6 病原生物に対する医薬品
61 抗生物質製剤
614 主としてグラム陽性菌・マイコプラズマに作用するもの
6149 その他の主としてグラム陽性・陰性菌 マイコプラズマに作用するもの

改訂年月( 201406 )
商品分類番号( 876149 )
JPNコード( JPNC042132 )
YJコード( 6149004F1028 )
厚労省コード( 6149004F1028 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 264.40 )


■ジスロマック錠250mg 250mg1錠 (ファイザー) 【内用】  
(般)アジスロマイシン水和物錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】

  【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】

  【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】   【適用上の注意】

  【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201406

【改訂種別】

「版数」
第20版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
無水リン酸水素カルシウム
添加物
部分アルファー化デンプン
添加物
クロスカルメロースナトリウム
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
ラウリル硫酸ナトリウム
添加物
ヒプロメロース
添加物
乳糖水和物
添加物
酸化チタン
添加物
トリアセチン
識別コード
PfizerZTM250
識別コード
ZTM250
識別コード
Pfizer

【組成】

組成
[表題]

1錠中


成分\販売名 ジスロマック錠250mg
有効成分 日局 アジスロマイシン水和物 262.0mg (アジスロマイシンとして250mg(力価))
添加物 無水リン酸水素カルシウム、部分アルファー化デンプン、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ヒプロメロース、乳糖水和物、酸化チタン、トリアセチン


【性状】

性状
外形(mm) 外形(mm) 識別コード 色調等
上面 (図略) 下面 (図略) PfizerZTM250 白色 フィルムコート錠
側面(図略)(図略) 側面(図略)(図略) PfizerZTM250 白色 フィルムコート錠

【色】
白色
【剤形】
フィルムコーティング錠/錠剤/内用

【効能効果】

効能・効果
<適応菌種>:
アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、レジオネラ・ニューモフィラ、ペプトストレプトコッカス属、プレボテラ属、クラミジア属、マイコプラズマ属
<適応症>:
深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、尿道炎、子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎

【効能効果使用上注意】

効能効果に関連する使用上の注意
淋菌を適応菌種とするのは、骨盤内炎症性疾患の適応症に限る。

【用法用量】

用法・用量
<深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎>:
成人にはアジスロマイシンとして、500mg(力価)を1日1回、3日間合計1.5g(力価)を経口投与する。
<尿道炎、子宮頸管炎>:
成人にはアジスロマイシンとして、1000mg(力価)を1回経口投与する。
<骨盤内炎症性疾患>:
成人にはアジスロマイシン注射剤による治療を行った後、アジスロマイシンとして250mg(力価)を1日1回経口投与する。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
1.本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認すること。
2.本剤で治療を開始し、4日目以降においても臨床症状が不変もしくは悪化の場合には、医師の判断で適切な他の薬剤に変更すること。ただし、尿道炎、子宮頸管炎の場合にはアジスロマイシン投与開始後2〜4週間は経過を観察し、効果を判定すること。細菌学的検査結果または臨床症状から効果が認められない場合には医師の判断で適切な他の薬剤に変更すること[「相互作用」(3)の項参照]。
3.外国の臨床における体内動態試験の成績から、本剤500mg(力価)を1日1回3日間経口投与することにより、感受性菌に対して有効な組織内濃度が約7日間持続することが予測されているので、注射剤による治療が適応されない感染症の治療に必要な投与期間は3日間とする。ただし、尿道炎、子宮頸管炎の場合は本剤1000mg(力価)を1回経口投与することにより、アジスロマイシン感性のトラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス)に対して有効な組織内濃度が約10日間持続することが予測されているので、治療に必要な投与回数は1回とする。
4.肺炎については、症状に応じてアジスロマイシン注射剤から治療を開始する必要性を判断すること。なお、アジスロマイシン注射剤による治療を行った肺炎に対して、本剤に切り替える場合は、症状に応じて投与期間を変更することができる。
5.アジスロマイシン注射剤から本剤へ切り替え、総投与期間が10日を超える場合は、経過観察を十分に行うこと[「臨床成績」の項参照]。
肺炎:
アジスロマイシン注射剤から本剤へ切り替えた臨床試験は、医師が経口投与可能と判断した時点で、注射剤から本剤に切り替えアジスロマイシン注射剤の投与期間は2〜5日間、総投与期間は合計7〜10日間で実施され、総投与期間として10日間を超える投与経験は少ない[「臨床成績」の項参照]。
骨盤内炎症性疾患:
アジスロマイシン注射剤から本剤へ切り替えた臨床試験は、医師が経口投与可能と判断した時点で、アジスロマイシン注射剤から本剤に切り替え、アジスロマイシン注射剤の投与期間は1〜2日間、総投与期間は合計7日間で実施され、総投与期間として7日間を超える投与経験はない[「臨床成績」の項参照]。
6.レジオネラ・ニューモフィラに対して、アジスロマイシン注射剤による治療を実施せずに本剤のみで治療した場合の有効性及び安全性は確立していない(投与経験が少ない)。
7.骨盤内炎症性疾患に対して、アジスロマイシン注射剤による治療を実施せずに本剤のみで治療した場合の有効性及び安全性は確立していない(投与経験はない)。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.他のマクロライド系又はケトライド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
2.高度な肝機能障害のある患者[肝機能を悪化させるおそれがあるので、投与量ならびに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。]
3.心疾患のある患者[QT延長、心室性頻脈(Torsades de pointesを含む)をおこすことがある。]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.アナフィラキシー・ショックがあらわれるおそれがあるので、アレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと。
2.ショック、アナフィラキシー、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので注意すること。また、本剤は組織内半減期が長いことから、上記副作用の治療中止後に再発する可能性があるので注意すること。
3.本剤の使用にあたっては、事前に患者に対して、次の点を指導すること。
(1).中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群が疑われる症状[発疹に加え、粘膜(口唇、眼、外陰部)のびらんあるいは水ぶくれ等の症状]があらわれた場合には、服用を中止し、ただちに医師に連絡すること。
(2).服用終了後においても上記症状があらわれることがあるので、症状があらわれた場合にはただちに医師に連絡すること。
4.意識障害等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。
5.本剤は組織内半減期が長いことから、投与終了数日後においても副作用が発現する可能性があるので、観察を十分に行うなど注意すること。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
制酸剤(水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム) 本剤の最高血中濃度低下の報告がある1)。 機序不明
ワルファリン 国際標準化プロトロンビン比上昇の報告がある2)3)。 マクロライド系薬剤はワルファリンの肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、ワルファリンの作用が増強することがあるが、本剤での機序の詳細は明らかではない。
シクロスポリン シクロスポリンの最高血中濃度の上昇及び血中濃度半減期の延長の報告がある4)。 マクロライド系薬剤はシクロスポリンの主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、シクロスポリンの血中濃度が上昇することがあるが、本剤での機序の詳細は明らかではない。
メシル酸ネルフィナビル 本剤の1200mg投与で、本剤の濃度・時間曲線下面積(AUC)及び平均最高血中濃度の上昇の報告がある5)。 機序不明
ジゴキシン 本剤との併用により、ジゴキシン中毒の発現リスク上昇の報告がある6)。 P-糖蛋白質を介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより、ジゴキシンの血中濃度が上昇することを示唆した報告があるが、本剤での機序の詳細は明らかではない。

1.他のマクロライド系薬剤において、下記薬剤による相互作用が報告されている。
なお、本剤のチトクロームP450による代謝は確認されていない。
(1).テオフィリン、ミダゾラム、トリアゾラム、カルバマゼピン、フェニトイン[これらの薬剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されるおそれがある。]
(2).エルゴタミン含有製剤[四肢の虚血をおこすことがある。]
2.他の抗菌剤との相互作用:本剤と他の抗菌剤との相互作用に関しては、これまでの国内又は外国における臨床試験成績から、マクロライド系、ペニシリン系、キノロン系、テトラサイクリン系、セフェム系及びカルバペネム系抗菌剤との間で相互作用によると考えられる有害事象の報告はない。しかしながら、本剤の組織内濃度持続時間は長く、投与終了後も他の抗菌剤との間に相加作用又は相乗作用の可能性は否定できないので、本剤投与後に切り替える場合には観察を十分に行うなど注意すること。

【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
承認時の臨床試験2805例(250mg錠2079例、カプセル130例、細粒596例)において、368例(13.12%)に副作用又は臨床検査値異常が認められた。
主な副作用又は臨床検査値異常は、下痢(3.28%)、好酸球数増加(2.67%)、ALT(GPT)増加(2.21%)、白血球数減少(1.60%)、AST(GOT)増加(1.43%)等であった。
市販後の使用成績調査3745例(250mg錠2419例、カプセル135例、細粒1191例)(再審査終了時)において、90例(2.40%)に副作用又は臨床検査値異常が認められた。
主な副作用又は臨床検査値異常は、下痢(0.91%)、嘔吐(0.40%)、ALT(GPT)増加(0.29%)、AST(GOT)増加(0.19%)、腹痛(0.19%)等であった。
アジスロマイシン注射剤から本剤へ切り替えた(スイッチ療法)場合の承認時の臨床試験380例において、96例(25.26%)に副作用又は臨床検査値異常が認められた。
主な副作用又は臨床検査値異常は、下痢(9.21%)、注入部位疼痛(4.74%)、悪心(2.63%)、血栓性静脈炎(1.84%)、カンジダ症(1.32%)、腹痛(1.32%)、発疹(1.32%)等であった。

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
(頻度不明)
1.ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、喘鳴、血管浮腫等)をおこすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。これらの副作用は本剤の投与中または投与終了後1週間以内に発現しているので、投与終了後も注意すること。
3.肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全:肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.急性腎不全:急性腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、乏尿等の症状や血中クレアチニン値上昇等の腎機能低下所見が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5.偽膜性大腸炎、出血性大腸炎:偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢、血便等があらわれた場合にはただちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6.間質性肺炎、好酸球性肺炎:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、好酸球性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
7.QT延長、心室性頻脈(Torsades de pointesを含む):QT延長、心室性頻脈(Torsades de pointesを含む)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、QT延長等の心疾患のある患者には特に注意すること。
8.白血球減少、顆粒球減少、血小板減少:白血球減少、顆粒球減少、血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
9.横紋筋融解症:横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
以下のような症状があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
発現部位等 1%以上注1) 0.1〜1%未満注1) 0.1%未満注1) 頻度不明注2)
皮膚注3) 発疹、蕁麻疹、そう痒症 アトピー性皮膚炎増悪 光線過敏性反応、紅斑、水疱、皮膚剥離、多形紅斑、寝汗、多汗症、皮膚乾燥、皮膚変色、脱毛
血液 好酸球数増加 白血球数減少注4) 血小板数増加、好塩基球数増加、顆粒球数減少注4)、プロトロンビン時間延長、血小板数減少 貧血、リンパ球数減少、ヘモグロビン減少、白血球数増加
血管障害 血栓性静脈炎 潮紅
循環器 血圧低下、動悸
肝臓 ALT(GPT)増加 AST(GOT)増加、ALP増加、γ-GTP増加、LDH増加、肝機能検査異常 血中ビリルビン増加
腎臓 BUN増加、尿中蛋白陽性 クレアチニン増加、腎臓痛、排尿困難、尿潜血陽性、頻尿
消化器 下痢注4) 腹痛、悪心、嘔吐、腹部不快感、腹部膨満 便秘、口内炎、消化不良、食欲不振、鼓腸放屁、口唇のあれ、黒毛舌、舌炎、舌苔、腹鳴 舌変色、口・舌のしびれ感、おくび、胃炎、口内乾燥、唾液増加、膵炎、アフタ性口内炎、口腔内不快感、消化管障害、口唇炎
精神・神経系 頭痛、めまい、灼熱感、傾眠、味覚異常、感覚鈍麻、不眠症 失神、痙攣、振戦、激越注4)、嗅覚異常、無嗅覚、神経過敏、不安、錯感覚、攻撃性
感染症 カンジダ症 胃腸炎 真菌感染、咽頭炎、皮膚感染、肺炎、β溶血性レンサ球菌感染、膣炎
結膜炎、眼瞼浮腫、霧視、ぶどう膜炎、眼痛、視力障害
筋骨格系 筋肉痛、関節痛、頚部痛、背部痛、四肢痛、関節腫脹
呼吸器 咳嗽、呼吸困難、嗄声 鼻出血、アレルギー性鼻炎、くしゃみ、ラ音、気管障害、低音性連続性ラ音、鼻部障害、鼻閉、鼻漏、羊鳴性気管支音、痰貯留
耳痛、難聴、耳鳴、聴力低下、耳の障害
生殖器 卵巣嚢腫 精巣痛、不正子宮出血
代謝 血中カリウム減少、血中カリウム増加 脱水、血中重炭酸塩減少、低カリウム血症
注入部位 疼痛 血管外漏出、紅斑
その他 発熱、口渇、気分不良、倦怠感、浮遊感 胸痛、無力症、浮腫、低体温、不整脈、咽喉頭異物感、局所腫脹、粘膜異常感覚、疼痛、疲労

[後文]
注1:250mg錠、カプセル、細粒の承認時の臨床試験と市販後の使用成績調査及び注射剤の承認時の臨床試験を合わせた発現頻度。
注2:自発報告または外国での報告のため頻度不明。
注3:このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
注4:「小児等への投与」の項参照。

【高齢者投与】

高齢者への投与
本剤の臨床試験成績から、高齢者において認められた副作用の種類及び副作用発現率は、非高齢者と同様であったが、一般に高齢者では、生理機能が低下しており、血中・組織内濃度が高くなることがあるので、患者の一般状態に注意して投与すること。なお、高度な肝機能障害を有する場合は、投与量ならびに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること[「慎重投与」(2)の項参照]。
投与後に異常が認められた場合には、症状に応じて投与中止あるいは対症療法等の適切な処置を行うこと。なお、本剤の組織内半減期が長いことを考慮し、症状の観察ならびに対症療法を行う場合には十分な期間行うこと。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦:妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
2.授乳婦:ヒト母乳中に移行することが報告されている7)ので、授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。

【小児投与】

小児等への投与
1.低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
2.承認時に、小児で白血球数減少が認められたのは442例中33例で、このうち9例において好中球数が1000/mm3以下に減少した。白血球数減少が認められた症例の多くは、投与開始7日後あるいは8日後の検査日において回復がみられた。したがって、顆粒球数(好中球数)減少もあわせて十分観察を行い、異常が認められた場合には投与を中止し、必要があれば、他の抗菌薬に切り替えた上、症状に応じて対症療法等の適切な処置を行うこと。
3.承認時の小児における下痢の発現頻度は、2歳未満(124例中8例)では2歳以上(602例中6例)と比べて高いので注意し、これらの症状が認められた場合には症状に応じて投与中止あるいは対症療法等の適切な処置を行うこと。
4.市販後の自発報告において、小児における興奮の報告が成人に比べて多い傾向が認められているので注意すること。

【過量投与】

過量投与
1.
症状:本剤の過量投与により聴力障害をおこす可能性がある。
処置:異常が認められた場合には投与を中止し、症状に応じて対症療法等の適切な処置を行うこと。なお、本剤の組織内半減期が長いことを考慮し、症状の観察ならびに対症療法を行う場合には十分な期間行うこと。
2.
症状:外国臨床試験で総投与量が1.5gを超えた症例において、消化器症状の増加が認められている。
処置:これらの症状が認められた場合には、症状に応じて投与中止あるいは対症療法等の適切な処置を行うこと。なお、本剤の組織内半減期が長いことを考慮し、症状の観察ならびに対症療法を行う場合には十分な期間行うこと。

【適用上の注意】

適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

【その他の注意】

その他の注意
1.ラットの受胎能及び一般生殖能試験(雄2ヵ月以上、雌2週間以上投与)で、20mg/kg投与の雄雌に受胎率の低下が認められた8)。
2.動物(ラット、イヌ)に20〜100mg/kgを1〜6ヵ月間反復投与した場合に様々な組織(眼球網膜、肝臓、肺臓、胆嚢、腎臓、脾臓、脈絡叢、末梢神経等)にリン脂質空胞形成がみられたが、投薬中止後消失することが確認されている9)10)11)12)13)14)。なお、リン脂質空胞はアジスロマイシン−リン脂質複合体を形成することによる組織像と解釈され、その毒性学的意義は低い。
3.本剤との因果関係は不明だが、心悸亢進、間質性腎炎、肝壊死、運動亢進があらわれたとの報告がある。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
3年(最終年月を外箱等に記載)

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
アジスロマイシン錠250mg「DSEP」 250mg1錠 全星薬品工業 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「F」 250mg1錠 富士製薬工業 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「JG」 250mg1錠 長生堂製薬 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「KN」 250mg1錠 小林化工 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「KOG」 250mg1錠 興和 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「NP」 250mg1錠 ニプロ 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「SN」 250mg1錠 シオノケミカル 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「YD」 250mg1錠 陽進堂 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「アメル」 250mg1錠 共和薬品工業 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「サワイ」 250mg1錠 沢井製薬 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「サンド」 250mg1錠 サンド 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「タカタ」 250mg1錠 高田製薬 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「テバ」 250mg1錠 大正薬品工業 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「トーワ」 250mg1錠 東和薬品 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「日医工」 250mg1錠 日医工 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「わかもと」 250mg1錠 わかもと製薬 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「TCK」 250mg1錠 辰巳化学 146.30  
アジスロマイシン錠250mg「CHM」 250mg1錠 ケミックス 146.30  

※赤色は後発品

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