6 病原生物に対する医薬品
63 生物学的製剤
631 ワクチン類
6313 ウイルスワクチン類

改訂年月( 201507 )
商品分類番号( 876313 )
JPNコード( JPNC020703 )
YJコード( 631340FA1047 )
厚労省コード( )

薬価改訂日( 2001/04/01 ) 単位薬価( 0.00 )


■ビケンHA  (阪大微生物病研究会||田辺三菱製薬) 【注射】  
(般)インフルエンザHAワクチン

  【改訂年月】   【改訂種別】   【禁忌】   【組成性状】   【組成】   【性状】

  【効能効果】   【用法用量】   【用法用量使用上注意】   【使用上注意】   【慎重投与】   【重要注意】

  【相互作用・その他】   【併用注意】   【副作用】   【発現状況】   【重大な副作用(国内)】   【他副作用(国内)】

  【高齢者投与】   【妊産婦投与】   【小児投与】   【適用上の注意】   【貯法】   【同一成分一覧】

【改訂年月】

201507

【改訂種別】

「版数」
第24版
「種別」
改訂
「改訂理由」
改訂

【禁忌】

接種不適当者(予防接種を受けることが適当でない者)
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
(1).明らかな発熱を呈している者
(2).重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
(3).本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
(4).上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者

【組成性状】

規格単位毎の組成性状
製法の概要
本剤は、インフルエンザウイルスのA型及びB型株をそれぞれ個別に発育鶏卵で培養し、増殖したウイルスを含む尿膜腔液をゾーナル遠心機による蔗糖密度勾配遠心法により濃縮精製後、ウイルス粒子をエーテル等により処理して分解・不活化したHA画分に、リン酸塩緩衝塩化ナトリウム液を用いて規定濃度に混合調製した液剤である。
添加物
リン酸水素ナトリウム水和物
添加物
リン酸二水素ナトリウム
添加物
塩化ナトリウム
添加物
チメロサール
添加物
緩衝剤
添加物
等張化剤
添加物
保存剤

【組成】

組成
本剤は、1mL中に次の成分を含有する。
成分 成分 分量
有効成分 (製造株) A型株 A/カリフォルニア/7/2009(H1N1)pdm09 A/スイス/9715293/2013(H3N2) B型株 B/プーケット/3073/2013(山形系統) B/テキサス/2/2013(ビクトリア系統) 各株のHA含量(相当値)は、1株当たり30μg以上
緩衝剤 リン酸水素ナトリウム水和物 3.53mg
緩衝剤 リン酸二水素ナトリウム 0.54mg
等張化剤 塩化ナトリウム 8.50mg
保存剤 チメロサール 0.008mg


【性状】

性状
本剤は、インフルエンザウイルスのヘムアグルチニン(HA)を含む澄明又はわずかに白濁した液剤である。
pH:6.8〜8.0
浸透圧比(生理食塩液に対する比):1.0±0.3
【色】
澄明又は微白濁
【剤形】
/液剤/注射

【効能効果】

効能効果
インフルエンザの予防

【用法用量】

用法用量
6ヶ月以上3歳未満のものには0.25mLを皮下に、3歳以上13歳未満のものには0.5mLを皮下におよそ2〜4週間の間隔をおいて2回注射する。13歳以上のものについては、0.5mLを皮下に、1回又はおよそ1〜4週間の間隔をおいて2回注射する。

【用法用量使用上注意】

用法及び用量に関連する接種上の注意
1.接種間隔:
2回接種を行う場合の接種間隔は、免疫効果を考慮すると4週間おくことが望ましい。
2.他のワクチン製剤との接種間隔:
生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上、また他の不活化ワクチンの接種を受けた者は、通常、6日以上間隔を置いて本剤を接種すること。ただし、医師が必要と認めた場合には、同時に接種することができる(なお、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)。

【使用上注意】

接種上の注意

【慎重投与】

接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
(1).心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
(2).予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
(3).過去にけいれんの既往のある者
(4).過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
(5).間質性肺炎、気管支喘息等の呼吸器系疾患を有する者
(6).本剤の成分又は鶏卵、鶏肉、その他鶏由来のものに対して、アレルギーを呈するおそれのある者

【重要注意】

重要な基本的注意
1.本剤は、「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
2.被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
3.本剤は添加物としてチメロサール(水銀化合物)を含有している。チメロサール含有製剤の投与(接種)により、過敏症(発熱、発疹、蕁麻疹、紅斑、そう痒等)があらわれたとの報告があるので、問診を十分に行い、接種後は観察を十分に行うこと。
4.被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、けいれん等の異常な症状を呈した場合には、速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。

【相互作用・その他】

相互作用

【併用注意】

併用注意(併用に注意すること)
免疫抑制剤(シクロスポリン製剤等)等との関係1):免疫抑制的な作用を持つ製剤の投与を受けている者、特に長期あるいは大量投与を受けている者は本剤の効果が得られないおそれがあるので、併用に注意すること。

【副作用】

副反応

【発現状況】

副作用発現状況の概要
6ヶ月以上13歳未満の小児68例を対象とした臨床試験において、皮下2回接種したときの副反応は、6ヶ月以上3歳未満では34例中10例(29.4%)、3歳以上13歳未満では34例中19例(55.9%)であった。主な副反応は、6ヶ月以上3歳未満で注射部位紅斑9例(26.5%)、注射部位腫脹6例(17.6%)、注射部位硬結4例(11.8%)、3歳以上13歳未満で注射部位紅斑12例(35.3%)、注射部位疼痛10例(29.4%)、注射部位腫脹8例(23.5%)、注射部位そう痒感7例(20.6%)、注射部位熱感5例(14.7%)、注射部位硬結4例(11.8%)であった2)。

【重大な副作用(国内)】

重大な副反応
1.ショック、アナフィラキシー(0.1%未満):ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫等)があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
2.急性散在性脳脊髄炎(ADEM)(0.1%未満):急性散在性脳脊髄炎(ADEM)があらわれることがある。通常、接種後数日から2週間以内に発熱、頭痛、けいれん、運動障害、意識障害等があらわれる。本症が疑われる場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
3.脳炎・脳症、脊髄炎、視神経炎(頻度不明):脳炎・脳症、脊髄炎、視神経炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
4.ギラン・バレー症候群(頻度不明):ギラン・バレー症候群があらわれることがあるので、四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射の減弱ないし消失等の症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
5.けいれん(頻度不明):けいれん(熱性けいれんを含む)があらわれることがあるので、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
6.肝機能障害、黄疸(頻度不明):AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
7.喘息発作(頻度不明):喘息発作を誘発することがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
8.血小板減少性紫斑病、血小板減少(頻度不明):血小板減少性紫斑病、血小板減少があらわれることがあるので、紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等の異常が認められた場合には、血液検査等を実施し、適切な処置を行うこと。
9.血管炎(アレルギー性紫斑病、アレルギー性肉芽腫性血管炎、白血球破砕性血管炎等)(頻度不明):血管炎(アレルギー性紫斑病、アレルギー性肉芽腫性血管炎、白血球破砕性血管炎等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
10.間質性肺炎(頻度不明):間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の臨床症状に注意し、異常が認められた場合には、胸部X線等の検査を実施し、適切な処置を行うこと。
11.皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明):皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
12.ネフローゼ症候群(頻度不明):ネフローゼ症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

【他副作用(国内)】

その他の副反応
発現部位等 頻度不明
過敏症 発疹、蕁麻疹、湿疹、紅斑、多形紅斑、そう痒、血管浮腫
局所症状(注射部位) 発赤、腫脹、硬結、熱感、疼痛、しびれ感、小水疱、蜂巣炎
精神神経系 頭痛、一過性の意識消失、めまい、顔面神経麻痺等の麻痺、末梢性ニューロパチー、失神・血管迷走神経反応、しびれ感
消化器 嘔吐・吐気、腹痛、下痢、食欲減退
筋・骨格系 関節痛、筋肉痛、筋力低下
その他 発熱、悪寒、倦怠感、リンパ節腫脹、咳嗽、動悸、ぶどう膜炎

小児対象臨床試験における副反応発現率(皮下2回接種):
[前文]
<6ヶ月以上3歳未満>:
発現部位等 5%以上 0.1〜5%未満
局所症状(注射部位) 紅斑、腫脹、硬結、熱感、そう痒感
呼吸器 鼻漏
消化器 下痢
皮膚 湿疹
その他 発熱

[前文]
<3歳以上13歳未満>:
発現部位等 5%以上 0.1〜5%未満
局所症状(注射部位) 紅斑、疼痛、腫脹、そう痒感、熱感、硬結
呼吸器 鼻漏 咳嗽
その他 発熱、倦怠感


【高齢者投与】

高齢者への接種
一般に高齢者では、生理機能が低下しているので、接種に当たっては、予診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること。

【妊産婦投与】

妊婦、産婦、授乳婦等への接種
妊娠中の接種に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。
なお、小規模ながら、接種により先天異常の発生率は自然発生率より高くならないとする報告がある3)4)。

【小児投与】

小児等への接種
低出生体重児、新生児又は6ヶ月未満の乳児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

【適用上の注意】

接種時の注意
1.接種時:
(1).接種用器具は、ガンマ線等により滅菌されたディスポーザブル品を用いる。
(2).容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、注射針をさし込み、所要量を注射器内に吸引する。この操作に当たっては雑菌が迷入しないよう注意する。
また、栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用してはならない。
(3).注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
(4).注射針及び注射筒は、被接種者ごとに取り換えなければならない。
2.接種部位:接種部位は、通常、上腕伸側とし、アルコールで消毒する。なお、同一接種部位に反復して接種することは避けること。

【貯法】

貯法及び期限等
貯法
遮光して、10℃以下に凍結を避けて保存(【取扱い上の注意】参照)

【同一成分一覧】

商品名 規格単位 会社名 単位薬価 廃止日付
インフルエンザHAワクチン「生研」 デンカ生研 0.00  
インフルエンザHAワクチン“化血研 化学及血清療法研究所 0.00  
インフルエンザHAワクチン「北里第一三共」1mL 北里第一三共ワクチン 0.00  
インフルエンザHAワクチン「北里第一三共」シリンジ0.5mL 北里第一三共ワクチン 0.00  
インフルエンザHAワクチン「北里第一三共」シリンジ0.25mL 北里第一三共ワクチン 0.00  
Flu−シリンジ「生研」 デンカ生研 0.00  
フルービックHAシリンジ 阪大微生物病研究会 0.00  
フルービックHA 阪大微生物病研究会 0.00  

※赤色は後発品

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