6 病原生物に対する医薬品
62 化学療法剤
625 抗ウイルス剤
6250 その他の抗ウイルス剤

改訂年月( 201411 )
商品分類番号( 87625 )
JPNコード( JPNC042544 )
YJコード( 6250019F1020 )
厚労省コード( 6250019F1020 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 436.00 )


■バルトレックス錠500 500mg1錠 (グラクソ・スミスクライン) 【内用】  
(般)バラシクロビル塩酸塩錠

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【効能効果使用上注意】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】

  【重要注意】   【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】

  【他副作用(国内)】   【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【過量投与】   【適用上の注意】

  【その他の注意】   【貯法】   【使用期限】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201411

【改訂種別】

「版数」
第13版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分あるいはアシクロビルに対し過敏症の既往歴のある患者

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
添加物
結晶セルロース
添加物
クロスポビドン
添加物
ポビドン
添加物
ステアリン酸マグネシウム
添加物
軽質無水ケイ酸
添加物
ヒプロメロース
添加物
酸化チタン
添加物
マクロゴール400
添加物
ポリソルベート80
添加物
カルナウバロウ
識別コード
GXCF1

【組成】

組成
成分・含量 1錠中にバラシクロビル塩酸塩556mg (バラシクロビルとして500mg)
添加物 結晶セルロース、クロスポビドン、ポビドン、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール400、ポリソルベート80、カルナウバロウ


【性状】

性状
白色〜微黄白色のフィルムコート錠である。
販売名 識別コード 側面 質量
バルトレックス錠500 GX CF1 (図略) (図略) (図略) 700mg
バルトレックス錠500 GX CF1 長径;18.5mm 短径;7.3mm 厚さ;6.1mm 700mg

【色】
白色〜微黄白色
【剤形】
フィルムコーティング錠/錠剤/内用

【効能効果】

効能・効果
単純疱疹
造血幹細胞移植における単純ヘルペスウイルス感染症(単純疱疹)の発症抑制
帯状疱疹
水痘
性器ヘルペスの再発抑制

【効能効果使用上注意】

効能・効果に関連する使用上の注意
性器ヘルペスの再発抑制に対する本剤の投与により、セックスパートナーへの感染を抑制することが認められている(「臨床成績」の項参照)。ただし、本剤投与中もセックスパートナーへの感染リスクがあるため、コンドームの使用等が推奨される。

【用法用量】

用法・用量
[成人]:
単純疱疹:
通常、成人にはバラシクロビルとして1回500mgを1日2回経口投与する。
造血幹細胞移植における単純ヘルペスウイルス感染症(単純疱疹)の発症抑制:
通常、成人にはバラシクロビルとして1回500mgを1日2回造血幹細胞移植施行7日前より施行後35日まで経口投与する。
帯状疱疹:
通常、成人にはバラシクロビルとして1回1000mgを1日3回経口投与する。
水痘:
通常、成人にはバラシクロビルとして1回1000mgを1日3回経口投与する。
性器ヘルペスの再発抑制:
通常、成人にはバラシクロビルとして1回500mgを1日1回経口投与する。なお、HIV感染症の患者(CD4リンパ球数100/mm3以上)にはバラシクロビルとして1回500mgを1日2回経口投与する。
[小児]:
単純疱疹:
通常、体重40kg以上の小児にはバラシクロビルとして1回500mgを1日2回経口投与する。
造血幹細胞移植における単純ヘルペスウイルス感染症(単純疱疹)の発症抑制:
通常、体重40kg以上の小児にはバラシクロビルとして1回500mgを1日2回造血幹細胞移植施行7日前より施行後35日まで経口投与する。
帯状疱疹:
通常、体重40kg以上の小児にはバラシクロビルとして1回1000mgを1日3回経口投与する。
水痘:
通常、体重40kg以上の小児にはバラシクロビルとして1回1000mgを1日3回経口投与する。
性器ヘルペスの再発抑制:
通常、体重40kg以上の小児にはバラシクロビルとして1回500mgを1日1回経口投与する。なお、HIV感染症の患者(CD4リンパ球数100/mm3以上)にはバラシクロビルとして1回500mgを1日2回経口投与する。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する使用上の注意
1.免疫正常患者において、性器ヘルペスの再発抑制に本剤を使用している際に再発が認められた場合には、1回500mg1日1回投与(性器ヘルペスの再発抑制に対する用法・用量)から1回500mg1日2回投与(単純疱疹の治療に対する用法・用量)に変更すること。治癒後は必要に応じ1回500mg1日1回投与(性器ヘルペスの再発抑制に対する用法・用量)の再開を考慮すること。また、再発抑制に対して本剤を投与しているにもかかわらず頻回に再発を繰り返すような患者に対しては、症状に応じて1回250mg1日2回又は1回1000mg1日1回投与に変更することを考慮すること(「臨床成績」の項参照)。
2.腎障害のある患者又は腎機能の低下している患者、高齢者では、精神神経系の副作用があらわれやすいので、投与間隔を延長するなど注意すること。なお、本剤の投与量及び投与間隔の目安は下表のとおりである。また、血液透析を受けている患者に対しては、患者の腎機能、体重又は臨床症状に応じ、クレアチニンクリアランス10mL/min未満の目安よりさらに減量(250mgを24時間毎等)することを考慮すること。また、血液透析日には透析後に投与すること。なお、腎障害を有する小児患者における本剤の投与量、投与間隔調節の目安は確立していない。(「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「高齢者への投与」、「過量投与」及び「薬物動態」の項参照)
クレアチニンクリアランス(mL/min) クレアチニンクリアランス(mL/min) クレアチニンクリアランス(mL/min) クレアチニンクリアランス(mL/min)
≧50 30〜49 10〜29 <10
単純疱疹/造血幹細胞移植における単純ヘルペスウイルス感染症(単純疱疹)の発症抑制 500mgを12時間毎 500mgを12時間毎 500mgを24時間毎 500mgを24時間毎
帯状疱疹/水痘 1000mgを8時間毎 1000mgを12時間毎 1000mgを24時間毎 500mgを24時間毎
性器ヘルペスの再発抑制 500mgを24時間毎 なお、HIV感染症の患者(CD4リンパ球数100/mm3以上)には、500mgを12時間毎 500mgを24時間毎 なお、HIV感染症の患者(CD4リンパ球数100/mm3以上)には、500mgを12時間毎 250mgを24時間毎 なお、HIV感染症の患者(CD4リンパ球数100/mm3以上)には、500mgを24時間毎 250mgを24時間毎 なお、HIV感染症の患者(CD4リンパ球数100/mm3以上)には、500mgを24時間毎

肝障害のある患者でもバラシクロビルは十分にアシクロビルに変換される(「薬物動態」の項参照)。なお、肝障害のある患者での臨床使用経験は限られている。

【使用上注意】

使用上の注意

【慎重投与】

慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.腎障害のある患者[精神神経症状等があらわれやすい。(「用法・用量に関連する使用上の注意」、「重要な基本的注意」及び「薬物動態」の項参照)]
2.高齢者[精神神経症状等があらわれやすい。(「用法・用量に関連する使用上の注意」、「重要な基本的注意」、「高齢者への投与」及び「薬物動態」の項参照)]

【重要注意】

重要な基本的注意
1.各効能・効果に対し設定された用法・用量で投与した場合、本剤投与時のアシクロビル曝露は、アシクロビル経口製剤投与時よりも高いことから、副作用の発現に留意すること(「重要な基本的注意(7)」及び「薬物動態」の項参照)。
2.本剤の投与は、発病初期に近いほど効果が期待できるので、早期に投与を開始すること。なお、目安として、帯状疱疹の治療においては皮疹出現後5日以内に、また、水痘の治療においては皮疹出現後2日以内に投与を開始することが望ましい1)。
3.単純疱疹の治療においては、本剤を5日間使用し、改善の兆しが見られないか、あるいは悪化する場合には、他の治療に切り替えること。ただし、初発型性器ヘルペスは重症化する場合があるため、本剤を10日間まで使用可能とする。
4.成人の水痘の治療においては本剤を5〜7日間、小児の水痘の治療においては本剤を5日間使用し、改善の兆しが見られないか、あるいは悪化する場合には、他の治療に切り替えること。
5.帯状疱疹の治療においては、本剤を7日間使用し、改善の兆しが見られないか、あるいは悪化する場合には、他の治療に切り替えること。
6.本剤による性器ヘルペスの再発抑制療法は、性器ヘルペスの発症を繰り返す患者(免疫正常患者においては、おおむね年6回以上の頻度で再発する者)に対して行うこと(「臨床成績」の項参照)。また、本剤を1年間投与後、投与継続の必要性について検討することが推奨される。
7.本剤の活性代謝物であるアシクロビルの曝露量が増加した場合には、精神神経症状や腎機能障害が発現する危険性が高い。腎障害のある患者又は腎機能が低下している患者、高齢者においては、本剤の投与間隔及び投与量を調節し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、一般に精神神経症状は本剤の投与中止により回復する。(「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「過量投与」の項参照)
8.腎障害のある患者又は腎機能が低下している患者、高齢者、水痘患者等の脱水症状をおこしやすいと考えられる患者では、本剤の投与中は適切な水分補給を行うこと(「高齢者への投与」の項参照)。
9.水痘の治療において、悪性腫瘍、自己免疫性疾患などの免疫機能の低下した患者に対する有効性及び安全性は確立していない(使用経験がない)。
10.水痘の治療における本剤の使用経験は少ないため、本剤を水痘の治療に用いる場合には、治療上の有益性と危険性を勘案して投与すること。
11.意識障害等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。なお、腎機能障害患者では、特に意識障害等があらわれやすいので、患者の状態によっては従事させないよう注意すること(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
プロベネシド 本剤の活性代謝物のアシクロビルの排泄が抑制され、アシクロビルの平均血漿中濃度曲線下面積(AUC)が48%増加するとの報告がある2)。注) プロベネシドは尿細管分泌に関わるOAT1及びMATE1を阻害するため、活性代謝物のアシクロビルの腎排泄が抑制されると考えられる(「薬物動態」の項参照)。
シメチジン 本剤の活性代謝物のアシクロビルの排泄が抑制され、アシクロビルのAUCが27%増加するとの報告がある2)。注) シメチジンは尿細管分泌に関わるOAT1、MATE1及びMATE2-Kを阻害するため、活性代謝物のアシクロビルの腎排泄が抑制されると考えられる(「薬物動態」の項参照)。
ミコフェノール酸 モフェチル 本剤の活性代謝物のアシクロビルとの併用により、アシクロビル及びミコフェノール酸 モフェチル代謝物の排泄が抑制され、両方のAUCが増加するとの報告がある3)。注) 活性代謝物のアシクロビルとミコフェノール酸 モフェチル代謝物が尿細管分泌で競合すると考えられる。
テオフィリン 本剤の活性代謝物のアシクロビルとの併用により、テオフィリンの中毒症状があらわれることがある4)。 機序は不明であるが、本剤の活性代謝物のアシクロビルがテオフィリンの代謝を阻害するためテオフィリンの血中濃度が上昇することが考えられる。

[後文]
注)特に腎機能低下の可能性がある患者(高齢者等)には慎重に投与すること。

【副作用】

副作用

【発現状況】

副作用発現状況の概要
成人:
単純疱疹を対象とした臨床試験において、総症例397例中、64例(16.1%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されている。その主なものは、頭痛11例(2.8%)、眠気等の意識低下10例(2.5%)、肝機能検査値の上昇5例(1.3%)であった。(承認時)
造血幹細胞移植患者を対象とした臨床試験において、総症例21例中、臨床検査値異常を含む副作用はみられなかった。(承認時)
帯状疱疹を対象とした臨床試験において、総症例345例中、74例(21.4%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されている。その主なものは、肝機能検査値の上昇20例(5.8%)、BUN上昇、クレアチニン上昇等の腎障害11例(3.2%)、腹痛6例(1.7%)であった。(承認時)
性器ヘルペスの再発抑制を目的とした海外臨床試験において、総症例1646例中、481例(29.2%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されている。その主なものは、頭痛158例(9.6%)、嘔気106例(6.4%)、下痢62例(3.8%)、腹痛43例(2.6%)であった。(承認時)
(「臨床成績」の項参照)
単純疱疹・帯状疱疹を対象とした使用成績調査4286例中、48例(1.1%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、腹部不快感8例(0.2%)、頭痛6例(0.1%)であった。また、帯状疱疹を対象とした特定使用成績調査(帯状疱疹患者における疼痛の検討)369例中、12例(3.3%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、嘔気、嘔吐、頭痛、傾眠の各2例(0.5%)であった。(再審査終了時)
水痘を対象とした調査において、61例中1例(1.6%)に肝障害が報告された。(第7回安全性定期報告時)
再発型性器ヘルペスに対する長期調査において、368例中12例(3.3%)に副作用が報告された。その主なものは、上腹部痛、肝機能異常各2例(0.5%)等であった。(第7回安全性定期報告時)
小児:
造血幹細胞移植患者を対象とした臨床試験において、総症例19例中、臨床検査値異常を含む副作用はみられなかった。(承認時)
水痘を対象とした臨床試験において、総症例43例中、2例(4.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されている。その内訳は、肝機能検査値の上昇、便秘各1例(2.3%)であった。(顆粒剤承認時)
(「臨床成績」の項参照)
水痘を対象とした特定使用成績調査369例中、3例(0.8%)に副作用が報告された。その内訳は、蕁麻疹2例(0.5%)、下痢1例(0.3%)であった。(再審査終了時)

【重大な副作用(国内)】

重大な副作用
次のような症状がまれにあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
(1).アナフィラキシーショック、アナフィラキシー(呼吸困難、血管浮腫等)(いずれも頻度不明注1))
(2).汎血球減少(0.13%)、無顆粒球症(0.03%)、血小板減少(0.05%)、播種性血管内凝固症候群(DIC)、血小板減少性紫斑病(いずれも頻度不明注1))
(3).急性腎不全(0.02%)
(4).精神神経症状:意識障害(昏睡)、せん妄、妄想、幻覚、錯乱、痙攣、てんかん発作、麻痺、脳症等(0.24%)
(5).中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明注1))
(6).呼吸抑制、無呼吸(いずれも頻度不明注1))
(7).間質性肺炎(頻度不明注1))
(8).肝炎(頻度不明注1))、肝機能障害(0.05%)、黄疸(頻度不明注1))
(9).急性膵炎(頻度不明注1))
注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。

【他副作用(国内)】

その他の副作用
[前文]
次のような症状があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
発現部位等 0.5%以上 0.5%未満 頻度不明注1)
過敏症注2) 発疹、蕁麻疹、そう痒 光線過敏症
肝臓 肝機能検査値の上昇
消化器 嘔気、嘔吐、腹部不快感、下痢、腹痛
精神神経系 めまい、頭痛、意識低下
腎臓・泌尿器 腎障害、排尿困難 尿閉

[後文]
注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。
注2)このような場合には投与を中止すること。

【高齢者投与】

高齢者への投与
本剤は、活性代謝物のアシクロビルに変換された後、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高いアシクロビルの血中濃度が持続するおそれがあるので、投与間隔を調節し、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること(「用法・用量に関連する使用上の注意」、「重要な基本的注意」及び「薬物動態」の項参照)。また、本剤の投与中は適切な水分補給を行うこと。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[活性代謝物のアシクロビルにおいて、動物実験(ラット)の妊娠10日目に、母動物に腎障害のあらわれる大量(200mg/kg/day以上)を皮下投与した実験では、胎児に頭部及び尾の異常が認められたと報告されている5)。]
2.本剤による性器ヘルペス再発抑制療法中に妊娠し、その後も本療法を続けた場合の安全性は確立していない。
3.授乳婦への投与は慎重に行うこと。[本剤投与後、活性代謝物のアシクロビルがヒト乳汁中へ移行することが報告されている(「薬物動態」の項参照)。]

【小児投与】

小児等への投与
低出生体重児、新生児又は乳児に対する安全性は確立していない(低出生体重児、新生児に対しては使用経験がなく、乳児に対しては使用経験が少ない)。[動物実験(ラット)でバラシクロビルを経口投与したときの活性代謝物であるアシクロビルの曝露量は、成熟動物に比べて幼若動物で大きいことが報告されている。]

【過量投与】

過量投与
徴候、症状:本剤の過量投与により、急性腎不全、精神神経症状(錯乱、幻覚、激越、意識低下、昏睡等)が報告されており、嘔気・嘔吐が発現する可能性も考えられる。
なお、これら報告例には、適切な減量投与が行われなかったために過量投与の状態となった腎障害患者又は高齢者における例が多く含まれていた。
処置:毒性の発現を注意深く観察すること。血液透析により、アシクロビルを血中より除去することができるので、過量投与により症状が発現した場合は、処置の一つとして血液透析を考慮すること(「薬物動態」の項参照)。

【適用上の注意】

適用上の注意
1.服用時:
(1).本剤は主薬の苦みを防ぐため、コーティングを施しているので、錠剤をつぶすことなく服用させること。
(2).本剤を飲みにくい場合には多めの水で1錠ずつ、服用させること。
2.薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するように指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)

【その他の注意】

その他の注意
1.海外において、本剤の高用量(8g/日)を用い、重度の免疫不全患者(特に進行性HIV感染症患者)におけるCMV感染症予防に対する臨床試験が実施されている。この試験において、本剤が長期間にわたり投与された患者で、腎不全、微小血管溶血性貧血及び血小板減少(ときに併発)の発現が認められている。また、これらの症状は本剤の投与を受けていない同じ基礎疾患、合併症等を有する患者においても発現が認められている。
2.Ames試験及びラット骨髄細胞染色体異常試験では陰性であったが、マウス骨髄小核試験では、高用量(経口投与、500mg/kg、アシクロビルのヒト血漿中濃度の26〜51倍相当)において小核出現頻度の軽度増加を認めた。また、マウスリンフォーマ細胞を用いた遺伝子突然変異試験では、代謝活性化系の存在下で1000μg/mL以上の濃度において弱い遺伝毒性(変異コロニー頻度の増加)を示した。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
室温保存

【使用期限】

使用期限
包装に表示

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
バラシクロビル錠500mg「CEO」 500mg1錠 セオリアファーマ 242.20  
バラシクロビル錠500mg「DSEP」 500mg1錠 第一三共エスファ 242.20  
バラシクロビル錠500mg「EE」 500mg1錠 エルメッドエーザイ 242.20  
バラシクロビル錠500mg「F」 500mg1錠 富士製薬工業 242.20  
バラシクロビル錠500mg「FFP」 500mg1錠 富士フイルムファーマ 242.20  
バラシクロビル錠500mg「JG」 500mg1錠 日本ジェネリック 242.20  
バラシクロビル錠500mg「KOG」 500mg1錠 興和 242.20  
バラシクロビル錠500mg「MEEK」 500mg1錠 小林化工 242.20  
バラシクロビル錠500mg「NP」 500mg1錠 ニプロ 242.20  
バラシクロビル錠500mg「PP」 500mg1錠 ポーラファルマ 242.20  
バラシクロビル錠500mg「TCK」 500mg1錠 辰巳化学 242.20  
バラシクロビル錠500mg「YD」 500mg1錠 陽進堂 242.20  
バラシクロビル錠500mg「アメル」 500mg1錠 共和薬品工業 242.20  
バラシクロビル錠500mg「イワキ」 500mg1錠 岩城製薬 242.20  
バラシクロビル錠500mg「オーハラ」 500mg1錠 エール薬品 242.20  
バラシクロビル錠500mg「杏林」 500mg1錠 キョーリンリメディオ 242.20  
バラシクロビル錠500mg「ケミファ」 500mg1錠 日本ケミファ 242.20  
バラシクロビル錠500mg「サトウ」 500mg1錠 佐藤製薬 242.20  
バラシクロビル錠500mg「サワイ」 500mg1錠 沢井製薬 242.20  
バラシクロビル錠500mg「三和」 500mg1錠 三和化学研究所 242.20  
バラシクロビル錠500mg「ツルハラ」 500mg1錠 鶴原製薬 242.20  
バラシクロビル錠500mg「テバ」 500mg1錠 テバ製薬 242.20  
バラシクロビル錠500mg「日医工」 500mg1錠 日医工 242.20  
バラシクロビル錠500mg「日本臓器」 500mg1錠 東洋カプセル 242.20  
バラシクロビル錠500mg「ファイザー」 500mg1錠 ファイザー 242.20  
バラシクロビル錠500mg「明治」 500mg1錠 Meiji Seika ファルマ 242.20  
バラシクロビル錠500mg「わかもと」 500mg1錠 わかもと製薬 242.20  

※赤色は後発品

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