6 病原生物に対する医薬品
61 抗生物質製剤
613 主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの
6132 セフェム系抗生物質製剤

改訂年月( 201204 )
商品分類番号( 876132 )
JPNコード( JPNC039035 )
YJコード( 6132016F2020 )
厚労省コード( 6132016F2020 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 55.00 )


■フロモックス錠100mg 100mg1錠 (塩野義製薬) 【内用】  
(般)セフカペンピボキシル塩酸塩水和物錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【原則禁忌】   【組成性状】   【組成】

  【性状】   【効能効果】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】

  【重要注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】

  【妊産婦投与】   【小児投与】   【検査影響】   【適用上の注意】   【その他の注意】   【貯法】

  【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201204

【改訂種別】

「版数」
第15版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂(薬食安通知に基づく使用上の注意の項の改訂)

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分によるショックの既往歴のある患者

【原則禁忌】

原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが,特に必要とする場合には慎重に投与すること)
本剤の成分又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
トウモロコシデンプン
添加物
カルメロースカルシウム
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
ヒプロメロース
添加物
酸化チタン
添加物
マクロゴール6000
添加物
白糖
添加物
タルク
添加物
三二酸化鉄
識別コード
@654 100
識別コード
100@654

【組成】

組成
フロモックス錠100mg:
販売名 フロモックス錠100mg
成分・含量 (1錠中) セフカペン ピボキシル塩酸塩水和物 100mg(力価)
添加物 トウモロコシデンプン,カルメロースカルシウム,ヒドロキシプロピルセルロース,ステアリン酸マグネシウム,ヒプロメロース,酸化チタン,マクロゴール6000,白糖,タルク 100mg錠のみ三二酸化鉄を含有


【性状】

性状
フロモックス錠100mg:
販売名 フロモックス錠100mg
性状・剤形 うすい赤色の円形のフィルムコーティング錠で,においはないか,又はわずかに特異なにおいがあり,味はない。
外形 表面(図略) 裏面(図略) 側面(図略)
大きさ 直径 約8.6mm 厚さ 約3.7mm
重量 約0.22g
識別コード (図略)654 100

【色】
うすい赤色
【剤形】
フィルムコーティング錠/錠剤/内用

【効能効果】

効能・効果
<適応菌種>:セフカペンに感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,淋菌,モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス,大腸菌,シトロバクター属,クレブシエラ属,エンテロバクター属,セラチア属,プロテウス属,モルガネラ・モルガニー,プロビデンシア属,インフルエンザ菌,ペプトストレプトコッカス属,バクテロイデス属,プレボテラ属(プレボテラ・ビビアを除く),アクネ菌
<適応症>:
(1).表在性皮膚感染症,深在性皮膚感染症,リンパ管・リンパ節炎,慢性膿皮症
(2).外傷・熱傷及び手術創等の二次感染,乳腺炎,肛門周囲膿瘍
(3).咽頭・喉頭炎,扁桃炎(扁桃周囲炎,扁桃周囲膿瘍を含む),急性気管支炎,肺炎,慢性呼吸器病変の二次感染
(4).膀胱炎,腎盂腎炎
(5).尿道炎,子宮頸管炎
(6).胆嚢炎,胆管炎
(7).バルトリン腺炎,子宮内感染,子宮付属器炎
(8).涙嚢炎,麦粒腫,瞼板腺炎
(9).外耳炎,中耳炎,副鼻腔炎
(10).歯周組織炎,歯冠周囲炎,顎炎

【用法用量】

用法・用量
通常,成人にはセフカペン ピボキシル塩酸塩水和物として1回100mg(力価)を1日3回食後経口投与する。
なお,年齢及び症状に応じて適宜増減するが,難治性又は効果不十分と思われる症例には1回150mg(力価)を1日3回食後経口投与する。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
本剤の使用にあたっては,耐性菌の発現等を防ぐため,原則として感受性を確認し,疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
2.本人又は両親,兄弟に気管支喘息,発疹,蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
3.高度の腎障害のある患者[血中濃度が持続するので,投与量を減らすか,投与間隔をあけて使用すること。(「薬物動態」の項参照)]
4.経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者,全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。]
5.高齢者[「高齢者への投与」及び「薬物動態」の項参照]

【重要注意】

重要な基本的注意
ショックがあらわれるおそれがあるので,十分な問診を行うこと。

【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
承認時における安全性評価対象例3207例中,副作用は111例(3.46%)に認められた。
また,臨床検査値の異常変動は,検査を実施した安全性評価対象例2458例中,199例(8.10%)に認められた1)。
再審査終了時における安全性評価対象例5766例中,臨床検査値の異常変動を含む副作用は149例(2.58%)に認められた。
(副作用の発現頻度は承認時,再審査終了時の成績に基づく。)

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
(いずれも自発報告等で認められたものであるため発現頻度は不明である。)
1.ショック,アナフィラキシー様症状:ショック,アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,不快感,口内異常感,喘鳴,眩暈,便意,耳鳴,発汗,呼吸困難,血圧低下等があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
2.急性腎不全:急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので,定期的に検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
3.無顆粒球症,血小板減少,溶血性貧血:無顆粒球症,血小板減少,溶血性貧血があらわれることがあるので,定期的に検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
4.偽膜性大腸炎,出血性大腸炎:偽膜性大腸炎,出血性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので,腹痛,頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5.中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),紅皮症(剥脱性皮膚炎):中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群,紅皮症(剥脱性皮膚炎)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
6.間質性肺炎,好酸球性肺炎:間質性肺炎,好酸球性肺炎があらわれることがあるので,発熱,咳嗽,呼吸困難等の症状があらわれた場合には投与を中止し,速やかに胸部X線検査,血液検査等を実施し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
7.劇症肝炎,肝機能障害,黄疸:劇症肝炎等の重篤な肝炎,AST(GOT),ALT(GPT),Al-P等の上昇を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,定期的に検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
8.横紋筋融解症:筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので,このような場合には,直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 0.1〜3% 0.1%未満 頻度不明※
過敏症注1 発疹 蕁麻疹,そう痒感,発赤,紅斑,腫脹,発熱 関節痛
血液 好酸球増多,顆粒球減少 貧血(赤血球減少,ヘモグロビン減少,ヘマトクリット減少),血小板減少
肝臓 ALT(GPT)上昇,AST(GOT)上昇,LDH上昇 Al-P上昇,γ-GTP上昇 黄疸
腎臓 BUN上昇 蛋白尿,血尿,クレアチニン上昇,浮腫
消化器 下痢,腹痛,胃不快感,胃痛,嘔気 嘔吐,食欲不振,便秘,口渇,口内しびれ感
菌交代症 口内炎 カンジダ症
ビタミン欠乏症 ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症,出血傾向等),ビタミンB群欠乏症状(舌炎,口内炎,食欲不振,神経炎等)
その他 CK(CPK)上昇 めまい,頭痛,アルドラーゼ上昇,けん怠感,眠気,心悸亢進 四肢しびれ感,筋肉痛,血清カルニチン低下

[後文]
注1:症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
※:自発報告等で認められたものであるため発現頻度は不明である。

【高齢者投与】

高齢者への投与
高齢者には,次の点に注意し,用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
(1).本剤は腎排泄型の薬剤であり,高齢者では一般に生理機能が低下していることが多く,高齢者を対象とした本剤の薬物動態の検討において,副作用は認められなかったが,健康成人に比べ尿中回収率はやや低く,血中半減期も延長する傾向が認められている。[「薬物動態」の項参照]
(2).高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

【妊産婦投与】

妊婦,産婦,授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また,妊娠後期にピボキシル基を有する抗生物質を投与された妊婦と,その出生児において低カルニチン血症の発現が報告されている。]

【小児投与】

小児等への投与
1.低出生体重児,新生児に対する安全性は確立していない。[使用経験がない。]
2.小児(特に乳幼児)においてピボキシル基を有する抗生物質(小児用製剤)の投与により,低カルニチン血症に伴う低血糖があらわれることがある。[「その他の注意」の項参照]

【検査影響】

臨床検査結果に及ぼす影響
1.テステープ反応を除くベネディクト試薬,フェーリング試薬,クリニテストによる尿糖検査では偽陽性を呈することがあるので注意すること。
2.直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意すること。

【適用上の注意】

適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

【その他の注意】

その他の注意
1.動物試験(イヌ)でCK(CPK)の上昇を伴う筋細胞障害(骨格筋の病理組織学的検査)が認められている。
2.本剤を含むピボキシル基を有する抗生物質(セフカペン ピボキシル塩酸塩水和物,セフジトレン ピボキシル,セフテラム ピボキシル,テビペネム ピボキシル)の投与により,ピバリン酸(ピボキシル基を有する抗生物質の代謝物)の代謝・排泄に伴う血清カルニチン低下が報告されている。また,小児(特に乳幼児)においては,ピボキシル基を有する抗生物質(小児用製剤)の投与により,低カルニチン血症に伴う低血糖があらわれることがあるので,ピボキシル基を有する抗生物質の投与に際してはカルニチンの低下に注意すること。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
気密容器・室温保存(「取扱い上の注意」の項参照)

【使用期限】

使用期限
外箱等に表示

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg「サワイ」 100mg1錠 沢井製薬 34.60  
セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg「CH」 100mg1錠 長生堂製薬 34.60  
セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg「TCK」 100mg1錠 辰巳化学 34.60  
セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg「YD」 100mg1錠 陽進堂 34.60  
セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg「トーワ」 100mg1錠 シー・エイチ・オー新薬 34.60  
セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg「日医工」 100mg1錠 日医工 34.60  
セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg「ファイザー」 100mg1錠 マイラン製薬 34.60  

※赤色は後発品

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