6 病原生物に対する医薬品
62 化学療法剤
622 抗結核剤
6222 イソニアジド系製剤

改訂年月( 201111 )
商品分類番号( 876222 )
JPNコード( JPNC018610 )
YJコード( 6222001F3037 )
厚労省コード( 6222001F3010 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 9.60 )


■イスコチン錠100mg 100mg1錠 (第一三共) 【内用】  
(般)イソニアジド錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【用法用量】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】   【相互作用・その他】

  【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】   【高齢者投与】

  【妊産婦投与】   【過量投与】   【適用上の注意】   【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】

  【同一成分一覧】

【改訂年月】

201111

【改訂種別】

「版数」
第13版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
重篤な肝障害のある患者[肝障害が悪化するおそれがある。]

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
トウモロコシデンプン
添加物
ポリビニルアルコール(部分けん化物)
添加物
ステアリン酸マグネシウム
識別コード
D702
識別コード
@702

【組成】

組成
イスコチン錠100mg:
販売名 有効成分 添加物
イスコチン錠100mg イソニアジド(日局) 1錠中100mg トウモロコシデンプン、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、ステアリン酸マグネシウム


【性状】

性状
イスコチン錠100mg:
販売名 剤形 外形 外形 外形 識別コード
販売名 剤形 直径 (mm) 厚さ (mm) 重さ (mg) 識別コード
イスコチン錠100mg 素錠 (割線入) 白色 (図略)(図略)(図略) (図略)(図略)(図略) (図略)(図略)(図略) (図略)702
イスコチン錠100mg 素錠 (割線入) 白色 8.8 3.4 200 (図略)702

【色】
白色
【剤形】
素錠/錠剤/内用
//割線

【効能効果】

効能・効果
〈適応菌種〉:
本剤に感性の結核菌
〈適応症〉:
肺結核及びその他の結核症

【用法用量】

用法・用量
錠100mg:
通常成人は、イソニアジドとして1日量200〜500mg(4〜10mg/kg)〈2〜5錠〉を1〜3回に分けて、毎日又は週2日経口投与する。必要な場合には、1日量成人は1g〈10錠〉まで、13歳未満は20mg/kgまで増量してもよい。年齢、症状により適宜増減する。
なお、他の抗結核薬と併用することが望ましい。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.肝障害又はその既往歴、あるいはその疑いのある患者[肝障害が悪化又は再発するおそれがある。]
2.腎障害又はその疑いのある患者[本剤の血中濃度が上昇し、末梢神経炎等の副作用が生じやすくなる。]
3.精神障害の既往歴のある患者[精神障害が再発するおそれがある。]
4.アルコール中毒の患者[肝障害、精神障害があらわれるおそれがある。]
5.てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣を起こすことがあるので、やむを得ず投与する必要がある場合には観察を十分に行うこと。]
6.薬物過敏症の患者
7.血液障害、出血傾向のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]

【重要注意】

重要な基本的注意
他の抗結核薬との併用により、重篤な肝障害があらわれることがあるので、併用する場合は定期的に肝機能検査を行うこと(「相互作用」、「重大な副作用」の項参照)。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
他の抗結核薬 リファンピシン等 重篤な肝障害があらわれることがある。 定期的に肝機能検査を行う。 リファンピシンの肝薬物代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、肝毒性を有する代謝物の産生が増加すると考えられている。
クマリン系抗凝固薬 ワルファリン ワルファリンの作用を増強し、プロトロンビン時間の延長が認められることがある。 本剤がワルファリンの肝薬物代謝を阻害し、血中濃度が上昇すると考えられている。
抗てんかん薬 フェニトイン、カルバマゼピン等 これらの作用を増強し、中毒症状が発現することがある。また、カルバマゼピンでは本剤の肝毒性が増強されることがある。 本剤が抗てんかん薬の肝薬物代謝を阻害し、血中濃度が上昇する。また、カルバマゼピンが肝毒性を有する本剤の代謝物の産生を促進すると考えられている。
経口糖尿病用薬 トルブタミド等 インスリン これらの血糖降下作用を減弱又は増強することがある。 血糖値の観察を十分に行う。 血糖降下作用の減弱については、本剤が炭水化物代謝を阻害し、血中ブドウ糖濃度上昇及び糖耐性障害を引き起こすと考えられている。
ジスルフィラム 協調困難、情緒障害等があらわれることがある。 本剤とジスルフィラムがそれぞれカテコールアミン代謝酵素を阻害すると考えられている。
サイクロセリン めまい、眠気等の中枢神経系の副作用を増強するとの報告がある。 機序は不明である。
シクロスポリン シクロスポリンの作用が減弱することがある。 本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、シクロスポリンの代謝を促進し、血中濃度を低下させると考えられている。
イトラコナゾール イトラコナゾールの作用が減弱するおそれがある。 機序は明らかではないが、本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、イトラコナゾールの代謝を促進し、血中濃度を低下させると考えられている。
血圧降下薬、交感神経興奮薬、副交感神経抑制薬、三環系抗うつ薬 これらの作用を増強するおそれがある。 機序は明らかではないが、MAO阻害に関連していると考えられている。
レボドパ レボドパの作用が減弱するおそれがある。 機序は明らかではないが、本剤によりドパ脱炭酸酵素が阻害されると考えられている。
水酸化アルミニウム含有の制酸薬 本剤の効果が減弱されるおそれがある。この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより、弱まるとの報告がある。 これらの薬剤とキレートを形成又は、吸着し、本剤の吸収が低下すると考えられている。
ペチジン塩酸塩 呼吸抑制、低血圧、昏睡、痙攣等があらわれるおそれがある。併用する場合には、定期的に臨床症状を観察し、用量に注意する。 神経系のセロトニンの取り込みを阻害するペチジン塩酸塩とMAO阻害作用をもつ本剤との併用により、中枢神経のセロトニンが蓄積すると考えられている。
ヒスチジンを多く含有する魚 マグロ等 頭痛、紅斑、嘔吐、そう痒等のヒスタミン中毒を起こすことがある。 本剤のヒスタミン代謝酵素阻害作用により、体内にヒスタミンが蓄積すると考えられている。
チラミンを多く含有する食物 チーズ等 血圧上昇、動悸があらわれることがある。 本剤のMAO阻害作用により、チラミンは不活性化されず、アドレナリン作動性神経終末部において蓄積されているカテコールアミンの遊離を促進すると考えられている。


【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
(再審査対象外)

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
(頻度不明注1))
下記の重大な副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(1).劇症肝炎等の重篤な肝障害:定期的に肝機能検査を行うこと。
(2).中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)
(3).薬剤性過敏症症候群1):
(初期症状:発疹、発熱)
(続発する所見:肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球の出現等)
ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
(4).SLE様症状:
(症状:発熱、紅斑、筋肉痛、関節痛、リンパ節腫脹、胸部痛等)
(処置方法:副腎皮質ホルモン剤投与等)
(5).間質性肺炎:
(症状:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等)
(処置方法:副腎皮質ホルモン剤投与等)
(6).腎不全、間質性腎炎、ネフローゼ症候群:
(症状:発熱、皮疹、乏尿、浮腫、蛋白尿、腎機能検査値異常等)
(7).無顆粒球症、血小板減少
(8).痙攣
(9).視神経炎、視神経萎縮:
(症状:視力低下、中心暗点等)
(処置方法:ビタミンB6投与等)
(10).末梢神経炎:
(症状:四肢の異常感覚、しびれ感、知覚障害、腱反射低下、筋力低下、筋萎縮等)
(処置方法:ビタミンB6投与等)
注1)自発報告又は海外において認められている副作用のため頻度不明。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
下記の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
発現部位等 0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明注1)
肝臓 AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等 黄疸
過敏症注2) 発熱、発疹等
血液 出血傾向(喀血、血痰、鼻出血、眼底出血等) 貧血、赤芽球癆、白血球減少、好酸球増多等
精神神経系 頭痛、めまい、倦怠感等 精神障害(せん妄、抑うつ、記憶力低下、幻覚、感情異常、興奮等)
中枢神経系 小脳障害(平衡障害、運動失調、企図振戦、言語障害、眼球運動障害、嚥下障害等)
消化器 食欲不振、悪心、嘔吐、胃部膨満感、腹痛、便秘等
内分泌 女性化乳房、乳汁分泌、月経障害、インポテンス
その他 関節痛

[後文]
注1)自発報告又は海外において認められている副作用のため頻度不明。
注2)再投与が必要な場合には減感作を行うこと。

【高齢者投与】

高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[動物実験(マウス)で胎児の発育障害作用が報告されている。また、アミノサリチル酸製剤を併用投与されている患者で、奇形を有する児の出現率が高いとする疫学的調査結果がある。]
2.授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[ヒト母乳中へ移行することがある。]

【過量投与】

過量投与
症状:痙攣、昏睡、代謝性アシドーシス、高血糖があらわれることがある。
処置:痙攣の抑制にはジアゼパムを、代謝性アシドーシスには炭酸水素ナトリウムを静脈内注射する。
気道を確保し、十分な呼吸を確保する。
イソニアジドの服用量と同量のピリドキシンを静脈内注射する。
重症の場合、血液灌流あるいは血液透析を行うことが望ましい。

【適用上の注意】

適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

【その他の注意】

その他の注意
マウスによる実験[例:飼料中0.01〜0.25%混入(約15〜375mg/kg体重)7か月間経口投与]で肺腫瘍の発生が報告されている。しかし、ラット及びハムスターによる実験では腫瘍誘発作用は報告されていない。また、ヒトにおいては腫瘍発生との関連性は認められなかったとする疫学的調査結果が報告されている。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温、遮光保存

【使用期限】

使用期限
包装に表示の使用期限内に使用すること。

【同一成分一覧】

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