみられることがあるので、腎機能を定期的に検査するとともに、腎機能障害患者における治療にあたっては経過を十分に観察すること。
7.尿路感染及び性器感染を起こすことがあるので、症状及びその対処方法について患者に説明すること。また、腎盂腎炎等の重篤な感染症を起こすおそれがあるので、十分な観察を行うなど尿路感染及び性器感染の発症に注意し、発症した場合には適切な処置を行うとともに、状態に応じて休薬等を考慮すること。(「副作用」の項参照)
8.本剤の利尿作用により多尿・頻尿がみられることがある。また、体液量が減少することがあるので、適度な水分補給を行うよう指導し、観察を十分に行うこと。脱水、血圧低下等の異常が認められた場合は、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。特に体液量減少を起こしやすい患者(高齢者や利尿剤併用患者等)においては、脱水や糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意すること。(「相互作用」、「副作用」及び「高齢者への投与」の項参照)
9.本剤の作用機序により、血糖コントロールが良好であっても尿中ケトン体陽性又は血中ケトン体増加がみられることがある。患者の症状、血糖値等の臨床検査値を確認し、インスリンの作用不足によるケトン体増加と区別して糖尿病の状態を総合的に判断すること。
10.インスリン分泌能が低下している患者では、糖尿病性ケトアシドーシスの発現に注意すること。
11.排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を呈する患者においては、その治療を優先するとともに他剤での治療を考慮すること。
12.本剤投与による体重減少が報告されているため、過度の体重減少に注意すること。
13.低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。
14.本剤とインスリン製剤、GLP-1受容体作動薬との併用における有効性及び安全性は検討されていない。

【相互作用・その他】

相互作用
相互作用序文
本剤は主としてUGT2B7によるグルクロン酸抱合代謝を受ける。(「薬物動態」の項参照)

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
糖尿病用薬 インスリン製剤 スルホニルウレア剤 チアゾリジン系薬剤 ビグアナイド系薬剤 α-グルコシダーゼ阻害剤 速効型インスリン分泌促進剤 GLP-1受容体作動薬 DPP-4阻害剤 等 糖尿病用薬との併用時には、低血糖の発現に注意すること。特に、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。これらの薬剤による低血糖のリスクを軽減するため、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合には、ブドウ糖を投与すること。 糖尿病用薬(特に、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤)との併用時には、本剤の血糖コントロール改善により、低血糖のリスクが増加するおそれがある。
血糖降下作用を増強する薬剤 β-遮断薬 サリチル酸剤 モノアミン酸化酵素阻害剤 フィブラート系薬剤 等 左記薬剤と本剤を併用する場合には、血糖降下作用の増強によりさらに血糖が低下する可能性があるため、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 左記薬剤との併用により血糖降下作用が増強されるおそれがある。
血糖降下作用を減弱する薬剤 副腎皮質ホルモン 甲状腺ホルモン 等 左記薬剤と本剤を併用する場合には、血糖降下作用の減弱により血糖が上昇する可能性があるため、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 左記薬剤との併用により血糖降下作用が減弱されるおそれがある。
利尿作用を有する薬剤 ループ利尿薬 サイアザイド系利尿薬 等 左記薬剤と本剤の併用により、利尿作用が過剰にみられるおそれがあるため、必要に応じ利尿薬の用量を調整するなど注意すること。 左記薬剤との併用により利尿作用が増強されるおそれがある。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
承認時までの国内の臨床試験では、1,669例中549例(32.9%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は頻尿149例(8.9%)、口渇71例(4.3%)、便秘53例(3.2%)、尿中β2ミクログロブリン増加41例(2.5%)、体重減少39例(2.3%)であった。(承認時:2014年1月)

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.低血糖:他の糖尿病用薬(特にスルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤)との併用で低血糖があらわれることがある。また、他の糖尿病用薬と併用しない場合も低血糖が報告されている。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。(「臨床成績」の項参照)
2.腎盂腎炎(0.1%):腎盂腎炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3.脱水(頻度不明):脱水があらわれることがあるので、適度な水分補給を行うよう指導し、観察を十分に行うこと。口渇、多尿、頻尿、血圧低下等の症状があらわれ脱水が疑われる場合には、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。脱水に引き続き脳梗塞を含む血栓・塞栓症等を発現した例が報告されているので、十分注意すること。(「高齢者への投与」の項参照)

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 5%以上 1〜5%未満 1%未満
血液及びリンパ系障害 貧血
眼障害 糖尿病網膜症
胃腸障害 便秘 下痢、胃炎、胃食道逆流性疾患、上腹部痛、腹部膨満
全身障害及び投与局所様態 口渇、体重減少 空腹、倦怠感
肝胆道系障害 肝機能異常
感染症 膀胱炎、外陰部膣カンジダ症 鼻咽頭炎
神経系障害 糖尿病性ニューロパチー、浮動性めまい、体位性めまい、頭痛、感覚鈍麻
腎及び尿路障害 頻尿 多尿 尿管結石、腎結石症
生殖系及び乳房障害 陰部そう痒症
呼吸器、胸郭及び縦隔障害 上気道の炎症
皮膚及び皮下組織障害 湿疹、発疹、蕁麻疹
血管障害 高血圧
臨床検査 尿中β2ミクログロブリン増加 尿中β-NアセチルDグルコサミニダーゼ増加、尿潜血陽性、尿中アルブミン/クレアチニン比増加、尿中ケトン体陽性、血中ケトン体増加、尿中α1ミクログロブリン増加


【高齢者投与】

高齢者への投与
1.一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
2.高齢者では脱水症状(口渇等)の認知が遅れるおそれがあるので、注意すること。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には本剤を投与せず、インスリン製剤等を使用すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない。類薬の動物実験(ラット)で、ヒトの妊娠中期及び後期にあたる幼若動物への曝露により、腎盂及び尿細管の拡張が報告されている。また、本剤の動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている。]
2.授乳婦:授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行及び出生児の体重増加抑制が報告されている。]

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)

【検査影響】

臨床検査結果に及ぼす影響
本剤の作用機序により、本剤服用中は尿糖陽性、血清1,5-AG(1,5-アンヒドログルシトール)低値を示す。尿糖、血清1,5-AGの検査結果は、血糖コントロールの参考とはならないので注意すること。

【適用上の注意】

適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

【その他の注意】

その他の注意
雌雄ラットに本剤12.5、40、125、250mg/kg/日(250mg/kg/日群は雌のみで実施)を104週間反復経口投与したがん原性試験において、40mg/kg/日以上の雄及び125mg/kg/日以上の雌で副腎髄質の褐色細胞腫の発生頻度増加が認められた。ラットに本剤40mg/kg/日(雄)又は125mg/kg/日(雌)を反復経口投与したときの曝露量(AUC24h)は、最大臨床推奨用量(1日1回100mg)の約10倍又は約60倍であった。

【長期投与】

長期投与医薬品に関する情報
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、平成27年4月末日までは、1回14日分を超える投薬は認められていない。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
ケース等に表示(製造後3年)

【同一成分一覧】

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