6 病原生物に対する医薬品
63 生物学的製剤
631 ワクチン類
6311 細菌ワクチン類

改訂年月( 201310 )
商品分類番号( 876311 )
JPNコード( JPNC051483 )
YJコード( 6311400A1037 )
厚労省コード( 6311400A1010 )

薬価改訂日( 2014/04/01 ) 単位薬価( 4737.00 )


■ニューモバックスNP 0.5mL1瓶 (MSD) 【注射】  
(般)肺炎球菌ワクチン

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】

  【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】

  【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【適用上の注意】   【その他の注意】   【貯法】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201310

【改訂種別】

「版数」
第12版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

接種不適当者(予防接種を受けることが適当でない者)
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
(1).2歳未満の者では、含有される莢膜型抗原の一部に対して十分応答しないことが知られており、また本剤の安全性も確立していないので投与しないこと。
(2).明らかな発熱を呈している者
(3).重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
(4).本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
(5).上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
製法の概要
本剤は、肺炎球菌中で高頻度にみられる下記23種類の莢膜型の肺炎球菌を型別に培養・増殖し、殺菌後に各々の型から抽出、精製した莢膜ポリサッカライドを混合した液剤である。なお、本剤は肺炎球菌の莢膜由来成分からなる不活化ワクチンである。また、種菌を調製する前段階でウシ由来成分(ヘミン)を使用し、製造工程に用いる酵素の製造にウシの乳由来成分(カザミノ酸)を使用している。
添加物
フェノール
添加物
塩化ナトリウム

【組成】

組成
販売名 ニューモバックスNP
有効成分の名称 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド
容量 0.5mL
含量; 1バイアル中 次の23種類の肺炎球菌の莢膜中に存在するポリサッカライドを各型あたり25μgずつ(総計575μg)含有する。 肺炎球菌莢膜型(デンマーク式命名法); 1、2、3、4、5、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、18C、19A、19F、20、22F、23F、33F
添加物 フェノール 1.25mg、塩化ナトリウム 4.5mg


【性状】

性状
販売名 ニューモバックスNP
剤形 バイアル
pH 6.0〜7.4
浸透圧比 約1(生理食塩液に対する比)
性状 無色澄明な水性注射剤

【色】
無色澄明
【剤形】
水性注射剤/液剤/注射

【効能効果】

効能・効果
投与対象:2歳以上で肺炎球菌による重篤疾患に罹患する危険が高い次のような個人及び患者
(1).脾摘患者における肺炎球菌による感染症の発症予防
(2).肺炎球菌による感染症の予防
[1].鎌状赤血球疾患、あるいはその他の原因で脾機能不全である患者
[2].心・呼吸器の慢性疾患、腎不全、肝機能障害、糖尿病、慢性髄液漏等の基礎疾患のある患者
[3].高齢者
[4].免疫抑制作用を有する治療が予定されている者で治療開始まで少なくとも14日以上の余裕のある患者

【用法用量】

用法・用量
1回0.5mLを筋肉内又は皮下に注射する。

【用法用量使用上注意】

用法・用量に関連する接種上の注意
他のワクチン製剤との接種間隔:
生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上、また他の不活化ワクチンの接種を受けた者は、通常、6日以上間隔を置いて本剤を接種すること。ただし、医師が必要と認めた場合には、同時に接種することができる(なお、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)。

【使用上注意】

接種上の注意

【慎重投与】

接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判定を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
(1).心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
(2).予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
(3).過去に痙攣の既往のある者
(4).過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
(5).本剤の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者
(6).妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦、産婦、授乳婦等への接種」の項参照〕
(7).過去に、多価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチンを接種されたことのある者〔「重要な基本的注意」の項参照〕

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤は「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
2.被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
3.被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、痙攣等の異常な症状を呈した場合には速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
4.過去5年以内に、多価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチンを接種されたことのある者では、本剤の接種により注射部位の疼痛、紅斑、硬結等の副反応が、初回接種よりも頻度が高く、程度が強く発現すると報告されている1)2)。本剤の再接種を行う場合には、再接種の必要性を慎重に考慮した上で、前回接種から十分な間隔を確保して行うこと。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
免疫抑制剤等との関係:
免疫抑制的な作用を持つ製剤の投与を受けている者、特に長期あるいは大量投与を受けている者は本剤の効果が得られないおそれがあるので、併用に注意すること。

【副作用】

副反応

【発現状況】

副反応発現状況の概要
臨床試験(治験):
本剤の最近実施された臨床試験では65例中49例(75.4%)96件の副反応が認められた。その主なものは注射部位疼痛47件(72.3%)、注射部位発赤17件(26.2%)、注射部位腫脹15件(23.1%)、頭痛4件(6.2%)、腋窩痛3件(4.6%)、注射部位そう痒感2件(3.1%)であった。
使用成績調査:
調査症例数1,116例中11例(1.0%)18件の副反応が認められた。主な副反応は注射部位腫脹等の注射部位局所反応6例(0.5%)8件であった。

【重大な副作用(国内)】

重大な副反応

1.アナフィラキシー様反応(頻度不明)注):呼吸困難、血管浮腫、蕁麻疹、発汗等があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
2.血小板減少(頻度不明)注):小康期にある特発性血小板減少性紫斑病患者において血小板減少の再燃がみられたことが報告されているので、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
3.知覚異常、ギランバレー症候群等の急性神経根障害(頻度不明)注):知覚異常、ギランバレー症候群等の急性神経根障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
4.蜂巣炎・蜂巣炎様反応(いずれも頻度不明)注):本剤接種後、一過性の主として注射部位を中心とした蜂巣炎・蜂巣炎様反応(発赤、腫脹、疼痛、発熱等)があらわれることがあるので、このような症状が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
注)自発報告あるいは海外において認められている。
†新製剤及び旧製剤で認められた副反応を記載

【他副作用(国内)】

その他の副反応

発現部位等 頻度不明注) 5%以上 1〜5%未満 1%未満
全身症状 無力症 倦怠感、違和感、悪寒、発熱 ほてり
筋・骨格系 関節痛、関節炎、CK(CPK)上昇 筋肉痛
局所症状 (注射部位) 可動性の低下 疼痛、熱感、腫脹、発赤 硬結 そう痒感
精神神経系 感覚異常、熱性痙攣 頭痛
呼吸器 咽頭炎、鼻炎
消化器 嘔吐 悪心
血液 リンパ節症・リンパ節炎、白血球数増加
皮膚 蕁麻疹、多形紅斑 皮疹
その他 血清病、血清C-反応性蛋白(CRP)上昇 ALT(GPT)上昇 腋窩痛

[後文]
注)自発報告あるいは海外において認められている。
†新製剤及び旧製剤で認められた副反応を記載

【高齢者投与】

高齢者への接種
一般に高齢者では、生理機能が低下しているので、接種に当たっては、予診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への接種
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には接種しないことを原則とし、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。〔妊娠中の接種に関する安全性は確立していない。〕

【適用上の注意】

接種時の注意
1.接種時:
(1).接種用器具は、ガンマ線等により滅菌されたディスポーザブル品を用いる。
(2).容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、注射針をさし込み、所要量を注射器内に吸引する。この操作に当たっては、雑菌が迷入しないよう注意する。また栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用してはならない。
(3).注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
(4).注射針及び注射筒は被接種者ごとに取り換えなければならない。
2.接種部位:
接種部位は、通常、上腕伸側とし、アルコールで消毒する。
3.筋肉内注射時:
筋肉内注射に当たっては、組織・神経等への影響を避けるため下記の点に注意すること。
[1].神経走行部位を避けること。
[2].注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

【その他の注意】

その他の注意
1.本剤は、含有する莢膜型以外の型の肺炎球菌による感染に対しては予防効果がない。
2.頭蓋骨骨底骨折あるいは脳脊髄液の外部疎通に起因する肺炎球菌の感染の予防には効果がないと考えられる。
3.肺炎球菌の感染の著しいおそれのある者に対してペニシリン等の抗生物質の予防投与が行われている場合は、本剤の接種後も抗生物質の投与を中止しないことが望ましい。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
遮光、8℃以下、凍結を避けること(「取扱い上の注意」の項参照)

【同一成分一覧】

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