6 病原生物に対する医薬品
61 抗生物質製剤
613 主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの
6139 その他の主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの

改訂年月( 201210 )
商品分類番号( 876139 )
JPNコード( JPNC018338 )
YJコード( 6139500F2020 )
厚労省コード( 6139500F2020 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 1001.00 )


■スルペラゾン静注用1g (1g)1瓶 (ファイザー) 【注射】  
(般)静注用スルバクタムナトリウム・セフォペラゾンナトリウム

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【原則禁忌】   【組成性状】   【組成】

  【性状】   【効能効果】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】

  【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】

  【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【検査影響】   【過量投与】

  【適用上の注意】   【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201210

【改訂種別】

「版数」
第10版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分によるショックの既往歴のある患者

【原則禁忌】

原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
本剤の成分又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者

【組成性状】

規格単位毎の組成性状

【組成】

組成
スルペラゾン静注用1g:
[表題]

1バイアル中


成分\販売名 スルペラゾン静注用1g
有効成分 日局 スルバクタムナトリウム 0.5g(力価) 日局 セフォペラゾンナトリウム 0.5g(力価)


【性状】

性状
スルペラゾン静注用1g:
本剤は白色〜帯黄白色の塊又は粉末で、用時溶解して用いるバイアル入りの静注用製剤である。本剤はにおいはなく、味はわずかに苦く、水又は生理食塩液に溶けやすい。
pH:4.5〜6.5(1g(力価)/10mL、蒸留水)
本剤を下記溶解液に溶解したときの浸透圧比は次のとおりである。
溶解液 日局 注射用水 日局 生理食塩液 日局 生理食塩液 日局 ブドウ糖注射液5% 日局 ブドウ糖注射液5%
濃度 1g(力価)/10mL 1g(力価)/10mL 1g(力価)/100mL 1g(力価)/10mL 1g(力価)/100mL
pH 5.7 5.8 5.8 6.0 5.3
浸透圧比注) 約2 約3 約1 約3 約1

[表脚注]


注:生理食塩液に対する比
【色】
白色〜帯黄白色
【剤形】
粉末/散剤/注射
塊/散剤/注射

【効能効果】

効能・効果
<適応菌種>:
本剤に感性のブドウ球菌属、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、プロビデンシア・レットゲリ、モルガネラ・モルガニー、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属、バクテロイデス属、プレボテラ属
<適応症>:
敗血症、感染性心内膜炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、肝膿瘍、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎

【用法用量】

用法・用量
スルペラゾン静注用1g:
スルバクタムナトリウム・セフォペラゾンナトリウムとして、通常成人には1日1〜2g(力価)を2回に分けて静脈内注射する。小児にはスルバクタムナトリウム・セフォペラゾンナトリウムとして、1日40〜80mg(力価)/kgを2〜4回に分けて静脈内注射する。
難治性又は重症感染症には、症状に応じて成人では1日量4g(力価)まで増量し2回に分けて投与する。小児では1日量160mg(力価)/kgまで増量し2〜4回に分割投与する。
<静脈内注射の場合>:
日局注射用水、日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液に溶解し、緩徐に投与する。
<点滴静脈内注射の場合>:
補液に溶解して用いる。(注意:注射用水を用いると溶液が等張にならないため用いないこと)
なお、溶解後は速やかに使用すること。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、β-ラクタマーゼ産生菌、かつセフォペラゾン耐性菌を確認し、疾病の治療上必要な最少限の期間の投与にとどめること。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
バイアル及びキット共通:
(1).ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
(2).本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
(3).高度の肝障害のある患者[血中濃度半減期が延長するので、投与量・投与間隔に注意すること。]
(4).高度の腎障害のある患者[血中濃度半減期が延長するので、投与量・投与間隔に注意すること。]
(5).経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。]
(6).高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
キットのみ:
(1).心臓、循環器系機能障害のある患者[循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、悪化するおそれがある。]
(2).腎障害のある患者[水分、ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、悪化するおそれがある。]

【重要注意】

重要な基本的注意
本剤によるショック、アナフィラキシー様症状の発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
(1).事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
(2).投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
(3).投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
利尿剤(フロセミド等) 類似化合物(他のセフェム系薬剤)との併用により腎障害増強作用が報告されているので、併用する場合には腎機能に注意すること。 機序は不明だが、利尿剤による脱水などで尿細管細胞へのセフェム薬の取り込みが亢進し、腎毒性を発揮すると考えられている。
アルコール ジスルフィラム様作用(潮紅、悪心、頻脈、多汗、頭痛等)があらわれることがあるので、投与期間中及び投与後少なくとも1週間はアルコールの摂取を避けること。 テトラゾールチオメチル基が、肝におけるエタノールの分解を阻害することで、血中アセトアルデヒドの蓄積が生じ、潮紅、悪心、頻脈、多汗、頭痛などがあらわれることがある。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
1)
開発時及び承認後6年間の調査(再審査終了時)において、12,808例中1,023例(7.99%)に副作用又は臨床検査値異常が認められた。副作用の主なものは、下痢(0.75%)、発疹(0.45%)、発熱(0.21%)等であった。臨床検査値異常の主なものは、ALT(GPT)上昇(3.41%)、AST(GOT)上昇(3.18%)、Al-P上昇(1.05%)等であった。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
1.ショック、アナフィラキシー様症状(呼吸困難等)(いずれも頻度不明注)):ショック、アナフィラキシー様症状(呼吸困難等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.急性腎不全(頻度不明注)):急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.偽膜性大腸炎(頻度不明注)):偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
4.間質性肺炎、PIE症候群(いずれも頻度不明注)):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
5.中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明注)):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6.血液障害(頻度不明注)):溶血性貧血、汎血球減少症、顆粒球減少(無顆粒球症を含む)、血小板減少等の重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
7.劇症肝炎(頻度不明注))、肝機能障害(頻度不明注))、黄疸(0.1%未満):劇症肝炎等の重篤な肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注:自発報告のため頻度不明。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。
発現部位等 1%以上 0.1〜1%未満 0.1%未満 頻度不明注1)
過敏症注2) 発疹(斑状丘疹性皮疹等)、そう痒 蕁麻疹、紅斑
血液 赤血球減少、血小板増多、白血球減少、好酸球増多 貧血
肝臓 AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇 ビリルビンの上昇
消化器 下痢、軟便、悪心・嘔吐
中枢神経 痙攣
菌交代 口内炎、カンジダ症
その他 発熱注2) 頭痛、血尿 ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)、低血圧、血管炎、注射部静脈炎、注射部痛

[後文]
注1:自発報告のため頻度不明。
注2:発現した場合には投与を中止すること。

【高齢者投与】

高齢者への投与
高齢者には、次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
(1).高齢者では一般的に生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。
(2).高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
2)
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。
ヒト母乳中へ移行することが報告されているので、授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。

【検査影響】

臨床検査結果に及ぼす影響
1.テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬、クリニテストによる尿糖検査では偽陽性を呈することがあるので注意すること。
2.直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意すること。

【過量投与】

過量投与
β-ラクタム系抗生物質製剤の脳脊髄液中濃度が高くなると、痙攣等を含む神経系の副作用を引き起こすことが考えられるので、腎障害患者に過量投与された場合は血液透析等を用いて体内から除去すること。

【適用上の注意】

適用上の注意
1.調製時:本剤の使用に当っては、完全に溶解したことを確認し、溶解後は速やかに使用すること。なお、やむを得ず溶液保存を必要とする場合でも、室温保存で6時間以内に、冷蔵庫保存では48時間以内に使用すること。
但し、キットの場合は残液を決して使用しないこと。
2.投与前
(1).輸注に際しては、感染に対する配慮をすること(患者の皮膚や器具消毒)。
(2).寒冷期には体温程度に温めて使用すること。
3.投与時:本剤は静脈内にのみ投与し、皮下や筋肉内には投与しないこと。
4.静脈内大量投与により、まれに血管痛、血栓性静脈炎を起こすことがあるので、これを予防するために注射液の調製、注射部位、注射方法などについて十分注意し、注射速度をできるだけ遅くすること。また、血管痛があらわれた場合には、注射部位を変更するか、場合によっては投与を中止すること。

【その他の注意】

その他の注意
幼若ラットに皮下投与した実験において精巣萎縮、精子形成抑制作用が発現したとの報告がある。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
最終年月を外箱等に記載

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
スペルゾン静注用1g (1g)1瓶 ケミックス 358.00  
スルタムジン静注用1g (1g)1瓶 ポーラファルマ 358.00  
セフォセフ静注用1g (1g)1瓶 沢井製薬 358.00  
セフォン静注用1g (1g)1瓶 日医工 358.00  
セフロニック静注用1g (1g)1瓶 テバ製薬 358.00  
ナスパルン静注用1g (1g)1瓶 シオノケミカル 521.00  
バクフォーゼ静注用1g (1g)1瓶 東和薬品 358.00  
ワイスタール配合静注用1g (1g)1瓶 ニプロ 358.00  

※赤色は後発品

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