6 病原生物に対する医薬品
61 抗生物質製剤
613 主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの
6132 セフェム系抗生物質製剤

改訂年月( 201505 )
商品分類番号( 876132 )
JPNコード( JPNC050842 )
YJコード( 6132401G3052 )
厚労省コード( 6132401G3052 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 698.00 )


■セファメジンα点滴用キット1g 1g1キット(生理食塩液100mL付) (アステラス製薬) 【注射】  
(般)セファゾリンナトリウム水和物キット

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【原則禁忌】   【組成性状】   【組成】

  【性状】   【効能効果】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【注射液の調製法】   【使用上注意】

  【慎重投与】   【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】

  【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【検査影響】

  【適用上の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201505

【改訂種別】

「版数」
第12版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分によるショックの既往歴のある患者

【原則禁忌】

原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
本剤の成分又はセフェム系抗生物質に対し、過敏症の既往歴のある患者

【組成性状】

規格単位毎の組成性状

【組成】

組成
セファメジンα点滴用キット1g:
セファメジンα点滴用キット1gは用時溶解用の粉末注射剤と溶解液からなり、下表の有効成分を含有する。
粉末注射剤(1カプセル中) 溶解液(1ボトル中)
セファメジンα点滴用キット1g(生理食塩液添付) 日局 セファゾリンナトリウム水和物1g(力価) 日局 生理食塩液100mL


【性状】

性状
セファメジンα点滴用キット1g:
本品は、薬剤容器(カプセル)部分と溶解液容器(ボトル)部分を組み合わせたもので、用時、連通部(コネクター)を開放し、薬剤を溶解できるようにしたものである。本品のカプセル部分の内容物は、白色〜微帯黄白色の結晶であり、ボトル部分の内容物は、無色澄明の液である。溶解液に溶解したときのpH及び浸透圧比は下表のとおりである。
容器:プラスチックボトル
含量/溶解液量 溶解液 pH 浸透圧比※
1g(力価)/100mL 日局 生理食塩液 4.6〜6.3 約1

[表脚注]


※生理食塩液に対する比
【色】
白色〜微帯黄白色
無色澄明
【剤形】
/液剤/注射
結晶/散剤/注射

【効能効果】

効能効果
<適応菌種>:
セファゾリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、大腸菌、肺炎桿菌、プロテウス・ミラビリス、プロビデンシア属
<適応症>:
敗血症、感染性心内膜炎、表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、関節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、胆嚢炎、胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、眼内炎(全眼球炎を含む)、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎

【用法用量】

用法用量
セファゾリンとして、通常、1日量成人には1g(力価)、小児には体重kg当り20〜40mg(力価)を2回に分けて点滴静注する。
症状及び感染菌の感受性から効果不十分と判断される場合には、1日量成人1.5〜3g(力価)を、小児には体重kg当り50mg(力価)を3回に分割投与する。
症状が特に重篤な場合には、1日量成人5g(力価)、小児には体重kg当り100mg(力価)までを分割投与することができる。

【用法用量使用上注意】

用法用量に関連する使用上の注意
1.本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
2.高度の腎障害のある患者では、血中濃度が持続するので、腎障害の程度に応じて投与量を減量し、投与の間隔をあけて使用すること。(「薬物動態」の項参照)

【注射液の調製法】

注射液の調製法
セファメジンα点滴用キット1g:
本品を、コネクターを介して添付の生理食塩液100mLに溶解する。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.ペニシリン系抗生物質に対し、過敏症の既往歴のある患者
2.本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
3.高度の腎障害のある患者(<用法・用量に関連する使用上の注意>及び「薬物動態」の項参照)
4.経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行うこと。]
5.高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
6.本剤は生理食塩液100mLに溶解するため、次の患者には慎重に投与すること。
(1).心臓、循環器系機能障害のある患者[循環血流量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。]
(2).腎障害のある患者[水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。]

【重要注意】

重要な基本的注意
本剤によるショック、アナフィラキシー様症状の発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
(1).事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
(2).投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
(3).投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ワルファリンカリウム ワルファリンカリウムの作用が増強されるおそれがある。ただし、本剤に関する症例報告はない。 腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制することがある。
利尿剤 フロセミド 等 腎障害が増強されるおそれがある。 機序は明らかではないが、ラット、ウサギにおいて、腎障害が増強されるとの報告がある。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
本剤での臨床試験等は実施していないが、本剤を溶解したものはセファメジン注射用、筋注用と同一のものであるので、セファメジン注射用、筋注用での調査結果を以下に示す。
総症例84,799例(静注、点滴静注、筋注を含む)中、副作用(臨床検査値の変動を除く)は838例で発現頻度は0.99%であった。また、臨床検査値の変動のうち最も頻度が高かったのはAST(GOT)の上昇0.50%(222/44,143例)、次いでALT(GPT)の上昇0.49%(214/44,068例)であった。(1971年8月〜1982年4月までの集計)

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.ショック:ショック(0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.アナフィラキシー様症状:アナフィラキシー様症状(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.血液障害:汎血球減少(0.1%未満)、無顆粒球症(0.1%未満、初期症状:発熱、咽頭痛、頭痛、倦怠感等)、溶血性貧血(0.1%未満、初期症状:発熱、ヘモグロビン尿、貧血症状等)、血小板減少(0.1%未満、初期症状:点状出血、紫斑等)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.肝障害:黄疸(0.1%未満)、AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇(各0.1〜5%未満)等があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5.腎障害:急性腎不全等の重篤な腎障害(0.1%未満)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6.大腸炎:偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(0.1%未満)があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
7.皮膚障害:皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群、0.1%未満)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群、0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、頭痛、関節痛、皮膚や粘膜の紅斑・水疱、皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8.間質性肺炎、PIE症候群:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群(各0.1%未満)等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
9.痙攣:腎不全の患者に大量投与すると、痙攣等の神経症状(頻度不明)を起こすことがある1)。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
発現部位等 0.1〜5%未満 0.1%未満
過敏症注) 発疹、蕁麻疹、紅斑 そう痒、発熱、浮腫
血液 顆粒球減少、好酸球増多
腎臓 BUN上昇 血清クレアチニン上昇
消化器 悪心、嘔吐 食欲不振、下痢
菌交代症 口内炎、カンジダ症
ビタミン欠乏症 ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
その他 頭痛、めまい、全身倦怠感

[後文]
注)発現した場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

【高齢者投与】

高齢者への投与
高齢者には次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。
(1).高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすい。
(2).高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.授乳婦:授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。[母乳中へ移行することが報告されている。(「薬物動態」の項参照)]

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。(使用経験が少ない。)
なお、低出生体重児、新生児では乳児、幼児等に比べて血清中濃度半減期が延長するとの報告がある。(「薬物動態」の項参照)

【検査影響】

臨床検査結果に及ぼす影響
1.テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬、クリニテストによる尿糖検査では偽陽性を呈することがあるので注意すること。
2.直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意すること。

【適用上の注意】

適用上の注意
1.投与時:
(1).静脈内大量投与により、血管痛、血栓性静脈炎を起こすことがあるので、これを予防するために注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分注意し、その注射速度はできるだけ遅くすること。
(2).溶解後は分割投与しないこと。
2.調製方法:溶解後は室温又は冷蔵庫保存で48時間以内に使用すること。
3.調製時:ガベキサートメシル酸塩、ナファモスタットメシル酸塩、シメチジン、ファモチジン、アミノ糖系抗生物質と混合すると混濁することがある。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
ケース等に表示(製造後2年)

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「オーツカ」 1g1キット(生理食塩液100mL付) 大塚製薬工場 609.00  
セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「NP」 1g1キット(生理食塩液100mL付) ニプロ 609.00  

※赤色は後発品

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